第26期 銀河戦 本戦 Hブロック 1回戦
藤井聡太四段 vs 藤倉勇樹五段
対局日:2017年9月22日
解説:佐藤慎一五段
聞き手:真田彩子女流二段

注目の藤井聡太が出場した銀河戦。
先手藤井で、藤倉が三間飛車に振り、対抗形になった。今、NHK講座で解説している三間飛車での居飛穴崩しシステムになるか、というところだった。しかし藤井は居飛穴に潜ることに成功、解説の佐藤慎一「藤井の主張は通った」

そこから、藤井が「いかにも、藤井らしく元気よく」という、大駒を切る手を連発、4回大駒を切って、藤倉を攻め倒した。
111手で藤井の快勝。
佐藤慎一「中盤以降、藤井の思いもよらない手が2回か3回ありましたね。穴熊を活かして飛車角をうまくさばいた。
大駒を切るのをどの段階から読んでいたのか。やっぱりすごく読んでいるんだなと感じましたね」

さすがに藤井聡太は強い。特に不利になったところもなかったように思う。
大駒を切る手、どれも「こう指せて勝てたら気持ちいいだろうなー」という手だ。
理想的な勝ち方だったと思う。

このHブロック、このあとは上村、黒沢、石田、富岡、安用寺、田村、飯島、斎藤、康光、久保というラインナップ。
正直、藤井聡太なら、8回戦の飯島まで勝てるんじゃないかと(^^; 8連勝できるんじゃないかと(^^;
藤井聡太が負けたら、囲碁将棋チャンネルを解約しようかと私は思っているんで、この後も注目だ。
今月から、新期に銀河戦がスタートした。
前期の銀河戦は、私は全く観る気にならなかった。理由は名人がコンピュータに完敗したことと、例の冤罪事件があったことだ。
私はマンガの「こち亀」全200巻を買ったりして、将棋じゃない時間を過ごしていた(笑)

でも、今期から、藤井四段が出場するという。うーん、どうするかと思ったが、月に1900円程度を払えばいい(契約基本料込み)ので、再度、スカパーの囲碁将棋チャンネルに加入した。1回戦ではアマ4人、女流3人が出るというのも、私には興味深い。

開幕前の、今期銀河戦の見所を紹介するというコンセプトの番組があり、それがなかなか良かった。
出場者を1ブロックずつ居飛車党、振り飛車党、そして年齢別に色を分けて紹介したのが面白かった。こういう番組は毎年ぜひやってほしいところだ。今期が終わったあとは、振り返り番組もやってほしい。

で、今まで3局観た。その印象が、どれも、スゴイ強い、と思える勝ち方を勝ったほうがしているということだ。
先日のNHKの糸谷vs郷田での郷田の勝ち方もすごかったが、銀河戦の3局も、それに劣らない。
阿部光瑠vs板谷アマの光瑠の中盤からの一気のラッシュ。
勝又vs天野啓吾アマの、勝又の会心の寄せ。
小山アマvs島本の、小山アマのピカッと光る最善と思える決め手。
どれも、実に見事で、ほれぼれした。

持ち時間が短いNHK杯や銀河戦でこの出来栄えなのだ。
結局、強い人が強い手を指すことは当たり前なのだろう。
強い人の手がソフトの手と一致したところで、それだけではソフト指しの証拠には成り得ない。
だって、みんなが最善を指そうと目指しているのが将棋というゲームなのだ。
ソフトはすごい手を指すだろうが、人間がすごい手を指しても不思議はない。そう思う今日この頃だ。

今月末にHブロックで藤井四段が出場してくるので、その感想はこのブログに書きたい。
広瀬章人八段 vs 藤井 猛九段
対局日:2016年8月20日
解説:谷川浩司九段
聞き手:藤田 綾女流初段

第24期銀河戦、いよいよ決勝戦だ
タニーが例によってブランドスーツで登場、ゴールドのネクタイが高級感を出している
聞き手が藤田さん、NHK杯みたいだな

タニー「広瀬は王位1期獲得したことがあるが、棋戦優勝はない 終盤の切れ味に定評がある
昨年度は負け越したのだが、今年度は好調
藤井は予選から勝ち上がってきている、序盤巧者で様々な新しい構想をを生み出している
封印していた藤井システムを最近指している」

広瀬は今期ここまで12勝3敗、藤井は今期ここまで11勝5敗ということだ
先手広瀬で、▲居飛車穴熊vs△藤井システムから、角交換の力戦になった
藤井の玉形は木村美濃という形で、これは本美濃に劣らず堅そうだ

序盤の終わりに、この一局の肝というべき手が出た
藤井がまだ歩もぶつかっていないのに△8五桂と跳ねたのだ
タニー「思い切りましたね」
これに広瀬が異例の長考、なんと5回も考慮時間を使った
のちに感想戦でも問題になっていたところだった

広瀬は▲5六角という筋違い角で対応したのだが、これが実戦的に、広瀬自身にとって扱いにくい角だったようだ
藤井は相手陣に角を打ち込み、馬を作って様子をうかがっている

広瀬が動いてきたところを、藤井は先ほどの△8五桂を活かして端攻め、穴熊を確実に薄めていく
局面は進むが私には形勢がまだわからず、どうなってるんだと思いながらずっと見ていたのだが、
タニー「藤井としては間違えずに指せば勝てると思っているでしょうね」
と急に言われたので、おいおい、いつの間にそんなに差がついたんだ、と思うことになってしまった(^^;

広瀬はモロに両取りを食らう展開になってしまい、タニー「駒割りは藤井の角一枚の丸得」
そしてそこから藤井の寄せが鮮やかだった
きっちり見切って馬を切り、最後は13手詰みに斬って落とした  112手で藤井の勝利

