季節の変わり目に対応できず、風邪を引いてしまいました
で、ここ3~4日、まともにブログも書いてなかった気がします

今日のNHK杯も見たんですけど、まだ頭がボーっとしていたのか、どうまとめていいものやら・・・
いつもなら、音楽を聴きながら、楽しく書けるんですけどね

で、もうひとつ 今週、ダイエットしてました ダイエット成功し、1週間で3~4キロ、やせました
でも、もともと、なぜダイエットする必要があったかといえば、
また体重が増えていたせいなんですけど(^^;
やったのは、「野菜スープダイエット」というやつで、
ひたすら野菜スープを飲む、というやつです
そのスープはどんだけ飲んでもいいんです 
でも、1週間もそればかりだと、さすがにいやになりますけどね

今週は風邪を引いて寝てた日が多くダメでしたが、ダイエットには成功したから、まあ良しとします
明日から、また気持ちを新たにがんばろうと思います
第19期 銀河戦
本戦Hブロック 1回戦
所司和晴七段 vs 遠藤正樹アマ
対局日:2010年9月28日
解説:泉 正樹七段
聞き手:井道千尋女流初段
記録:渡辺弥生女流2級

22年度の成績は、所司6勝4敗 所司は青野に勝ち本戦進出 
遠藤アマはアマ王将戦優勝により銀河戦進出 2人は初手合い 

解説の泉「所司は定跡伝道師の異名をとる 序盤に精通している 50才
 腰の重い棋風で終盤の粘り腰がある 
 遠藤アマは15年にわたりアマ棋界に君臨 
 週刊将棋のアマ棋界の欄を見ると、毎週のように名前がある
 この銀河戦に初めて出るのが信じられないくらい」

泉「戦型予想は、遠藤アマの振り飛車穴熊 対して、所司が何でいくかに注目」

先手所司で、対局がはじまった 所司先生は左利きか
遠藤アマの△中飛車+穴熊に対して、所司の作戦は・・・ 相穴熊!
両者もう何の迷いもなく、スラスラーと相穴熊になりましたとさ THE END orz

結果は168手で遠藤アマの勝ち
振り飛車穴熊に対しては、一番有力なのは結局、居飛車穴熊ってことになってるのか・・・
もうしょうがないか ドッタンコ
2010.10.27 7手詰将棋
7手詰将棋
高橋道雄著 創元社 1000円+税 2010年10月20日第1刷
コンセプト<実戦さながらの詰将棋202題>
評価A 難易度★★★

えーっと、棋書レビューの書き方ってどうだったっけ、
と、自分ですら忘れてるようなひさしぶりの棋書レビュー(^^; 

だって、ここのところ、なーんにも、全ー然やる気がなかったんですもん(笑)
24での実戦を指そうにも、前にまともに指したのはもう何ヶ月前か 
そんなだから、Rの急降下を恐れて実戦をできず
詰将棋やその他もやる気なし、TV将棋観戦のみの毎日

そこへ、来ました、この本の発売が! アマゾンで買いました! 解きました!
解ける! 楽しい! うれしい! 棋力も回復・・・? てなわけです(^^)
「5手詰将棋」のアンケートに「続編を希望」と書いた甲斐があったというものです 

で、内容なんですが、私は3日で解けました 1日60~70問くらいづつです
時間にして8時間くらいでしょうか 
ちなみに姉妹本の「5手詰将棋」は2時間ほどで解けましたので、参考になればと思います

難易度が私にドンピシャリでしたね
最初のほうはダーッと解けたんですけど、100問を越したあたりから、
なんだか難しくなった感じがしました 
「5手詰将棋」は、「手なりで押し進めていけば詰む」といった、「詰む将棋」が多かったのに対し、
こっちは「作品としての詰将棋としても充分いけます」という問題が多かったです
これは予想外でした それゆえ、私が予想していたよりも難易度が高かったです 

4~5問、わからなくて答えを見てしまいました 
第135問、第144問、第191問は手ごわかったです

気に入っている問題 第77問↓ (飛車でいくか、角でいくか? 実戦で、いかにも間違えそう)

後手の持駒:飛 角 金二 銀三 桂二 香三 歩十三 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ ・ 飛 ・v金 ・v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・v金v玉 ・ ・|二
| ・ ・ ・ 角 ・v歩v銀v歩 ・|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ 桂 ・v歩|四
| ・ ・ ・ ・ ・ 歩 歩 ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし


これも気に入っている問題です 第127問↓ (銀打ちを逆の筋から考えてしまい、時間を取られた)

後手の持駒:飛 角二 金三 銀 桂三 香三 歩十六 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ ・ ・v金v玉 ・v桂v香|一
| ・ ・ ・v銀 ・ ・ ・ ・ ・|二
| ・ ・ ・v歩 ・ ・ ・ 龍v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:銀二 

第77問と第127問を見てもらえばわかると思いますが、詰将棋、というより、
終盤の詰みの部分だけ抜き出した、という感じは健在で、やっていて楽しかったです
・・・Rocky-and-Hopperさんより早くレビューを書けて、ほっとしてます(笑)
第19期 銀河戦
本戦Gブロック 1回戦
牧野光則四段 vs 清水上徹アマ
対局日:2010年9月12日
解説:瀬川晶司四段
聞き手:竹部さゆり女流三段
記録:伊藤明日香女流初段

土曜に放送された銀河戦
清水上(しみずがみ)アマ登場 対するは新四段で22才の牧野

22年度の成績は、牧野7勝3敗 2人は初手合い
清水上はアマ王将戦準優勝で出場権獲得 牧野は予選で桐山を破っての本戦進出

解説の瀬川「清水上はNECに勤めていて、同じ将棋部で団体戦もいっしょによく出ました
 さわやかで明るく将棋も強い、振り飛車党
 牧野はまだプロになったばかり、居飛車の本格派 2人とも定跡通」

先手清水上で、▲ゴキゲン中飛車vs△角道を開けない居飛車になった
牧野の趣向で、後手は右銀をどんどん繰り出し、先手の角頭を狙ってきた

清水上は▲5五角と軽くかわし、後手の飛車を△9二飛とさせた局面、
22手目、ここで牧野に、局後「これがもう敗着でした」という手が出る
5五の角を追う、自然に見える△5四歩、これがなんと敗着とのこと
後から思えば、これで戦いが激しくなってしまったんだね

瀬川は「角交換は後手がまとめきれないので、△4四歩と交換を拒否するだろう」と解説していたのだが、
牧野は交換してしまった
角交換になってからは、一方的に清水上がペースを奪った
瀬川の言うとうり、後手の駒はバラバラで、全然まとめきれなかった

優勢になってからは、そのまま順当に押し切り、清水上、95手で完勝!
清水上は考慮時間を5回も余しての勝ちだった
見ていて、危なげが全くなかった
考慮時間にも差がついたので、清水上の圧倒的な勝利という感じだった

瀬川「清水上が思い切り良く踏み込んで快勝だった、牧野としては不出来な一局」

終局後にインタビューがあった
清水上「優勢になってからは落ち着いてさせた、全体的にうまく指せた、すごくうれしい」
広瀬章人王位vs渡辺 明竜王   NHK杯 2回戦
解説 勝浦 修

