阿部「正確に指せば、羽生がいいです 言い方を変えれば、羽生勝勢」
うわー、やっぱり勝勢ですか(^^; なんか藤井陣だけ、崩れてますもんね
羽生の手がしなっているように思える手順が続いてますもんね

阿部「△5七飛?! お~、藤井も本気を出したか?」
しかし、わずか1分ほどの検討した結果、
阿部「やっぱダメか」
お客「(笑)」

阿部「負けるときも、粘って負けないとダメです 次から舐められますからね
それに、将棋は逆転のゲーム、これくらいの差ならまだ逆転しますよ」
・・・羽生が不利な側を持っていたら、逆転の目もあると思うんですけど(^^;

阿部「藤井、よくがんばってますよ 『よくがんばりました』で終わる可能性はあるけど」

局面、羽生がトドメを刺すばかり、となったが、ここからなんだか羽生の手が乱れる
阿部「▲3三角? これは変調か? ▲5一金!? 羽生さんらしくない手ですね お下劣です
こんな手指すかな~、まあいいか、オレの将棋ちゃうし」
ははは 阿部さん、得意の毒舌解説、出ましたね

阿部「▲9三歩はどう考えても、もっと早く打つべきだったでしょう 手順が変です
しかしまだ羽生が残っているか・・・」

そして、いよいよ羽生が明快に勝ち、と結論が出た 何しろ、詰みなのだ
それも阿部いわく、「押していってのダダ詰み」
「ダダ詰み」とは駒をベタベタ打っていけば詰み、ということらしい(^^;

阿部「え~、詰まさなかった? 羽生にしてはめずらしいですよ うーん、やっぱり年かな~
信じられへんな、これを詰まさへんのは・・・」

しかし、羽生は安全策を取って、勝ちを収めた 羽生、磐石の王座防衛、19連覇!

阿部「こんなことを言うと、藤井さんには失礼ですけど、最後、▲9三歩を取ったのだけはやめてほしかったですね
▲9三歩は証文の出し遅れ、だから負けるにしても、取らないで勝負して負けてほしかったです
羽生さんは終盤、変でしたけど、終わってみたら2手差違いの大差でした
藤井さんには、一局を通して勝つムードがなかったですね 残念な将棋でした」

1、2局が大差だったので、この将棋もそうなるか、と思っていたら、やはりそうなったか
でも、羽生のほかに誰も思いつかないであろう▲8六角、そして▲5九香、
この香打ちが実際、決め手と思った

最後に、阿部さんはこう締めた
阿部「羽生さんはまだまだ強いでしょうけど、羽生さんが元気なうちに、ちゃんと、強い羽生さんからタイトルを奪って、世代交代、になってほしいですね」

これで解説会が終わった 終わったあと、阿部さんと偶然距離が近づいたので、ちょっと話しかけた
私「これで、羽生さんは王座戦19連勝なんですよ」
阿部「えっ? そんなに勝ってるの?」
私「ここ6年ほど無敗ですからねー」
やっぱり、阿部さんは知らなかったか(^^; 直接阿部さんと話せてうれしかったですね

自分は阿部さん、けっこう好きな棋士なんですよね
目の前で見れるっていうのは、関西会館の解説会ならでは、それにアットホームな雰囲気もやっぱり好きですね 
阿部さんにいくつか質問もできたし、楽しかったです (終わり)
棋譜があまり入ってこないので、雑談になっている

阿部「最近はプロの棋譜を携帯で見れるんですよ 今はまだ加入者がプロの数の方が多いらしいですけど いや、そんなことはないですけど(^^;」
自分はこのギャグにはかなり笑った 阿部さん、自虐的ですね(笑)

阿部「昔と今のプロを目指す若い人の将棋の勉強の仕方の違いとして、昔は1から10までを噛み砕いてやっていた、でも今はいきなり10からやっている、そんな感じです 普通の角換わりを全く知らないで、一手損角換わりをやっている、とかね 早熟のままで終わるんじゃないか、と思ってしまいます」

阿部「広瀬君が王位を取りましたが、タイトル戦に出てタイトルを獲れば、他の分野の一流の人と会う機会も増える、人間的にも成長するでしょうね どうしても将棋界だけでは狭い世界なんでね」

阿部「こんどの竜王戦、渡辺vs羽生の予想ですが、僕の予想では羽生の4-1で羽生が奪取です」
おおー、そうなのか 言い切るとは、大胆ですね いいですね

ここで、自分は今回、どうしてもこれが聞きたかったので、聞いてみました
私「こんどの清水女流vsコンピュータの予想はどうですか」
阿部「あー、それね、開発者の人たちの話だと、ものすごい自信らしいですよ 対戦相手は、『羽生以外はいらん』というのが実際らしいです とにかく、メチャクチャ強いらしいです 巷(ちまた)の予想では、清水さんには勝ち目がない、ということです こっち(プロ)から言わせれば、そんなことやって面白いんか、と思いますけど(^^;」 

・・・阿部さん自身の予想は聞けなかったのですが、事前の予想ではもう断然コンピュータ有利、と受け取って良さそうでした

阿部「羽生さんも40歳になりましたね 40代になって、年を取ったせいで、僕も考えられないポカをやりだすようになった 若いときは、ベテランの先生がポカをやると、なんで?って思ったものですけどね」

ついでなんで、これも質問してみた
私「関西で有望な若手は誰でしょうか、気になる人はいますか」
阿部「関西の若手ですか、豊島君は谷川さんに『必ずタイトルを獲る』と認められてますね ああ言わせるのはすごいですね やっぱり豊島君、気になりますか?」
私「この間のNHK杯で谷川さんに快勝していたので」
阿部「僕としては、誰が確実にタイトルを獲る、とは言えない、どうにも変わっていくんでね ただ、言えることは、若手はみんな本当に将棋が好きですね」

阿部「羽生と藤井の一局で印象に残っているのは、A級順位戦? (阿部さんも不確かでちょっとわからなかった)で、相穴熊になった一局で、藤井断然優勢で、羽生がとんでもないそっぽに金を打った、そこから大逆転して羽生が勝った、その一局が終わった直後、藤井はかなりショックだったようで、駒を駒台に立てて置いていた」

さて、局面、羽生がリードしている (つづく)
藤井の△6四角に対し、羽生のほうにも、自分には全く思いもつかない手が出る
▲8六角、という手だ 何これ? 意味が全然わからない・・・
こんな手は、自分には何時間考えても思いつかないだろう

阿部「羽生の角は一方通行の角、決断の一手です その前の手と合わせて、45分の考慮ですね
9筋の端も突き捨てましたか これは最終盤まで読んだと思いますよ
で、▲7七角ですか また意味がわからない手です(笑)」

阿部「もう、お互いに指し手が決まっている局面なんで、切った張ったになると思います
さて、形勢ですが、控え室の検討陣は先手持ちが多かったです 
なぜかというと、先手が羽生だからです」
お客、爆笑(^^;

阿部「どうせ羽生が勝つんだろう、とみんな思っているんでしょうね 
なぜかというと、羽生のほうが強いから」
お客、また笑っていた でも実際、羽生、王座戦はここまで18連勝中ですもんね 
控え室のプロと言えど、そう思うのも、無理もないですよね

阿部「一日制での羽生の強さはすごいですね 二日制はそうでもない、
渡辺竜王は二日制に向いているんだと思います 一日目でモチベーションを上げて、二日目で戦う、という方式がね」

さて、次の一手の問題を出す時間になり、
阿部いわく「羽生が▲3三角成と突っ込む一手、この局面はそれ以外はない 
ここで次の一手クイズを出したら全員正解してしまいますねえ
まだ棋譜が来てませんが、▲3三角成以降を検討しておきましょう」
と言っていたのだが、これが大ハズレ!

阿部「え? ▲3三角成じゃなかった!?」 
・・・あのー、もう20分くらいも、▲3三角成以降をずーっと検討していたんですけどね(^^;

結局、ここで次の一手クイズを出すことになり、阿部さん、謝ってました(笑)
クイズの正解は▲5九香で、私は正解して、抽選にも当たり、藤井さんの扇子をもらいました
書いてあった揮毫(きごう)は、「無我」でした
藤井さんはどちらかというと、「我」があるほうで、「我流」のほうが似合ってると思いますが(^^;

阿部「なるほど~、▲5九香ですか さすが羽生さん、すぐに▲3三角成より、こっちのほうがいい気がします 羽生は長手数になるのを厭(いと)わないですね」
おお~、阿部の思惑をはずし、認めさせたか さすが羽生だ

実戦的には、ここの▲5九香で、羽生の有利が確定したのだろうか、と思わざるを得ない
この後、ずっと羽生ペースが続くことになる 

阿部「いよいよ▲3三角成で、これを藤井は取りましたか いやな予感がします、『負け方』というのがあって、藤井はその流れになっている感じ 長引けば、駒の損得はないのでまだ藤井もやれるんですけど・・・」 (つづく)
PM6時、阿部八段登場 拍手が起こる
その時点で、お客の数は16人しかいなくて、おーい、すくねー、と思っていたけど、
最終的には35人くらいになった

阿部「ひさびさに藤井がタイトル戦の挑戦者になって、いかに羽生を止められるか、ということだったんですけど、藤井が2連敗して、一気に注目度が下がった感じですね」
これにはお客が笑っていた ははは

阿部「タイトル戦は、まわりの空気の影響が大きいです 今回の連敗スタートはかなり厳しいと思います」

そうだよねえ その2局の負け方が、内容的に、かなり大差をつけられての負けだから、本局もそうなるのかなー、と思って見にきましたよ どうなりますかね

阿部「羽生は好、不調がない、藤井は一時期に比べると復調した感じ、藤井システムを使っていると、藤井の研究vs他の全員の棋士の研究という形になったので、藤井は戦法を変えたのだと思います 今は、みんなで研究していい手をを共有する時代で、藤井のように1人で研究するタイプの孤高の棋士はつらくなってきてます」

阿部「プロや奨励会では、4手目△4四歩と突く振り飛車は絶滅危惧種になってきている、先手なら早石田、後手ならゴキゲンが全盛ですね」

将棋のほうは、先手羽生で、後手の藤井が4手目に△3三角とし、角交換の力戦模様だ
この△3三角を見ても、自分はもうあんまり驚かなくなった
そして、阿部いわく、「藤井がおそらくやってみたかった手」というのが出る

阿部「本局の藤井の△5二飛はものすごくめずらしいです 羽生はたぶん、△5二飛を相手にするのは初めてでしょう、それが藤井の狙いでしょうね 藤井はとにかく、戦いが起こりにくいようにしようという狙いでしょう」

だが、羽生の▲1六歩と突いた手が波紋を呼んだ
阿部「この羽生の▲1六歩は独特の感覚、意味がわかりません 説明不能ですね 藤井はこういう手を許さないタイプです ここから、▲1六歩を緩手(かんしゅ)にしようという藤井の思想が出ました 次の一手は、この一局の命運を賭けた手でしたね アマ10級か、藤井にしか指せない手です」

はは、阿部さんらしい解説だ その一手とは、△6四角だった

阿部「打った瞬間、いきなり死んでる角ですよ 考慮時間は39分で指しました ギャンブル手ですね~」

おお、かなりヤケクソっぽい気がする手だが、これで強引に4筋を突破しようというのだ
どう羽生がしのぐのか、見ものだ

阿部「藤井は、終局後、『こんな手はなかったな~』と言うかもしれない(笑) そういう茶目っ気のある人です」

さあ、藤井の△6四角が、吉と出るか凶と出るか (つづく)
今日は、日曜に放送されたアマ名人戦決勝の感想を書く予定だったのですが、
戦型が相穴熊になってしまったので、見ませんでした(^^;

明日は、王座戦第3局、羽生vs藤井の、関西会館の解説会に行く予定です
解説者は阿部八段です

それから、10月11日は関西会館でイベントがあるので、それに行く予定です
この日は清水女流vsコンピュータがあり、その解説も谷川九段らがやってくれるとのことで、
とても楽しみにしています

関西会館に行けるのもあと数ヶ月・・・(もうすぐ大阪から愛知に引っ越すため)
解説会に行くのは、竜王戦が最後になるでしょうかね
体調面で大変なこともあるのですが、
なんだかんだ言って、ブログにルポ記事を書くのは楽しいです(^^)

このブログも、どうにか開設から3周年を迎えました
最近、毎日更新するには、どうにもネタが乏しくなり、
「ゼッフィーロ」がブログの中心になったりしてしまってますが(^^;
これからはぺースダウンして、2日に1回でもいいから、とにかく更新を続けていきたいと思ってます
近藤正和六段vs勝又清和六段   NHK杯  2回戦
解説 飯塚祐紀(ひろき)

矢内、今週は髪の毛をすっきりと後ろにまとめている 編み込みをしてポニーテールか
ここのところ、髪型に凝っているね

解説の飯塚「近藤はゴキゲン中飛車の使い手、ゴキゲンは現代の主流戦法の一つ
 勝又は居飛車党で攻め6分で受け4分、中盤、金銀を盛り上げていく 
 お互いに穴熊を使わない棋士 
 対戦成績も3-3、2人ともC級1組、竜王戦も4組でライバル」

そういえば、名前も「まさかず」と「きよかず」で似ているね

事前のインタビュー
近藤「1回戦は及川との対戦だったが、私の好きな展開で、最後は逃げ切れた
 勝又とは奨励会が同期で何度も対戦経験がある 今日もゴキゲン中飛車で行く
 乱戦に持ち込んで逃げ切りたい NHK杯は2回戦止まりなので初の3回戦進出をしたい」

