中学生棋士 (角川新書)
谷川浩司著 800円+税 2017年9月8日発売
評価 C コンセプト<ソフト指し冤罪事件をなかったことにして藤井四段を語る本>

この本、タニーが書きたいことを書いています。中身があり、薄っぺらい便乗本ではありません。
なので、買ってもいいと思います。

でも・・・ 三浦九段への冤罪事件については、まっっったく、カケラも、これっぽっちも触れられていません。
まるで「そんな事件は無かった」といわんばかり。
連盟の当時の会長として、知り得た情報、出した決断、色々あったはずなのに・・・。
タニーが藤井四段や羽生二冠について軽快に語るのはいいのですが、冤罪事件について一言もないのは、いくらなんでも、不自然すぎるんですよね。本当に、タニーは事件についてどう思っているのでしょう?
冤罪事件では、タニーをはじめとする連盟は様々な教訓を得たはずなので、それを後世に伝えて欲しいとマジに願います。

先月から藤井四段関係の本は5冊ほど出てますが、ソフト指し冤罪事件の本は今年に入ってもずーっと1冊も出ないまま。
「失敗の後、きちんと謝罪と説明と反省をしない」それこそが「本当の、しくじり」なのではないでしょうか。
もしタニーが「しくじり先生」に出たら
※これはあくまで私の妄想にすぎません。以下はフィクションです。実在の人物・団体・番組とは関係ありません。

若林「今回のしくじり先生は、この方です!」
ガラッ(谷川九段、登場)
タニー「私がしくじり先生の、谷川です」
吉村「誰? 誰、この人?」
あき「知らなーい」 
伊集院「顔はどこかで見たことあるけどな」

タニー「まずは私のプロフィールをご覧ください」
ナレーション「日本伝統のボードゲーム、将棋。その将棋にはプロの世界があります。
現在約160名のプロ棋士がしのぎをけずっています。今、注目されている中学生プロ棋士・藤井聡太四段もその一人です。
歴代にわずか五人しかいない中学生プロ、そのうちの一人が谷川浩司九段です。
21歳の最年小名人は今でも破られない記録です。その後も永世名人の資格を得るなど、タイトル27期・A級通算32年と、さん然と名を遺したのが谷川浩司九段なのです。5年前から将棋連盟の会長を務めました。電王戦でコンピュータとプロ棋士の対局が話題になる中、将棋連盟の指揮をとりました」

タニー「じゃあ教科書の4ページを開いてください。ある数字が出てます」
「5722万円と15万円」
タニー「5722万円というのは、昨年度の佐藤天彦名人の対局料です。
そして15万円というのは、今年の電王戦に使われたパソコンの値段です。
今年の電王戦で、両者が戦いました。名人とコンピュータ、どっちが勝ったか。それは次のページ」

タニー「2戦してコンピュータの2勝0敗。
もう15万円のパソコンに名人が負けちゃう時代なんですね。2戦とも、内容的にも名人の完敗でした」

若林「ええー、15万円に負けちゃったのか」
吉村「プロは、つらいものがあるなー」
あき「人間とコンピュータが戦うっていうのが、はじめから無理があるのよ」
伊集院「名人って1年で5000万円も稼ぐのか」

タニー「これだけコンピュータが強くなってくると、色々と問題も起こってくるわけです。
はい、ええ、プロ棋士の存在意義も問われています。当面で、一番の問題になっているのが、『ソフト指し』という行為です。これはソフト、すなわちスマホなどでコンピュータ将棋ソフトを、対局中に使って、次の手を調べてカンニングしちゃうということですね。これはアマチュアでも大会などでは禁止されている行為です。もちろんプロ棋士では、やってはいけません」

若林「え、スマホでカンニングできちゃうんですか?」
吉村「スマホの強さってどれくらい?」
タニー「あとで出てきますから」

タニー「5年続けた電王戦でバタバタとプロ棋士がコンピュータに負けました。
そして、2016年10月、事件は起こってしまいました。
三浦弘行九段が竜王戦を勝ち上がり、挑戦者になったんです。しかし、その三浦九段に対し、防衛する側の渡辺明竜王が、『三浦九段はソフト指ししている』と週刊文春にリークしてしまったんです。この文春砲で将棋界は大騒ぎになりました。当時会長だった私は、こんな決断をしました。次のページ」