おおー、矢内、髪型がまた変わっている! 左右にタラーンと垂らして、AKB48のメンバー
みたいな髪型になっている 凝っているなー

解説の勝浦は、広瀬の師匠とのこと
勝浦「広瀬は王位戦では、思った以上の力を発揮してくれた 私もびっくりした
 渡辺としては今日は先輩として貫禄を見せたいんじゃないか」

事前のインタビュー
広瀬「渡辺は人間的にも立派な方だと思います お互いが望めば相穴熊になるだろう」

渡辺「広瀬は一番勢いがある若手、非常に終盤力がするどい 戦型は相穴熊になるだろう」

で、相穴熊になったんですよ、この一局
普段なら、私は相穴熊は見ないんですけど、王位vs竜王だから、見ようと思って、
最後まで見ることにしたんです そしたらこれがもー、長いわ長いわ・・・
延々続く、金銀の埋め合いvsはがし合い・・・

矢内「相穴熊は精神的にタフじゃないと指しこなすのは大変そうですね」
勝浦「果てしなく戦いが続いてる」
矢内「お互いに決定打がないですね」
私はもうテレビの前で死にかかってました 

結局、終局したのは192手 なげーよ・・・orz
見所はどこだっただろう やはり95手目、広瀬が▲4七金と離して打ったところ、
それに対して渡辺も△4九金と離して打ったところだろうね

最後の△9四角は、何パーセントくらいの人が気がついていたただろうか
私はもちろん全然気がつきませんでした すでに気を失いかけてたので・・・
みなさん、お疲れ様でした(^^;
今週発売の週刊将棋(10月20日号)に、棋譜が載っていましたので、
その記事を参考に、私の感想を書きました

開始日時:2010/10/11
棋戦:特別対局
持ち時間:3時間
場所:東京大学
先手:清水市代女流王将 
後手:あから2010

▲2六歩
*清水の居飛車へのこだわりを感じさせる初手
△3四歩 ▲7六歩 △3三角
*こ、これは? 週刊将棋によれば、「これが用意の作戦で、角交換形はコンピュータのペースの戦いになるという判断だ。そして清水はこの△3三角は苦手という分析もしていた。」
▲同角成
*気合いで取りましたね
△同 桂 ▲7八金
*この手はどうなのでしょうか? はじめから清水は、この金上がりから穴熊の構想だったようです
△4二飛 ▲4八銀 △6二玉 ▲6八玉 △7二玉 ▲2五歩
△8二玉
*ここで、激指に訊くと、次に▲2四歩の変化もあるようです
*以下、▲2四歩△同歩に、▲同飛は△2二飛で後手有利ですが、▲2四歩△同歩▲2三角△2五角で一局のようです
▲7七玉
*強引に穴熊を目指しましたね
△2二飛 ▲8八玉 △7二銀 ▲5六歩 △4二銀 ▲3六歩
*△2五桂を警戒したのでしょう
*先手はここを突くので、穴熊との相性がどうか
△5四歩 ▲3七桂 △5三銀 ▲9八香
*清水、予定の穴熊ですが・・・ どうなんでしょうね
*盤面右と左、よくばりすぎの感がある気もしますがね
△4四角
*いきなり来ました! でも、▲9八香をとがめるなら、この一手か
▲7七角
*激指定跡道場2によれば、▲6六角と合わせるほうが有力とのこと
△同角成
*ここで桂と金、どっちで取るかが難しい
*しかし、穴熊にするつもりなら、桂では取れないですね
*スカスカの穴熊になっちゃいますからね
▲同 金 △6四銀 ▲5九金 △4四角
*また打ってきたー
▲4六歩 △6五銀 ▲4五歩
*ここで、あからの合議の票が、△4五同桂39票、△5三角30票、△7七角成21票と割れたそうです
*△7七角成を推したのは、ボナンザだそうです(笑)
△同 桂
*関西会館で、久保二冠が「どういう思考でこれを指したか知りたい」と言っていた手 いきなり桂損ですもんね
*週刊将棋によれば、清水は「読み筋通りだった」とのこと
▲同 桂 △5六銀
*この手も清水の読み筋通り(控え室は△7六銀)とのこと
*ここで清水は50分ほど長考したが、局後に清水「時間を使いすぎた」
▲5三桂打 △5一金左 ▲6一桂成 △同 金
*この瞬間は先手の金得なんですけどね
*ここで関西会館では久保二冠が「▲3三角と打って、清水が優勢」と言っていましたが、時間の都合で解説会が終わってしまいました・・・orz
*(▲2四歩は入らなさそう、とのことでした ▲2三歩成の瞬間、△2七歩の叩きもありますからね)
▲6六金打
*手堅い手なんですけど・・・
△4五銀
*これで、局面が長引くことが決定してしまいましたね
▲2四歩 △同 歩 ▲3一角
*これくらいでしょうね
△2三飛 ▲4二角成 △7四桂
*ここから桂を使われてしまいます
▲5七銀 △8五桂
*うーむ、もうどっちかの金を取られることは確定しましたね
▲6八金
*ここで、あからの合議が票が割れたとのこと
*△7七桂成と、△7七桂不成に割れて、最大考慮の1手8分消費することになった、とのこと(笑)
△7七桂成 ▲同 金 △6六桂
*ぐあ、両方の金を取られてしまった
▲同 銀
*次の一手が、考えつきにくいコンピュータらしい手でしたね
△5二金打
*こんな手があるんでしょうか?
▲3二馬
*ありがたく馬を寄るけど、後手はこれでいいの?
△2二飛
*ぶつけてきました
▲同 馬
*取った、けど、▲3一馬が有力だった、と、当日2chを見ていた友人Nが言ってました
*だけど、取りたくなりますよね 
△同 角
*次の手が意味のわからない手でした 清水、もう時間に追われたのかもしれないですね
▲8六桂
*これ、つなぎ桂の狙い、それはバレバレ、コンピュータがこんな手を怖がるわけはないですね
*どう見ても、▲2四飛と走りたかった・・・
*次のあからの手が驚愕の一手でしたね この次の一手を正解したらすごい!
△6九金
*なんじゃこりゃ~!?
*△3三角と△6九金で、票が割れ、8分の考慮になったそうです
▲7八金 △5七角
*週刊将棋によれば、「清水が一手だけびっくりしたのがこの角だった。」
▲7七銀
*「すでに秒読みの清水はとっさに▲7七銀とした。途端にコンピュータ側が優勢と形勢判断の数値を跳ね上げた。ここでは▲7七桂ならまだあやがあった。」
△5六銀
*かさにかかって攻められてます
▲5八飛 △5五角
*この手の意味がわからないです
▲4九飛
*自陣飛車を打って、一瞬はっとさせました
△7九金
*が、こう取られてみると、取り返す駒がないじゃないですか
▲同 金 △6七銀成
*勝負あったか
▲5七飛 △同成銀 ▲6六角
*ここから逆転されるほど、コンピュータは弱くなさそうです
△5八飛
*桂を合駒したら、▲7四桂の筋がなくなって、もう勝ち目がないですね
▲9九玉 △8五銀
*この銀の狙いは?
▲5九金 △3八飛成 ▲5七角 △8六銀
*△8五銀の狙いは、この桂を取ることだったんですね ▲同歩は詰みですね
▲6六銀打 △9五桂
*ここで清水が投了しました
*激指定跡道場2によれば、-4350という点差がついているので、もうダメですね


<感想のまとめ>
清水さんとしては、中盤で、守りの金2枚を桂2枚と交換されてしまったのが痛かったと思います
あそこでそれを回避する順はなかったのでしょうか?