勝又「1回戦の西尾戦はミスの多い将棋で、勝てたのは幸運だった
 近藤とは奨励会が同期で、手の内を知り尽くしている 彼の中飛車に真っ向から立ち向かいたい」

勝又は、まだねんざが治らないとのことで、座布団を2枚重ねている
これ、何枚まで重ねていいんだろうか? 笑点みたいに10枚くらい重ねたら、さすがに怒られるだろう

先手近藤で、やはりゴキゲン中飛車 勝又は船囲いの急戦調で対抗
飯塚「近藤はゴキゲンの創始者、今や中飛車を見ない日はない、
 逆に矢倉を見ない日はたくさんある(笑)
 勝又はデータマンだが、データ将棋はあまり好きではない」

近藤が5筋の歩を交換した手の解説で、
飯塚「5筋の歩は、位ではなく、飛車先の歩と考えればいい 『歩交換3つの得あり』ですからね
 1歩を手持ちにできる、飛車が直通する、あともうひとつのメリットは・・・よくわからない(笑)」
・・・それは、『歩の居た位置に、銀が出ることができる』ですね、飯塚先生(^^;

近藤に関しての雑談になった
飯塚「近藤は旅が好きでね~、『振り飛車の飛車と同じでウロウロするのが好き』だそう
 近藤が外国人に将棋を教えるときは、『センタールーク(中飛車)で7割勝てる』と言っている
 中飛車は、近藤に言わせると『経験の魔球』、毎回違った局面をその場で対応していく戦法、
 野球のナックルボールと同じで、『投げたら、後はボールに聞いてくれ』という戦法」
・・・矢内は、ナックルボールの例えをわかっただろうか?(^^;

さて、局面は、勝又が飛車先を突かずという工夫をしている
対して、近藤は元気よく▲4五銀と玉頭銀に出て、△3三銀と受けさせることに成功した
これ、居飛車側から見ると、2二の角が使いにくく、形が悪いんだよな~、
勝又、大丈夫か、と思って見ていた

近藤が▲7二歩、と垂らした時点で、勝又の考慮時間が残り1回! 時間、使いすぎじゃないのか、
勝又、大丈夫か、と思って見ていた 
自分は居飛車党なので、序盤はどうしても勝又の側に肩入れして見てしまうのだった(^^;

ちょっと千日手模様になりかけたが、双方にそんな気はなかったとのことで、すぐ打開された
勝又、銀のドリブルで、先手の角頭に成銀を作ることに成功!
飯塚「▲7二歩の垂れ歩に、勝又がうまく切り返した」
あ、あれ? これ、先手、困ってるんじゃないの? 角取りが厳しすぎるのでは・・・
近藤は考慮時間をまだ8回も残しているけど、もうオワ(終わってる)じゃないのか?

近藤、角を取られたが、▲5四歩~▲5三銀の叩き込みでなんとか勝負!
これでまだ実戦的に難しいか、と思われたところに、勝又の好手が出た
2二の角をひとつ引く、△3一角! うわ、これは遊び角を活用して、玉の逃げ道も広げる、
一石二鳥の絶好の一手!! あー、これは参考になるわ
飯塚も思わず「あ~、なるほど!」
この一手で、プロ同士のレベルでは、勝負はあったね

近藤もその後も飛車を自陣に引くなどしてがんばったが、勝又は的確な攻めで迫る
歩を使った攻めが、特に見事だった △5七歩の飛車先に叩きの歩、△7七歩の焦点の歩、
△5八歩と飛車の横利きを遮断する歩、まさに手筋の歩の見本市だった
矢内「先ほどから勝又の歩がビシビシと急所に来ますね」

勝又は優勢になってからは、ノーミスだったんじゃないだろうか
美濃囲いを崩壊させ、最後は一気に即詰みに討ち取った 終盤は独壇場だったね
結果、92手で、勝又の快勝に終わった

飯塚「美濃囲いは玉が浮いていて、水の中に浮かんでいる豆腐みたいなもの
 1回王手をかけると、グシャッと潰れて、いい手になることが多い」
矢内「面白い例えですね フフフ」 ここの解説はよかったね

飯塚「近藤がリードしようと▲7二歩で揺さぶったが、勝又の切り返しが鮮やかだった」
終局後、いつもはゴキゲンな近ちゃんが、めずらしく落ち込んでいた
まあ、完敗だったからしかたないか
感想戦では、近藤「千日手しかなかったのかな~、でもわかってても先手で千日手にしたらダメだよね」

実は、今回の対局は、メンツ的にあんまり期待していなかった(^^;
でも、予想に反して面白かった 勝又の飛車先突かずの作戦、歩の手筋、そして△3一角、
自分にとって直接的に参考になる手筋が多かった 満足した一局だった
勝又「ボナンザフェリスは、ボナンザと昨年の文殊がチームを組んだプログラムです
 合議制というのを取り入れてます」
解説は81手目からです

開始日時:2010/05/04
先手:Bonanza Feliz
後手:激指

▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩
▲7八金 △3二金 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △8六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲3四飛 △3三角 ▲3六飛 △2二銀
▲8七歩 △8四飛 ▲2六飛 △5二玉 ▲5八玉 △7二金
▲3八金 △8八角成 ▲同 銀 △3三桂 ▲7七銀 △6二銀
▲4八銀 △2三銀 ▲3六歩 △2五歩 ▲2八飛 △3四飛
▲3七銀 △2四飛 ▲6八玉 △1四歩 ▲4六銀 △3四銀
▲3七桂 △4四歩 ▲5六角 △1五歩 ▲3四角 △同 飛
▲3五銀 △1四飛 ▲2四歩 △6一玉 ▲2三銀 △同 金
▲同歩成 △4五桂 ▲同 桂 △3七歩 ▲同 金 △4五歩
▲2四金 △3九角 ▲3八飛 △4八角打 ▲7九玉 △7一玉
▲1四金 △同 香 ▲8八玉 △5七角成 ▲1一飛 △8二玉
▲5八歩 △4八馬 ▲1四飛成 △6五桂 ▲8六香 △8三歩
▲6八銀 △6九銀
*△6九銀と引っ掛けたところです
▲9五桂
*もしかしたら、先に▲1一竜だったかもしれません
*見ていたときは、ボナンザの楽勝かと思っていたんですけどね ここから激指の指し回しが絶品でした
△9四歩
*堂々と催促です
▲8三桂成 △同 金 ▲3九飛 △同 馬 ▲4三角
*▲6一角成と▲6五角成を狙った攻防の角、これで決まったかと思ったんですけどね
△5四桂
*この桂がすごい手なんです ただ受けただけじゃないんです
▲8三香成 △同 玉 ▲1一龍
*ここは▲6一角成のほうが良かったかもしれないんですが、これでも勝ちと思ったんでしょう
△7八銀成 ▲同 玉 △7一金 ▲5五金
*6五の桂取りです この次の激指の手がすごかったですね~
△6六金
*これがびっくりしましたね~! これは後手は羽生名人か、という手なんです ▲同歩と取ると、△同馬が詰めろなんです これでいきなり形勢逆転、びっくりですね~
*(ギズモ注:でも、勝敗はまだわからず、後手のやや優勢くらいの局面のようです)
▲8六銀
*ほっておくと、△7七香からバラバラにされて負けなので、守りました(△7七香に▲6九玉は△8八飛で先手負け)
△7四香 ▲6一角成 △同 金 ▲同 龍 △7六金 ▲7七歩
*これが本局の敗着になりました
*先に、▲8一竜△8二歩の交換を入れておくべきだったんです そうすれば8筋に歩が利かなくなり、先手玉に詰みがなかったんです
△同桂成 ▲同 桂 △同 金
*なんと、これで先手が詰んでしまったんです
*ボナンザに、詰めルーチンが入っていなかったのが災いしました 詰めルーチンが入っていれば、絶対▲8一竜と指したはずなんです そうすればまだその後も続いた将棋でした
*(以下、詰み手順を並べておきます)
まで106手で後手の勝ち

変化:107手
▲同銀引 △6六桂打 ▲同 歩 △同 桂 ▲8九玉 △8八歩
▲同 玉 △7八飛 ▲8九玉 △8八歩 ▲同 銀 △同飛成
▲同 玉 △7八桂成 ▲9八玉 △8九角

ギズモ注:96手目の△6六金は、「激指定跡道場2優勝記念版」のパッケージに、
 “優勝を決定付けた必殺の△6六金!!”と、局面が載っていますね
 しかし、優勝したとはいえ、この将棋もギリギリでしたし、
 2位になった習甦(しゅうそ)との一戦も、超キワドイ一局でした
 (その一局は難解なので、もうこのブログには載せませんが)
 上位5チームは実力が伯仲、どこが優勝してもおかしくなかったのがわかりました

最後に、勝又教授「今後はハードウェアをつなげるやり方が広がってくると思いますね
 それぞれのチームが、違ったやり方を工夫している
 今度、秋に清水女流が戦いますが、コンピュータがものすごく強くなってしまったので、
 みなさんちゃんと清水さんを応援してください
 今後はもうコンピュータに強くなることは期待しません(笑)
 もう充分、強くなりましたから(笑)」
勝又「ボンクラーズは、ボナンザを並列につないでいる
 大槻(おおつき)将棋は、昨年度準優勝している
 この将棋は、コンピュータらしい勝ち方を見て欲しいと思います
 先手の玉の動きに注目してください」
解説は53手目からです

開始日時:2010/05/04
先手:ボンクラーズ
後手:大槻将棋

▲2六歩 △3四歩 ▲7六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩
▲7八金 △3二金 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △8六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲3四飛 △3三角 ▲3六飛 △2二銀
▲8七歩 △8五飛 ▲2六飛 △4一玉 ▲6八玉 △6二銀
▲3六歩 △5二金 ▲4八銀 △7四歩 ▲3五歩 △4四歩
▲7五歩 △同 飛 ▲8六飛 △8五歩 ▲3六飛 △5四歩
▲3七桂 △4五歩 ▲3三角成 △同 銀 ▲5八金 △2五歩
▲3四歩 △4四銀 ▲2五桂 △4六歩 ▲6六角 △2五飛
▲4四角 △7六桂 ▲7七玉 △9五角
*ここで、人間だと▲8六歩~▲8七玉のような筋を考えそうなものなんですけどね
▲7六玉
*堂々と取る(笑)
△7五飛 ▲6六玉
*逃げ場所はここしかない
△4七歩成 ▲同 銀 △3三歩 ▲7六歩 △2五飛
*人間だったら、▲5六歩と玉の逃げ道を空けそうですけどね
▲3三歩成
*ここから先手が大胆なんです
△同 金 ▲同飛成
*飛車を切るのはすごいですねー 怖がらない、これがコンピュータなんですよ
△同 桂 ▲同角成 △6五飛打 ▲5六玉 △5五飛左 ▲4六玉
△4五飛 ▲5六玉 △5五飛左 ▲4六玉 △4五飛 ▲5六玉
△5五飛左
*王手の千日手なので、後手が手を変えるはずだったんですけど・・・
▲同 馬
*先手のほうから手を変えました
△同 飛 ▲4六玉 △2五飛
*次に△7三角を見せた手です
*しかし、先手玉は危ないんですが、寄らないんですよ
▲4四桂
*△7三角を全然気にしてない(笑)
*ここで△5五角には▲3六玉としようということなんですよ
△1四角
*攻防の手です
▲6一飛 △5一銀 ▲4五桂
*これは飛車の横利きを遮断していい手でした
△7三角 ▲5六玉
*先手は怖がってくれないですから(笑)
△5五歩 ▲4六玉 △4三歩
*ここからの先手の攻めがカッコイイんです
▲3二銀 △同 角 ▲同桂成 △同 玉 ▲3三金
*△3一玉は▲5一飛成で詰みです
△4一玉 ▲3二角 △3一玉 ▲4三角成
*必至がかかって投了です 
*裸玉を怖がらない、いかにもコンピュータらしい勝ち方でした
まで99手で先手の勝ち
昨日、囲碁将棋チャンネルで、5月に行われたコンピュータ選手権の模様の再放送があり、
以前、見逃した私は、勝又教授の解説をやっと見ることができました(^^;

解説してくれた中から、決勝リーグの将棋をいくつか取り上げてみたいと思います
解説はすべて勝又教授のコメントです (持ち時間は25分切れ負け)

棋譜のソースはここに全部あります↓
http://homepage.mac.com/junichi_takada/wcsc20/

まずはGPS将棋(コンピュータ300台をつなげたマシン)vs激指です
勝又「GPSの駒の損得を重視しない、機械学習が成功したという代表的な将棋」
解説は75手目からです