タニー「三浦九段に約三か月の出場停止処分を科す」
タニー「これで三浦九段は竜王戦にも出れなくなり、処分中はいっさい対局ができません。何より、三浦九段はソフト指しの犯人というイメージを世間に植え付けてしまいました」

若林「何か、ソフト指しと判断する根拠はあったんですか」
あき「そこ、それよね!」

タニー「根拠は、持っていたつもりなんですが、非常にあいまいなものだったのです。
のちに分かった結論として、三浦九段は無実でした。私の拙速な判断の結果、私は何か月間も三浦九段をソフト指しの犯人に仕立てあげてしまいました」

タニー「私が何をしくじったのか。今日のテーマはこうです」
タニー「『よく調べもせずに冤罪事件を起こしちゃった先生』です」

吉村「マジでしくじったな」
若林「ちょっとドン引きだな・・・」
あき「三浦さんがかわいそうすぎるわあ」
伊集院「これ、ずいぶんニュースになったよね」

タニー「当時の週刊文春を、ちょっと見てみましょう」

文春「将棋『スマホ不正』全真相」
「渡辺明竜王独占告白」「放置すれば竜王戦がなくなる」
「羽生三冠『限りなく黒に近い灰色』」
「私は三浦九段にスマホ遠隔操作を教えた 核心証言」
「九九.九%やってますね」

吉村「なんかもう、三浦さんは犯人だと言わんばかりだ」
若林「羽生さんがこんなことを言ってたんですか」

タニー「いや、羽生さんは、文春が発売されると同時に、ご自分の奥さんのツイッター上で、『疑わしきは罰せずが大原則です』とコメントを出しました」

伊集院「羽生さんはそういうバランス感覚がある人だよね」

タニー「ここでまとめの一句です」
「連盟の 眠りを覚ます 文春砲 たった4ページで夜も眠れず」

タニー「こういう文春の報道があったんですが、連盟は結局、ソフト指しの確たる証拠をつかんではいなかったんですね。ソフト指しの根拠は、すべて渡辺竜王ら、一部のプロ棋士の憶測によるものでした。
プロ棋士の中には、『奴は1億パーセント黒』だとツイートする人まで現れました。このころ、2ちゃんねるでは、三浦派と渡辺派に真っ二つに分かれ、例によって大ゲンカが始まりました。将棋ファンたちに、無用な争いをさせてしまったわけです」

吉村「2ちゃんねるは荒れただろうなー」
若林「ただでさえ、あそこはいつもケンカしてるのに、すごい燃料投下だよな(笑) 」

タニー「そしてこの一件は、私を含め連盟では手に負えないということになり、連盟は第三者調査委員会というところに調査を依頼しました。複数の弁護士などで構成された委員会です。
第三者委員会が調査している間も、三浦九段への出場停止処分は続きました。
調査が終わっていないのに処分を出しているという時点で、もう矛盾してるんですけどね」

タニー「そして、年末、調査の結果が出ました。
その結論は、①ソフト指しの証拠は全く何もない ②連盟の出場停止処分の判断は妥当だったとの2点でした」

あき「②はおかしいでしょ。連盟の判断は間違ってたんだから」

タニー「第三者委員会がこの②の判断をしてくれたおかげで、私は多少、批判されることから逃れました」

若林「三浦さんはこれを聞いて、どう言ってたんですか」
タニー「そのVTRがあるので、見てみましょう」

三浦九段「私よりも、家族が精神的にまいってしまって・・・ ホントに、なんでこんな仕打ちを受けないといけないのか・・・ 竜王戦7番勝負をやりなおしてほしい」

あき「三浦さん、憔悴してるわ。かわいそうー」
若林「これはシャレになってないな」

タニー「ここでまとめの一句です」
「証拠なく 下した処分は 重かっタニー」

タニー「一方の渡辺竜王は、騒動の最中にも、趣味のフットサルに興じて、元気な姿を見せてました」
吉村「あいたー」

タニー「連盟としては、『出場停止処分』ではなく、『出場停止措置』と言うべきだった、とのコメントを出しました」
若林「そんなの、言葉遣いだけの話じゃないですか。連盟は三浦九段とファンをナメてるんですか」
タニー「・・・」