タニー「藤井が緩急を織り交ぜて、リードを少しづつ広げた会心の一局」

おーい、どこから藤井がそんなに良くなっていたんだ(笑) タニー、対局中にもっと言ってほしかったな
局後に広瀬は「馬と角の差が大きかった」と言っていたから、もうずいぶん前から広瀬が勝ちにくかったのだろう

感想戦で藤井は一手だけ自分に軽い疑問手があったというところを言っていたが、それ以外はパーフェクトだったんじゃないかな
藤井は本局の展開について、本戦Eブロック 8回戦で斎藤と43手目まで全く同一局面を経験していたのが大きかった、と言っていた 

広瀬「穴熊にしたのが浅はかだった、完敗だった」
藤井「経験があるぶんだけ局面のコツがつかめていた、それがたまたま良かった」

タニー「46歳を目前にしての優勝は素晴らしいと思う、藤井システムを駆使しての優勝なのでこれでまた藤井ファンが増えると思うし、また藤井システムが大流行するのではないかなと思っています」

優勝インタビュー 
藤井「この年齢になって早指し棋戦で優勝できると思っていなかったものですから今はただうれしいという気持ちと、あとやっぱり振り飛車ファンは非常に多いのでファンのみなさんが喜んでくれているだろうと思ってそれを本当にうれしく思っています、これを機にもっと振り飛車でがんばりたいと思います」

藤井は、予選で佐藤紳哉、本戦で斎藤、畠山鎮、阿久津、糸谷、決勝トーナメントで船江、梶浦、横山、広瀬を破って9連勝で優勝ということになった
私は阿久津戦以降を観たけど、どれも実に安定していたなあ
阿久津戦以降だけど、藤井が不利になった局面はなかったと記憶している
準決勝の横山戦の中盤で少し紛れがあったくらいで、私が観た6局どれもが完勝という素晴らしい出来栄えだった

藤井は典型的な「先行逃げ切り」タイプだと思うが、その本領を見事に発揮していた印象だ
寄せに関しても、この銀河戦では「藤井なら大丈夫」という安心感が漂っていた 
「終盤のファンタジスタ」の汚名返上と言えるね、パチパチパチパチ

今期銀河戦、これで終了となった  みなさん、お疲れ様でした~
2016.09.23 今週の銀河戦
囲碁将棋チャンネルの銀河戦、今週は準決勝の2局が放送された

準決勝第1局
▲横山vs△藤井
藤井の「藤井システム」調の出だしから、対抗形の力戦となった
大駒が交錯する中盤、両者の力の見せ所が続いた
そこで上回ったのが藤井だった
終盤も緩まずにしっかり仕留めて、124手で藤井の快勝
解説の天彦「難しい間合いが多かったが、藤井がうまくいなした」
藤井は今期の銀河戦、内容がいい 
観ていて安定感がある、優勝がかなり期待できる
局後の勝利者インタビュー 藤井「負けと思う局面が何度もあったのでツキがあった」
この藤井の言葉が謙遜に聞こえた、次もこの調子でと言いたい

準決勝第2局
▲屋敷vs△広瀬
角換わりの相腰掛け銀
屋敷が積極的に仕掛けていったが、広瀬がうまく受けた
終盤は広瀬が見切り、広瀬の完全な一手勝ち 98手で広瀬の快勝
・・・この戦型は玄人好みの内容になるね(笑)
解説の天彦「広瀬がうまい間合いで受けた、熱くならずちゃんと間合いを計っていた」 
局後の勝利者インタビュー 広瀬「全棋士参加の棋戦での優勝がまだないのでがんばりたい」

2局とも佐藤天彦名人が解説だったわけだが、天彦はなかなか断言しない
天彦「○○○かもしれない」 「○○○のような気がする」という言葉が多い
でも、その○○○の部分が、しっかりしたことを言っているので、それほど気にならない
天彦はしゃべってる最中も、まだ考えてるスタンスだ
名人ほどの棋力の人間が、まだはっきりと分かっていないんだな、とうかがい知ることができるのは参考になる
やはり名人を保持しているということは重大なことだ、同じようにしゃべっても重みが違う(^^;

決勝、私はやはり藤井を応援して観るんだろうなー
藤井の独自の序盤作戦、そして広瀬の沈着冷静な棋風より、藤井のファンタジスタもありきな棋風のほうが面白いもんね
2016.09.16 今週の銀河戦
今週の銀河戦、ベスト8の後半の2局が放送された

▲中村太地vs△横山
横歩取りの△8五飛戦法
太地が自然な指し回しをしていたかに見えたが、横山が猛反撃
横山はずっとノーミスだったんじゃないだろうか
一手違いにもならず、横山が圧勝した 118手で横山の勝ち
終局直後、彫刻の「考える人」のように、しばらくうつむく太地の姿があった
「なんでこうなるねん」という太地の声が聞こえてくるようだった・・・
本戦と決勝トーナメントを合わせて7連勝した太地、ここで力尽きた
解説の真田は横山に称賛を惜しまず、真田「横山の切れ味と間違えない指し方を実感した、充実の内容」
横山、いやはや、お見事だった パチパチパチ