それ以降は、もうあからが押しまくりで、清水さんは圧倒された印象です
実質、△5二金打と固められてからは勝負あったと思います
終盤は歴然とした力の差を感じました

△6九金の貼り付きにはびっくりです あの手は男子プロでも読めないんじゃないでしょうか
そのあからの方も、桂の成る、成らずで票が割れて時間がかかったということで、
合議が必ずしも最善とも言えないようですね

清水さん、ものすごいプレッシャーがかかったと思います 
連盟のトップページでも、当日までの秒読みの画像が出て、相当な盛り上げ方でしたもんね(^^;
よく戦ってくれたと思います 非常に面白く棋譜を見させてもらいました
ただ、清水さんとまた再戦させるという話も出たようですが、正直、返り討ちにあうだけかと・・・
今度は男子プロとの対戦を見たいです!
第19期 銀河戦
本戦Fブロック 1回戦
菅井竜也四段 vs 清水市代女流王将
対局日: 2010年9月15日
解説:豊島将之五段
聞き手:上田初美女流二段
記録:井道千尋女流初段

あから2010と対戦した清水登場 対するは大型新人の呼び声が高い18才の菅井
22年度の成績は、菅井11勝4敗 清水9勝5敗 2人は初手合い

解説の豊島「菅井とはよく将棋を指したりしゃべったりします 
 振り飛車党で、久保二冠に近い棋風、軽いさばきが持ち味
 清水は対局姿勢がすばらしいと思います 本格的な居飛車党
 菅井の攻め将棋に対して、清水はバランス型」

雑談で、豊島「菅井はすごくまじめで、岡山から来ているが、研究会が10時からだとすると、
 8時半頃にはもう来て待っている 久保二冠に認められていて久保と研究会をよくやっている」
上田「以前、ネット将棋を指していて、1日25局をノルマにしていたと聞いた」
豊島「それはすごいですね 1局30分として、12時間かかりますね」

さて、先手菅井で、▲角道を開けた中飛車+穴熊vs△居飛車+銀冠模様に進んだ
豊島「菅井の穴熊はめずらしい」
上田「清水は相手が穴熊だと、いつも銀冠にします」
ええー、菅井、女流相手に穴熊かあ 本気だなあ、と思って見ていた

銀冠模様だが、清水がまだ囲わないうちに戦いが始まった
清水が飛車先の歩を交換して、菅井が▲8八飛と回って受けるという、盤上左側は典型的な形(下図)↓

後手の持駒:なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・v金 ・v玉v銀 ・|二
|v歩 ・v歩v歩 ・v歩 ・v歩v歩|三
| ・ 歩 ・v角v歩v銀v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・v歩 歩 角 歩 銀 歩 ・ ・|六
| 歩 ・ ・ 歩 ・ 歩 ・ 歩 歩|七
| ・ 飛 ・ ・ ・ ・ ・ 銀 香|八
| 香 桂 ・ 金 ・ ・ 金 桂 玉|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし

まだまだここから一局だな~、と思っていたら、なんとここで菅井、
6九の金を▲7八金と上がったではないか!
で、ここから▲7七金~▲8六金といく構想! どえー、こんなのがあるのか?
解説の豊島もびっくりだ 清水も感想戦で「驚いた」とのこと

こんなのがうまくいくのか? と思っていたが、豊島は「清水が困ったかも」と言っている・・・
上田「清水から何も手がないのを見越しているんですね」
考慮時間も、▲10回vs△3回に差が開いてしまった わーお、これはボロボロか

のんびり8筋を破られ、清水苦戦だが、先手の飛車先に歩を叩く勝負手を繰り出すなどして、
なんとか粘っている・・・
だが負けは負け、清水が「さあ詰ましてくれ」とやったところで、
菅井の着手はなんと▲2八銀打! ▲3七銀打! さらに▲3九金の打ちつけ! もう鉄壁!!
ぐえ~、これは反則やで~ 女流相手に、そこまでするか(^^;

(豊島の指摘の83手目、▲3七銀打ではなく▲5四桂がおススメだとのことなんですが、
 ソフトを使って調べたら、たしかに▲5四桂は詰めろなんですが、
 直後の△4八馬が詰めろ逃れの詰めろなので、
 後手玉を即詰みに討ち取るキレイな勝ち方はなかったようです
 実戦の菅井の指し方が正解だったんですね)

上田「心が折れますね 最初より穴熊が固くなってますもんね」
ぶへー、これだから穴熊はイヤだ(^^;
で、結果は菅井の完勝! 投了図、菅井の穴熊はガッチガチ(笑)

豊島「菅井の▲7八金から棒金で攻めた構想が柔軟ですばらしかった、その後は手堅くまとめた」
んー、清水、また男子プロ相手に負けたか ところどころに力は見せたんだけどね
相手が強いのか、清水があんまり強くないのか、どっちだろう たぶん両方なんだろうね

感想戦で清水「▲7八金があんなに速い攻めとは思わなかった」
その後の検討でも、▲7八金からの棒金をとがめる手は発見されなかった
次の一手みたいな構想だったね あとは自然に負けたか・・・ ドッタンコ

コンピュータの、あから2010に言いたい! 清水に勝ったからって、いい気にならないように!
男子プロは清水より数段強いぞ! そういう意味では、菅井が完勝してよかったとも言える一局だった
今日の朝日新聞の朝刊の29面、生活の欄に、「ケータイ依存症の診断基準」という記事があった
それによると、以下の項目の3項目以上に該当すれば、「ケータイ依存症」と見立てるそうだ

・予定より多くの時間、ケータイに触ってしまう
・ケータイの使用時間を減らしたり、やめたりできない
・体や心によくないと思っても、時間に見境いなく触ってしまう
・使用時間を増やさないと、楽しいと感じなくなる
・使い終えて余韻がさめるまで、とても多くの時間がかかる
・勉強や部活、家庭での手伝いよりも、ケータイが優先する
・ケータイに触らないでいると不安が高まり、再び触ってしまう

↑(米精神医学学会作成『アルコール依存症』の診断基準をもとに渡辺教授が作成)


私はケータイ依存症では全然ないが、あることを思いついた
これ、「ケータイ」のところを、他の何かに置き換えれば、何にでも使えるんじゃないの?
例えば、「将棋観戦」とか、「ドラクエ3」とか、「宇多田ヒカル」などだ
ほぼ毎日のように書いている「ブログ」に置き換えて、自分に当てはまるかどうかチェックしてみました

・予定より多くの時間、ブログに触ってしまう              当たり!
・ブログの使用時間を減らしたり、やめたりできない         大当たり!
・体や心によくないと思っても、時間に見境いなく触ってしまう    むしろ心身にいいと思ってるし(^^;
・使用時間を増やさないと、楽しいと感じなくなる            好き放題やってるし(^^;
・使い終えて余韻がさめるまで、とても多くの時間がかかる     書くネタを半日以上探してたことも
・勉強や部活、家庭での手伝いよりも、ブログが優先する      当然!(笑) 
・ブログに触らないでいると不安が高まり、再び触ってしまう    書かないと落ち着かない(^^;

