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ひさしぶりのブログ更新。

一番長い日をニコ生で観てた。もう一般会員なんで、ときどき追い出されながら。
豊島が早々に負けて残念。
しかし三浦が渡辺に勝利し、残留を決めた。実に見事だ。
三浦の順位最下位は、どう考えてもおかしいと私は思っていたからね。
三浦は出だし2勝4敗から最後2連勝でギリギリ残留、精神力の強さを見せたので、素晴らしかった。

渡辺が落ちた。私は渡辺将棋も好きだったんだけど、あの事件があってはね・・・。
結局、渡辺がファンに謝ることはほぼしてないわけだし。

ニコ生が無料で中継してくれるのはすごくありがたい。
しかし欠点として、対局している駒が見づらい。対局の駒がNHK杯と違って、遠くから観ることを想定されてないからだ。
これは改善できないのだろうか?

順位戦の星取り表を見るのは楽しいと感じる。
もうすでに囲碁将棋チャンネルも解約してしまった(銀河戦で藤井聡太が敗退したため)が、NHK杯の観戦と順位戦の結果ぐらいはまだ興味ある。
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紅井さんは今日も詰んでる。1巻と2巻(完結) 各562円+税
ヤングガンガンコミックス 1巻は2016年9月24日初版発行 2巻は2017年12月25日初版発行
原作 尾高純一 作画 野田大輔
評価 B

主人公の紅井(あかい)さんは、将棋以外は徹底的にだらしない生活を送る高校生の美人奨励会員。
その姿に「お前はどうなっとんねーん」とツッコむ男性教師との「詰んデレコメディー」だ。

1巻の冒頭で、紅井さんがいきなり爆弾発言をする。
なぜ過酷な奨励会を戦うのかについて、「一生やりたくないことはせず、やりたいことだけやっていく為にね」と答える。
作者の方、かなり攻めている。プロ棋士になりたいというのは、ぶっちゃけ、そういうことだもんね。ふはは(笑)

しかし1巻を読み終えた時点では、さほど面白さを感じなかったが、2巻が良かった。
面白いフレーズとして、「この隠れ居飛車タンめ」というセリフが出てくる。
(江戸時代の「隠れキリシタン」から来ている。)
私は居飛車党だが、実は「隠れ振り飛車タン」なのだ。振り飛車の華麗なさばきをやってみたいが、才能がないのでできないのだった。
2巻で紅井さんを見守る教師との仲が接近し、ドキドキする恋愛要素が楽しい。
気が付けば、「詰んデレワールド」にハマっていた。
ゆるーい雰囲気が、ぬるめのお風呂みたいで気持ちいい。ずっと入っていたい感じ。
登場人物が4人しか出てこないのもいい。2巻で完結したのも、潔い。
難をいえば、表現が理屈っぽいこと。あと、セリフの数が多い。
(現在、ヤングガンガンのホームページで1話の立ち読みが可能)

評価Aにするとこれから読む方のための期待値(ハードル)が高くなるので、Bにしておく。私には面白かった。もう一回は読もうと思う。
「将棋めし」のTV版を観終わった。
といっても、この番組、愛知県では深夜3時頃放送で、それがなぜか録画できたりできなかったり。
で、全8回のうち5回しか観れなかった。

私の感想は、面白かった。最初は「何を食おうが、関係ないだろ」と思っていた私だったが、それが変わっていった。
回を追うごとに、ストーリーというか、雰囲気にも引き込まれていった。
まあストーリーなどないに等しいんだけど、それもまた良かった。

基本的には、対局でピンチになるが、「ごはん」を何にするかに迷い、そしてその「ごはん」が勝負に影響を与えて逆転勝利・・・というもの。でも負ける回もあって、バランスが良かった。