▲藤井vs△梶浦
藤井のノーマル四間飛車で、対抗形の力戦になった
盤面の飛車側で、藤井がうまくやり、作戦勝ち模様
そのリードを丁寧に広げた藤井が快勝した 95手で藤井の勝ち
この一局、好局を期待していたのだが、「終盤のない将棋」になってしまった・・・ ガクッ
梶浦、前局では郷田王将に力勝ちしていたのだが、本局では力を出せず、残念!
藤井は今期銀河戦、内容がいいと、解説の中座も言っていた
私はここまで藤井の対局の6局中4局しか観ていないが、完勝ばかりで、ほれぼれする
ファンタジスタのファの字もない藤井、このまま強いところを見せ続けてほしい

来週は広瀬vs屋敷、横山vs藤井の顔ぶれで準決勝の放送がある
2016.09.09 今週の銀河戦
毎週、火曜と木曜に放送のある銀河戦
私が金曜ぐらいに感想を書いている

決勝トーナメントが今週からベスト8入った

▲菅井vs△屋敷
菅井の先手中飛車! 対抗形になった
菅井は完全に居飛車党になったのかと思いきや、まだ振り飛車も指すのだな
菅井が猛スピードで指し進め、鮮やかにさばき、こりゃー行けるぞ、という雰囲気になっていたのだが・・・
解説のハッシー「菅井に勝ちがありそうだが、見つけられるか」
しかし、菅井、痛恨の受けミスを犯してしまった 
逆転で104手で屋敷の勝ち  
ああー、私はせっかく「さばきの中飛車」を応援していたのに~、となってしまった
中飛車の会心譜のはずが、一手のミスでパーとなった ガクッ 

▲伊奈vs△広瀬
広瀬の5筋位取り中飛車で、対抗形になった
あら、広瀬も完全に居飛車党になったのかと思いきや、まだ振り飛車も指すのだな
この対局、双方が手堅く指し回し、戦いがなかなか起こらない
番組開始から1時間12分のところで、解説の森内が「お互いに方針を見出しづらい将棋になってきましたね」と言っていた・・・
時間がなくなり、広瀬の手に焦らされた伊奈が大技で一発勝負に出たのだが、広瀬に着実に対応され、広瀬の勝ちとなった
100手で広瀬の快勝
これなら、1時間ぐらい早回しして、そこから観てもよかったな・・・(^^;

屋敷と広瀬がベスト4進出となった
来週はベスト8の残りの2試合、横山vs中村太地、藤井vs梶浦が放送される
2016.09.02 今週の銀河戦
銀河戦、16人で行われている決勝トーナメント
1回戦 最後の2局が今週放送された

▲伊奈vs△山崎
伊奈の居飛車に対し、山崎の右玉
山崎の作戦勝ちから、山崎が動いて攻めていったが、攻め方がかなりの失敗
伊奈の駒がさばけてしまった  伊奈は自然と手駒が増えた  
山崎玉がまだ安泰で、伊奈がどう敵陣を攻略するかが見ものだったのだが、これが見事だった
伊奈の攻めがツボに入る様は、見る価値があった
最後は差がつき、伊奈の快勝に終わった
攻めを失敗した山崎と、成功させた伊奈という、対照的な一局だった
山崎の悪いところが出てしまった  それはそれで面白いけどね

▲小林裕士vs△屋敷
角換わりの相腰掛け銀  ▲4七金型vs△6三金型という、あまり見慣れない形
デカコバから攻めていき、屋敷が強気に「やってこい」という対応
デカコバが跳ねていった桂が死ぬが、代償に攻めが続くか、切れてしまうかの勝負となった
難しかったのだが、デカコバが攻めに苦慮しているのを屋敷は察知したのだろう
屋敷が実にうまいタイミングでデカコバの攻めを手抜き、カウンターで勝利を収めた
終盤は角換わり相腰掛け銀らしい、攻め合いだった
解説のハッシーは「どこで優劣がついたのか、私にもわからない」と言っていた
感想戦でも、難解な変化をずっとやっていた・・・
今回の屋敷の手、私の予想手とけっこう当たり、うれしかった   

これでベスト8が出そろった
広瀬vs伊奈  菅井vs屋敷  横山vs中村太地  藤井vs梶浦

・・・本命不在でつまんない、という見方もできる
しかし、バラエティに富んだメンバーだとも言える
広瀬は安定感抜群、伊奈は超ダークホース、菅井は超早指しで稲葉を圧倒したので期待大、屋敷は2枚銀を見せてくれそう、横山は「誰だこれ」という状態ではあるが名前を売るチャンス、中村太地は羽生とのタイトル戦で見せたとおり強さは折り紙付き、そして藤井の序盤戦術は面白く終盤のファンタが観れるのか、梶浦も郷田に力勝ちしていたので注目株

銀河戦、ここからもけっこう面白いのではと思う
楽しみにしたい
2016.08.26 今週の銀河戦
銀河戦、決勝トーナメントの1回戦(ベスト16)が行われている
今週も2局あった (火曜と木曜に放送)

▲渡辺竜王vs△横山六段
例によって、横歩取りの△8四飛  そこからの持久戦
駒組みが終わり、角交換になって「さあ、ここから」というときに、もう「終わっていた」というのだからびっくりだ
解説の康光が「渡辺にしては大変調、並のピンチではない」という言葉使いをしていた
康光「渡辺陣だけ終盤」となり、あっさり横山に討ち取られ、102手で渡辺完敗・・・ ズコッ orz
感想戦で、もう、45手目に角交換されたのときの、角の取り方が敗着とのこと 
渡辺「公式戦じゃなかったら投了してやり直しですよ」
なんじゃそりゃ、ダメだこりゃー
安定感抜群の渡辺、たぶん今期のワースト1の対局内容だろう 悲しい・・・