伊集院「それで、三浦九段への補償はどうなったんですか」
タニー「私は体調不良に陥り、緊急入院し、会長を辞することにしました。しかしその理由は、あくまで体調不良です。間違った判断をしたから、という表現は使っていません。私は心からの反省はしていなかったので」
伊集院「・・・」

タニー「会長職は、次の人に任せることにして、私はまた元気に対局に復帰しています。
三浦九段との補償問題は、次の会長に任せました」
若林「何それ・・・」

タニー「今回のことは、将棋界の教訓としなければなりません。今やスマホ単体がもうプロ棋士を凌駕していると言われています。電王戦は終了になりました。連盟は怖くてプロ棋士とスマホとは対戦させられません」

吉村「もうスマホに負けちゃうんだ」
若林「将来的には、たまごっちに負けるんじゃないか」
伊集院「10年後には100円ショップで売られるゲームウォッチに負けそうだね」
あき「だから、人間とコンピュータが戦うのが無理があるのよ」

タニー「コンピュータはもう10年ほど前からプロの力に迫ってきていたのに、何も連盟として制度を作りませんでした。そして問題が起こったときに、なぜ、勤続24年にもなる三浦九段を信じてあげられなかったのか、それは私の不徳のいたすところです。三浦九段、本当に申し訳ありませんでした。そしてこの件で心を痛めたファンの方、申し訳ありませんでした」

若林「うんうん」

タニー「ここでまとめの一句です」
「冤罪は この先も起こる 大問題」

タニー「で、今度、私の著書が出ます。9月8日発売で、タイトルは『中学生棋士』です。
藤井聡太四段について書いてます。よろしくお買い求めください」

生徒全員「まずは冤罪事件について書くのが先でしょーが。全然反省してない。だめだこりゃー」 

🎵デレレレレン! 🎵シャララ~シャララ~ ランランララララ~

まとめ
・会長として、よく調べもせずに、結論を出してしまい、一人の人間の人生を破滅に追いやりかけた
・事件が起こる前に、コンピュータとの付き合い方を何も考えず、冤罪を防ぐ制度を作るのが遅れた
・谷川前会長や渡辺竜王は、三浦九段にいまだにきちんとした謝罪をせず、今もしくじり続けている
 (終わり) ※これはフィクションです。
森内俊之 九段 vs 藤井聡太 四段 NHK杯 2回戦
解説 佐藤康光NHK杯 中村太地六段

藤井聡太くんの登場で、異例の生放送になったNHK杯。
こりゃ、聡太くんにはプレッシャーもかかるなあー、と思っていた。

先手森内で、矢倉。後手の聡太は急戦矢倉で、右四間。
後手の囲いはアマチュアがよくやる、低い囲いだ。(△3一玉△3二金△4二銀△5一金型)

聡太が速攻で襲い掛かり、ペースをつかむ。しかしまだまだ難しいぞと思っていたところを、聡太は実にうまくまとめあげた。
聡太に△8八歩という手が2回出てきた。2度目の△8八歩は、こりゃ甘いんじゃないか、という話を康光がしていた。
私も聡太が負けたら敗着だろうと思って観ていた。そしたら最後の詰ます段階になって、△8八歩が見事に効いてきた。
強い人が指すとこううまく行くものか。94手で聡太の快勝。危なげなかった。

終局後のまとめ
康光「見事な一局でしたね。改めて強いなと感心しました」
太地「堂々たる指し回しでしたね」

聡太「積極的に攻めていくという方針で行ったのが良かったかなと思います」
森内「やっぱりちょっと玉形の悪さが最後までたたってしまった感じで、うまく手を渡されて困りました」

この一局、聡太の安定した強さが出た。
そしてもう一つ、「矢倉っていったい何がやりたいの?」という疑問を、私はまた感じた。
森内はせっかく8手もかけて矢倉城を築いておきながら、結局、居玉で戦うことになり、潰されてしまったのだから。
矢倉って、相手に主導権を与えるばかりではないか。そんな風に思えてしまった。
増田の「矢倉は終わった」宣言が、聞こえてくる内容だった。
森内さえ指しこなせないのが矢倉。だってこの一局はそうだったんだから(^^;