開始日時:2010/05/04
先手:GPS将棋
後手:激指

▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩 ▲4八銀 △4二飛
▲5六歩 △6二玉 ▲6八玉 △7二玉 ▲7八玉 △8二玉
▲5八金右 △3二銀 ▲9六歩 △9二香 ▲5七銀 △9一玉
▲7七角 △8二銀 ▲8六歩 △4三銀 ▲9五歩 △5二金左
▲8八銀 △6四歩 ▲8七銀 △7四歩 ▲8八玉 △7一金
▲7八金 △6三金 ▲2五歩 △3三角 ▲3六歩 △7二飛
▲6六歩 △7五歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲7六歩 △7二飛
▲6七金右 △5四歩 ▲5九角 △4五歩 ▲7七桂 △4四銀
▲2六角 △5五歩 ▲同 歩 △同 銀 ▲7一角成 △同 飛
▲5六歩 △4四銀 ▲4三金 △6九角 ▲3五歩 △同 歩
▲2四歩 △同 歩 ▲3三金 △同 銀 ▲2三角 △7二金
▲4八飛 △5八歩 ▲4九飛 △5九歩成 ▲同 飛 △4七角成
▲4五角成 △2五馬
*この局面、GPSはすでにかなり先手優勢と認識しているんです 1歩損していて、相手が穴熊なんですけどね
▲6五歩 △同 歩 ▲2二歩
*これがうまい手
△同 銀 ▲5五馬 △3三桂
*ここで▲2三歩は、△5四歩▲4四馬△4一飛で受かります
▲6四歩
*この拠点が大きいと見ているんですね
△6二金引 ▲4九飛 △4五歩 ▲6五馬
*次に、▲3二馬の狙いがあるんです
△2三銀
*▲3二馬を防いだ手です
▲9四歩
*この端攻めが、今までのコンピュータではなかなかできなかった
△同 歩 ▲9三歩
*先に2歩損するんです だから今までは端攻めがなかなかできなかった
*
*これを△同銀なら▲5五馬で、桂取りと▲6三歩成の両狙いがあります
△同 香 ▲8五桂 △3四馬 ▲9八香
*これもうまい手です
△4六歩 ▲同 飛 △4四歩
*後手は指す手がなくて、困っているんです
*△4五桂と活用させる意味ですね
*先手に歩を渡すんで、いい手じゃないんですけどね
▲4九飛
*戻られちゃった(笑)
△4五桂 ▲6六銀 △5七歩 ▲9九飛
*ここですでに、GPSは+1000以上の評価、金の丸得以上の評価です
*コンピュータにこういう端攻めが出来るとは思わなかったですね
△5八歩成 ▲9三桂不成
*この成らずの手は、後で聞くと、相手を迷わせる意味だったそうです(笑)
△同 銀 ▲9七香打
*攻め方、完璧です
△8二桂 ▲9四香
*奨励会員か、プロ並みの攻め方です
△同 桂 ▲同 香 △同 銀 ▲同 飛 △9二香 ▲9三歩
△同 香 ▲同飛成 △同 桂 ▲9四歩
*攻め方、完璧です
△9二歩 ▲9九香
*もう端が受からないです
△7四歩 ▲9三歩成 △同 歩 ▲5五馬
*▲6三歩成を見せています
△5四歩 ▲6三歩成 △5五歩 ▲6二と △6八と
*これは水平線効果、先延ばししただけです
▲同金寄 △6二金 ▲9三香成
*必至がかかりました
△7九角
*▲同玉なら△9九飛なんですがね
▲8九玉 △8八香 ▲7八玉 △9二飛 ▲8五桂
まで137手で先手の勝ち
<第122話>
(すべての試合が終わり、表彰式が行われている)
スタッフの先生「表彰状 女子個人 優勝 番沙姫殿 あなたは今大会において 頭書の成績を・・・」

『女子個人決勝戦 再び巡ってきた 番と三条良美の対局は・・・ 開始前に勝敗が決していた』
(準決勝で三条良乃を降した番に対し、萎縮してしまった妹の良美、この時点で勝負があった)

良美さんの前に立ちはだかる番さんが、暗黒の大王みたいな姿で描かれています

スタッフの先生「この栄誉をたたえ 三段の免状を贈呈します」
(先生にささやいた番)
スタッフの先生「ん? も・・・もう持っているそうなんで 取りやめます・・・」

飛鳥田「番さん 三段持ってるのか 強いハズだ・・・」
馬島「事前に段位くらい 聞いときゃいいのによ」

(表彰を受ける土佐丸の内の女子たち)
内村「あ 土佐丸の内」
鳥山香「すっごいなぁ 3位かぁ」
内村「あたしらも あんな風になれるのかなぁ?」

(そのとき、番の師匠の福岡が武藤先生に声をかけてきた)
福岡「武藤 久しぶり」
西風のみんな「この人 誰?」 「武藤先生の同級生で・・・」 「番さんの師匠で・・・」 
 「北川まどか女流プロのダンナさん!?」

福岡さんは、高校生時代、武藤先生といっしょに、団体戦で全国優勝したんですよね

(番が挨拶に来た)
番「福岡先生 武藤先生」
福岡「ああ おめでとう」
(関係者の取材の人が、インタビューしに来た)
取材の人「番さん 写真とお話 お願いします って・・・福岡くん!」
福岡「お久しぶりです」
(取材の人と話しこむ番と福岡)

鳥山香「福岡先生って 有名人なんだ」
飛鳥田「番さんを 育てたからね」
鳥山香「じゃあ そのチームメートだった・・・武藤先生は?」
(誰も取材に来ず、ポツーンとしている武藤先生)
飛鳥田「育ててるのが ボクらだから・・・ 武藤先生 すいません・・・」
(落ち込む西風のみんな ただし馬島は知らん顔)

(取材を受ける番)
番「一番 印象に残ったのは 準決勝の 三条良乃さんとの対局です
 千日手模様を 三条さんは打開しました 私にはそこまでの勇気は 持てませんでした
 彼女こそ本当に 高校女子将棋の第一人者です」

内村「フーム さすが番ちゃん 人間ができとるわ うんうん」
角野「なんで 上から目線?」

(土佐丸の内の女子たちが声をかけてきた)
土佐丸の内の生徒A「どもォ」
鳥山香「あ 土佐丸の内の・・・ これから高知へ?」
土佐丸の内の生徒A「そう 4時間もかかるんだよォ」
土佐丸の内の生徒B「メアド 交換しよっか」
内村「はい」
馬島「あ オレも」

馬島君は、この生徒Bが好きだと言ってましたもんね 最後まで名無しでしたが(^^;

桃井「じゃあ また」
成田「また・・・」

成田さん、さみしそうです 自分と似たタイプの桃井さんに、親しみを感じていたのでしょう

(去っていく土佐丸の内の一行 見送る西風のみんな
 メアドの交換ができ、すごくうれしそうに手を振る馬島)

馬島君、顔がとても柔和になってます こんな顔の馬島君を見るのは初めてです 

飛鳥田“また・・・ 彼女たちには「また」があるよな きっと・・・ 彼女たちには・・・
 じゃあ ボクたちに「また」は・・・”

(そのとき、鷹洋の一行とばったり出くわした)
鷹洋・西風の全員「アッ!」

馬島「ケッ いい気分だったのによ」
一柳「偶然だね ボクらもたった今 最悪の気分になったところだよ」
(ブチ切れる馬島、馬島を必死に抑える角野)

『高校将棋選手権 西風ヶ丘高校将棋部 RESULT 
 男子団体 神奈川県予選 敗退  女子団体 全国大会ベスト16』

長かった、全国大会が終わりました! 
というか、2008年の7月30日、31日がようやく終わっただけですけどね(^^;
女子はベスト16の快挙でした 
一方の男子は、一柳君に「クズ」よばわりされました(笑)
この後の展開やいかに? どうなるかは、柳葉あきら先生のペン次第、
青春高校将棋漫画の決定版、「笑え、ゼッフィーロ」の連載は週刊将棋でやってます!
(もはや名場面集どころか全場面集になってますが ひとまず 完)
第18期 銀河戦
決勝トーナメント 決勝戦
佐藤康光九段 vs 丸山忠久九段
対局日: 2010年8月20日
解説:久保利明二冠
聞き手:矢内理絵子女流四段
記録:野田澤彩乃女流1級

いよいよ決勝戦 聞き手がなんと、矢内だ
髪の毛を後ろにドーンとボリュームたっぷりにまとめている 変わった髪形なっている
かわいい・・・ しかし、あまりに後ろに長くなっているので、後頭部が長く見え、
ドラゴンボールでいうところの、フリーザの変身の第2形態のようだ

20年度の成績は、丸山10勝5敗 康光13勝4敗 2人の対戦成績は康光の31-25
康光は和服での登場で、気合いが感じられる
解説の久保「序盤から研究手が出るんじゃないか、最初から目が離せない」

先手丸山で、後手康光の一手損角換わり 
▲早繰り銀vs△腰掛け銀になり、なんと先日のNHK杯の▲村山vs△糸谷と全く同じ展開になった
37手目の▲5五銀と打った局面が、全くの同一局面だ
糸谷はここで△6五歩としたが、ここで康光が局後に「前から考えていた」という手が出る

露骨に3七の地点を狙う、△1五角! 次に△3七銀の一点狙いだ
矢内「決断の一手ですね」
丸山は長考に沈んだ 局後、丸山「この一手は頭にはなかった」とのこと
丸山の応手は、催促の▲1六歩! 
久保「最強の応手ですね」 これで一気に終盤になった

久保「飛車を取った康光が有利に見えるが、考慮時間が残り1回になりましたね」
康光、と金と飛車だけの攻めでは、先手陣に対し特別に厳しい手がなく、
案外寄せがないのか、と思われた
久保もいったんは「先手陣が堅くなりましたね」と言っていたのだが?

逆に、後手陣に丸山がどう迫るか、となると、これがいい攻めが見当たらない
冒頭で久保が「一手損角換わりは後手はバランスが大事で、居玉が堅いことがある」
と言っていたとおりだ

そして、康光にじっと、と金を寄られて圧力をかけられてみると、
これが着実な手で、先手にうまい受けが見当たらない・・・
久保「▲3六角は先手玉に寄せが寄せがありますから、ダメです」と解説していたのだが、
久保「あれ、でも丸山は▲3六角と打っちゃってますね これは決まってる感じがありますね」
丸山、康光に一気に猛襲を食らった こ、これは厳しい・・・

画面に「困ったな~」と頭を掻く姿が映し出された
で、最後は△9五角が決め手で、丸山投了! 78手で康光の勝ち、康光優勝となった
△1五角の研究手、最後は△9五角で勝ったという、
康光にとっては左右のダブルの端角打ちが炸裂した、気持ちいい勝ち方だっただと思う

結局、康光の居玉は全く安泰で、矢内の「居玉ってこんなに堅いものなんですね」
の一言が印象的だった
久保「丸山に攻める番が回ってこなかった、△1五角が決まった、終盤も一気の寄せだった」

たしかに、一気の寄せが決まったが、その前に康光は、冷静に竜を逃げておく、自陣の桂を活用する、
といった手を指しているのだ この辺の間合いの計り方はさすがだった
康光の攻めの棋風と終盤力の強さがよく現れた、快勝譜だった

感想戦が15分間あったが、丸山にはっきりした敗着は見つからずだった
ただ、康光「△1五角は、狙いが単純すぎるのでもう1回はやる気はしないですね(笑)」とのこと

優勝のコメント 康光「本局は勝ててほっとしている、厳しい対局が続いた、
 とくに準決勝の中村太地戦は、自玉に詰みがあったので、非常に運があった
 決勝はうまく踏ん張れた 全体的にはよく指せた これからも銀河戦をよろしくお願いします」 

康光、A級から落ちたが、剛腕は全く衰えていない印象を受けた
特に、決勝トーナメント1回戦のクッシー戦は圧巻だったと思う

丸山はこの決勝戦で負けはしたが、準決勝での振り穴で羽生を倒した一局は素晴らしかった
この一局は、銀河クラブでの遠山いわく、「振り穴の神が舞い降りたかと思わせたさばき」
(余談になるが、銀河クラブでの遠山の解説はとてもわかりやすく、準決勝の2局が
どちらも相当な好局だったことを実に的確に教えてくれた 拍手ものの解説っぷりだった)

今期全体の銀河戦の印象は、やや大味な対局が多かった気がする
しかし、バラエティに富む対局者が出てくるのが銀河戦の醍醐味なので、
全体を振り返る意味はあまり無い気がするのも事実 
毎回聞き手も違うし、一局一局、違った気分で楽しめるのがいいところだと思う 
来期もまたこのブログで感想を書いていきたいですね 
<第121話>
『女子団体戦 準決勝 土佐丸の内(高知)vs陸奥圓明女子(青森)』

(土佐丸の内を応援して見ている、西風の女子3人)
鳥山香・成田“まずい・・・ この流れだと もう・・・”
内村“よくわからん”

土佐丸の内の生徒A「負けました・・・」
土佐丸の内の生徒B「負けました・・・」

土佐丸の内、2敗で負けが確定しました

大将の桃井「・・・・・・ 負けました」
相手「あ どうも」
ガタッ(いきなり立ち上がった桃井)
バァッ(すごい勢いで立ち去った桃井)
相手「え・・・ えと? 何?」
土佐丸の内の生徒A「勝敗の申告に 行ったんだと思います 多分・・・」
内村“負けたほうが 単独で?(^^;”

ズッズッズッ(桃井が帰ってきた)
ガシッ(かばんを手に取った桃井)
ザッザッ(またどこかへ行ってしまった桃井)
土佐丸の内の生徒A「も・・・桃井!」
土佐丸の内の生徒B(陸奥圓明の女子たちにむかって)「す すいません 決勝がんばってください」
(桃井を追いかけて、2人も出て行ってしまった)
内村「こ・・・ これは一体・・・」

(廊下で、顧問の四谷老人が待っていた)
桃井「じっちゃん」
四谷「・・・」
桃井「負けちゃった」
四谷「桃井さん 勝っても負けても 礼を忘れちゃ あかんき」
桃井「あ・・・ はい・・・」
四谷「それは 将棋への礼を忘れちぅと 同じじゃき」
桃井「はい・・・ でも・・・」
(涙をボロボロ流す桃井)
桃井「勝たなあかんのに・・・ じっちゃんが勝ちぅと 思ってくれちゅうたのに
 勝たなあかんのに」
(もう涙が止まらない桃井)

土佐丸の内の生徒A「桃井──っ」
土佐丸の内の生徒B「負けたのは私もだよ──」
土佐丸の内の生徒A「そうだよ 私だって」
(ソファに倒れこんだ桃井)

(窓際のソファに座ったまま、動かなくなった土佐丸の内の4人、桃井は仲間に肩を預けている)

見に来た西風の女子3人“・・・ ずっとああしてるのかな・・・?”