全部該当、私はブログ依存症だ~(笑)
小林裕士六段vs島 朗九段   NHK杯 2回戦
解説 山崎隆之

矢内、またいつもの後ろにまとめた髪形だ そろそろ飽きたかな と言うより、
今までよく毎回違う髪形にしてくれたものだが(^^;
そして解説に山崎が来たー メガネを変えたのだが、相変わらずかっこいいね

画面にデカコバと島が映った デカコバはやはりでかいわ 
年鑑によれば、185センチ、93キロだもんね

山崎「デカコバは普段から明るく陽気で、いっしょにいて楽しい 早見え早指しの天才肌
 攻める展開になると、ものすごく強い 関西では一番の才能という人も多い もっと活躍していい棋士 
 島は居飛車党の本格派、じっくりとした戦いを得意とする研究派 島も攻め将棋」

事前のインタビュー
デカコバ「1回戦の里見戦は、かなり緊張したがなんとか勝てた
 今日は相居飛車になると思う 強い相手だががんばりたい」

島「1回戦の井上戦は、最後のほうは実力が出しきれた
 デカコバは早見えの天才型なんで、私がウンウンうなって、苦しいことになると思うが、
 自分の力を出し切れればいい」

先手デカコバで、矢倉にスラスラ進んだ お互いに指し手がかなり早い
相矢倉かな~、と思いきや、意外にも島が急戦矢倉中飛車に!
山崎「お~っと、これは、自ら攻めるという意思表示ですね」
これはプロではめずらしい 面白くなりそうだ

ここで2人の対戦成績が出た 1-1で互角 4年に1回、当たっている
山崎「オリンピックみたいな当たり方ですね」
矢内「ははは」

山崎「先手としては、ゆっくりとした展開になれば自然に作戦勝ちになる」
と言っていたら、やはり後手の島から攻めてきた
いきなり△6五桂と跳んで来て、攻める気満々だ 指し手もすごく早い まだ考慮時間に入ってない
△5七歩の垂らしもきて、なんかもう終盤が近い!?

すると、デカコバも才能を見せた ▲5四歩、空中に垂らしのお返し!
山崎「なるほど、さすがという感じ」

▲5四歩を、自分も、さすがだな~、これは利かしが一発入ったか、と思って見ていた
らば、島、手抜きで△5五銀左の突進!! 手抜きがあったのか! 
今日の島は超積極的だ ・・・まだ番組開始から40分も経ってないぞ 
お互いにもう玉を固めようが無い ホントにこれ、すぐ終わっちゃうんじゃないの?
プロらしからぬ攻め合いで、ドキドキだ 

山崎「ここでデカコバが長考しているのは、△5五銀左の突進を軽視していたのかも
 予想外の厳しさだったかも」
顔が明らかにこわばっているデカコバが映し出された
矢内「ここまでは島の攻めが炸裂している感じがします」
お互いの玉は薄々だ、ドキドキドキドキ

島の攻めは続き、銀打ちから先手の金をはずした局面、
山崎「ここで次は▲6七同金以外は絶対にないですからね 他の手は考えられません」
だが! デカコバの次の手は、なんと▲8六角の覗きだった!!

・・・この場面、山崎が事前に「この次の手がはずれるようなら、矢内さんをあきらめます」
とまた言ってくれていたら、面白かったのだが(^^;

山崎「え? え? す~ごいですね デカコバ、天才という感じですね なるほど・・・
 こんな手を考えられる人がいるんですね」
矢内「いたんですね(笑)」
山崎「すごい勝負手ですね」
この角の覗きには、こんどは島が口をポカーンと開けて、考え込むことになった(笑)
これは猛烈な攻め合いだ

島、考慮の末、考え出した次の一着は? なんと、△5八歩成!!
な、何? この歩成の意味は何? 成銀が、タダで取られちゃうじゃん 意味がわからない
この終盤にきて、意味がまったくわからないっていうのは、自分はめったにないんだけど・・・
もう1回考えたけど、意味がわからない △5八歩成って何??
山崎「△5八歩成の意味は? さて・・・?」

当然、デカコバは成銀をありがたく払った 島の続く手は、なんと・・・ 
△5六銀???? ・・・△5六銀???? そうか!! これが詰めろで金取りか!! 
わーーーーーお すんげえええええ!!
矢内「あ~ なるほど~!」
山崎「今日、見られてる視聴者の方には、すごいうれしい将棋ですね!」
わーーーーーお、ホントにすんげええええ!!
島、これで勝ったら、カッコ良すぎるぞ!

矢内「なかなかこんな一直線の将棋ってないですね」
一直線だし、互いに妙手の応酬!!
そして、島、なんと、最後は鮮やかに11手詰みの即詰みに切って落とした!! 68手で島の勝ち!
島は考慮時間を6回も残していた
ええ~、すごすぎる!! 島、どうしたんだ、何があったんだ、この強さは!!
漫画のドラゴンボールでもないのに、ビックリマークの連発の将棋! うわーおぅぅ!!

この一局、島に、将棋の神降臨!! △5六銀って・・・ これは・・・
もし、「島将棋 実戦集」が出たら、巻頭を飾ってもおかしくない将棋!
すごかった! ホントに島、すごかった!

矢内「こういう一直線の将棋があるんですね」
山崎「華々しい、見ごたえがある将棋になりましたね 非常に面白い将棋でしたから、
 デカコバに後悔はないと思いますね」

58分で終局となった将棋だったが、濃かった! 面白かった!
こんな将棋が見れて、本当に幸せだ スタンディングオベーションを送りたい!
NHK杯に、そして本局の島に、乾杯!! パチパチパチ 
第19期 銀河戦
本戦Eブロック 1回戦
阿部健治郎四段 vs 里見香奈女流名人・倉敷藤花
対局日: 2010年8月16日
解説:杉本昌隆七段
聞き手:藤田 綾女流初段
記録:渡辺弥生女流2級

里見女流二冠登場、相手は新人王を取ろうかというアベケン(このニックネームでいいのかな?)
1回戦で、一番の目玉の好カードだ 新進気鋭の男子プロ相手に、どこまで里見が食いつけるのか?