感想戦も観たが、聡太は全体的に手が見えていて、ちゃんと把握しているという印象で、やはり強い。
個人的には、中盤で取られる歩を伸ばした△3六歩が印象に残った。そして成り捨てる△3七歩成。こういうのがアマではまず指せないんだよね。
次は聡太は稲葉と当たるそうだ。これも楽しみだ。
藤井聡太 名人をこす少年
津江章二著 日本文芸社 1300円+税 2017年8月23日発売
評価 A コンセプト<一人の観戦記者から見た藤井聡太フィーバー>

棋書レビュー。昨日に続いて、また藤井聡太四段。
この本は66歳の観戦記者からの視点で、藤井フィーバーが振り返られている。
別冊宝島のほうは10人以上の書き手だったのに対し、この本は一人の視点で書かれている。全く対照的だ。

で、その「一人だけの視点から」がいいほうに出ていると感じられた。読んでいてわかりやすかった。
難しい言葉がなく、読みやすい。取材もなかなかしっかりしておられる印象。
この本は図面を一つも出していない。それは私にはありがたかった。図面は飛ばしがちなもので(^^;

著者の津江さんはだいぶん興奮しておられ、「天才」「ありえない」「信じられない」「嘘のような話」という用語が次々と出てくる。
まあ多少、鼻につくのだけど、デビュー戦から29連勝したら、そういう反応になるのもわかる。
しかも勝ち方がすごいもんね。私は炎の7番勝負の佐藤康光戦が一番印象に残っている。

今やAIに侵略された将棋界。名人がスマホに負ける世界。
しかしそんな中でも存在価値を見せ輝きを放つ、藤井四段の活躍には私も注目している。
藤井聡太 新たなる伝説 (別冊宝島 2613)
2017年8月21日発売 830円+税 ムック形式の大型本
評価 B コンセプト<14個のテーマ別に藤井四段の魅力に迫る>

棋書レビュー。
藤井ブームが伝わってくる本。色々なライターがテーマ別に書いているが、みなさん、それなりに力を入れている。
私が一番面白かったのが、神谷プロの28連勝について取材したところ。
田丸プロが書いているのだが、私のようなマニアにはこれが興味深かった。

図面は控えめだが、ちょくちょく出てくる。私はそこは飛ばして読んでしまったが。

評価をAでなくBにした理由は、分量が111ページと少な目なのと、「おお~」というところが特になかったかな、という点。
肝心の本人インタビューがない。
ただ、写真も藤井四段以外のものもよく撮れてるし、まずまずの内容になっている。

この本の最後は「将棋めし」のテーマで締めくくられているのだが、やはり私には「なんでプロ棋士が飯を食ってるだけでそこまで盛り上がるんだ」という疑問が消えないんだけど・・・(笑)  
ここ一か月間、更新しなかったため、このブログのトップに広告が表示されてしまった。(この記事でいったん消えるはず)
もう、このブログもあと一年以内に終わるという、「死兆星」のようなものだろう。

なぜブログを更新しなくなったのか。
それは、電王戦が終わってしまったことが一番大きい。
今までは、プロ棋士たちは、とりあえずコンピュータと戦ってきた。
戦っている間は、私はプロ棋士を応援する気持ちを持てた。その戦う姿に夢や希望を持てた。

・・・プロ棋士たちは、もう戦わないという。あきらめたと。
戦うことをあきらめて、やめた人たちに、何かを期待できるのだろうか?
私の期待というのは、「プロ棋士たちよ、最強の存在であれ」というシンプルなものだ。私の願いはそれだけだ。

このブログの頭上に、死兆星が光っている。救世主は現れるだろうか。
突然ですが、詰将棋に対して、私が子供の頃、どう思っていたか、書いておくべきと思いました。
私は詰将棋というものを、根本的に誤解してたからです。

私が子供の頃は、こう思っていました。
「詰将棋? そんな変な詰まし方をして、そんなのは実戦には出てこないから意味ないよ」
「どうせ実戦では、一手余して、完勝する。そんなギリギリの詰まし方まで追い込まれる前に勝ってみせる」
「詰将棋は詰将棋が好きな人がやる、別の趣味」