▲広瀬八段vs△川上六段
後手川上の一手損角換わり
この一局、駒組みが異様に長く、番組開始から1時間経ってもまだ序盤をやっていた・・・
で、広瀬が単純な桂頭攻めを見せたところ、川上はなんら的確な受けをできず、モロに桂損した
あとは一方的になり、広瀬が川上をボコボコにしていた 109手で広瀬の圧勝
なんじゃそりゃ、ダメだこりゃー
この一局、後手一手損角換わりの作戦の難しさを物語っていた
後手は手損の代償をどこにも求めることができず、ひたすら我慢
先手は好き勝手に駒組みして、万全の態勢から攻めかかるという図式だった

今、銀河戦はベスト16の戦いなわけだけど、ベスト16の8局中、6局終わったうち、5局が一方的な差がつく内容
なんでこうボロボロになっちゃうのか? 
渡辺は以前、民放のTV番組でこう語っていた
渡辺「プロの一手違いは大差、プロの将棋は半手差」
しかし、ここのところの圧倒的な差がついた将棋の数々 (NHK杯のタニーも)
それなりに強い同士が戦ったら、一手違いにはなるんじゃないか?という認識は間違っているのかもしれない
もう大差は飽きました、半手差の熱戦を見せてください・・・
銀河戦、16名による決勝トーナメントが進んでいる
1回戦の4局が終了したところ
超速のダイジェストで振り返る

船江vs藤井
▲船江の居飛穴vs△藤井の藤井システム
船江、何を思ったか、無策の居飛穴に進め、藤井システムをモロに食らう
そのまま攻め合ったが、船江の攻めは無視され空を切る  藤井の攻めばかり決まり船江玉はボコボコ 
結果、74手で藤井のド圧勝劇であった
藤井は考慮時間を7回余して勝っていた
あまりの大差に、船江が感想戦で「平手の手合いじゃないですね」と言っていたが、そのとおりだと思った・・・ ぐはっ

郷田vs梶浦
横歩取りとなった一戦、新人の梶浦が、郷田王将相手に、一歩も引かない激戦を繰り広げた
難しい形勢の終盤、千日手かと思われたが、郷田が創意工夫を見せて打開、しかし直後に郷田にミスが出たようだ
郷田、打開できてほっとしてしまったか
延々続くねじり合いを見事制したのは、梶浦だった 144手で梶浦の勝ち
これは両者、気合の入った攻防で、充実した一戦だった
やはりこういうのを観たいね 郷田相手に全く動じない、梶浦強しを印象づけるものだった 若手実に恐るべし!

松尾vs菅井
横歩取りで、今期電王戦の第一局、▲PONANZAvs△山崎とかなり似た戦いになった
菅井が研究してきていることは明らかで、バンバン指してくる ものすごい早指し
電王戦と同様、菅井(PONANZA側)の駒が躍動して気持ちよく活用しているのに対し、松尾(山崎側)は自玉がまとめにくく苦労ばかりの展開
そして菅井の攻撃のパンチが入り、松尾、なすすべなくノックダウン! あまりにもきれいに攻めが決まってしまった
74手で菅井のド圧勝
菅井の左桂は、△3三桂~△4五桂~△5七桂不成~△6九桂成で先手玉を詰ます駒になるという大活躍
なんと菅井は9回も考慮時間を余して勝つという離れ業で、もう松尾をフルボッコにしてしまった一局であった
研究にハマるって恐ろしい、つくづくそう思った内容だった 松尾としては悔しいだろうなあ

中村太地vs高崎
▲太地の居飛車に、△高崎が四間飛車での力戦となった
高崎、飛車を単純に交換に行ったが、飛車交換になった時点で悪くなり、あとは太地の盤石な的確な寄せの前に、もうノーチャンスだったんじゃないだろうか
高崎に工夫が足りなかったと思う 69手という短手数で打ち取られてしまった
太地は完勝で、危なげなく、間違う雰囲気がなかった  

上記のように決勝トーナメントの1回戦が4局あったが、そのうち3局は一方的でボコボコという内容で、あっけなかった
この3局は相当に大差がついたので、さみしさを感じてしまった
やっぱり将棋は基本的には一手違いのハラハラを観たいからね

でもなんだかんだ言っても、銀河戦も面白いから観ている今日この頃だ
午前10時からの、羽生vs塚田は観なかった
棋譜を見る限りでは快勝していた
午後7時からの、羽生vs屋敷
先手羽生の矢倉、後手屋敷が最近流行の「左美濃急戦」をやろうとたくらんだところ、羽生がそれをとがめて作戦勝ちに・・・
後は差が広がる一方で、屋敷は何もできずに完敗! 羽生さん強い! 圧倒的であった

これで羽生三冠はベスト16の進出を決めた 
羽生さんが優勝できるのか、注目している

銀河戦、トーナメントが10回戦に入り上位者の登場で、最近、大物が出るようになったので、けっこう観ている

Aブロック10回戦 松尾vs田村
田村が例によって早指しなのだが、難解な局面からノータイムで指した手が敗着となったようで、「これじゃダメだろ、ちゃんと考えないと」と思ってしまった
残念な一局だった

Bブロック10回戦 屋敷vs鈴木大介
技の出し合いでとても面白かった一局 人間どうしの将棋の醍醐味が味わえた 充実感があった

Cブロック10回戦 稲葉vs山崎 (対局日:2016年5月11日)
横歩取りでの、山崎の会心譜だった 
こんなに山崎って力があるのか~という、非常に良い内容
相手玉の逃げ道に金のタダ捨て、そこにしびれる、あこがれるゥ~
山崎は人間相手だと強さが発揮できて、いいね