22年度の成績は、里見4勝0敗 アベケン14勝3敗 2人は初手合い
アベケンは予選で鈴木大介に勝ち本戦進出
里見18歳、アベケン21歳のフレッシュ対決

解説の杉本「里見は中飛車を得意とする、イナズマ流と呼ばれる鋭い寄せに定評がある、
 男性プロが見ても、なるほどという手をよく指す
 アベケンはプロになって間もないがすごい勝率、戦型は何でも指す、竜王戦でも5組に昇級した」

里見について、杉本は「里見は、練習将棋を含めると女流より男性プロと指すほうが多いかもしれない、
 男性側も教えるというより、自分が勉強になるから指している」

先手里見で、3手目▲7五歩に、アベケンはノータイムで△3五歩、相三間飛車に進んだ
ここから、アベケンが面白い構想を見せる 自ら角交換し、向かい飛車に振りなおした
これで戦型は、角交換の▲三間+高美濃vs△向かい飛車+金無双になった

局面、駒組みが一段落してみると、里見の8八の銀が、どうにもこうにも動けない、
中途半端な駒になってしまっている・・・! これがアベケンの狙いだったのか
杉本「アベケンの構想はなかなかのものでしたね~」
ここまで予期して、後手から角交換したのか 
うーむ 里見、何も悪い手をやっていないのに、作戦負けっぽい 杉本もびっくりだ

杉本「里見はパスしたいくらいの局面、損のない手で待ちたいが、それが見つからない」
考慮時間をどんどん使わされていく里見 まだ戦いが起こってないのに、地味にピンチだ
里見は筋違い角を放って打開を計ったが、うまくかわされてしまった

しかし、里見も粘る
杉本「苦しいながらも一番の勝負手でがんばっている このあたりが里見の強さ」
うんうん、がんばれ、里見! が、アベケンは里見の勝負手を、スイスイとかわしていく・・・

アベケンは、金無双の弱点である壁銀を解消、自陣を万全にしてから、急所に角の打ち込み!
攻めに回ったアベケン、ここから独壇場だった 
飛車取り放置の桂跳ね!! そして、タダ取りの場所に飛車の打ちこみ!! ぐ、ぐあああ
この飛車の打ちこみには、TVを見ながら思いっきり「うおーお」と叫んでしまった

ボクシングでいうと、華麗なフットワークでジワジワと相手を追い詰め、
ジャブ、フック、ストレート、トドメのアッパーのコンビネーションが
モロに決まったという形容が当てはまる 里見、マットにドーンと沈められ、80手で投了!
アベケンの玉は無傷! つ、強いいいい! マジで強い! 伊達に高勝率になっているわけじゃない
序盤、中盤、終盤と、まったくスキなし! これは本物の強さ!
いつも取っているメモに、思わず「反則級の強さ」と書いてしまったくらいだ

アベケンは女流と指すには強すぎるだろう 
里見としては、特に何か悪手を指したというわけでもないのに、ボコ負けしてしまった一局だった
里見、相手が悪すぎた これはちょっとかわいそうなくらいだった

杉本「アベケンの斬新な序盤の構想が光った一局でした」
序盤も強いけど、中盤、終盤も本当に完璧と思えた
アベケン・・・ 豊島に匹敵する若手かもしれない アベケンのこれからが楽しみだ
銀河戦では何連勝するだろうか 本当に注目だ
第19期 銀河戦
本戦Dブロック 1回戦
安西勝一六段 vs 櫛田陽一六段
対局日: 2010年9月10日
解説:神谷広志七段
聞き手:貞升 南女流1級
記録:井道千尋女流初段

オープニングの宇宙空間に惑星が浮かぶ絵は、どうしてもガンダムを想像してしまう
♪ドーンドコドコという重低音は、ザクが編隊を組んで出てきそうだ

22年度の成績は、安西4勝3敗 クッシー2勝6敗 2人の対戦成績は、安西の5-2
安西は予選で勝又に勝ち本戦進出 クッシーは前期決勝トーナメント進出によりシード

解説の神谷「安西は非常に積極的で、とにかく自分から動くのが安西将棋の魅力
 クッシーはさばきの将棋、早指しが得意で早見えの天才、調子にムラっけがあり、
 勢いづくと止められないが、下り坂になるとひどい 両者振り飛車党」

安西の将棋は初めて見る クッシーはもう銀河戦ではおなじみだ
先手安西で、両者角道を止めるという、見たことのない出だし
神谷が「正体不明の序盤」と言っていたら、クッシーに驚愕(きょうがく)の手が出た
せっかくなので、ぜひ見てもらいたいので、柿木形式で再現しました↓

先手:安西
後手:クッシー
▲7六歩 △3四歩 ▲6六歩 △5四歩 ▲6八銀 △6二銀
▲5六歩 △4四歩 ▲4八銀 △4二銀 ▲7七銀 △4三銀
▲2六歩 △3三角 ▲7九角 △7一銀 ▲5八金右 △2二飛

神谷「振り飛車党同士が、けん制しあって、相矢倉になることもある」と
言っていたところ、こんな手順で対抗形になってしまった(笑)
なんですか、この16手目の△7一銀という手は!!
これには神谷も、聞き手の貞升もびっくり、そりゃ驚くよね(^^;
神谷「これは初めて見ました(笑)」
貞升「これは予想できたらすごいですね(笑)」
こんな序盤があるんだな~、将棋の序盤の可能性は無限だね(笑)

結局、▲居飛車穴熊vs△向かい飛車+美濃に落ち着いた
その後は、「クッシーがうまく指し優勢になったらノータイム指し、それがアダになりミスして不利に、
そこから時間を使うクッシー、安西もミスし、クッシーの底歩の勝負手が炸裂、
あとはまたクッシーのノータイム指し」という流れ

神谷が何度も「先手、元気が出ました」 「今度は後手が息を吹き返しました」と言う解説
3転4転した将棋だった 聞き手の貞升さんが、ポイントでの質問が的確で、けっこういい味を出してた

クッシーの指し方がノータイム、何度も形勢が揺れ動くので、
なんだか、24の高段の30秒将棋を観戦している感じだった(笑)
「おおっ」という手も多く出て、どっちが勝つか、ハラハラドキドキ、こういうのも楽しいね
結果、158手でクッシーの勝ち 

ともあれ、この序盤の△6二銀~△7一銀の発想、これは笑ってしまう
アマ低級者もびっくりじゃないだろうか(笑)
これからも自由な発想で指すプロが多くいてほしい、と思った 
この△7一銀は、佐藤康光でも指すかどうか? 
序盤は駒を前に出すことを考えてる居飛車党には、△7一銀は絶対指せないだろうな~(^^;
第19期 銀河戦
本戦Cブロック 1回戦
神吉宏充七段 vs 藤倉勇樹四段
対局日: 2010年9月9日
解説:熊坂 学四段
聞き手:熊倉紫野女流初段
記録:伊藤明日香女流初段

先週の土曜に放送された銀河戦

まずは、解説にクマーが登場・・・ でええ、クマー、ハゲたぁぁぁぁ 前髪がもう全滅状態!
33歳にして、前髪全滅だ  頭頂部も、あと3年もつかどうかくらいだ

で、神吉さんの登場 あれ、まだ今期は参加できたんだね 前期でシード権をもらったからか?
どちらにせよ、これが最後の銀河戦だろう
藤倉も、30歳にしてフリークラスに落ちちゃったのか
今回の対戦は、対局者と解説者、3人ともフリークラス大集合だ(^^;

22年度の成績は、藤倉2勝5敗 神吉2勝6敗 2人は初手合い
藤倉は予選でヒフミンに勝って登場、神吉は前期決勝トーナメント進出によりシード

クマー「藤倉は王様を固めてじっくり戦う、神吉は三間か四間に振るだろう」
さて、この一局、荒れた 荒れました

先手藤倉で、3手目▲7五歩 相振り模様だ 神吉はなぜか「うーん」とうなった
そして、神吉は角を交換して、両成りに打ったが、先手から▲5五角の反撃を食らい、
なんと3枚替えに!!