・・・これらの考え方が過ちであることに、私は子供のころには気づきませんでした。

私がこの誤った考えになったのは、当時は良質な詰将棋本が、世の中に絶対的に不足していたのも、大きな原因でした。
だいたい30年近く前ですが、そのころ出版されていた本というのは、例えば「1手詰~13手詰 ○○九段作品集」みたいなものが、大半だった印象があります。
1手から13手って、小学1年生から高校3年生くらいまで使う数学の本みたいなもので、そんなの、使いにくいったらありゃしません。棋力対象の幅が広すぎます。
それに、作品集という言葉が、いかにも「鑑賞用」というニュアンスを出しています。

この流れが劇的に変わったのが、「ハンドブック」シリーズの登場でした。
2004年に「5手詰ハンドブック」(赤い旧型)というのが発売され、私は初めて一冊を通して解き、「詰将棋ってこんなに面白かったのか」と、初めて思いました。浦野先生、ありがとう。

さて、「指す将棋派(実戦派)」の人は、「詰将棋」をやるべきか? それは断然、「やるべき」です。
その効能とは、何なのか。なぜ詰将棋をやるべきなのか。
それは、指す将棋(実戦)というのは、「頭の中でいかに速く正確に長手数、駒が動くか」を競い合っているゲームだから、と言えます。
もちろん指す将棋では発想や知識も問われますが、上記のこともモロに問われてくるわけです。
上記のことを鍛えるのに、詰将棋は断然、役に立つんです。

頭の中で、駒が速く動けば動くほどいいし、正確に動けば動くほどいいし、先まで読めれば読めるほどいい。
これは将棋を指すうえで、もう間違いないです。

「詰将棋は、最後の詰ますときに役に立つよ」と言う人がいますが、それは100点満点中で20点くらいの回答だと思います。
もちろん最後の詰めにも役に立ちますが、駒がぶつかる中盤から、詰将棋でつちかった能力が役に立ちます。
なにせ、頭の中で駒が高速に正確に動くわけですから。それは中盤でも必須の能力です。

詰将棋では正確な相手玉の対応を考えますので、「勝手読み」、「読み落とし」が減ります。
受け全般にも役に立ちます。攻めてばかりの人にとっては、うまくいかない場合を発見できるようになるので、バランスが良くなると思います。

例えでよく言われますが、詰将棋は、いわば、脳の筋トレですね。
ほとんどのアスリートが筋力アップトレーニングやっているように、指し将棋にも詰将棋という筋トレが有効なわけです。

じゃあ詰将棋、やればやるほどいいのかということですが、指し将棋派の人は、やはり一問10分以内に解けるくらいのものを、どんどん解いていくのが王道なやり方なんじゃないかと思います。
私の父は、すごく弱いですが、朝日新聞に週一で載っている7手~11手詰を、その一題を一週間かけて解く、というやり方をしています。
さすがにそれでは指し将棋派には効率が悪いんじゃないですかね。
プロだと一問に何日もかけるというのがありますが、それは一般のアマにはいまいち参考にならないでしょう。
詰将棋を解いている時間それ自体が楽しい、全く苦にならない、時間も持っているというのなら、一問に好きなだけかけてもいいのでしょうけど。

ところで私は詰将棋が好きか嫌いかと問われたら、断然、「嫌い」と答えます(笑)
私が詰将棋が好きだったら、もっと24で高いレートを出せてました(^^;

詰将棋は指し将棋(実戦)でも役に立つ! そんな当たり前のことに、子供の頃は気づきませんでした。
まあ私は昔からNHK杯を観るのが何よりの楽しみで、実戦すらあんまり指していませんでしたけどね。昔は相手もいなかったですから。

藤井聡太四段ブームですが、詰将棋について誤解をしている人も、中にはいるんじゃないかな、と思って、書きました。
詰将棋選手権を3連覇している藤井四段は、頭の中で駒を超高速に、超正確に、超長い手数を動かせるのです。自動車でいわば、最高性能のエンジンを持っている、と言えます。

結論・詰将棋は指し将棋をトレーニングする際の重要ツールである
(詰将棋を作るほうの文化、観賞用の詰将棋の文化も、もちろんあります)
藤井四段特需で将棋がすごいことになってる。