Dブロック10回戦 中村太地vs森内
相矢倉での、力戦だったがこれは太地が力を見せて圧勝
というか、森内はどうしちゃったんだと思える惨敗
「鉄板流」がどこへやらという内容になってしまった・・・ 
森内がめずらしくボロボロであった(^^;  
銀河戦の▲阿部隆vs△菅井、某所でちょっと話題になっていたので、観てみました
(私は最近、銀河戦、よほど気になる対局しか観てません)

145手目、双方、考慮時間はもうなく、30秒将棋の秒読みの中 「8」まで読まれた阿部
阿部が▲1三歩を指そうとして、駒台から持った歩を1三に置こうとするが、歩は1三の地点で飛び跳ねて、豪快に菅井のほうにまで素っ飛んでいってしまった
焦った阿部は1二を指さし、「あ、すいません、銀、銀」と言い、駒台から銀を持とうとするが、今度は銀も手につかず、阿部の手から素っ飛んでいった  そして、阿部は間髪入れずに「すいません、負けました」と言った
そのあと、頭をペコペコ下げる阿部の姿があった 菅井も「いえいえ」という感じで頭を下げ返した

・・・結果は、たぶん「投了」でしょうね 「時間切れ負け」ともどっちとも取れますけどね 
記録の伊藤明日香は、「まで144手で菅井七段の勝ちとなりました」と事務的に言ってました

これは阿部隆さんが、マナーが普通、当たり前の行為をしたと私は思っています
指したのは▲1三歩のはずなのに、指し直しで▲1二銀をやろうとしたのだから、ダメですわ
阿部さんはそのことに本能的に気づき、もう「銀」と言った直後に1秒空けないくらいで「負けました」と言ってました
これは「待ったに相当するルール違反は即負け」という脊髄反射が普段から身についているということでしょう、プロの持つべき手本だと思います

阿部さんは終局直後、「二歩に見えちゃったんだよね、一瞬」と言っていました
後手の歩が1六にあったのですが、それが先手の歩に見えたということでしょう

解説の大石は、「▲1三歩と▲1二銀を迷われているうちに時間切れ負けという形に、まあ放送ならではのハプニングではあったんですけど」
大石が投了時の形勢について言ってくれてなかったのが私の不満ですね
それまで実にうまく解説していたんですけどね 
(私見ではたぶん阿部の劣勢と思います
阿部がちゃんと着手できていれば、あと少しで決着がついたのではと思えました) 
追記・激指14の検討モードPro+の判定では、投了図では+941で先手の阿部有利とのこと
うわー(^^; 阿部がリードしてたんかー

対局中の聞き手の伊奈川女流の「この手はどうでしょうか」というフォローが素晴らしかった
ただ、対局としては相矢倉でお互いに決め手に欠け長手数になり、私は退屈でした(笑)
感想戦がなく、番組は終了 
時間枠があと4分は余っていたのに、なんで阿部に感想戦でしゃべらせてあげないのか
「解けたら初段 七手詰め」を放送してどうするんですか・・・

話変わって、羽生さんの件ですけど、NHKスペシャルの予告で、羽生さん、煽られてますね~(笑)
ナレーション「最強の頭脳、羽生善治が唯一戦っていない相手、それが人工知能」
こんな風に言われたら、「いつ戦うのか」っていう話にもうなっちゃうじゃないですか
羽生さん自身がなんらかの動きがあることを示唆してしまいましたし、もう引けない・・・

どうなるかの私の予想ですが、叡王戦に予選から出場するというぐらいでは、もう済まないと思いますね
150何人が参加する予選を勝ち抜かないとコンピュータと対戦できない、そんなのではもうダメダメでしょう

スポンサーですが、今まで電王戦を開催してきたドワンゴを無視して他の企業がスポンサーになるっていうことができるのか?と思いますね 
ドワンゴは連盟にとって、もう欠かせないスポンサーでしょう いっぱいタイトル戦を中継していますからね

「羽生vsコンピュータ」をドワンゴ以外の企業が取り仕切り、一番おいしいところをさらっていったら、せっかく今まで「プロvsコンピュータ」の電王戦を盛り上げてきた川上会長が怒るのは目に見えてます ・・・まあ怒らせておけばいいか?(笑)
仮にドワンゴがスポンサーとなると、また貸し出し+PC制限+貸し出し後ソフトの性能変更禁止のトリプルハンデでやるってことなんでしょうか
アルファ碁とセドルさんはそんなことしなかったですけどね

囲碁で負けたあとに出てきたとなると、誰かが言ってましたけど本当に「羽生さんは戦艦大和」ですけど(^^;
もう敗戦が実質決まったあとに出撃していったという日本軍の最終兵器・・・
羽生さんが負けたら、私はどうなりますかね  
もう負けるのは覚悟してますけど、それでも負けたら・・・orz 
羽生さん、たとえ負けても大和魂を見せてくれ~
第24期 銀河戦 本戦Cブロック 8回戦
先崎 学九段 vs 飯島栄治七段 
対局日:2016年3月1日
解説:阿久津主税八段
聞き手:長沢千和子女流四段

久しぶりに銀河戦の感想
囲碁将棋チャンネル、私は最近まで解約していた
下のほうのプロにはもう興味がなくなってきているためだ
だけど、4月に入って契約しなおした
それというのも、どうしてもこの一局が観たかったのだ
先崎さんがどんな将棋を指すのか、それに非常に興味があるのだ
あれこれ思うところがあっても、結局のところ、私は先ちゃんのファンなのだ 
それはしょうがない事実(笑)

解説の阿久津「先崎さんは早見え早指しで、早指し棋戦に強い
定跡にとらわれない、力強い居飛車党
飯島さんは堅実で一歩一歩駒が進んでいく、すごく研究している居飛車党」