(しばらくして)
スタッフの人「すべての対局が終わりました 表彰式を行いますので1階に 移動してください」
四谷「行こか ウチらも3位じゃき」
立ち上がった桃井たち「ん」 「ん」 「ん」

桃井たち「来年(つぎ)は勝つ!!」

桃井さん、ふっきれて、顔がすっかり変わって元気になっていました!
この短時間での、落ち込みからの脱出は、女性特有のものですね (つづく)
<第120話>
『──前橋の朝』

(近所の主婦が、犬を散歩させている なぜか吠える犬)
犬「ワンワン」
主婦「こら ご近所に迷惑よ ンン?」
ズンズン
(向こうから何かが、ズンズン近づいてくる)
ズンズンズン
主婦「ンンン?」
ズンズンズンズン
犬「ワンワ・・・」

(近づいてきたのは、朝のランニング中の武藤先生だった すごい形相でドアップになる武藤先生)
武藤先生「ブハー!!」
主婦「ヒィイイ」
犬「ワ・・・」

(小一時間後、会場に向かう、西風の女子3人と武藤先生 
 さっき武藤先生が走っていたところにパトカーが来ている)
内村「なに あれ?」
鳥山香「朝から 変質者だって」
武藤先生「・・・」
『投薬と体重管理のランニングを欠かさない武藤先生だった』

武藤先生、何事もなかったかのように平然としてます
他人に向かって一直線に走るのは、やめたほうがいいと思われますが・・・(^^;

『大会2日目 男女団体・男女個人 すべて準決勝から
 会場の場所 セッティングも 大きく変えられる』

土佐丸の内の生徒たち「おっはょお」
内村「あ おはよーございまーす 頑張ってください」
土佐丸の内の生徒たち「うん 頑張るー」

内村さん、両腕をいっぱいに広げて、親愛を表現しています
こういう仕草を自然にやってのけるのが、すぐ友達が出来る要因なんでしょうね

土佐丸の内の大将・桃井「見ちょってや」
成田「はい」
ザッザッザッ(会場入りした土佐丸の内チーム)

馬島「いつの間に 高知のチームと仲良くなったんだ? 紹介してほしいよ」
角野「特に あの成田が・・・ 超驚き」

成田さんは、人との接触を避けるタイプですからね

角野「オレらも 女子といっしょに見るか?」
飛鳥田「ん ボクは 番さんを見に行くよ」
馬島「おーっ! あのメガネちゃん!? ダンナ 大人っぽいのが好きか!?」
角野「いいからいいから 行こう!」

馬島「ダンナ 残念なお知らせだが あのメガネちゃんは オレに気があるな
 ノーブルなタイプが 好きそうだもん」 
飛鳥田「え・・・ ええ?」
角野「ウマ・・・ お前 それ 何重にも間違ってるって・・・」

ノーブルとは、英語で「気品のあるさま、高貴なさま」だそうです
馬島君とは、一切無縁な言葉ですね

『女子個人準決勝 三条良乃vs番 
 事実上の決勝といわれる一戦は 堂々とした角換わり相腰掛け銀になった』

(戦いが始まらず、こう着状態の局面が続く)
馬島「あ これ同じ手順が続くやつ 百万遍とかなんとか」
角野「しっ 千日手」

三条良乃「フゥ」 (決断し、攻めていった良乃)
飛鳥田“三条さんから・・・ 打開に”
番“果敢・・・ でも・・・”
番の師匠の福岡“この打開は 無理しすぎだな・・・”

三条良乃「フゥ・・・」
飛鳥田“三条さんは3年生 あとがない どうしても勝ちたいんだ・・・ 分かる その気持ち”

『果敢に 千日手打開にいった三条だが 無理であった
 番の的確な反撃の前に 三条の陣は崩れ落ちた』
三条良乃「負けました」

(となりでもう一方の準決勝を戦っていた、妹の三条良美)
三条良美“しのちゃん・・・” 

番さん、最大のライバル、三条良乃さんを下しました! (つづく)
<第119話>
『男子団体戦 本戦トーナメント ベスト8 鷹洋(神奈川)vs大仏学院(東京)』

(苦しそうな表情で考え込む、鷹洋の八嶋と六本木 観戦する飛鳥田)
飛鳥田“ボクの力じゃ ハッキリしないけど・・・ 鷹洋が押されてる・・・
 あんなに強い一柳くんまで・・・”

(一柳と大仏の大将の一戦の終盤↓)

後手:大仏の大将
後手の持駒:飛 金二 銀 歩二 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・v玉 ・ 角 ・ ・ ・v飛v香|一
|v香 ・v金 ・ ・v金 ・ ・ ・|二
| ・ 歩 ・ ・v歩v銀v桂 ・ ・|三
|v歩v歩v歩v歩 ・ ・v歩 ・v歩|四
| ・ 桂 ・ ・ ・v歩 ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 歩 ・ 歩v歩 歩|六
| ・ ・ ・ 銀 ・ 歩 ・ ・ ・|七
| ・ ・ ・ ・ ・v圭 ・ 銀 香|八
| 香 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 桂 玉|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩 
先手:鷹洋・一柳

*(図は△4八成桂まで)
▲8二歩成 △同 玉 ▲7三角
*大仏の大将“ム・・・?”
*飛鳥田“△7三同金と取るか? △7一玉と逃げるか?
* 逃げれば▲7二角成△同玉▲8四角成が 詰めろ成桂取りか・・・”
△同 金
*大仏の大将“取る!”
*スウッ(一柳の手が伸びた)
▲8三歩
*カッ
*大仏の大将と飛鳥田“▲8三歩!? △同金なら▲同角成△同玉▲7三金で・・・詰み!?”
*
*ザワアアア(大仏の大将、背中に冷たいものが走った)
△7一玉 ▲7三桂成
*(一柳、怖い目つきで着手)
*大仏の大将「負けました・・・」
*
*飛鳥田“い・・・ いつの間に逆転したの? どうやって・・・”

(感想戦が始まった)
大仏の大将「んーと ▲8二歩成は△同金でしたかねぇ?」
一柳「そうですね それで残ってますよね」

『──結局 大仏学院vs鷹洋は 2-1で大仏が勝ち 順当に準決勝に進んだが──
 一柳くんの異様な強さばかりが ボクの心に残った・・・』

一柳君は、何か逆転術でも会得しているのかもしれません


『大会1日目が終わり ボクたちは 前橋に残った』

(その晩、西風女子の宿泊ホテルにて 同部屋には三条良乃と妹の良美がいる 
 良美が、内村を睨みつけている)
三条良美“こいつは番の仲間 こいつは番の味方” ガウウウッ
内村“うわあ 同室 めっちゃ つらいぃぃ 
 ムリないか・・・ 姉ちゃんが準決勝で 番ちゃんと当たるもんな”

(良美の視線に耐えきれず、部屋の外に出た内村 下の階を何気なく歩いていると、鳥山香がいた)
内村“ん? 鳥ちゃん なんでこの階に?”
(誰かの部屋のドアをノックする鳥山香)コンコン
(部屋から出てきたのは武藤先生だった)カチャッ

(柱の陰から見つめる内村)
内村“ええええ!? 先生と生徒のスキャンダル!? 
 しかも鳥ちゃん 角野先輩と武藤先生の二股!?”
(そこに、成田まで来た)
内村“しぇええ!! しかもこれは三角関係!? キャッヒー”

内村さん、どこまで妄想を広げるんでしょうか(^^;

(鳥山香と成田、真剣な目で)
鳥山香「先生 将棋指してください」
成田「私も」
内村“・・・・・・” 

スキャンダルどころか、将棋でした・・・(^^;

鳥山香・成田「ロビーで待ってます」
内村“なに? この盛り下がり感・・・orz”
鳥山香「内っちんも 行こう」
内村“しかも 覗いてたのがバレてるし! orz”

(ロビーにて 本当に武藤先生と将棋を指してる女子3人)
内村“なにが悲しくて 夜中まで将棋 ウマとでも遊んでるほうが 楽しかろうに・・・”

試合の熱気覚めやらぬのでしょう、夜中まで将棋を指したいと思った鳥山さんと成田さん、すごいです
この場合、内村さんのほうが、正常な女の子に見えますが(^^;

『その頃 民宿の西風男子3人も やっぱり将棋指してた』

まあ、男子は将棋指していても、全然不自然じゃないですね(笑) (つづく)
村山慈明五段vs糸谷哲郎五段   NHK杯  2回戦
解説 飯島栄治

さて、今回も矢内登場 見た瞬間、げっ、朝ドラ(NHKの朝の連続ドラマ)の「ゲゲゲの女房」の
主人公にそっくりな髪型! と思ってしまった
今週も全体を通して、矢内の笑顔はひときわ素敵だった
マジで、NHKの朝ドラの主役に抜擢されてもおかしくないくらいの華がある、と思った

一方、解説の飯島は、とっつあん坊やみたいな感じ 顔は童顔なんだけど、「わたくし」を連発し、
幼いのか年を取ってるのかよくわかんない
調べたら、飯島は31歳か 今後もずっと、若いのかどうなのか、よくわかんない人なんだろう
(でも、たしか、結婚してお子さんもいるんですよね)

飯島「村山は序盤の研究家で知られているが、それだけでなく全体を通してバランスがいい棋士
 糸谷は独特の力戦を得意とし、受け、粘りにも定評がある そして早指しが得意」

事前のインタビュー
村山「一回戦の行方戦は、最後、指運勝負でツキがあってよかった
 糸谷に自分の研究をぶつけてみたい」

糸谷「相居飛車になると思うので、お互いの力の押し合いを見て欲しい
 (目標を訊かれて)前期準優勝だったので、今期は優勝したい」

先手村山で、後手一手損角換わりに進む ものすごい速さで手が進行し、
まるでタイトル戦2日目の朝の、1日目の手順の再現を見ているかのようだ(^^;

▲早繰り銀vs△腰掛け銀で、早々と銀交換がなされた 
飯島「糸谷が定跡形を避けずに、正攻法できてますね」
矢内「前期同様、ノータイムでビシビシと」
糸谷も定跡知ってるじゃん(笑) それどころか、糸谷がわざと定跡をはずす手を指し、
自らのペースに巻き込んだ模様 村山は研究手を出せずじまいだったね

お互いに、玉を固めるような将棋ではなく、先手は▲6八玉としただけ、後手は居玉のままだ
飯島「薄い玉は、糸谷の持ち味が出やすいので、糸谷には合っている」
矢内「先手のほうから銀交換して攻勢のようでしたが、いつの間にか後手の駒が伸びてきていますね
 面白いですね」

中央で互いの銀の押し引きがあり、糸谷が△2五桂と跳ねて来たところで、
村山は▲3三歩のタタキ一発! そして▲5六角の自陣角!
ここで初めて、糸谷の手が止まった
飯島「糸谷はここでかなり先まで読もうということだと思います」
これ、感想戦を見て思ったんだけど、どこまで読んでいたんだろう 恐ろしい・・・

手順によっては、もう一気に決着がつきそうで、一手たりとも気を抜けない
飯島「おだやかな展開にはなりそうもない 長期戦にはなりそうもない」

糸谷の決断は、一番激しい△3七銀の打ち込みだった! 
村山も負けじと、角で銀を取る最強の手で、攻め合いを選んだ! おいおい、踏み込んだぞ、 
いいぞいいぞ激しい攻め合い、いけいけ~ 見てるほうは気楽だ(^^;

飯島「これは一気に終盤になりそうです」
局面、詰めろになっているかどうか、次に詰めろがかかるか、などの読みが重要な場面が続く
うーわ、正確な読みが要求されるわ 
飯島「わたくしにも、わかんなくなってきました」
難しくて、飯島も苦慮している
飯島「駒が激しくいったりきたりしているが、均衡を保っていて感心する」

村山が飛車2枚を持ち、チャンスボールが来たとのことだったが、
いかんせん、手が広すぎたようで、秒読みでは正解を発見できなかった

村山は飛車を引き成って、ギリギリ寄せているかどうか、というところ
飯島が「矢内さんの指摘の、飛車の引き成りはいい手ですね」と言っている

ここで、糸谷が魅せてくれた 
この将棋の決め手、村山の飛車打ちの王手に対し、△3二歩の中合い!
うーわ、小池重明が得意としていたような中合いだ
実戦は、これで飛車が引き成ることができず、勝負あった!