毎日のように藤井四段の関連のニュースでTVがもちきり。
それも、ワイドショーで時間をたっぷり使って、将棋を話題にしてくれている。

ワイドショーで面白いのは、将棋というゲームをド素人に、どう紹介しているかという点。
普段は藤井くんの様子や、対戦相手の情報、プロの制度、賞金、勝負めし、豊川のダジャレ、タナトラの評論、中村太地の解説、佐藤紳哉のカツラ、など。
今日は、杉本師匠が呼ばれて、電王戦について話したり、将棋ソフトを実際に動かしてみたり、みんなで詰将棋を解いたり。

半年前はソフト指し疑惑でボロボロだったのに。連盟は、藤井様、聡太様、ありがたやありがたや、だね。
マイナーな趣味と思っていたけど、それなりにコンテンツは豊富なんだと、あらためて思う。

昨日だか今日観たのは、将棋の大盤を持ってきて、具体的に藤井くんがどう指したのかを中村太地プロが紹介したところ。
大盤が出てきたとき、あるコメンテーターは「あ、僕はこれが観たかったのよ」と大賛成。
しかし、横に座っている別のコメンテーターは「ああー、ついにこれ(大盤)が出てきちゃった、僕はもう全然ついていけない。対局者の出身地の話とか、ご飯の話が良かった」と、言って、ハナから理解することを投げ出した(笑)

これ、どっちの人の気持ちも私はよくわかる。私は将棋は盤面で解説されたら、「ふんふん、そうか」となるけど、囲碁だと盤面では全然理解できない。
囲碁でAI関連で本を買ったけど、図面のところは理解不能で飛ばすハメになった。

実際の符号の指し手じゃなく、「リードを守って圧勝」とか「勝負手を連発し逆転勝利」とか、言葉で説明してくれ~、というニーズを持った人たちも、居ると思うんだよね。「内容を知りたい、でも符号や盤面じゃイヤ」という人たちが居るはずだ。
(そういう人をターゲットにして私はブログを書いてきた。今はブログが半分死んでるけど)

一番最近の、増田vs藤井聡太の一局で、藤井側が持ち駒が角2枚になったあたりから激指14の検討モードで調べてみると、どうも激指が安定しなかった。藤井くんが激指14を限定的にではあるが、上回っている可能性がある。
さすがに強い。藤井くんなら、激指14と何回かやれば、勝つことがあるのかもしれない。

さて実は私は「勝負めし」というのに興味が全く持てず、全然無関心だったのだ。
しかし、増田戦で、藤井くんの注文が、昼食には「豚キムチうどん」。夕食には「五目チャーハン」が品切れでキャンセルされて「ワンタンメン」になった、という報道を聞いた。そのとき藤井くんが劣勢と言われていたのだ。
そこで私は「ああああーー、五目チャーハンがあればこんなことには~!!藤井くんが劣勢になっているのは、めしのせいじゃねーか!?藤井くん、麺類を2度続けて注文するなんて、なんて大ポカを~!ワンタンメンが痛恨の敗着だ!」と興奮してネットを観てた・・・。
恐るべし、勝負めし・・・。

なんだかんだと、藤井四段ブームで、楽しませてもらってます。
https://www.youtube.com/watch?v=4P7-ImwvyGQ

ひさしぶりのブログ更新になります。
電王戦第2局で天彦名人がPonanzaにボロ負けしてからというもの、私は将棋に対する興味が落ちてしまっていました。

その中で私が楽しみにしていたのが、You Tubeの、元奨励会員アユムさんという人の、棋譜解説動画。
主に藤井四段の動画を楽しみにしていました。NHK杯の解説動画もありました。
それが、なんと昨日の夜、アユムさんが終了宣言をして、終わってしまいました・・・orz ガビョーン。

アユムさんの解説、めっちゃ好きだったんですけどねー。
アユムさんの棋力を土台に、そこにelmoなどのソフトを駆使して、もうプロ棋士を凌駕する精度の解説でした。

でも終わったかー。「各方面にご迷惑をかける」という理由とのこと。
まあ、昨日なんて、藤井四段の対局が終わってまだ数時間しか経っていないのに、もう棋譜解説の動画をUPされていましたので、私も「これは著作権などの問題はどうなってるんだろうか」とは思っていました。