先手先ちゃんで、力戦調の相掛かりとなった
互いに速攻での棒銀狙い、という、アマ好みの、非常に興味をそそる序盤だ

角交換から、飯島の積極的な筋違い角での攻めに、先ちゃんも強く対抗
双方の、角、銀、そして飛車までが一気に交錯し、王手飛車や素抜きの筋もあるという、大乱戦になった
阿久津も思わず「すごい(派手な)将棋になりましたね~(笑) 」と苦笑していた

これは面白い! ハラハラ感がすごい!
両手で頭を抱える先ちゃんvsハンカチを噛みながら頭を抱える飯島という、両者のポーズも笑える終盤となっていった

そして飯島が踏み込んだ! 一番激しい順で先崎玉に迫る
おおお、やったやった、どこまで読んでいるのか?
先ちゃんも当然ながら、強く突っ込み対応、どっちが読み勝っているのか・・・!

そしてしばらく進んで、結論が出た
阿久津「飯島さん、危ない踏み込みかと思ったけど、ちゃんと読み切っていたのかも」
そしてついに、阿久津「はっきり飯島さんがリード」

飯島の、「いったん自陣が破壊されるが、玉形を再構築する」という構想が実に見事で、飯島玉は鉄板となり、勝負がついた
68手で飯島の勝ち 
飯島玉は、居玉のまま一回も動かなかった 「居玉も囲いの一種」、と呼ぶのにふさわしい一局だったね

阿久津「序盤から飛車角が飛び交う大乱戦になった、飯島さんが踏み込んだのが好判断、飯島がすごくいい内容だった」

この一局、完全に飯島が先ちゃんの読みの上を行った、という内容だった
う~ん、勝てなかったか、先ちゃん、残念! 
飯島のほうがもう格上だな、と思わざるを得なかった
だけど積極策で前向きに倒れた先ちゃん、本局はもう仕方ない
戦型、そして中身が非常にアマ受けする内容で、これは番組としてとても面白かったよ
両者が駒をどんどん前に出しての攻め合い、こういう展開は私は大好きだ(^^;

感想戦もたっぷりあり、私のようなマニアを喜ばせた
先ちゃんは感想を素直に言葉にして言ってくれるので、楽しいのだ
先崎「ここで詰んでくださいよ~」
先崎「(飯島が)守りを再構築することなんて、こんな前の段階で心配できないですよね~」
先崎「それが見えるのかよ、天才」

銀河戦は、コンピュータの形勢判断ボードや次の一手が表示されない旧来の方式だが、それがやはり私には合っている
本局のような大駒が乱舞する展開では、コンピュータが圧倒的に強く、もう正解をバンバン指摘してくるだろう
そんな表示があったら、視聴者が自分で考える楽しみが奪われるではないか
そしてただ単に、プロが、コンピュータの表示した正解を指せるかどうかのテストになってしまう
銀河戦はコンピュータの形勢判断ボードの表示なんてないまま、このままやっていただきたいものだ

本局は面白かった、先ちゃんが後輩に抜かれていく様を見とどけることができたのは、私には有意義だった
先ちゃん、NHK杯では藤倉勇樹 五段が相手だけど、ぜひ勝ってね!
瀬川晶司五段 vs 牧野光則五段
対局日:2015年10月16日
解説:先崎 学九段
聞き手:山田久美女流四段

10月から、第24期の銀河戦が始まっている
私は銀河戦にもう興味をなくし気味で、囲碁将棋チャンネル自体をしばらく解約しようかとも悩んでいた
11月は女流王将戦があったから、それを観て楽しんだけど、12月からは何があるんだ・・・
竜王戦の中継番組があるのか、じゃあそれを観て、12月で解約しようかと思った

そんな折、昨日、瀬川さんのブログで「銀河戦に出たので観てね」と書いてあった
ちょうど先日、瀬川プロ編入問題の本を2冊読んだところだ じゃあ瀬川戦を観るか?
おおっ、解説に先ちゃんじゃないか こりゃー、観る価値ありだな
何しろ、私はここのところ先ちゃんの昔のエッセイを立て続けに4冊も読んだのだ
もちろん昔読んではいたが、また読みたくなって、読み直したのだ
すごく面白いんだ、これが・・・ 文章の才能バリバリだ~ やはり先ちゃんの昔のエッセイは最高だ 

さて、解説に登場した先ちゃん、明らかに太っている・・・ 俳優でいうと、香港アクション映画に出てくる、サモハンキンポーにそっくりだ

ところで瀬川さんだけは、なぜか「さん」づけしてしまう、アマ時代の印象が強いからか
先手瀬川さんで、後手牧野の一手損角換わりになった

▲棒銀で積極策に出た瀬川さんvs△意表の向かい飛車で居玉のまま受けようとする牧野
しかし牧野の構想はやはり自然ではなく、無理があったようだ
着実にポイントを稼いで優勢に進めた瀬川さん、だが考慮時間を早々に使い切り、30秒の秒読みが続く
牧野が意外な勝負手を放ってくる それに対し瀬川さんが、攻防の自陣角を放つ!
実に思いつきにくい端角だ 30秒でそんな手が指せるのか~
その端角の威力が抜群で、優勢に進め、最後はなんか危なくなったが、どうにか瀬川さんが勝ち切った

最後のほう、中段で双方の玉と玉が1マス空けてにらみあう、ということになり、けっこうハラハラしたなあ
瀬川さんの秒読み耐性が存分に感じられた好局だった、やはり30秒将棋で真価を発揮するのかもしれない 
瀬川さんのプロ入りの原動力の棋戦といえば銀河戦だからね
牧野がアマっぽい奇抜な作戦をしてくれたおかげもあり、なかなかに面白かった一局だった