私は誤解していたのだが、これはストーリーをメインに楽しむ番組ではなかった。
この番組は、シュールなギャグドラマだった。(シュールとは、理屈・理論では説明が難しいの意味)
何を食べるか?ということが勝敗に重大に関わるという、ギャグだったのだ。
それが理解できてからは、笑えて、楽しく観ることができた。
だって、本当はごはんと将棋の内容は、ほぼ関係ないもん(笑)  なべ焼きうどんだろうが、うなぎだろうが、ごはんで勝てれば苦労はない。
初回の主人公「対局のとき、慌てていつもカレーを頼んでしまう・・・。今日は違うのにするぞ!」
で、悩んだ結果、カレーを選んでいる。面白い(笑)

この番組で良かったのは、キャスト。これの勝利とも言える。主人公の女性棋士の役の人、かわいくてハマり役だった。
脇を固めた男性棋士たちも、若くてかっこよかった。
そして私が注目してたのは、指すときの手つきだが、これもまずまず。指し方を決しておざなりにしていないのがいい。
将棋の駒がビシビシを指されるたびに、気持ちがよかった。

将棋でどんなごはんを食べるか、それだけで30分番組を8回も作った関係者様に、敬意を表したい。面白かったです。ありがとう。
稲葉陽 八段 vs 藤井聡太 四段 NHK杯 3回戦
解説 谷川浩司 九段

注目の藤井四段の登場。TV棋戦では、銀河戦は負けたので、残るはNHK杯。
解説のタニー「稲葉は居飛車党の攻め将棋。踏み込みがいい。
藤井も居飛車党だが受けも苦にしないバランスのいい将棋」

先手稲葉で、相掛かりになった。ただし、藤井が△7四歩と突いた手があり、その歩が十字飛車で取られてしまう展開。
稲葉だけ持ち歩が2歩になった。
タニー「最新流行の形」
稲葉は▲6八玉と上がっていたのだが、そこからなんと ▲5八玉~▲4八玉~▲3九玉と、美濃に囲ってしまう。
稲葉は飛車の動きでも手損しているのに、玉も手損。しかし、この駒組みで、稲葉が作戦勝ちになったのではないか。
後手の藤井のほうから、その間に大した手がなかった。

タニー「後手に苦労が多い」という話がずっと続く。
なんか編集されてるから、長手数になったんだろうなー、だから逆転もありうると思いながら観ていたわけだが(笑)
稲葉に選択肢があるという展開がずっと続く。自陣に金銀角を打ちまくって、どうにか受けてる藤井。

そろそろ終盤も煮詰まってきた。タニー「これは稲葉は、『逃さない』と思っているはず」
藤井のほうも懸命にがんばっているのが伝わってくるのだが、いかんせん、形勢の差が縮まらない。
次第に追いつめられる藤井。あー、やめてー、藤井に勝たせて~(^^;

タニー「これは時間があれば簡単に勝てる」と言うまでに差が開いた。
藤井、最後のお願いとばかりに王手で迫ったが、そこまでで力尽きた。169手、稲葉の勝ち。

タニー「全般的に稲葉がずっと押していて、稲葉が苦しくなった局面はなかったんですけども、それでも藤井が怪しげな手を連発して、負けたんですけども藤井のすごさを改めて感じた気がします」

藤井四段、取られる桂のタダ捨てジャンプとか、魅せた手はあったんだけど、やっぱり負けるとガクッとなる。
序盤の相掛かりで▲2四歩を後回しにする作戦、優秀だなあ。
これ、敗因は十字飛車で横歩を取られたところまでさかのぼるんじゃないか。
なんだか、先手だけ2歩を持つって、差がついてるように思えてしまう。

ああー、藤井四段が負けた。ガックリ。
2017.12.08 AlphaZeroの衝撃
Googleが開発したAlphaZero、チェスと囲碁、そして将棋もついでにトップに立っちゃいました~。
学習開始から数時間で従来のAIを超えました~。・・・って、どうなっとんねん!