一方、私のブログ方式なら、問題ないと、私は思っています。
つまり、放送されたNHK杯などの感想を文章で書く分には、何も問題ないでしょう。私はそれによって1円も稼いでいないというのもあります。
私のブログ、またいつか私がやる気になれば復活するでしょう。

アユムさんが示してくれたのは、「もはやプロ棋士でなくとも、ソフトを使えば、プロ棋士以上の解説が可能」ということです。
アユムさん、今まで解説をありがとう。
2017.05.27 電王戦の総括
先崎九段の観戦記も掲載され、電王戦は一区切りついた。

電王戦とは、何だったのか。私のような一将棋ファンにとって、どういうものだったのか。

プロの指し手をはるかに上回るコンピュータ。それがパソコンを600台以上つないだもの、だったら、まだ分かる。
もう、スマホに負けると言われている。事実、渡辺竜王が「スマホでカンニングされてボロ負けした」と主張した。
この現実をどう受け止めればいいのか。

電王戦について、私が不思議だったのは、プロ側の思惑が、いつも「この目の前の一局に勝てば、危機は去る」という意識だった、ということだ。少なくとも、私の目にはそう見えた。プロは目の前のことしか考えていない。
私は「おいおい、どのみち、この先、コンピュータに負けるのは、確定事項なんだけど?」と毎回思っていた。
でも、ここには書かなかった。電王戦の興をそぐことになりそうだったんで。

ドワンゴの川上会長がからんでいるのだろうが、ルールで揉めたね。チェスも囲碁も、こんなに揉めたとは全く聞かない。
これから先も、歴史上のこととして、延々と、将棋連盟の往生際の悪さが語り継がれることになるんだろう。
羽生三冠は結局、いまだに戦わないままだ。羽生三冠がもっと早く出ていれば、三浦九段への冤罪事件も無かったのではないか?と思える。もっと早く連盟がコンピュータへの対策をしただろうから。

でも私はドワンゴはよくやったと思う。PVがこんなに面白いものだとは知らなかった。

まあー、私はぶっちゃけ、プロに対する尊敬の念が薄まった。それも、かなりの度合いで。
プロどうしの対局は人間ドラマだというが、それを言うなら、女流でも子ども名人戦でも、縁台将棋にだって人間ドラマはあるのだ。それとプロの対局、どう違うというのか。「プロは悪手率が若干、低い」ぐらいか。

最後の終わり方も私にとってはショックだった。名人がまともにさせてもらえたのは序盤の駒組みだけだなんて・・・。
あんなにカッコいいと思っていたプロ棋士たちが、こんなにボロボロになるなんて・・・orz
「スマホに勝てないプロの先生」って、それどうなのよ。だれか助けてくれ。

「コンピュータとの戦いで負けたからって、全く関係ない」と言い切れる将棋ファンを、私はうらやましく思う。

電王戦がこれでいったん終わるが、これでコンピュータ戦が終わるとは私は全く考えていない。
だって、設備としてはパソコンもスマホも、すぐそばにあるものなんだから。
将棋には駒落ちというハンデもあるんだし、まだ私の興味は尽きない。

電王戦は2012年から始まり、あっという間だったように思う。毎年春の行事として楽しく過ごさせてもらった。
AIの発達により、プロの権威が落ちて行く様を、目の当たりにした。
それはファンとして哀しい中にも、少々の可笑しさがあった。
面白かったよ、ありがとう電王戦。この棋戦を私は忘れないだろう。
ロマン ~谷村新司「昴」の替え歌~

元の歌 https://www.youtube.com/watch?v=49TkwEKSOvw

名人が何も出来ず 哀しくて目を開ければ
荒野に向かう道より 他に見えるものはなし

ああ 砕け散る 宿命の棋士たちよ
せめて密やかに 仕事を探せよ

我は観た ニコ生の電王戦
我は観た さらば ロマンよ

棋譜を見れば完敗で ファンはまた泣き続ける
されどプログラマ熱く 開発を続けるなり

ああ 散々な 名のある棋士たちよ
せめて鮮やかに その身を終われよ

我も行く 心の命ずるままに
我も行く さらば 神話よ

ああ いつの日か スマホが神の手を
ああ いつの日か スマホが神の手を

我は指す 将棋を愛したままで
我は指す さらば 神話よ
我は指す さらば ロマンよ
ニコ生で中継してました。
でも、渡辺とタニーが出てきて、謝らないとダメでしょう? この2人が張本人なんだから。