先ちゃんの解説、やはりわかりやすい 気になる変化をほぼ網羅してくれる
先ちゃんと瀬川さんとは旧知の仲とのことだったが、雑談でそれに触れてくれなかったのがまあ残念といえば残念だ
序盤からけっこう神経を使う将棋だったのでしょうがない
先ちゃんは瀬川さんよりも読みの深さで負けていたところもあったが、解説者は変化を解説する仕事があるんで、対局者より読むヒマがないのでこんなものだろう 
そして、銀河戦のいいところ、それは聞き手の女流が毎回変わるところだね
山田久美女流、自然な受け応えで、いい感じだった
あと、秒読み係の飯野愛女流は、「9」を何回も読むことになり、けっこう心臓に悪い仕事だな~と思った

これからも囲碁将棋チャンネルを解約することなく、銀河戦を、注目カード、あるいは注目解説者のときだけは記事にしていこうかと思っている
NHK杯じゃないから、短い文章で一局を紹介するのもいいかもしれない
10月から第24期銀河戦が、新たに始まっている
増田四段というのは、まだ高校生で、注目の若手ということだ
それに対するのは香川女流、これはけっこう興味あるぞ、と思い、観ることにした

そしたら、増田が強い! 香川の振り飛車に、玉頭からおそいかかり、一気に攻めつぶしてしまった
その攻めっぷりが、何物をも圧倒する勢いのあるものだった 
いやー、さすがに注目されてるだけある!
香川女流も、自陣角+自陣飛車の2枚を打ち、かなりがんばったのだが、増田の攻めの切れ味たるや、すごいものがあった

増田康宏四段、これから必ず上がってくるだろう

増田の攻めがあまりに鋭くて、解説の所司七段の、「手の見えないっぷり」も面白かった(^^;
次にどう指すのか「私では分からない」を連発・・・ 
所司さんといえば、定跡伝道師なのだが、定跡を知っているとはいったい何なのか、を考えさせられる一局だった
深浦康市九段 vs 佐藤天彦八段
対局日:2015年7月27日
解説:田中寅彦九段
聞き手:鈴木環那女流二段

第23期銀河戦、いよいよ決勝戦まで来た 実力者で安定感のある深浦と、今勝ちまくってる若手の天彦
あら、解説がタナトラなのね 大丈夫か、解説できるのか、特に終盤(^^;

聞き手のカンナ「深浦は銀河戦で準優勝が2回あります」
タナトラ「深浦は、私が感じるにモチのような棋風 粘り強くて、放っておくとだんだん堅く重くなっている、だから非常に相手はやりにくい」
カンナ「天彦は前期の銀河戦でベスト4」
タナトラ「天彦は熱風吹き荒らして来るようなイメージがあります、対局中に火と燃えるようなオーラを発しています」

先手深浦で、すぐ飛車先を2つ伸ばす作戦から、角換わりとなった
タナトラ「深浦が天彦の得意な横歩取りを避けた出だしだった、でも天彦は角換わりも得意です」

カンナ情報によると、過去に2人の対決は一局だけで、深浦が勝っているそうだ(戦型は深浦の角交換中飛車)
雑談で、タナトラ「私も天彦と同じ27歳でA級に上がりました、一番強いときなんですよ、年齢的には」
これを聞いて私は笑ってしまった(^^; この言葉の意味するところは、天彦も今が頂点で、もうあとは現状維持で落ちていくということか?(^^;

さて、局面、角換わりの相腰掛け銀に進んでいる 天彦は右四間にして、△6四角と好点に据(す)えた、待機策だ
すると、深浦が面白い角を打ったではないか ▲8六角の合わせ!
タナトラ「おおおーすごい! んーなるほど 参考になりますねー」
これを天彦は取って、また△6四角と打つしかなかったのだが、すると深浦の自陣の銀が自動的に8六に進んで、深浦が一手得したという、ものすごい細かい技! 
うわー、これ、角の合わせはノータイムで指しちゃってるから、研究範囲なことは明らかだ 相当限定された局面だが、こんなところまで研究してるのか・・・

しかし、まだ深浦の研究範囲はここまでではなかった、2筋と7筋を突き捨て、一気に開戦! それもノータイム指し!
タナトラ「うわ、もう読み筋か、全部」

深浦は持ち駒の角を使って強襲をかけ、駒交換が行われた
カンナ「深浦九段はすごくこのへん決断良いですね、色紙に英断と書かれていますもんね」
いや、これ、この場の決断というよりも、この辺まで深浦の研究範囲と考えるべきだな・・・ もう手数は優に50手を超えている
ここまで研究されてると、相手としてはもうそうとう気分的に苦しいな・・・

タナトラ「天彦が桂損なので、何らかの形で動いていかないといけない」
お互いに相手陣に嫌味な歩の垂らしをして、面白くなってきた ここから終盤だ
タナトラ「天彦にいい手があるかどうか」
すると、天彦は全くそっぽと思える、相手の攻め駒を攻める手を指した こんな手、よく思いつくなあー!
こんな手は私が30分考えても思いつくかどうか

しかし、局面進むと、どうも深浦に分があるみたい 深浦が攻める時間が長くなってきた
さっきの天彦の意表の攻めは、とりあえず意味はあった
天彦は自らの自陣飛車の横利きを消す受けや、垂れ歩を取り去るなどしてがんばっている
タナトラの予想手、全然当たらなくなってきている(笑)  