羽生が永世7冠のインタビューで「私は将棋の本質をまだまだ分かっていない」と言っていたが、そのとおりなんだと感じる。
ボードゲームでは圧倒的に差がついてしまった人間とAI。
人間とAIと比較してしまう自分、いい加減、どうにかならないか。
🎵Forever Habu Forever Dream~
第26期銀河戦 本戦Hブロック 2回戦 藤井聡太四段 vs 上村 亘四段
対局日:2017年9月22日
解説:佐藤慎一五段
聞き手:真田彩子女流二段

藤井聡太の登場。どこまで勝ち上がってくれるか。
対局日の9月22までの今年度の成績は、藤井は32勝6敗。上村は5勝9敗。

解説のサトシン「藤井は時の人で、実力もトップのものがある。上村は研究家」

先手藤井で、横歩取りになった。勇気流という形から、早々に飛車角交換が行われ、乱戦模様に。
サトシン「もう本には書いていない」

藤井が準王手飛車の技をかけたが、2歩を叩き捨てたために、歩切れになってしまった。
長考に沈む藤井。
サトシン「これだけ一方的に持ち時間を使うのは、公式戦で初めてじゃないか」
藤井はもう考慮時間に入っているのに、上村はまだ持ち時間を11分残している。
サトシン「いやー、この持ち歩の枚数の差、▲0枚対△5枚ですか。先手が自信がないように見えるが、どうなんでしょうか」

おいおいおい、持ち歩の枚数、圧倒的に差がついてしまったぞ。もう大ピンチに見える。
ここから逆転ってあるのか? 藤井~ 頼む~ まだ2回戦でコケないで~。

しかし現実は非情。サトシン「これは緊急事態」「かなり後手優勢」
そして、藤井の勝負手も、的確に上村は対処していった。プロならもう逃さないというくらいに差がついてるのがわかる。

88手、藤井が頭を下げた。藤井、投了。ぐあ、だめだー。
サトシン「上村の研究が当たった。藤井は終始歩切れが痛かった。準王手飛車をかけたのがどうだったか」

もう、ずいぶん最初のほうまで、35手目のところまで、勝負所がさかのぼって感想戦が行われていた。
藤井「本譜は一番ひどい順に行ってしまった。お話にならなかった」

・・・藤井聡太、負けちゃった。まあ負けるのは仕方ないんだけど、内容が悪かった。
見所っていうのがあんまりない将棋になってしまったのが非常に残念だ。藤井を観たくて囲碁将棋チャンネルに加入しているのにorz ああああー。歩切れがひどく、藤井の自爆という内容。オーマイガッ。
2017.11.20 昨日のNHK杯
山崎の9一の馬が、▲7三馬~▲7四馬と活用できたのが一番の勝負所だったのか。
阪田大吉さんのブログを見てよくわかった(^^;
馬が竜に当たってしまうのを許したのは羽生の見落としだろうか?
羽生は竜を逃がすだけの一手を強要され、大損していた。
観直すと稲葉は「ちょっと(羽生にとって)いやな(展開)・・・」と言っていた。ちゃんと観てないとだめだな。

しかし・・・ ソフトが評価値から作る、この形勢推移グラフというやつ、容赦なくて、私にとっては感想が書きにくい。
実はそれが私がブログで感想を書かなくなってる原因の一つでもある。
的外れなことを書くと、すぐにボロが出てしまうんだよね。

タニーも著書の「中学生棋士」の中で評価値のことを「解説者泣かせである」と書いている。
そうは言っても、解説者のプロ棋士の先生におかれましては、どんどん思った形勢判断を言っていただきたい。
解説が間違ってても、それはもう仕方ない。
解説者がソフトの評価値に「忖度」して形勢を言わないことを繰り返してると、そのうちNHK杯でもソフトの評価値が出てくるようになるかもしれない。NHK杯が、評価値をずーっと観てるだけの番組になったらどうしよう・・・。
山崎隆之 八段vs羽生善治 棋聖 NHK杯 2回戦
解説 稲葉陽 八段

久しぶりのブログ更新になる。注目の一局なので、書き留めることにした次第。
楽しみにしていた羽生の登場だ。羽生は一冠になったとはいえ、竜王戦では挑戦者になって戦っている。
2人のこれまでの対戦成績が、山崎3勝、羽生18勝で羽生が圧倒的にリードとのこと。