視聴者の中で、何人が事前に気づいただろうか 感想戦で、村山「中合いが見えてなかった」
もちろん、私も見えてませんでした 
飛車の引き成りを考えついた矢内は強いな~、と思ってました(^^;

中合いの効き目で糸谷は玉を入玉させて、玉を攻めの拠点にして村山玉を寄せてしまった
うわ、さすがに強いわ 92手で糸谷の勝ち 

それにしても、激しい将棋だった・・・ 21手目で駒がぶつかり、もう後は
両者ともにずーっと攻めっぱなしだったわけだからね ふうー
「駒組み」という概念がない将棋だったね 
初形から両者できるだけ無駄を省いて、そのままの形での戦い もう一種の究極の形だね

感想戦によると、村山も糸谷も終盤、最善は逃していて、2回くらい逆転していたようだ
まあでも、実戦だからね ミスもある、仕方ないよね
(でも、そう言ってるようでは羽生には通用しないんだろうけど)

糸谷、今回は考慮時間を1回しか残さず、だった 
序盤以外は、去年ほどのノータイム指しではなかったね
だんだん、人間が丸くなって普通の指し方になってくるのだろうか 強くなるなら、それでいいと思う
第18期 銀河戦
決勝トーナメント 準決勝 第2局
佐藤康光九段 vs 中村太地四段
対局日:2010年8月17日
解説:渡辺 明竜王
聞き手:藤田 綾女流初段
記録:渡辺弥生女流2級

太地の登場 康光を相手にどこまでやれるか
22年度の成績は、康光12勝4敗 太地10勝5敗 2人は初手合い

解説の渡辺「康光は、近年は作戦を練った独創的な変わった序盤をする
 太地は若手で早指しが強い、激しい攻め将棋 プロになった当初は振り飛車党だったが
 今は居飛車党、大きな舞台で気合が入ってるんじゃないか」

先手康光で、相矢倉調になった 太地が仕掛けた手が早すぎたようで、
康光に好位置に角を覗かれ、太地の飛車が端に追いやられ、窮屈になってしまった

序盤早々、太地が大苦戦に見えたのだが、すぐには戦いが起こらず、
ジリジリとした駒組み合戦になった
お互い長考派で、時間をふんだんに使うので、局面が進まず、はっきり言って、非常に眠かった(^^; 

番組開始から1時間ほどして、ようやく康光が攻撃開始
が、自分の目には、康光のこの攻めははっきり無理攻めに見える
渡辺「どういう攻めがあるかわからないですね・・・」

ところが! 実に巧妙な攻め手順で、康光の攻めがつながってしまった
本当に、歩が一歩も余らないギリギリの攻めだが、成立していたのだ
こんな攻めがつながるのか、と、見ていて感心しきりだ 
康光だから攻めが成立したのだろう、他の棋士ならこううまくいったかどうか

渡辺「もう太地が苦しいです」
しかし・・・? 苦戦だったはずの太地が開き直り、飛車を中央にもってきて、
ズドンと一段目に成ってみると、安泰だったはずの康光陣が、一気に危険に! 
渡辺「これ、けっこうわかりませんよ 逆転したかもしれない 飛車を成らせたのはまずかったかも」

その後は、渡辺ですらどうなっているかわからないようで、「なんだこれは、どうなってるんだ」を連発
うわー、太地、がんばってる ここまで、勝負手を連発していたからこその、怒涛の追い込みだ

一手違いの寄せ合いになり、詰むや詰まざるや、渡辺「詰むかどうかギリギリ」
康光も勝負手で玉を上段に逃げ出し、まさにハラハラドキドキだ

太地は持ち駒が大量にあり、長手数、王手で追いかけたが、秒読みでは詰ますことはできず
しかし太地はまた開き直り、「それなら、こっちの玉を詰ませてみろ」と手を渡した
うおー、これでこんどは太地の玉が詰むや詰まざるやだ

が、太地、がんばったが、最後は玉の逃げ方を誤り、トン死してしまった 
結果、117手で康光の勝ち うわー、これは大熱戦だった

観戦していて、序盤はものすごく眠い展開だったが、終盤は目が冴えまくった一局だった(^^;
終盤は実に面白かった やっぱり、王手の連続での詰むや詰まざるやは将棋の醍醐味だね

渡辺「終盤は両者すばらしかった 形勢が2転3転したと思う
 太地にとっては非常に惜しい一局、あと一歩というところだった」

うん、太地、本当に惜しかったね 負けたけど、実力は見せたね 準決勝にふさわしい一局だった 
中村太地という若手有望株が、また1人浮き上がってきた 
ホント、最近は若手に強いのがゴロゴロいるね

局後のインタビュー
康光「2転3転した将棋だった 私の玉に詰みがあったようなので、勝てたのはラッキーだった
 丸山さんとはひさしぶりに大舞台で戦うので、優勝目指してがんばりたい」
<第118話>
『女子団体戦 本戦トーナメント ベスト16 西風ヶ丘(神奈川)vs陸奥圓明女子(青森)』

ドサッ(イスの背もたれによりかかり、天井を見上げた鳥山香)
ゴクゴク(ペットボトルのお茶を飲む鳥山香)

鳥山香“鍛え方がちがうわぁ  成田さんからも 闘志が伝わってこないや・・・
 もう彼女と私 どっちが先に投げるかなんて どうでもいいな・・・
 あたしの夏 終わったなぁ・・・ 
 ここ前橋だから 1日目にして西湘に帰るのかな? 夏休み中の部活って どうだっけ?”

敗勢になった鳥山さん、勝負をあきらめて、回想モードに入ります

鳥山香“今までと違うことやってみたくて なんとなく始めた将棋
 考えて指して 勝って負けて 思いのほか楽しくって 全国大会まで来ちゃったなぁ・・・
 マジメで変な先輩(飛鳥田) フマジメで変な先輩(馬島) 変じゃないけどヘタレ(角野)
 無口な顧問(武藤先生) 個性的すぎだよ・・・みんな”

鳥山さん、すっかりまとめモードに入りました(^^;

鳥山香“投げよう・・・”
となりの声「負けました」(礼をする内村とその対戦相手)

鳥山香“内っちん 投げたんだね・・・ ってアレ?”
内村「いやぁ 二歩指されたの 初めてですぅ(^^;」
鳥山香“相手の二歩──ってことは 内っちんの勝・・・”
 
顔を見合わせた鳥山香と成田“はぁ!?”
鳥山香・成田“じょ・・・冗談!! も1個勝てばベスト8じゃん な・・・投げられない!!”
『でも鳥山香と成田は負けた 陸奥圓明女子2-1西風ヶ丘で 陸奥圓明女子の勝ち』
鳥山香 ドタッ

鳥山さん、豪快にずっこけてます(笑)

西風の女子1年生3人の快進撃も、ついにここでストップしました
西風ヶ丘の女子チームはベスト16止まりでした

(試合終了後、雑談になった)
陸奥圓明の生徒たち「練習相手?」
陸奥圓明の生徒A「ウチの県は交流が盛んだはんで 他校の強い男の子に 相手頼んでる
 団体も個人も 青森はけっこう強いだべ?」
鳥山香“んー やっぱり強い男子がいないと だめなのかな・・・”
陸奥圓明の女子A「神奈川いいんだぁ 1校だけで  青森は県予選が かったるぐてもォ」

鳥山香「みなさん 3年生ですよね 卒業しても将棋 続けられるんですか?」
陸奥圓明の女子B「えーっ ないない!!」
陸奥圓明の女子A「私も  部活だもんコレ」
陸奥圓明の女子C「あたしはやるよ 学生名人目指すよ」
陸奥圓明の女子A「ままままま~ ものずきだぁ!」
陸奥圓明の女子C「なしてー!」 

鳥山香“いろいろあるなぁ・・・ 成田さんと内っちんはどうなんだろ?
 私は どうなんだろう・・・”

鳥山さん、姿勢を正して顔をあげて考えてます 
顔が上を見ているということは、少なくともまだ今は続けるという無意識の表れかもしれません (つづく)
第18期 銀河戦
決勝トーナメント 準決勝 第1局
羽生善治名人 vs 丸山忠久九段
対局日:2010年8月5日
解説:石田和雄九段
聞き手:甲斐智美女王・女流王位
記録:井道千尋女流初段

いよいよ準決勝まで来た
22年度の成績は、羽生17勝3敗 丸山9勝4敗 2人の対戦成績は羽生の34-17

解説の石田「羽生は不惑の年に近づいて、すごく調子がいい
 名人戦、棋聖戦をストレート勝ち すごいですね
 丸山は調子はまずまず、いつもコンスタントに勝っている 独特の受けに特徴がある
 先手が羽生なので、羽生の攻めに対して、丸山の受けになるだろう」

先手羽生で、戦型はなんと後手丸山の四間飛車になった 丸山は穴熊の作戦だ
石田「丸山の振り飛車というのは多いんですかね~」
聞き手の甲斐「丸山は本格的な居飛車党というイメージがありますからね」

丸山の穴熊に対し、羽生が大きな岐路を迎える 相穴にするか、銀冠にするかだ
ここで、羽生は3分ほど考え、銀冠を選んだ これで戦型は▲銀冠vs△振り穴になった 

羽生が▲6五歩、と角道を開けて開戦し、丸山の△4四銀を攻めて、調子よく見えたのだが・・・
石田「羽生の攻めは自然 羽生に指されると、これが最善だなーと思わせる信用はすごい」

うんうん、自分もそう思ってみていたし、これ、丸山、困ってるんじゃないの?
中盤に大差がついて終わっちゃうんじゃないの? と思われたのだが! 

丸山、6八に歩を垂らし、と金を作り嫌味な反撃、そしてその後の攻防が圧巻だった
羽生「そちらの銀をタダ取りします」
丸山「どうぞ取ってください もし取ったら飛車を転回して大さばきしますから」
羽生「じゃあ取りません 銀取りは後回しにして、角取りに歩を打ったら、あなた困ってるでしょう」
丸山「いえいえ、この瞬間を狙ってましたよ 狙われてる銀を突っ込みます
 銀でも角でも好きなほうを取ってみてください 困ったのはどっちですか」

盤上でこんな会話があり、丸山の駒が見事にさばけてしまった! うーわ、丸山、会心の指し回しだ
石田「丸山がちょっと苦しそうなところから、うまく指しましたね~」
甲斐「取られそうな銀の、ものすごい活用ですね」

後は、丸山の的確な攻めと、手堅い受けの「丸山流勝ち方講座」を見ているような展開になってしまった
あー、自分は居飛車党なんで、羽生の側を応援していたのだが・・・

甲斐「丸山のほうは全く遊び駒がないですね」
石田「強い人はイヤなことばっかりしてくるな~ ん~も~、穴熊、堅いわ
 私は最近、年を取りまして、プロと指すのがイヤになりましたよ」
甲斐「石田先生、そんなこと言わないで下さいよ(^^;」 

結果、丸山の快勝! 
丸山が優勢になってからも見ごたえはあった
丸山の勝ち方はホント、手堅いな~(^^;
一局を通して、2人の指し手はさすがにレベルが高かった
  
石田「序盤は羽生ペースだったが、銀のタダ捨てが羽生の読みにない手だっただろう
 と金を作らせたのもどうだったか 丸山流将棋の真骨頂が出た」

あー、羽生をもってしても、銀冠では振り穴に勝てなかったか
やっぱり相穴じゃないと、振り穴に対して互角に戦えないのか?
いや、でも、この一局は、中盤で丸山の銀捨ての大技が決まったから仕方ないか
丸山のほうも、中盤でひとつ間違えれば、大差で負けていたであろう将棋だったからね

局後のインタビュー
丸山「難しい将棋だったが、結果が幸いした 決勝はベストをつくしてがんばりたい」
<第117話>
『高校選手権全国大会 神奈川県各代表は 全員本戦トーナメントに進出していたのだった
男子団体・鷹洋学園高校  女子団体・西風ヶ丘高校
男子個人・三塚健人(緑欄高校)  女子個人・番沙姫(湘南美園高校)』

注:男子個人の三塚君は、全く覚える必要の無いキャラです(^^;

鳥山香「ここを勝ちあがれば べスト8だ 全国5位だ 
 ここまでがんばったんだもん もう一息! お腹痛いけど頑張る!」

あら、鳥山さん、まだお腹痛かったんですね(^^;

選手全員「お願いしまーす!」 ビシ バシ
(ここで、鳥山さんの棋譜が載っています)

先手:陸奥圓明女子の副将
後手:鳥山香

▲7六歩 △3四歩 ▲7五歩 △8四歩 ▲7八飛 △6二銀
▲4八玉 △4二玉 ▲7四歩 △3二玉 ▲3八玉 △8五歩
▲2八玉 △5四歩 ▲3八銀 △7二金 ▲1六歩 △1四歩
▲5六歩 △6四歩 ▲6六角 △6五歩 ▲5七角
*(第1図)
△8六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲9八飛 △8九飛成 ▲8八歩
△8七歩 ▲7八銀 △9八龍 ▲同 香 △8八歩成 ▲8五飛
△8三歩 ▲6五飛 △7八と ▲同 金 △4四歩 ▲6八金
△4五歩
*(第2図)
▲5八金寄 △4四角 ▲4五飛 △9九角成 ▲6六角 △同 馬
▲同 歩 △3三桂 ▲7五飛 △5三角 ▲6五飛 △2四歩
▲2六角 △4二金 ▲8五飛 △9九飛 ▲8四歩 △同 歩
▲同 飛 △8三歩 ▲8五飛 △2五桂打 ▲5三角成 △同 銀
▲7五飛 △9八飛成 ▲7三歩成 △同 金 ▲7四歩 △7二金
▲6五飛 △6二銀 ▲6一角 △1五歩 ▲7二角成 △5三角
▲5四馬 △2二玉 ▲2一金 △2三玉 ▲3一金 △1七桂成
▲同 桂 △8九龍
*(第3図)

(物陰から見ていた飛鳥田)
序盤~中盤“オ? いける!” 終盤“えっ? な・・・なんでこんなことに?”

序、中盤は駒得で必勝体勢だったのに、逆転されてしまいましたね

飛鳥田“あ・・・ あああ 良かったのに途中までは 途中からグズグズに・・・”
(馬島が飛鳥田のすぐ後ろで、すごい顔をして驚かせた)
飛鳥田「・・・? キャア!!」
角野「物陰から見てるって 魔球投手の姉かよ お前は」
飛鳥田「すいません やっぱり気になって・・・」

馬島「まぁ女子はもういいだろ ベスト16だし 男子団体2回戦が始まんぞ 行こうよ」
角野「鷹洋の相手 大仏学院だって アンラッキーなヤツら」

ここで、大仏学院の詳細な情報が書かれています

『東京代表・大仏学院は 過去31回全国優勝している 高校将棋界の王者だ
 特にここ25年の活躍ぶりはものすごい 15年連続東京代表 うち全国優勝は10回
 2年おいて6回連続東京代表 うち全国優勝4回 
 中・高合同部員は100人 春・夏の合宿 プロ棋士の指導など いろいろな意味でケタ外れの学校だ
 2年連続全国大会に 出られなかった年は 東京代表は 都立明日葉高校
 特にその1年目は 武藤先生所属のチームだった! 大仏を止めた勢いのまま全国優勝している』

説明、長いです(^^;

飛鳥田“アンラッキーかな? そーかな?”
馬島「えー オレならラッキーだけどな」
角野「なんで?」
馬島「だって強いヤツとやるんだろ そのほうが楽しいじゃん」
(少し馬島を見直した飛鳥田)
飛鳥田「そーだよね うん そーだよ」
角野「そーか?」 

(大仏学院の3人が、姿を見せた 全員バラバラな服装で、
 三将はTシャツで頭にカチューシャ、副将は黒のワイシャツでちょんまげ、大将は眼鏡に作務衣だ)

馬島「あれが大仏? えっらい個性的な いでたちだな」
角野「カチューシャ ちょんまげ 作務衣・・・かよ」
飛鳥田「鷹洋の3人も さすがに緊張してるみたい・・・」

馬島「なあ 鷹洋が全国優勝してさ 来年俺らが 神奈川県大会で鷹洋に勝ったら・・・ 俺ら日本一?」
角野「んな理屈あるかよ!」

飛鳥田“神奈川のレベルが問われる一戦・・・ こればっかりは鷹洋に勝ってほしい!
 神奈川の・・・ ボクらの代表として・・・!”