タナトラ「やっぱりこれはどちらが勝つか、全然わかんないな」
いいよいいよー、タナトラの思考では捕らえきれない対局者2人の実力、こうでなくてはね~
でもタナトラは、指し手の後追い解説という形式で、がんばって説明してくれている
タナトラ「やりたい手を残しておく、味を残すという手が多いですね、ごちそうを陳列しておく」

難しい終盤となっている 盤上を広く使い意外と思える手を指す天彦、しかしそれにノータイムで反応する深浦
相手の考慮時間を使って自分もこんなところまで読んでるのか
そして、ついに天彦に息切れするときがやってきた
カンナ「これは、天彦の持ち駒だけで深浦玉を捕まえるのは・・・」
タナトラ「至難の業ですね」

局面、天彦玉にだけ寄り筋がある、深浦玉はもう広すぎて寄る見込みが立たない
タナトラが天彦に攻防の角を打つ手があると指摘している 実際、天彦はそれを放ったが、どうか
タナトラ「最後のお願い」 ・・・そういえば、ずいぶん久しぶりにタナトラの予想手が当たったな(笑)

すると、深浦は受けつぶしに出た!
タナトラ「これは深浦は詰ます気ないですね、そうまでして勝ちたいかって言うしか」
カンナ「決勝ですからね(^^;」
ナイスフォロー、カンナちゃん(笑)  勝ちたいやろ、そもそもプロの公式戦やで(笑)

が! なんと、深浦はただ受けていたのではなかった! 受けに利かせつつ、最短の詰みを狙っていたのだった!
深浦は光速の寄せを炸裂させ、広そうだった天彦玉を、あっさり捕まえた、おおー、見事、見事!
109手で天彦は投了し、深浦の勝利、優勝となった 

タナトラは、投了図からの詰みを解説を、無難にこなした 
あー、タナトラ、ちゃんと詰ませることができて良かったね、ちょっとハラハラした(笑)
タナトラ「深浦の仕掛けはそんなに見たことないです、仕掛けで桂得の戦果を上げて、うまくそのあと天彦の追い込みをしのぎきったという、全体から見ると、深浦の思惑通りの展開だったかもしれません」

これ、そのとおりだと私も思った、深浦の手の内ですべてが進んでいた一局ではなかろうか 天彦は、もうどこにもチャンスがない、ノーチャンスな一局、これはもう、負けで仕方ないな・・・
深浦は、序盤の作戦選び、綿密に研究されていた仕掛け、相手の手を読みつぶす中盤、手堅い終盤、どれをとってもスキがなかった! 勝利すべくして勝利した、完勝と言えるだろう いやはや、これが深浦か 強いな

タナトラの解説、凡人ぶりが出ていて好感が持てた(笑)  予想がはずれて、後追いで指し手の解説を聞くのも楽しいからだ
カンナちゃんの聞き手、以前は「ここで▲7六歩と指しました」みたいな見ればわかることを延々言い続けるという、非常に悪いクセがあったのだけど、今はもうすっかり治っていて、良くなってるよ いいね 
ただ、本局の解説者のタナトラはよくしゃべるほうだったので、もうあと0.8倍掛けくらいで、しゃべるのを控えめにして、意味のあることをしゃべるように厳選できたらもっといい聞き手になれると思う

時間の都合上、感想戦がなかったのが残念だった 
表彰式を、まとめてみた 以下、要約
連盟会長のタニー「決勝の一局は、深浦九段が良さを少しづつ拡大していった、深浦さんらしい勝ち方だったと思います」
株式会社囲碁将棋チャンネルの取締役の人の挨拶、割愛(笑)
表彰状、賞杯、目録、花束の贈呈

深浦の挨拶、これは全部書き出してみる
深浦「銀河戦をご覧のみなさま、最後まで観ていただき本当にありがとうございます
今期は決勝トーナメントから活きのいい若手、豊島さん、広瀬さん、佐藤天彦さんと、今を代表する若手の方と当たったんですけど、本当に自分にとっても出来過ぎで、この結果に自分で驚いています
今回は3回目の決勝戦ということで、以前成し遂げられなかった優勝をこの時期に出来たこと、本当に自信になります
銀河戦で優勝したことは本当に励みになりますので、また引き続きがんばっていきたいと思います
ぜひ銀河戦を観ていただいて、私もがんばりますので! ぜひ楽しみにしておいて下さい
今日はどうもありがとうございました」
「がんばりますので」に力がこもっていて、深浦の気持ちが伝わってきた

そして、さらに深浦に追い打ちのインタビューが3分ほどあった(笑) これは要約する
深浦「うれしいです、銀河位に恥じないようにがんばっていきたいです」

タニー、今年は失言しなかったなあ 去年の会長としての挨拶では、「この銀河戦というのは、1年間に100局以上も公式戦が生(なま)で観られるという、非常に贅沢な棋戦でありまして」と言ってしまったのだった
あれは面白かった、私は思わず「生じゃないだろ、録画だ、それも2~3か月も前の」とTVの前で突っ込んだものだ
今年も「生(なま)」の発言を期待したが言わなかったか(笑)

深浦の挨拶は本当にしっかりしていた 感心以外の何物でもないわ そんなに優勝インタビューの練習って、やってないと思うけど、今までの人生経験かなあ 紙に書いて読み上げたって、同じ内容になるだろう んー、本局と同じくスキがないインタビューだった(笑)  パチパチパチ

これで今年の銀河戦が終わりました! 関係者のみなさま、お疲れさま~
深浦九段、研究がすごい深かったですね 感服しました! 
私は来季の銀河戦の当ブログでの掲載については、また来季に考えます~