先手山崎で、相掛かりの力戦。山崎が考慮を積み重ね、中盤の真っ最中で、もう残りが▲0回vs△7回となった。
だから山崎が苦戦かな?と思って観ていた。

そんな中、山崎流の妙手が出た。戦いの最中、▲1六歩とじっと端歩を突いて、次の▲1七桂を見せた手。
2手一組の手なのだが、そのヒマがあるとの山崎の判断。これが素晴らしかった。これで流れがガラッと変わった。
(端に桂が跳ねる手というのが山崎将棋にはよく出てくる印象がある。)
しかしそれぐらいは、羽生ならば乗り越えると思って私は観ていたのだが。

羽生は淡々と指し進めていき、終盤。山崎の隅の馬が働いてきて、羽生は忙しい。
羽生が飛車を成り込んでも、合駒があるので大した威力は見込めない、と解説の稲葉。
羽生の手は、なんだか、やりたいことが明確にならず中途半端。 結果、羽生が87手で投了! ぐあああー。

この一局、山崎の▲1六歩~▲1七桂はすごく良かった。
かたや、羽生の手に感動した手がなかった。凡手を積み重ねて負けてしまった羽生、なんでだー。
「さすが、羽生!羽生だから指せる一手!」とか「やはり、羽生は流れを読み切っている!」という風に私は楽しみたかったのに・・・orz

感想戦で稲葉に「羽生側に、この手はなかったか」と指摘されて、「あ、そんないい手が」と羽生も山崎も、うなずいていた。
うーーーん、稲葉に手の見え方で負けてる羽生を私は観たくない(^^;

羽生が衰えだしているのか。それも素人目にも分かる度合いで。そう思わざるをえない内容だった。ちょっとショックだ・・・。
第26期 銀河戦 本戦 Hブロック 1回戦
藤井聡太四段 vs 藤倉勇樹五段
対局日:2017年9月22日
解説:佐藤慎一五段
聞き手:真田彩子女流二段

注目の藤井聡太が出場した銀河戦。
先手藤井で、藤倉が三間飛車に振り、対抗形になった。今、NHK講座で解説している三間飛車での居飛穴崩しシステムになるか、というところだった。しかし藤井は居飛穴に潜ることに成功、解説の佐藤慎一「藤井の主張は通った」

そこから、藤井が「いかにも、藤井らしく元気よく」という、大駒を切る手を連発、4回大駒を切って、藤倉を攻め倒した。
111手で藤井の快勝。
佐藤慎一「中盤以降、藤井の思いもよらない手が2回か3回ありましたね。穴熊を活かして飛車角をうまくさばいた。
大駒を切るのをどの段階から読んでいたのか。やっぱりすごく読んでいるんだなと感じましたね」

さすがに藤井聡太は強い。特に不利になったところもなかったように思う。
大駒を切る手、どれも「こう指せて勝てたら気持ちいいだろうなー」という手だ。
理想的な勝ち方だったと思う。

このHブロック、このあとは上村、黒沢、石田、富岡、安用寺、田村、飯島、斎藤、康光、久保というラインナップ。
正直、藤井聡太なら、8回戦の飯島まで勝てるんじゃないかと(^^; 8連勝できるんじゃないかと(^^;
藤井聡太が負けたら、囲碁将棋チャンネルを解約しようかと私は思っているんで、この後も注目だ。
将棋のほうでは「やねうら王」が、もうプロ棋士の棋譜を使わなくて最強レベル。
囲碁のほうでは「アルファ碁ゼロ」が、やはりプロ棋士の棋譜を使わなくて最強になったという。
とうとうそうなってしまったか。
今までの人間の歴史はいったい何だったのか。ショックだ・・・。
今月から、新期に銀河戦がスタートした。
前期の銀河戦は、私は全く観る気にならなかった。理由は名人がコンピュータに完敗したことと、例の冤罪事件があったことだ。
私はマンガの「こち亀」全200巻を買ったりして、将棋じゃない時間を過ごしていた(笑)