いよいよ鷹洋と大仏がぶつかります! (つづく)
<第116話>
『本戦トーナメント 始まる!』

角野「ベスト16かよ ウチの女子は   将棋覚えて 3、4ヶ月なのに?」
飛鳥田「あと1つ勝てば ベスト8 でもそれだけじゃない・・・
 ベスト8のうち 1~4位は順位を決めるけど 残りは全部5位なんだよ」
角野「全国5位? うっそ~っ」
馬島「将棋の神様に 呪われそうだな・・・」

馬島君、「将棋の神様に呪われそう」と、よく君が言えましたね
ゲーム機でカンニング指しし、負けた腹いせに相手に机を蹴りつけ、
いいがかりをつけケンカを売り蹴りを炸裂させ、あげくのはてに試合中の人間に後ろから
フーフーと息を吹きつける嫌がらせ・・・ もし将棋の神様がいたら、絶対呪われるのは君です 

鳥山香「せっかくだから 5位になって帰りましょ あてにしていいよね?」
成田「まず 自分の仕事したら? 角素抜かれないとか」
内村「うわ ここまできて 非難の応酬?」
飛鳥田「えっと・・・ 仲良くあの・・・」“オロオロ”
飛鳥田を見て微笑んだ鳥山香と成田“フッ” 

鳥山香「部長 行ってきます」
内村「武藤先生 行こお!」

飛鳥田「大丈夫かな? 仲良くやってくれるかな?」
馬島「年頃の娘を持つ 父親かよ?」
角野「なんか 雰囲気変わってねぇか あいつら?」

なんだか、女子同士の関係が、一回り成長して、大人びてきたように感じます

飛鳥田「見に行ったほうがよくない?」
角野「バカ お前だろ オレたちは オレたちの相手に 集中しろっつったの」
馬島「ケケケ 角やんは鳥が心配なのを 我慢してるんだからさ ダンナも理解してやろうや」
飛鳥田「うん」
角野「な・・・ だ・・・ 誰が・・・ オイ」

角野君、鳥山さんのことで、弱みを握られてます(^^;
そういえば、鳥山さん、もう「お腹痛い」と言いませんね

『本戦トーナメント 女子団体1回戦 西風ヶ丘(神奈川)vs陸奥圓明女子(青森)』
選手全員「お願いします」

鳥山香“不思議・・・ 部活のとき 顔見るのもイヤな 成田さんなのに
 となりにいてもらいたい 今は 
 ・・・今でも嫌いは嫌いだけど なんでだろ へんなの” パシッ!

『本戦トーナメント 男子団体1回戦 鷹洋(神奈川)vs東竜学院(愛知)』
八嶋“西風のやつら また見に来てやがる・・・ しつこい・・・”

一柳 チキィッ
相手「負けました」

飛鳥田「やった! 一柳君の相手は去年の新人王だよ! すごい!」
馬島「し・・・新人王を取ったヤツを 団体戦に出すな」
角野「その上 そいつに勝つ一柳・・・」

一柳“次は 東京代表 大仏学院か!!”

さっそうと振り向く一柳君、カッコいいです! 相変わらず塔矢アキラに激似です (つづく)
第18期 銀河戦
決勝トーナメント 2回戦 第4局
橋本崇載七段 vs 中村太地四段
対局日:2010年7月29日
解説:森下 卓九段
聞き手:貞升 南女流1級
記録:伊藤明日香女流初段

土曜に放送された一局
22年度の成績は、太地7勝4敗 ハッシー4勝5敗 2人の対戦成績はハッシーの1-0

ハッシーは髪の毛がフッサフサで、売るほどある、といったボリュームだ
解説の森下が対局者の2人を見比べて、「ハッシーのほうが倍くらい大きい感じですね(笑)」と
言っていたが、体格のほうもハッシーが大きい
年鑑で調べたら、ハッシーは182センチ、64キロと書いてあるが、体重はどう見てももっとあるだろう
太地はなんと180センチ、55キロだ
なんだこの、少女マンガに出てくる理想の男みたいな体型は(^^;

解説の森下「太地は居飛車党で激しい攻め将棋、一本木で真正面から攻め込む
 ハッシーは基本は居飛車党だが、臨機応変で何でもやる」

先手太地で、ノーマルな角換わり相腰掛け銀になった
後手のハッシーが△6五歩と位を取り、△6四角と据える形
で、この角をめがけて、太地が▲6八飛と正面突破を仕掛けた

ハッシーは△6三金と受けたが、これがもう敗因になってしまった
森下は事前に「まさか△6三金とは受けないでしょう、形が崩れるので実戦的ではない」と言っていた
そのとおり、その後、ハッシー陣がバラバラになってしまい、困ることになった
敵の飛車が直撃するところに金を上がる△6三金は、見るからに、やったら負けそうな手だもんね

対局中、森下が「はあ~、そうやるんですか」と驚くシーンが何度もあった・・・が、
どれも高度な応酬だったので、こちらとしてはやや理解不能ぎみ(^^;
さかんに、「太地は将棋が若い」と言っていた
「私はベテランなんで、こんな(勢いのある)手は指せない」とも言っていた

太地、感想戦によると、受けにも好手を指していたようだ
▲7五歩と角道を止めた手、そして△8八歩に手抜きをした好判断、ハッシーは困ってしまった
結果、大差がつき、太地の攻め合い勝ち

森下「太地の一刀流が炸裂した、太地の会心局」

感想戦で、ハッシーが「力で受けにいったのがだめだったか、
 もう中堅なんだから技巧を使って受けないとだめか」というようなことを言っていた(^^;

44才の森下が自分自身のことを「ベテラン」、27才のハッシーが「中堅」と
自虐的に言っていたのが面白かった (ちなみに太地は22才)
将棋界の、若手>中堅>ベテランの心理的構図が、かいま見れた一局だった

局後のインタビュー 
太地「自分らしい激しい将棋で、終盤勝負で勝ててよかった 次も自分らしい将棋が指せれば」

これでベスト4の4人が出揃った 太地vs康光、丸山vs羽生だ 注目は太地だね
谷川浩司九段vs豊島将之五段   NHK杯  2回戦
解説 桐山清澄

まずは矢内のファッションチェックだ おおー、今日はクリーム色系のスーツか
学校の先生みたいだ 矢内センセー、よろしくお願いしまーす
髪型はポニーテール・・・ うう・・・ かわいい(^^;

さて、今週は期待の若手の呼び声が高い、豊島の登場だ
何しろ、ニックネームは谷川二世だ 対するは、本家谷川! この一戦、超注目のカードだ
豊島20才、谷川48才、どんな一局になるのか
解説は桐山か 豊島は桐山の弟子だったのか へえー

事前のインタビュー
タニー「最近の若手は研究熱心で、色んな戦法を指しこなして器用、
 私もベテランになってしまったが、気持ちは若く勢いのある将棋を指したい」

豊島「ギリギリの終盤になると思ったので、詰将棋を解いてきた
 お互い終盤が得意なので、終盤の寄せ合いに注目してほしい」

先手谷川で、横歩取り△8五飛になった うわー、こりゃ大丈夫か、理解できるかと思ったが、
その心配は不要だった 序盤の研究していたところまでは、両者どんどんノータイム指し、
豊島が△5五角と飛び出したところから、前例のほとんどない手将棋になった

序盤は解説がなかったけど、もうそれでよかったと思う(^^;
桐山「豊島は『事前に準備してきました』の△5五角ですね」

ここで2人の対戦成績が映し出された なんと、豊島の2-0か!
桐山「谷川さんもね~ 3連敗はちょっとね~ ぜがひでも避けたいでしょうね」

盤面、△5五角を狙って、当然の▲8五飛で、角、桂、両取りがかかった
え~? これ、豊島、大丈夫なの? いきなり飛車に成りこまれちゃうけど・・・
どういう研究だ? とりあえず豊島は△1九角成としたけど、これどうなの?
タニーがもう勝勢じゃないの? 豊島は1九の馬をどう使うんだろう・・・

桐山「豊島は慎重でポカは少ないタイプ」
しかし、ここまで豊島の指し手の意図はわからないままだ
で、さらにわからない手が出た △8三歩? なにこれ? 飛車でタダじゃん
全く意味不明だ 当然、タニーも▲同飛成だ

と、ところが? 3筋に香を一発打たれてみると、これが思いのほか厳しい!?
うわ、こんな厳しい手があったのか しかし、タニーも、と金を活用してがんばる!
うう、見ごたえがある応酬だ これは熱戦だ

局面が進んで見ると、豊島の△8三歩は、先手の飛車の位置を変えて、絶好の一手だったのか!
先手の竜が8三で遊んでいる うおお 豊島、すげえ! 

矢内「ホントに今、微妙なところでバランスが取れている局面というところでしょうか」
桐山「ずいぶん激しく戦ったけど、駒の損得はなしですね」

いつもは相手より時間を残して戦うタイプのタニーが、
豊島より早く時間を使い、もう考慮時間があと1回しか残ってない
桐山「谷川さんとしては攻められて、思っていた展開ではないでしょう」

ずっと前に打った、△8三歩の効果で、△2五飛成と手順に飛車を成り、豊島好調か
しかし、まだどうやって勝つのか全然自分にはわからない
そして、ここから、「終盤が得意」と自ら言う豊島の本領が発揮された

先手の金の頭に歩を叩いて、馬を引きつけ、挟み撃ちの△7七銀!
そして、トドメは馬の突っ込み、△3七馬!! な、なんだこれは?
桐山「これは受けがないですね」
な、なにぃ??? 谷川玉、あっという間に受けなし!? うわあ タニー、80手で投了!!

おおーい、鮮やかすぎるぞこれは・・・ まさに、本家タニーのお株を奪う、光速の寄せ!
豊島、天才だ・・・ これでタニーに3連勝、これは決して偶然ではないね

桐山「豊島の良さが存分に発揮された」
矢内「豊島の自由な発想が光ってましたね」

感想戦を聞いていると、なんと、馬を一度引きつけておかなければ、後手玉は危なかったとのこと
だから、一度馬を引きつけて、時間差で馬を入って必至をかけたのか!
うーわ、すごすぎる! 他にも変化をやっていたが、難しくて自分の棋力では理解不能だった(^^;

将棋界には、こんな逸話がある
>その昔、第十四世名人木村義雄が、後の十五世名人となる大山康晴に名人戦で敗退したときに、
>「よき後継者を得た」とコメントを残してそのまま棋界を引退した歴史がある。

タニーに、まさに「よき後継者を得た」と言わしめてもおかしくない本局の内容だった
でも、タニー、まだ引退しないでね(^^;

豊島は・・・ この若者の指し手からは、本筋というかなんというか、神の一手を指していると
いった雰囲気が感じられる 次週登場する、糸谷のような早見え早指しの天才とは違ったタイプだ
豊島、これからどれだけ名局を見せてくれるのだろうか
底知れぬ恐ろしさを感じさせる20歳だ 豊島の将棋は目が離せないね
本局、マジで恐れ入りました 感動しました この一局はDVDに焼いて、保存しておきます
2010.09.12 駅前での大会
今日、駅前で、囲碁将棋の大会がありました
どうやって駅前でやるんだろう、と思っていたら、開会式と公開対局だけ駅前でやって、
他は近くのデパートの中を借りて、その中でやってました

開会の挨拶で、囲碁代表の誰だかは、話が長く、
「囲碁は道徳力がつくので~云々、小沢さんと管さんも囲碁を打ちまして~云々、
年金目当ての死体が発見されてますが~云々」と、どこまで話が広がるねん、と思いました
その次の将棋代表の挨拶は南さんで、おお、無口な南さんに挨拶が務まるのか、と思いましたが、
「今日はみなさん、楽しくやりましょう」と、ほぼこの一言のみ
これで充分でした セレモニーの挨拶は、南さんのような人のほうが向いていますね


私は、将棋の個人の有段者の部(32名参加)に出場、(持ち時間は各30分切れ負け)
結果、2回戦で負けました
でもまあ、力は存分に出したんで、しょうがないですね
1回戦、2回戦ともに相手は四間飛車でした 私は居飛車の持久戦調でいきました
2回戦は接戦だったんですけど、どうも届かなかったです

そういえば、高校の将棋部員も何人か来ていましたが、その中に女子がなんと4~5人ほども
いましたね これはびっくりでした まるでゼッフィーロです
成田さんみたいな美形な子がいるかな~、と思いましたが、(以下略)

友人Nも指導将棋で、南九段に平手で教わってました
もちろん負けてましたが(^^; (下に棋譜あり)

その後は公開対局があり、南vs小林裕士(デカコバ)
先手南で、▲三間飛車+穴熊vs△居飛車+銀冠になってました 南九段が振るのはめずらしいですね
結果はかなりの接戦の末、デカコバの勝ち
いい将棋だったのですが、途中から私は疲れが出て、すごく眠くなってしまったのが残念です
棋譜など取っちゃいません(^^;
長沼さんの解説で、聞き手が室谷女流1級、
室谷さんは、ハキハキした感じで場慣れしていて、とてもまだ高校生とは思えませんでしたね 