あ、あれ? こんなんでいいの? 飛車と銀、桂、香との交換なら、
どうみても3枚持った先手がいいだろう・・・ 
後手に何か策があるのか? だとしたら、非常に面白いが・・・?
クマー「後手がまとめるのに苦労しますね 駒得は裏切らない」
普通はそうだよね

神吉のほうが時間を使っている これはおかしい 神吉から、3枚替えの変化に誘導したのだ
クマー「神吉は角交換したのがどうだったか、と思ってるかもしれませんね
 後手の持ち駒の飛車は、使えないまま終わってしまう可能性がある」

神吉、懸命の手作りだが、藤倉は冷静に受けてる どうみても、神吉は攻め駒が足らない、これまでか?
しかし、ついに神吉の勝負手、銀のタダ捨て打ちが来た!!
クマー「出ましたよ、勝負手が!」 
が、藤倉、冷静に受けて、事なきを得た 結果、藤倉の勝ち

え~、神吉の3枚替えって、なんだったの? 駒損して、そのまま負けたじゃん・・・
クマー「3枚替えの駒得は裏切らなかった、神吉は悔いがあるんじゃないか」

感想戦で、神吉「実は、6手目は△7二金と上がっているつもりで角交換しました
 実戦は上がっていないので、教科書どうりに悪くなった
 ▲7四歩突かれて、△7二金と上がっていないことに気がついた 
 3枚替えされて、ええわけないやん 朝一番で、寝ぼけてました すいません 終わり」

・・・コラー!! 神吉ー!! これが最後の銀河戦だったのに、なんてことをorz
神吉、実戦では、その後いちおう攻めて、追い込みはしたけど、プロからしてみれば、
先手は駒得しているから、藤倉は受けるのは苦にならない展開だっただろう

もう一度書こう コラー!! 神吉ー!! 
寝ぼけていて、6手目で間違えたのが敗着って、もうだめだorz 
2010.10.12 昨日の一戦
あからが勝ちましたね ヤフートピックスのニュースなどで見ました
とは言っても、自分は棋譜を見ていないんでなんとも言えないんですけどね
仮に、見てもわかんないと思うんで、もう棋譜は探しませんけどね
(2chに行けば棋譜が落ちてるかもしれないんですけど、もし見つけると、
当然このブログに棋譜を載せたくなるでしょう 
それはなんかヤバイ気がするので、もう棋譜は探しません(^^;)

昨日の棋士フェスティバルですけど、自分としては、やっぱりこの一局の解説が途中で終わってしまって残念でした orz 
終局は7時頃だったということですが、関西会館で7時まで延長して、解説をやってほしかったですね

あと、昨日の棋士フェスティバルでは、普段の大盤解説会のときの人数と比べて、お客の数が多すぎて、逆にお客からは発言は誰も何もありませんでしたね 
お客から発言するような雰囲気のイベントではなかったです(^^;

普段の大盤解説会は、30人から多くても60人くらいで、お客と解説者の、ちょうちょうはっしの会話のやりとりがよくあるんですけどね (特に、解説者が福崎先生か井上先生等のとき、そしてお客にマジカルエミちゃん等がいるとき)

この清水vsあからの一局、もし囲碁将棋チャンネルで、勝又さんあたりが解説してくれたら、このブログにそれを載せますけどね 権利の関係で、そうもいかないのかなー

自分にとっては、中途半端に終わってしまって残念でした
以前のボナンザvs渡辺は、テレビで50分くらいの番組で取り上げられましたし、本も出ました
これからそういうのがあるかもしれないので、あれば見逃さないようにしたいと思います 以上です

13日 追記:この特番があるようです↓ うれしいですね
>囲碁・将棋チャンネルでは来年1月に特番にて放送する予定。(日時等詳細未定)
で、次は一応メインイベントという、久保vs豊島の30秒将棋
▲久保の角道を止めた石田流+穴熊に、豊島が△7二飛から7筋を逆襲するという展開
久保は▲6五ポンで一気にさばきを狙ったが、豊島が攻防の名角を放って、見事に快勝していた
局後、久保いわく「イベントの将棋で、もうずいぶん勝ったことがないんですよ~ 最後に勝ったのは、井上先生との将棋だったな~ 井上先生に一局教えてもらわないといけないな~」
会場の客「(笑)」
しかし、久保は、この石田流+穴熊の作戦を試してみたかったとのことで、序盤をそういう意欲的な指し方の練習台にしてるようだから、イベントでは勝てないんだと思う それにしても、久保は面白い将棋を指しているし、とがめた豊島もさすがの指しまわしだった

さて! いよいよ自分にとってのメインイベント! 
清水vsあからの局面の解説!
先手清水で居飛車、あからはなんと、4手目△3三角戦法ではないか これはびっくりだ
こんな前例の少ない形にわざわざコンピュータほうから誘導するのはどうなんだろう、と思った

ここから、なんと清水が穴熊を目指す 清水と言えば、穴熊をほぼ指さないことで有名だったのだが、コンピュータ対策なのだろう
しかし、あからは穴熊には組ませじ、と、いきなり△4四角の勝負手!
角を合わした清水に対し、交換してまた△4四角!
桂九雀「コンピュータは気が短いですな~ 町道場のおっさんみたいですな~」

清水のこの角をどかせる▲4六歩~▲4五歩の自然な手に対し、あからは、なんと△4五同桂と取ったではないか!? な、なんだこれは?
当然▲同桂、と取り返され、桂と歩の交換で、後手は桂の丸損だ こんな手があるのか?
解説していた久保、「清水優勢」と断言!
久保「ただ、まだ先は長いが・・・」とのこと

ここで、PM5時の閉会の時間を迎えてしまった! 解説、途中で中断!
おーーーーーい どうなってるんだーーー 清水vsあからの、解説が途中で終わってしまったではないかーーーー orz orz orz

と、冒頭の文に続くわけです あーーーーーーー
もう今日はブログを書くのが体力切れです GAME OVER 
また結果がわかった明日、ちょっと書くと思います(終わり)
おーーーーーい どうなってるんだーーー 清水vsあからの、
解説が途中で終わってしまったではないかーーーー orz orz orz

PM5時、棋士フェスティバル終了 清水vsあからの、棋譜解説は途中で打ち切り・・・
実は、自分は勘違いしていたのだ 
清水vsあからは、朝の10時から、対局開始と思っていたのだ
そうだとすれば、棋士フェスティバル終了時刻の夕方5時には、もう終局してるだろう、
とばっかり思っていた
だとすれば、当然、解説は終局まであるよな~、と思っていた

が、なんと、実際は昼の1時に開始だったとのこと!! ガビョーーン orz

モバイルとか、駒桜とかには、今のところ入会するつもりは全然ないのだ(^^;
PCの前で将棋観戦って、基本的にしないタイプなんですよね

ま~、しょうがないか どんなだったか、様子を書くか

私は棋士フェスティバルの午後の部から参加しました だって、午前中はサイン会とかだし、
そんなに早くから行ったら、体力がもたないしね
お客さんは2階の道場に満員で、200人弱くらいいました
出演プロは、久保二冠、タニー、井上、本間、矢倉、豊島、西川和宏、船江、村田女流、室谷女流
他、手伝いの奨励会員 そして、総合司会に落語家の桂九雀さん