でも、今期から、藤井四段が出場するという。うーん、どうするかと思ったが、月に1900円程度を払えばいい(契約基本料込み)ので、再度、スカパーの囲碁将棋チャンネルに加入した。1回戦ではアマ4人、女流3人が出るというのも、私には興味深い。

開幕前の、今期銀河戦の見所を紹介するというコンセプトの番組があり、それがなかなか良かった。
出場者を1ブロックずつ居飛車党、振り飛車党、そして年齢別に色を分けて紹介したのが面白かった。こういう番組は毎年ぜひやってほしいところだ。今期が終わったあとは、振り返り番組もやってほしい。

で、今まで3局観た。その印象が、どれも、スゴイ強い、と思える勝ち方を勝ったほうがしているということだ。
先日のNHKの糸谷vs郷田での郷田の勝ち方もすごかったが、銀河戦の3局も、それに劣らない。
阿部光瑠vs板谷アマの光瑠の中盤からの一気のラッシュ。
勝又vs天野啓吾アマの、勝又の会心の寄せ。
小山アマvs島本の、小山アマのピカッと光る最善と思える決め手。
どれも、実に見事で、ほれぼれした。

持ち時間が短いNHK杯や銀河戦でこの出来栄えなのだ。
結局、強い人が強い手を指すことは当たり前なのだろう。
強い人の手がソフトの手と一致したところで、それだけではソフト指しの証拠には成り得ない。
だって、みんなが最善を指そうと目指しているのが将棋というゲームなのだ。
ソフトはすごい手を指すだろうが、人間がすごい手を指しても不思議はない。そう思う今日この頃だ。

今月末にHブロックで藤井四段が出場してくるので、その感想はこのブログに書きたい。
中学生棋士 (角川新書)
谷川浩司著 800円+税 2017年9月8日発売
評価 C コンセプト<ソフト指し冤罪事件をなかったことにして藤井四段を語る本>

この本、タニーが書きたいことを書いています。中身があり、薄っぺらい便乗本ではありません。
なので、買ってもいいと思います。

でも・・・ 三浦九段への冤罪事件については、まっっったく、カケラも、これっぽっちも触れられていません。
まるで「そんな事件は無かった」といわんばかり。
連盟の当時の会長として、知り得た情報、出した決断、色々あったはずなのに・・・。
タニーが藤井四段や羽生二冠について軽快に語るのはいいのですが、冤罪事件について一言もないのは、いくらなんでも、不自然すぎるんですよね。本当に、タニーは事件についてどう思っているのでしょう?
冤罪事件では、タニーをはじめとする連盟は様々な教訓を得たはずなので、それを後世に伝えて欲しいとマジに願います。

先月から藤井四段関係の本は5冊ほど出てますが、ソフト指し冤罪事件の本は今年に入ってもずーっと1冊も出ないまま。
「失敗の後、きちんと謝罪と説明と反省をしない」それこそが「本当の、しくじり」なのではないでしょうか。
もしタニーが「しくじり先生」に出たら
※これはあくまで私の妄想にすぎません。以下はフィクションです。実在の人物・団体・番組とは関係ありません。

若林「今回のしくじり先生は、この方です!」
ガラッ(谷川九段、登場)
タニー「私がしくじり先生の、谷川です」
吉村「誰? 誰、この人?」
あき「知らなーい」 
伊集院「顔はどこかで見たことあるけどな」

タニー「まずは私のプロフィールをご覧ください」
ナレーション「日本伝統のボードゲーム、将棋。その将棋にはプロの世界があります。
現在約160名のプロ棋士がしのぎをけずっています。今、注目されている中学生プロ棋士・藤井聡太四段もその一人です。
歴代にわずか五人しかいない中学生プロ、そのうちの一人が谷川浩司九段です。
21歳の最年小名人は今でも破られない記録です。その後も永世名人の資格を得るなど、タイトル27期・A級通算32年と、さん然と名を遺したのが谷川浩司九段なのです。5年前から将棋連盟の会長を務めました。電王戦でコンピュータとプロ棋士の対局が話題になる中、将棋連盟の指揮をとりました」