開始日時:2010/09/12
先手:友人N
後手:南九段

▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩 ▲4八銀 △3二飛
▲6八玉 △3五歩 ▲4六歩 △6二玉 ▲4七銀 △7二玉
▲7八玉 △8二玉 ▲6八金 △7二銀 ▲2五歩 △3四飛
▲5六歩 △4二銀 ▲5五歩 △1四歩 ▲5四歩 △同 歩
▲4五歩 △4三銀 ▲4六銀 △1三角 ▲4八飛 △3三桂
▲4四歩 △同 銀 ▲同 角 △同 飛
まで34手で中断

Nはこういう感じで負けてました 無理攻めですね(^^; 
(記憶が完璧ではなく、棋譜に手順前後があるかもしれません)
<第115話>
『男女個人 男女団体の 予選4回戦が すべて終わった
 本戦トーナメントまで しばしの休憩が入る』

(笑顔で挨拶している西風の女子たち)
内村「じゃあ あとで」
土佐丸の内の生徒A「じゃあね」

飛鳥田「も・・・ もしかして 4回戦も 勝った・・・?」
(内村と鳥山香、笑って)
内村「いえ負けちゃいました あの人たちに」
角野「ハ? じゃあ なんでそんなに 明るいの?」
鳥山香「それが あの人たち 土佐丸の内高校の人で 全員2年だって
 あの子たち 本当に強かったです」

(以下、回想シーン)
内村“だめだぁ 詰んじゃった・・・ 最初に投げたら 鳥ちゃんに怒られそう
 でも仕方ないよね” 「負けました」
鳥山「負けました」
内村“ああ! 私が投げるの 待ってた?”
成田「負けました・・・」 
内村“成ちゃんまで・・・ 強いなぁ この高校”

内村「強いですね」
土佐丸の内の生徒A「めっそもない みなさんも えらいですねゃ」
土佐丸の内の生徒B「1年と思えんち あやうく負けそに なったきにねぇ」
内村“いや だから・・・ 早口だとわかんないって(^^;”

土佐丸の内の生徒A 「先輩がえかったき 鍛えてくれたんねゃ」
鳥山香「ウチは先生が・・・ 先輩はアレだけど・・・」

鳥山さん、先輩はアレって、何なんでしょうか(^^;

顧問の四谷老人「桃井さん 勝敗申告しておいで」
桃井「はい」
無言で席を立った桃井と成田「・・・・・・」

菅野美穂に似た子は、桃井という名前ということがわかりました

土佐丸の内の生徒B「ウチの大将 人見知り激しいき あれでも怒ってないちゃ 勘弁して」
内村「あー ウチもおんなじだ いわば 綾波レイ タイプ?」
土佐丸の内の生徒B「そんな ええもん?」
みんな「アハハハ」

綾波レイですか・・・ 自分はエヴァはわからないんで、ガンダムに例えてくれませんかね(^^;

内村「あれ もしかしたら アタシらも 互いに似たタイプってことっすか?」
土佐丸の内の生徒A「あー ありうる ありうる」
土佐丸の内の生徒B「アハハハ」

(内村、鳥山香を指差しながら)
内村「でも聞いてくださいよ この人 男いるんですよ ハンパイケメン しかもヘタレ」
土佐丸の内の生徒A「そりゃ 許せんね」
土佐丸の内の生徒B「ぬけがけ いけませんね」
鳥山香「ちょ・・・ オト・・・ な・・・ ヘタレって・・・ そうだけど・・・」

やりました! 鳥山さん、「男がいる」と言われて、角野君のことを否定しませんでした!
角野君、彼氏に認定されてました! 角野君、よかったですね!

内村ら4人「ペチャクチャ ペチャクチャ」
見ていた四谷老人「なーんか仲良う なっとるねぇ?」
見ていた武藤先生「・・・」

本部のスタッフの人「土佐丸の内の3-0・・・と」
桃井「強いよね 3人とも 1年やのに」
成田「いえ・・・ まだまだ」
桃井「決勝トーナメントは たぶん反対の山やね 決勝おいでや また指そ」
成田「はい」
桃井「じぃちゃん 決勝の相手 どこが来た?」

(土佐丸の内の一同と、別れた内村たち 回想シーンここまで)

角野「へー 女子って そうやって仲良くなるのか」
馬島「オレ 副将の子が好き」
鳥山香「先輩たちは どうされてました?」
飛鳥田「ボクらは 鷹洋の棋譜を 採ってて それで・・・」
目を合わせた角野と飛鳥田“『クズ』呼ばわりされました、なんて言えない・・・”

『出会い──
 将来を変える出会いなんて どこにあるかわからない──
 それは振り返らないとわからない 
 彼女らにとって この出会いが 将来を変えると気づくまで
 あと1年が必要だった』

あのー、柳葉先生、この漫画、独自のペースの進み具合で、まだまだ、延々続きそうですね?
あと1年過ぎるまでを描き終わるのに、何年がかかっていることでしょう・・・(^^; (つづく)
第18期 銀河戦
決勝トーナメント 2回戦 第3局
羽生善治名人 vs 中田 功七段
対局日:2010年7月29日
解説:森下 卓九段
聞き手:貞升 南女流1級
記録:伊藤明日香女流初段

22年度の成績は、羽生16勝3敗 コーヤン3勝4敗 2人の対戦成績は、羽生の8-0
羽生、今年度、勝ちまくっている

解説の森下「羽生は万能型、オールラウンダー 平成元年に竜王になって以来、平成の第一人者
 コーヤンは今の時代にはめずらしい、純粋な振り飛車党で、コーヤン流と呼ばれる三間飛車からの
 軽いさばきを得意とする」

先手羽生で、▲居飛穴vs△三間飛車になった
雑談で、森下「昔は穴熊は邪道扱いされた、上位者が穴熊にするとヒンシュクを買った
 今は『スキあらば穴熊』という時代、トップが穴熊をやっている、隔世(かくせい)の感がある」

さて、羽生が積極的に右銀で▲4六銀と出た 玉を穴熊には入ったが、まだ金2枚は初期位置のままだ
森下「後手はコーヤン流で端攻めしてきそうなので、その前に羽生が速攻で攻めた」

で、どんどん攻め続けた羽生
森下「羽生が最短距離で攻めている 銀交換、いきましたね 強気ですね~」

コーヤンの玉が7一で、まだ美濃に入りきっていないのをいいことに、攻め続けた羽生
森下「後手、困ったんじゃないですかね~」
コーヤンは勝負手を連発したが、全部羽生に見切られ、正確に対応された

羽生に急所の攻防の角打ちが出て、羽生、圧勝! わずか63手! 番組開始から1時間6分! 
ゲェ~、早い、早いよ(^^;

羽生の手、一手も無駄がなかったね コーヤン、ド完敗だった
ただ、この一局でコーヤン流が否定されたわけではなく、感想戦では後手のほうに修正案が出ていた

森下「羽生の速攻で攻めたセンスが良かった」

局後のインタビュー 羽生「先手だったので、積極的にいった 結果的にうまくいった
 次も元気よく積極的にいけるようがんばりたい」

羽生は今年で、棋士になって25周年ということだ
もう練達の域に達してるというか、円熟の域に達してるというか・・・
無駄な手が一切なし、何もかも見通してる、そんな感じが漂う一局だった
羽生を剣の達人とすると、「敵は切られたことがわからないうちに死んだ」みたいな感じだ 
羽生、銀河戦7回目の優勝に向けて、絶好調だ
<第114話>
(▲番vs△三条良美の一戦)

三条良美の駒音 バキィッ!!
周りの高校生たち「・・・?」 「・・・駒音? やけにでかいが」

カッ(2人の気合いが激しくぶつかりあっている)
周りの高校生たち「番さんと・・・?」 「三条姉妹の妹だ!」 「オー かわいいじゃん」

(力いっぱい駒を打ちつける良美に対して、静かな手つきで駒を置いていく番)
三条良美 バキィッ!  番 カチャ 
三条良美 ビキィッ!  番 パチ

周りの高校生たち(ヒソヒソ声でしゃべっている) 「これは・・・」 「ああ・・・」
 「まだ手数が そんなにいってないのに もう番さんが・・・」

(追い詰められていく良美、必死な形相になっていく)
三条良美 バキッ   番 パチ
三条良美 ビキィッ  番 パシ 

(形勢に差がつき、良美の駒音がだんだん小さくなっていく)
三条良美 バキ・・  番 パチ
三条良美 ビキ・・  番 パチ

番さんの、チラッと相手を見た顔が、冷酷な目つきで怖いです

(終盤の寄せの局面↓)

後手:三条良美
後手の持駒:金 銀 歩二 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ 龍 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
|v歩 金 ・v歩 角v歩v銀v歩 ・|三
| ・ ・v歩 ・v歩 ・v歩 ・v歩|四
| ・ ・ ・ 桂 ・v玉 ・ 飛 ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ ・ 歩 ・ 歩|六
| 歩 歩 ・ 歩 歩v全 ・ ・ ・|七
| ・ ・ 金 玉 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 ・ 銀 ・ ・ ・v角 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
後手番
先手:番

△4六玉 ▲3二龍 △5七角成 ▲7七玉 △5五金 ▲2六角成
△2四歩 ▲3七金 △5六玉 ▲5五飛 △同 歩 ▲4七金
△同 玉 ▲4三龍 △4四歩 ▲3七馬 △5六玉 ▲4七銀
△同 馬 ▲6六金

三条良美“うっ うっ・・・” (泣きそうになる良美)
周りの高校生たち「あ・・・圧倒的・・・」 
三条良美「・・・負けました」

ガタッ(思わず席を立って、その場から逃げようとした良美)
番「三条さん」
三条良美“びくっ”
(番、笑顔で)番「本部に 勝敗の報告に 行きましょか」
三条良美「・・・・・・」

(番の後に、うなだれて歩いていく三条良美 バックには♪ドナドナが流れている)
周りの高校生たち「迫力~」 「役者が違うな・・・」 「汗ひとつかいてないもんな」 

(しかし、対局を終えた番の右手が、本能的にこわばっていた)
番“この子 3勝しているから 本戦トーナメントに出る権利はある
 そこでもう一回 ぶつかるかも しれない・・・
 そこまでに もっと強くなってきそうな気がする・・・”

番さん、まずは三条姉妹の妹、良美さんを圧倒しました!
しかし、まだ良美さんが伸びることも予期したようです (つづく)
<第112話~第113話>
(鷹洋の棋譜を採る、西風の男子たち 馬島は一柳の対局を見ている)

馬島“ち・・・ フェミ男め 勝ちそうじゃん・・・”
(ここから以下は、Kifu for Windowsに貼り付けて読んでください)

後手:相手
後手の持駒:銀 歩二 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v玉v桂 ・v金 ・ ・ 龍 ・v香|一
|v香v角 ・v銀 ・ ・ ・ ・v飛|二
|v歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・|三
| ・v歩v歩 ・ ・ 馬 ・ ・ ・|四
| 歩 桂 ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ 歩 歩 ・ 歩 歩 ・|六
| ・ ・ ・ ・ 銀 歩 ・ ・v歩|七
| ・ ・ 金 ・ ・ ・ 玉 銀 香|八
| 香 ・ ・ ・vと ・ ・ 桂 ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:金二 桂 歩三 
後手番
先手:鷹洋・一柳

*馬島“ち・・・ フェミ男め 勝ちそうじゃん・・・”
△4九銀
*馬島“くぬうう・・・” イライライラ
*(イライラが絶頂に達した馬島、一柳に向かって、背後から思い切り息を吹きかけた)
*ぶうっ!
*(一柳の髪が浮き上がった、何事かと後ろを振り返った一柳 馬島はわざとらしく知らん顔)
*
*ビッビッビー(時計が秒を読む)
▲4八玉
*バシッ(慌てて指した一柳)
*
*馬島“ム・・・? ・・・! さすがに▲3九玉のトン死は避けたが・・・ ▲4八玉よりは▲2七玉のほうが良かっただろう・・・ つまり 間違えた? フーフーは効果あり!?”
△5八と
*馬島“いっけぇ~”
*フーフーッ (一柳の背後から、息を吹きかけ続ける馬島)
*
*(となりに居た飛鳥田が馬島のやっていることを発見、顔が青くなった)
▲3九玉
*馬島“ち!! 打ち歩詰めの形にしやがった・・・ さすがにしぶとい”
*
*相手“この打ち歩詰めさえ 解消できれば・・・”
△3七角成
*カチリッ
*一柳“!”
*馬島“こ・・・ これは・・・!! 打ち歩を消して 詰めろ逃れの 詰めろ!! なんて妙手!!”
*(この手を指した相手に、賞賛の投げキッスを送る馬島)
*相手“ぞくっ”
*
*ふおおおお ふおおおお
*(一柳に息を吹きかけ続ける馬島)
*馬島“負けろォォ!! 負けちまえ~”
*
*(そこへ、飛鳥田がノートを馬島の口の前に出し、止めに入った! 以下、小声でのやりとり)
*馬島「どけ あいつに勝ってほしいのかよ?」
*飛鳥田「いや・・・ 負けるところはみたいけど・・・ 自分たちが勝つんじゃなきゃ!!」
*
*ビッビッ(時計が秒を読む 追い詰められた一柳)
▲5五馬
*顔がひきしまった一柳、澄んだ目で着手した
*カチャッ
*馬島と飛鳥田“・・・?”
*相手“▲5五馬・・・? 馬で取るしかない?”
△同 馬 ▲同 歩
*相手“こ・・・この形・・・? また打ち歩詰めの形になってる 角成りは打ち歩詰めを解消する絶妙手だったはずなのに・・・ これを切り返された しかもオレの玉は詰めろ? なんてヤツだ・・・”
*
*馬島“こいつ・・・”
*飛鳥田“すごい・・・ ってか・・・ すごすぎる・・・ なんで秒読みで こんな手が指せるの? こんな子にボクたち 本当に勝てるの?”
*
*(以下、いくばくもなく)
*相手「負けました」