で、おおまかに言うと、午後の部は4部構成でした

まずは▲村田女流+室谷女流vs△矢倉六段+西川四段のペア対局
ただし、男子ペアは目隠し将棋というハンデ戦
解説は色々な人が交代でやってました
相振りになり、女流の序盤のささいな駒組みの緩みをついて攻勢を仕掛けた男子ペアが、
最後まで攻め切ったという一局だった 
桂九雀「男子ペアが容赦なく攻め続けて、攻め倒した」
うん・・・ まずまず面白かったけど、特に感想というほどのものはない・・・
だって、もう男子プロともなれば、盤面は頭の中にあるもんね 

次はトークショー
まずは村田女流と室谷女流
桂九雀「女流も、下からの若い脅威とかは感じますか?」
村田「はい めちゃめちゃ感じます」
桂九雀「早めにつぶしといたほうがいいですよ」 
これにはけっこう笑った 村田のとなりに、デビューしたての若い室谷がいるのだ(^^;

次は久保二冠
桂九雀「久保先生、ちょっと太ったようで」
久保「タイトル戦で、料理がおいしいものばかり出るので(笑)」
桂九雀「王将戦の最終戦は、見事な将棋でしたよね」
久保「あれはいい将棋でしたね(笑)」 
たしか、限定合い駒の3連発とかいうのだっけ? 久保も、自画自賛だった 

次は井上八段
桂九雀「井上先生は、弟子を3人もプロ入りさせてますが、何かコツがあるんですか」
井上「何も教えないのがコツですね」
これにも笑った 井上さん、ストレートだね
桂九雀「A級の雰囲気っていうのは、やっぱり違いますか」
井上「A級は、みんなエリートですからね~ A級最終戦のBSの放送のときに、他の人の紹介VTRはタイトル戦に出ているときの映像が流れているんですが、私が最初にA級に上がった年は、私の紹介VTRは、私が草野球やってる映像でした(笑) ショートライナー捕ってた(笑)」
それから、なぜか藤井システム一号局の話題になり、井上さんが切られ役になった話が延々続いた(^^;
桂九雀「なんでこんな話をしとるんや、タイトルを獲ったときの話をしましょう、あ、獲ってなかったな」
井上「ショートライナーを捕った話をしましょうか(笑)」
こんな感じで、井上さんは相変わらず面白かった

タニーのトークもあった
タニー「詰将棋を作ったあと、コンピュータにかけると、30手詰めくらいまでなら2秒くらいで答えが返ってくる 余詰めの発見にはコンピュータが重宝してます(^^;」
それから、タニー「以前、20年くらい前にコンピュータ将棋についてインタビューを受けたときに、『私が現役のうちはプロより強くなることはないでしょう、そうなったら引退します』と言ってしまったんですよ(^^; もう引退しないといけませんかね(笑)」と言っていた ははは

矢倉六段は、「久保さんとは奨励会が同期で仲がいいんですが、今はもうはるかかなたの地位に行ってしまいました」 これにも笑った

新四段の船江は、「初めて書いた」というサイン色紙を、桂九雀さんに見られて、「字がうまいね~! 渡辺竜王の最初の頃と比べたら、すごいうまい!」と言われていた ははは
渡辺の字は、最初の頃、すっごいきたなかったもんね
当面の目標として、船江『先に四段に上がった兄弟弟子の稲葉と菅井に勝ちたい』と言っていた
(つづく)
明日、関西会館に行く予定なので、今日NHK杯の感想を書いてます ネタバレしてます

久保利明二冠vs西川和宏四段   NHK杯 2回戦
解説 阿部 隆

ブログを、ひさしぶりに書く気がする(^^;
今週の矢内は、エリの大きな白いジャケット、髪型は後ろでまとめてふつう
こういうシンプルなファッションに意識してしている感じだ

解説の阿部「久保はここ2~3年、本当に充実していて、一番勝っている棋士
 西川は今の将棋界ではめずらしく晩学、まじめな好青年」
順位戦データベースで調べたら、西川は16才のときに奨励会入りしている たしかに遅いね

事前のインタビュー
久保「最近の若手の印象は、近い将来、手ごわい存在になると思う
 今日は持ち味を全開で出していければいいと思う」

西川「今日は早指しなので、20秒の練習将棋をたくさん指してきました
 1回戦の戸辺戦に続き、今回も相振りになると思う じっくり駒組みして自分らしい将棋を指したい」

阿部「久保の持ち味はさばき、軽いさばきや豪快なさばきが見所
 西川は着実な将棋、一歩一歩前進していく、2人は対照的な棋風」

先手久保で、▲居飛車穴熊模様vs△角道を止める中飛車+美濃になった
久保が居飛車にしたことについて、
阿部「対抗形なら、居飛車を持って指したい振り飛車党の人はけっこう多いみたいですよ」

阿部「西川が流行形を指しているのは、ほとんど見たことがない
 この中飛車から四間飛車に振り直す戦法は、西川にとっては経験豊富」

阿部「久保は、30代になってこの活躍、手放しですばらしいです
 どこが変わったかというと、粘り強くなった、悪くなってからの粘り方の上手さが格段に進歩した」

さて、西川が中飛車から四間に、そして向かい飛車に2回も振り直し、2筋から攻めてきたではないか
これはめずらしい戦法だ 盤面右側での攻防になったが、久保の穴熊が形が悪いのをいいことに、
西川が快調にさばいているではないか
阿部「なるほどというさばき、振り飛車側が良さそうな気がしてきた」
久保、角が全然使えていない こ、これは・・・?

阿部「西川がうまくやりましたよ 久保はかなりつらい だって桂損して、いいとこなしですもんね」
と言っていたが、久保も▲1三歩の垂らしで勝負!
矢内「ちょっと嫌味な歩が・・・」
阿部「かなり嫌味です(笑)」
しかし、西川は動揺せず、つなぎ桂を打って受けてる

久保はどうする、と思ってたら、じっと自陣を整備する▲8七銀!
久保はその前にも▲8六歩として、手渡ししているのだ
阿部「こういう手は指せないな~ 相手に対して『悪い手を指してください』という手です」

久保の手に迷わされず、西川、桂を捨て成って、一方的に飛車を成りこむことに成功した
阿部「ここまでは西川がめちゃくちゃうまく指してますね 久保二冠、これはピンチですよ
 局面がわかりやすくなってますからね」
うお、四段が二冠に快勝するのか!? 逆転しにくい形勢に見える

ところが、ここからの久保の手が想像できないものだった
2枚飛車の攻撃に備え、じっと自陣を固める▲8八金! で、もうひとつの金も▲7八金右と寄せた!
なんと銀冠穴熊を終盤に完成させてしまった(^^;  これが思いのほか固い!?
阿部「うまく粘るもんですねえ 大変な感じがします」

でも、いくら固めても、攻めが切れたら終わり、穴熊の姿焼きだからどうか、と思っていたら、
久保は馬をちょこまか動かして、端っこの香を補充だ そんな手があるのか 穴熊だから間に合うのか
さらにさらに、▲6九金打と投入して、ガッチガチに固めた! わおー、こりゃ、かたいわー(^^;
阿部「だんだん久保ペースになってきました 先手玉が遠い」
ええ~、西川の快勝じゃなかったの?