さて、先日の電王戦第2局、私はショックを受けたまま。
天彦名人、中盤以降、何にもできなかったね。力の差がものすごい。
プロがすごく弱く見えて、尊敬する気が起きない。これはどうしたらいいのか。
世界に一つだけの棋譜 
~SMAP「世界に一つだけの花」の替え歌~

元の歌 https://www.youtube.com/watch?v=qZq-q75KeMw

NO.1にならなくてもいい
どのみちソフトがNO.1

将棋年鑑に並んだ
いろんな棋譜を見ていた
ひとそれぞれ好みはあるけど
どれもみんな面白いね

この中で何が一番だなんて
争うこともしないで
盤上の駒 誇らしげに
しゃんと胸を張っている

それなのに僕ら将棋好きは
どうしてこうも比べたがる?
一人一人違うのにその中で
一番になりたがる?

そうさ 僕らは
世界に一つだけの棋譜
一人一人違う手を指す
その棋譜を咲かせることだけに
一生懸命になればいい

困ったように悩みながら
ずっと迷ってる棋士がいる
ソフトと指す電王戦は
もう勝てないから 仕方ないね

やっと大長考を終えた
その棋士が考え出した
最善と思える指し方を
軽く超えていくソフト

名前も知らなかったけれど
あの日 選手権で優勝した
誰も気づかないような手法で
指してたelmoのように

そうさ ソフトも
世界に一つだけの棋譜
ソフトに勝つのは もうソフトだけ
その棋譜を咲かせることだけに
一生懸命になればいい

激指 浮かむ瀬 技巧 Ponanza
一つとして弱いものはないから
NO.1にならなくてもいい
どのみちソフトがNO.1
あーーー、終わったかー。天彦側にチャンスなし。
事実上、天彦が穴熊に囲いに行ったのが敗着かと言われていた。
そこまで巻き戻らないといけないとは。

解説も変わったね。「ソフトの評価値がなぜ今その点数をつけているか」を解読するのが解説なんだね。
三浦が来て、楽しく話していた様子が見れたのは、良かった。ドワンゴ、ナイス人選。

終盤の変化で、後手が取れる8七の金を取らない手順、先手もその金を放置する手順が続いたところがあった。
それを解説していた中村太地が、ソフトの感覚には、ついていけないというたぐいの発言をしていたのが印象的だった。

プロは、序盤、中盤、終盤、すべてでソフトに上回られてしまった。あああーー。
プロの上回っているところといえば、投了が潔いことだけかな。
正直、プロとソフトが角落ちで戦ったら、どうなってしまうのか。

昨日は時代の転換点だと思う。とりあえずタイトルが一つ増えた。
今後のプロ業界がどうなるか、注目している。
棋情 ~中島みゆき「世情」の替え歌~

元の歌 https://www.youtube.com/watch?v=jxYNSOrXAv4&list=PLAAbKqCi8RajJBIBtR578nkC9EC8i_Ma7

世の中はいつも 変わっていくから
頑固者だけが 悲しい思いをする
変わらないものを 将棋にたとえて
その度崩れちゃ ソフトのせいにする

天彦コールの波 通り過ぎてゆく
変わらない夢を 流れに求めて
時の流れを止めて 変わらない夢を
見たがる者たちと 戦うため

プロ棋士はとても 臆病な猫だから
他愛のない手を いつも指している
自分の代わりにソフトに 指させることで
プログラマは将棋を 見たような気になる

名人コールの波 通り過ぎてゆく
変わらない夢を 流れに求めて
時の流れを止めて 変わらない夢を
見たがる者たちと 戦うため

シュプレヒコールの波 通り過ぎてゆく
変わらない夢を 流れに求めて
時の流れを止めて 変わらない夢を
見たがる者たちと 戦うため