相手「負けました」
馬島と飛鳥田「・・・・・・・」
一柳「・・・」

(額の汗を拭いた一柳、飛鳥田たちのほうに振り向いた)
飛鳥田“びくっ”
一柳「さっきの安っぽい挑発 今のくだらない妨害
 君たちはクズだな! 神奈川では絶対勝たせない!!」

飛鳥田“そ・・・そんな・・・ ボクはむしろ全部 止める側だったのに・・・”
くらくらっ(ショックで倒れそうになった飛鳥田)
『ライバルにクズ呼ばわりされる主人公・飛鳥田 しかも当たっているので反論できない』

馬島「へっ てめえらなんか どんな手を使ってでも 潰してやんよ なぁっ!!」
(馬島、飛鳥田の肩を持って、ガクガク揺らした 思わずうなずいてしまった飛鳥田)
飛鳥田「・・・うん・・・」
『仇役が決定した主人公・飛鳥田』

飛鳥田君、目が涙目になってます・・・
馬島君のモラルハザードは、来るところまで来ました
いくらなんでも、こんな西風チームを応援することはできませんorz
この漫画はどうなってしまうのか? (つづく)
<第111話>
『個人戦 男子は49人 女子は108人の参加があった(地元枠と前年優勝枠がある)
 各種大会から 参加者がランク付けされる 
 そして男子でいうと1番と25番 2番と26番・・・ というふうに対戦していく
 勝者同士 敗者同士を当てながら 決勝トーナメント出場者を絞り込んでいく』

要はスイス式ですね

『今年の女子のランク1番は なんといってもこの人 高校女子将棋界の女帝 番沙姫(さき)』
番「女帝はちょっと・・・(^^;」

番さんは眼鏡にタラコくちびるですが、けっこう美人です

『3回戦まで危なげなく勝ち進み 決勝トーナメント進出を決めた番
 4回戦の相手は・・・ 三条良美(よしみ)』

いよいよ番vs三条姉妹の対決です まずは妹の良美が出てきました

三条良美「む 番!」 「番・・・さん」 キョトキョトッ 
(思わず呼び捨てにしてしまった良美、姉の脳天チョップがまた来るかと思い、
 頭を抱えて辺りを見回した)
番“お姉ちゃんがよっぽど怖いんだね かわいー”

パチッ パチッ(駒を並べる2人)
三条良美“絶対に勝つ!! 勝って しのちゃんと決勝や!!
 しのちゃん3年 うち1年の今年しかチャンスないもん!!”

三条良美“ウヘヘヘ”
(姉妹対決が実現して新聞記事に取り上げられている姿を妄想し、
 ポワ~ンと夢見心地になった良美 口からヨダレを垂らしている)
番「三条さん」
三条良美「え? あ? は?」(夢から覚めた良美)
番「三条さんの学校 将棋部できた?」
三条良美「ないです」
番「あ ウチの高校と一緒だ」

三条良美「え そしたら1人で参加してはるの?」
番「そーですよ でも去年の あなたのお姉さんも そうだったよ
 だから私 去年は1年生で怖かったけど あなたのお姉さんの姿に励まされちゃった」
三条良美“この人・・・ 私の知らんしのちゃん 知ってはる・・・”
番「駒 振るね?」
三条良美“ってか・・・ もしかしてメチャ優しい・・・?”
番「私の先手」
(いつの間にか振り駒が終わったことに気づいた良美)
三条良美“は!? いつの間に先手取られた!?
 おっのれー 番~!! やっぱ気ぃ許したらアカン女や!!”

スタッフの先生「では4回戦 はじめてください」
対局者たち「お願いしまーす」 「しまっす」 「お願いします!」 「っす!」

(良美が姉の良乃と話したときの回想シーン)
三条良乃(よしの)「番・・・さんの棋風? みぃはまだ 対戦したことないんやっけ?
 堅実というか 簡単に勝たせてくれへん 男の人の将棋みたいな感じ っていうたらええかなぁ」

三条良美“しのちゃんが3戦して 1勝2敗 
 なんかのイベントで 女流アマ名人にも勝ったらしいから 強いんやろな
 しやけど うちが勝つ!! 決勝の姉妹対決は ゆずらへん!!”

良美さん、気合充分です!

(場面変わって、鷹洋の棋譜を採っている飛鳥田たち)
鷹洋の3人「・・・・・・」
(後ろから、じーっと覗き込んで見つめる飛鳥田、角野、馬島)
一柳・八嶋「・・・」
六本木“チッ・・・”

馬島“ひっひっひっ 嫌がってる 嫌がってる”
角野“馬島って ドS?”
飛鳥田“△4四歩・・・と”

六本木君に蹴りをモロに食らわせた馬島君、よく退場処分にならなくて済んでますね・・・

(また場面変わって、西風女子チームの4回戦)
土佐丸の内チームの生徒A「あれ・・・ もしかして 昨日駅前で 会うちょりませんか? 偶然ーっ」
土佐丸の内チームの生徒B「ほんまやね」
土佐丸の内チームの菅野美穂に似た子「誰? ねえ誰?」

内村「あ 道 訊いた人たちだ?」
鳥山香“すっかり忘れてる人も 1名いるけど(^^;”

土佐丸の内チームの顧問の四谷老人「え? 武藤先生のチーム? これは奇遇」
(あいさつして答えた武藤先生)
四谷「全員1年で 未経験者も? それでここまで! さすがやねえ!!
 ほんじゃち・・・ ウチの子たちは 全国制覇できる子たちやき 簡単にはやられませんよ」

番vs三条良美、鷹洋の棋譜を採る西風男子たち、西風女子チームvs土佐丸の内チーム、
この3つの場面に分かれて、物語が進んでいきます (つづく)
窪田義行六段vs堀口一史座七段   NHK杯 2回戦
解説 中川大輔

矢内、ちょっと顔が日焼けしてる~ 健康美人だね いいねいいね
解説の中川、かなり日焼けしてる~ 俳優の中井貴一にヒゲをはやして日焼けさせてちょっと汚したら
そっくりだろう

さて、クーラーがない中でのNHK杯観戦だ 
部屋はかなり暑く、扇風機をそばに置いて「強」にセットして見るしかない
今週は窪田かあ これは振り飛車vs居飛車の対抗形になる、気楽に見れるだろう、と思っていた

中川「窪田は振り飛車党で、三間、四間、中、どこに振っても個性が出る 粘り強い将棋
 シーザーは居飛車党で歯切れのいい将棋、読みが深くて短手数の切り合いが得意
 好対照な2人」

窪田「シーザーは居飛車の本格派、時間を惜しみなく使い、
 時間がなくなった後のキゼンとした指し回しがなんたらかんたら~(ここ、聞き取れず)
 シーザーの趣向が見られるかもしれないが、私は主導権を渡したくないのでキゼンとして対応したい」

シーザー「1回戦の清水戦は、最後は大差だったものの、苦戦だった 
 今日は力強い将棋が指せればベスト」

先手窪田で、趣向の作戦に出た ▲7七角△同角成▲同桂の形だ
で、いきなり▲6六角と自陣角を打って、▲2六歩と飛車先を突いた?!
な、なんだこのド素人のようなムチャクチャな指し方は? と思いきや、
これで一手得しようという魂胆だそうだ 
窪田、意表の居飛車!

▲6六角に対し、シーザーが、そんな手もあるのか、というように「ふ~っん・・・」と
反応したのが面白かった(^^;

矢内「窪田は対局がはじまったら、すぐに上着を脱いで・・・」
(ここで、窪田が映し出された が、なぜか上着をまた着直した窪田)
矢内「と言っていたら、着られちゃいましたね(^^;」

窪田は持ち物がやたら多く、右脇のお盆の上に大量の数の飲み物入れがある
後ろの黒い箱のような物体は、中川いわく「菌を殺す機械」だそうだ
なんだそれは(笑) どこかの通販で買ったのだろうか 通販生活だろうか

駒組みが進むと、少し変わった角換わり相腰掛け銀といった戦型だ
あちゃー、窪田の振り飛車、どこへやらだ 結局、角換わりか
 
中川「まだ駒がぶつからないが、お互いに気苦労が多い」
うーわ、これは見るほうも大変だわ・・・

序盤、ずっと中川が窪田をほめる展開
中川「窪田、うまいじゃないですか、居飛車」
中川「窪田が主導権を奪った」
中川「シーザーはここまで、これといった疑問手は指していないのに、納得のいかない序盤」

シーザー、このままでは苦しいと見たのか、△3五歩と、自玉方面で自ら仕掛けていった!
うわー、この手は全く思いつかないわー、と思って見ていた

で、ここまで、自分は、中川さんの形勢判断に疑問をもっていたのだ
たしかに、窪田が盤面を制圧しているように見える しかし、後手は持ち角なので、
いつでも反発が効くので、形勢は難しいんじゃ?と思っていた・・・

らば、その予感、的中! 局後、この△3五歩で、なんと先手はしびれていた、とのこと!
感想戦でシーザー、「△3五歩はいい手だな、勝負手だった」と自画自賛していた(笑)
中川さんの形勢判断はどうだったのだろうか

この△3五歩で一挙に忙しくなった先手、その後、窪田は攻め続けたが、
ものの見事に切らされてしまった
シーザーの指し回し、△1一玉と穴熊にしたのに、すぐに△2二玉と戻ったあたりは感心した
窪田の攻めを丁寧にめんどうを見づづけ、完切れにしてしまい、シーザーの完勝!
・・・暑くてくたびれたんで、文章ではすぐ決着をつけましたが、
実戦は延々入玉模様で長かったです(^^;

あ~、しかし、NHK杯、今週は理解するのが難しかったあ これも相居飛車の宿命か 

今回の窪田、放送時間内ではこれといった敗因が見つからなかったが、
居飛車で行ったのがどうだったか 
窪田にはやはり振り飛車で、感性で指す将棋を期待!
窪田の将棋は、誰が言ったか、「ガラパゴス諸島で独自の生態系で育ったような棋風」なので、
それを発揮するのには、やはり振り飛車だと思う

さあ、来週はタニーvs豊島だ これは見逃せないね
第18期 銀河戦
決勝トーナメント 2回戦 第2局
佐藤康光九段 vs 行方尚史八段
対局日: 2010年7月27日
解説:屋敷伸之九段
聞き手:山口恵梨子女流初段
記録:伊藤明日香女流初段

22年度の成績は、行方5勝5敗 康光10勝3敗
2人の対戦成績は、康光の8-7 意外に行方が善戦している

解説の屋敷「行方は居飛車党で、粘り強い棋風 中終盤に力を発揮、
 第一回朝日オープンで優勝していて、早指しは得意
 康光は基本は居飛車党だが、力戦形の振り飛車も指す 康光の作戦は何が飛び出すかわからない」

先手行方で、後手康光の一手損角換わりかと思いきや、角交換から坂田流向かい居飛車になった
屋敷「これはめずらしい将棋になりました」
おお、康光の坂田流向かい飛車の速攻が見れるのか、とワクワクしていたのだが、
フタを開けてみると、とんでもないことに!

互いに自陣を延々整備しだして、全然戦いが起こらないではないか
行方は金銀4枚の穴熊、康光は金銀を左右にバランスよく配置した陣形
屋敷「じりじりした応酬が続いてますね まだ序盤です」
って、おーい、開始からもう1時間近くも経つぞ うへー

どちらからも手を出しにくいようだ
屋敷「行方としては、これだけ組みあがったら満足だが、どこから手を作っていくか」
聞き手の山口「序盤戦が長いですね」
屋敷「長いですね~(^^; お互い、手を作られたら負けなので 千日手もありうる」
山口「持ち時間を使い切りましたね」
屋敷「駒がぶつからないまま、お互い30秒将棋になりましたね」

やっと行方が仕掛けたときは、番組開始から1時間10分が経っていた
正直、ここまでを見るのが、眠くなって大変でした(^^;

行方の1筋からの攻めがうまくいったようだ 何しろ、行方は金銀4枚の穴熊だ
(ただし、金銀4枚が一路右にずれている穴熊だが)
屋敷「行方の攻めが続きそう」

山口「康光が勝つとすれば?」
屋敷「攻め合いは無理だし、先手からの攻めは続く 後手にいいイメージがない」

・・・と、言っていたのだが、康光、9筋の端攻めから、9八の地点を狙う、筋違い角を放った!
この一発で、勝負があったようだ 行方は9八の地点を受けるうまい術がない
右に一路ずつずれていた金銀4枚、全く役に立たず!

端攻めが続き、後は大差がついて、一気に康光の勝ちになった
屋敷「康光の端攻めが厳しかった」

あー、これは行方、悲しい負け方だった
康光に、完全に構想で上を行かれた 9八の地点を狙う筋違い角を全く予期していなかったのだろう

行方から自ら仕掛けていき、1筋を攻めたが結果的に完全にそっぽ、
その反動で9筋の玉頭を攻められ、穴熊の金銀が残ったままボロボロ負け!
穴熊の金銀4枚が全く働かず負けると、ショックだろう
本局では行方は、康光に格の違いを見せ付けられることになってしまった

局後のインタビュー
康光「序盤に神経を使う将棋で、作戦負けぎみと思っていたが、
 中盤以降はうまく指せた ベスト4に入れたので、優勝を狙いたい」

聞き手の山口さんだが、今回も何度か妙な発言があった
山口「普段、対局のとき、持ってくるもので、一番面白いものは?」
屋敷「面白いものですか?(^^;」
山口「カルピス3本?」

この子は天然でいいね これからもその調子で頼みます