タニー「じゃあ教科書の4ページを開いてください。ある数字が出てます」
「5722万円と15万円」
タニー「5722万円というのは、昨年度の佐藤天彦名人の対局料です。
そして15万円というのは、今年の電王戦に使われたパソコンの値段です。
今年の電王戦で、両者が戦いました。名人とコンピュータ、どっちが勝ったか。それは次のページ」

タニー「2戦してコンピュータの2勝0敗。
もう15万円のパソコンに名人が負けちゃう時代なんですね。2戦とも、内容的にも名人の完敗でした」

若林「ええー、15万円に負けちゃったのか」
吉村「プロは、つらいものがあるなー」
あき「人間とコンピュータが戦うっていうのが、はじめから無理があるのよ」
伊集院「名人って1年で5000万円も稼ぐのか」

タニー「これだけコンピュータが強くなってくると、色々と問題も起こってくるわけです。
はい、ええ、プロ棋士の存在意義も問われています。当面で、一番の問題になっているのが、『ソフト指し』という行為です。これはソフト、すなわちスマホなどでコンピュータ将棋ソフトを、対局中に使って、次の手を調べてカンニングしちゃうということですね。これはアマチュアでも大会などでは禁止されている行為です。もちろんプロ棋士では、やってはいけません」

若林「え、スマホでカンニングできちゃうんですか?」
吉村「スマホの強さってどれくらい?」
タニー「あとで出てきますから」

タニー「5年続けた電王戦でバタバタとプロ棋士がコンピュータに負けました。
そして、2016年10月、事件は起こってしまいました。
三浦弘行九段が竜王戦を勝ち上がり、挑戦者になったんです。しかし、その三浦九段に対し、防衛する側の渡辺明竜王が、『三浦九段はソフト指ししている』と週刊文春にリークしてしまったんです。この文春砲で将棋界は大騒ぎになりました。当時会長だった私は、こんな決断をしました。次のページ」

タニー「三浦九段に約三か月の出場停止処分を科す」
タニー「これで三浦九段は竜王戦にも出れなくなり、処分中はいっさい対局ができません。何より、三浦九段はソフト指しの犯人というイメージを世間に植え付けてしまいました」

若林「何か、ソフト指しと判断する根拠はあったんですか」
あき「そこ、それよね!」

タニー「根拠は、持っていたつもりなんですが、非常にあいまいなものだったのです。
のちに分かった結論として、三浦九段は無実でした。私の拙速な判断の結果、私は何か月間も三浦九段をソフト指しの犯人に仕立てあげてしまいました」

タニー「私が何をしくじったのか。今日のテーマはこうです」
タニー「『よく調べもせずに冤罪事件を起こしちゃった先生』です」

吉村「マジでしくじったな」
若林「ちょっとドン引きだな・・・」
あき「三浦さんがかわいそうすぎるわあ」
伊集院「これ、ずいぶんニュースになったよね」

タニー「当時の週刊文春を、ちょっと見てみましょう」

文春「将棋『スマホ不正』全真相」
「渡辺明竜王独占告白」「放置すれば竜王戦がなくなる」
「羽生三冠『限りなく黒に近い灰色』」
「私は三浦九段にスマホ遠隔操作を教えた 核心証言」
「九九.九%やってますね」

吉村「なんかもう、三浦さんは犯人だと言わんばかりだ」
若林「羽生さんがこんなことを言ってたんですか」

タニー「いや、羽生さんは、文春が発売されると同時に、ご自分の奥さんのツイッター上で、『疑わしきは罰せずが大原則です』とコメントを出しました」

伊集院「羽生さんはそういうバランス感覚がある人だよね」

タニー「ここでまとめの一句です」
「連盟の 眠りを覚ます 文春砲 たった4ページで夜も眠れず」

タニー「こういう文春の報道があったんですが、連盟は結局、ソフト指しの確たる証拠をつかんではいなかったんですね。ソフト指しの根拠は、すべて渡辺竜王ら、一部のプロ棋士の憶測によるものでした。
プロ棋士の中には、『奴は1億パーセント黒』だとツイートする人まで現れました。このころ、2ちゃんねるでは、三浦派と渡辺派に真っ二つに分かれ、例によって大ゲンカが始まりました。将棋ファンたちに、無用な争いをさせてしまったわけです」

吉村「2ちゃんねるは荒れただろうなー」
若林「ただでさえ、あそこはいつもケンカしてるのに、すごい燃料投下だよな(笑) 」

タニー「そしてこの一件は、私を含め連盟では手に負えないということになり、連盟は第三者調査委員会というところに調査を依頼しました。複数の弁護士などで構成された委員会です。
第三者委員会が調査している間も、三浦九段への出場停止処分は続きました。
調査が終わっていないのに処分を出しているという時点で、もう矛盾してるんですけどね」

タニー「そして、年末、調査の結果が出ました。
その結論は、①ソフト指しの証拠は全く何もない ②連盟の出場停止処分の判断は妥当だったとの2点でした」

あき「②はおかしいでしょ。連盟の判断は間違ってたんだから」

タニー「第三者委員会がこの②の判断をしてくれたおかげで、私は多少、批判されることから逃れました」

若林「三浦さんはこれを聞いて、どう言ってたんですか」
タニー「そのVTRがあるので、見てみましょう」

三浦九段「私よりも、家族が精神的にまいってしまって・・・ ホントに、なんでこんな仕打ちを受けないといけないのか・・・ 竜王戦7番勝負をやりなおしてほしい」

あき「三浦さん、憔悴してるわ。かわいそうー」
若林「これはシャレになってないな」

タニー「ここでまとめの一句です」
「証拠なく 下した処分は 重かっタニー」

タニー「一方の渡辺竜王は、騒動の最中にも、趣味のフットサルに興じて、元気な姿を見せてました」
吉村「あいたー」

タニー「連盟としては、『出場停止処分』ではなく、『出場停止措置』と言うべきだった、とのコメントを出しました」
若林「そんなの、言葉遣いだけの話じゃないですか。連盟は三浦九段とファンをナメてるんですか」
タニー「・・・」

伊集院「それで、三浦九段への補償はどうなったんですか」
タニー「私は体調不良に陥り、緊急入院し、会長を辞することにしました。しかしその理由は、あくまで体調不良です。間違った判断をしたから、という表現は使っていません。私は心からの反省はしていなかったので」
伊集院「・・・」

タニー「会長職は、次の人に任せることにして、私はまた元気に対局に復帰しています。
三浦九段との補償問題は、次の会長に任せました」
若林「何それ・・・」

タニー「今回のことは、将棋界の教訓としなければなりません。今やスマホ単体がもうプロ棋士を凌駕していると言われています。電王戦は終了になりました。連盟は怖くてプロ棋士とスマホとは対戦させられません」

吉村「もうスマホに負けちゃうんだ」
若林「将来的には、たまごっちに負けるんじゃないか」
伊集院「10年後には100円ショップで売られるゲームウォッチに負けそうだね」
あき「だから、人間とコンピュータが戦うのが無理があるのよ」

タニー「コンピュータはもう10年ほど前からプロの力に迫ってきていたのに、何も連盟として制度を作りませんでした。そして問題が起こったときに、なぜ、勤続24年にもなる三浦九段を信じてあげられなかったのか、それは私の不徳のいたすところです。三浦九段、本当に申し訳ありませんでした。そしてこの件で心を痛めたファンの方、申し訳ありませんでした」

若林「うんうん」

タニー「ここでまとめの一句です」
「冤罪は この先も起こる 大問題」

タニー「で、今度、私の著書が出ます。9月8日発売で、タイトルは『中学生棋士』です。
藤井聡太四段について書いてます。よろしくお買い求めください」

生徒全員「まずは冤罪事件について書くのが先でしょーが。全然反省してない。だめだこりゃー」 

🎵デレレレレン! 🎵シャララ~シャララ~ ランランララララ~

まとめ
・会長として、よく調べもせずに、結論を出してしまい、一人の人間の人生を破滅に追いやりかけた
・事件が起こる前に、コンピュータとの付き合い方を何も考えず、冤罪を防ぐ制度を作るのが遅れた
・谷川前会長や渡辺竜王は、三浦九段にいまだにきちんとした謝罪をせず、今もしくじり続けている
 (終わり) ※これはフィクションです。
森内俊之 九段 vs 藤井聡太 四段 NHK杯 2回戦
解説 佐藤康光NHK杯 中村太地六段

藤井聡太くんの登場で、異例の生放送になったNHK杯。
こりゃ、聡太くんにはプレッシャーもかかるなあー、と思っていた。

先手森内で、矢倉。後手の聡太は急戦矢倉で、右四間。
後手の囲いはアマチュアがよくやる、低い囲いだ。(△3一玉△3二金△4二銀△5一金型)

聡太が速攻で襲い掛かり、ペースをつかむ。しかしまだまだ難しいぞと思っていたところを、聡太は実にうまくまとめあげた。
聡太に△8八歩という手が2回出てきた。2度目の△8八歩は、こりゃ甘いんじゃないか、という話を康光がしていた。
私も聡太が負けたら敗着だろうと思って観ていた。そしたら最後の詰ます段階になって、△8八歩が見事に効いてきた。
強い人が指すとこううまく行くものか。94手で聡太の快勝。危なげなかった。

終局後のまとめ
康光「見事な一局でしたね。改めて強いなと感心しました」
太地「堂々たる指し回しでしたね」

聡太「積極的に攻めていくという方針で行ったのが良かったかなと思います」
森内「やっぱりちょっと玉形の悪さが最後までたたってしまった感じで、うまく手を渡されて困りました」

この一局、聡太の安定した強さが出た。
そしてもう一つ、「矢倉っていったい何がやりたいの?」という疑問を、私はまた感じた。
森内はせっかく8手もかけて矢倉城を築いておきながら、結局、居玉で戦うことになり、潰されてしまったのだから。
矢倉って、相手に主導権を与えるばかりではないか。そんな風に思えてしまった。
増田の「矢倉は終わった」宣言が、聞こえてくる内容だった。
森内さえ指しこなせないのが矢倉。だってこの一局はそうだったんだから(^^;

感想戦も観たが、聡太は全体的に手が見えていて、ちゃんと把握しているという印象で、やはり強い。
個人的には、中盤で取られる歩を伸ばした△3六歩が印象に残った。そして成り捨てる△3七歩成。こういうのがアマではまず指せないんだよね。
次は聡太は稲葉と当たるそうだ。これも楽しみだ。
藤井聡太 名人をこす少年
津江章二著 日本文芸社 1300円+税 2017年8月23日発売
評価 A コンセプト<一人の観戦記者から見た藤井聡太フィーバー>

棋書レビュー。昨日に続いて、また藤井聡太四段。
この本は66歳の観戦記者からの視点で、藤井フィーバーが振り返られている。
別冊宝島のほうは10人以上の書き手だったのに対し、この本は一人の視点で書かれている。全く対照的だ。

で、その「一人だけの視点から」がいいほうに出ていると感じられた。読んでいてわかりやすかった。
難しい言葉がなく、読みやすい。取材もなかなかしっかりしておられる印象。
この本は図面を一つも出していない。それは私にはありがたかった。図面は飛ばしがちなもので(^^;

著者の津江さんはだいぶん興奮しておられ、「天才」「ありえない」「信じられない」「嘘のような話」という用語が次々と出てくる。
まあ多少、鼻につくのだけど、デビュー戦から29連勝したら、そういう反応になるのもわかる。
しかも勝ち方がすごいもんね。私は炎の7番勝負の佐藤康光戦が一番印象に残っている。

今やAIに侵略された将棋界。名人がスマホに負ける世界。
しかしそんな中でも存在価値を見せ輝きを放つ、藤井四段の活躍には私も注目している。
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