局面、総力戦になった 阿部「粘りあいです 勝つっていうのは本当に大変ですね」
久保、すごいよ 飛車を丸々成りこまれた局面から、ここまで粘っているっていうのは・・・
長げ~よ、本当に勝つまでは大変だ

最後は、西川が8筋を攻めてきたところを久保が逆襲して、久保が寄せた 久保の逆転勝ち!
この将棋を逆転できるのか、久保、粘り強くなったっていうのはこういうことか

終局直後、久保「だいぶ悪かった、こっちが」 
阿部「西川が押していたが、久保の粘りに一日の長があった
 西川はこれから楽しみな存在といったところ」

この一局、西川が序盤、うまくやったのを、久保がなりふりかまわず粘りに粘って、
二冠の本領を発揮して逆転まで持っていった、とても見所があった一局だったと思う
久保の最後の寄せ方も、腕力を感じさせた 「さばきのアーティスト」とは別の顔が見れた一局だった

久保、こんな粘りのテクニックと、あきらめない心は、どうやって身についたんだろう?
終盤になってから玉を囲う構想力が逆転に結びついた、という面白い将棋だった
明日は、午後にNHK杯の感想をもうアップしてしまいます ネタばれ注意です
あさっては、関西会館のイベントの様子を書く予定です
今日の銀河戦の感想は、来週の水曜くらいに、後回しにします(^^;

あー、早く、清水vsあからが見たい!!
第19期 銀河戦
本戦Bブロック 1回戦
田丸 昇八段 vs 野田敬三六段
対局日: 2010年8月31日
解説:武市三郎六段
聞き手:本田小百合女流二段
記録:野田澤彩乃女流1級

22年度の成績は、野田4勝4敗 田丸3勝3敗 2人は初手合い

解説の武市「野田は、詳しいことはわからないが、見るからにまじめそうな人
 田丸は居飛車党で手将棋を得意とする」

先手野田で、▲向かい飛車vs△飯島流引き角に進む
後手の玉が△4二玉の形のときに、野田が機敏に仕掛けた!
なんと一瞬角損の攻めになったが、これが成立していた 野田リード
野田、初めて見るけど、なかなかやるねえ 

田丸のほうも、△5五飛と、中央に打ち、粘る ここまでは良かったのだが・・・
田丸、先手陣の2七の地点を狙って駒を投入、一気に攻め込もうとしたが、
野田も大量に駒を投入して受け、受け切ってしまった
結果、野田の勝ち

これくらいしか、書くことないです(^^; このメンツではやっぱり盛り上がらなかった

序盤と、△5五飛までは面白かったんだけどね
2七の地点への数の攻め、数の受けになってからは、単純な展開になってしまった 残念だった
2010.10.06 最近の事など
昨日、テレビで偶然、宇多田ヒカルさんのペプシコーラのCMが見れました
宇多田さん、元気そうで何よりです 

自分はというと・・・ ここのところ、体調悪い・・・ ぐあ 
阿部さんの解説会に行ってから、将棋を1局も指せていないのが実情 ぐあ
しかし、11日の関西会館のイベントには絶対に行って、「清水vsあから」の解説を見に行く!

さて、これからはブログの更新頻度が落ちそうです もう仕方ないですね
実戦を指せなくても、銀河戦とNHK杯を見るのはできて、それはすごく楽しみなんで、
見て感想を書き続けますけどね

このブログの基本の更新日は、以下のようになってます
金曜→木曜に放送された銀河戦
日曜→土曜に放送された銀河戦
月曜→日曜に放送されたNHK杯

これからは、火曜~木曜が、更新のない週が続くかもしれませんorz
記事が長くなったので、「その2」になってます(^^;

(29手目、▲7五飛の局面で)
米長「もうどちらかが優勢になってます、優勢になったほうが8割方勝つ、
 この対局者の2人はそのくらいの実力です」
矢内「だから序盤が大切なんですね」

この▲7五飛の中段飛車、自分には全く指せないわ、と思って見ていた 飛車が死にそうだもんね
・・・と、のんきに思っていたら、康光、飛車をぶっつけ!
米長は交換を拒否するだろう、と予想していたが、なんと、屋敷が飛車交換に応じて取った!!
うおー もうこれで終盤戦に突入だ 激しくなった~! 屋敷が事前に予想したとおりだ
米長「あ~! またこうなった!(予想がはずれた) もうわからないんですよ
 プロの先生の将棋はわからない」

米長「先手と後手では、角の働きに差がある ここで康光に何かないと・・・」
うん、康光、どうするんだ、これは? 何かあるのか?
自ら飛車をぶつけておきながら、交換されて大長考、かなり困っているように見える
なんと、ここで康光、考慮時間を全部使い切ってしまった!
残り時間が▲0回vs△8回だ 康光、ピンチか・・・!

米長「ここでこんなに考えるなら、どうして飛車交換する時に考えなかったんだ」
全く、おっしゃるとおり(^^;

ここで、米長が▲7三桂不成という、奇手を解説した しかし、どうにも苦し紛れの手っぽい
で、康光の着手は、その▲7三桂不成!
米長「あ~! うわうわうわ そんなことを! 私と同じことやってるんじゃダメですよ」
矢内「いやそんなことは(^^;」 

(手が当たり、気をよくして)
米長「オレ、来年、(現役に)復帰しようかと思うんだけど」
矢内「(笑)」
『三段リーグに編入ってことでどうでしょうか? 米長先生』
・・・矢内がこれくらい言えば、面白かったんだけどね(^^;

米長「屋敷がこの手で負けたら、3日寝込んで、3日目に引退届けを出しますよ
 この▲7三桂不成は、10年に1回くらいの非常手段」
たしかに、めったに見ない手だね、こんなやけっぱちの桂の捨て跳ねはね

が、しかし? 検討してみると、これが案外、厳しいじゃないか?
▲8一飛と▲8三歩のコンビで、一気に後手玉に迫っている!
ま、まさか▲7三桂不成の勝負手、成立か?
どんどん考慮時間を使う屋敷、3日寝込むハメになるのか?

で、屋敷が選んだのは、△2八歩の利かし一発! が、康光は放置で▲8二歩成、一気に寄せ合い!
どうなってるんだ もう両者引き返せないぞ
米長「こういうことになっちゃうんだな~ さあ面白い、すごい将棋だね、これ」
うんうん、どうなってるんだ 康光としては、望外の展開か

▲7三桂不成を決行して勝負形に持ち込んだ康光もすごいが、△2八歩を思いつく屋敷もさすがだ
11勝7敗で康光に勝ち越しているだけある
だけど、屋敷も残り時間が1回になっちゃったぞ ここで、△3六歩ってなんだ?
なんかもう自分レベルではわからないけど、すごい寄せ合いっていうのだけはわかる

米長「やっぱプロの将棋って見ごたえがあるわあ」 
うーん、おっしゃるとおり(笑)

息づまる終盤、康光に妙手が出た! 後手の竜の利きを止める中合いの▲4九歩!
米長「これは後になって、いい手だった、となる可能性がありますよ」
その言葉、的中!! 康光、竜を一路近づけたことにより、金打ちで竜をはじくことに成功した!
米長「よく30秒でこんな手が見えましたね さっき打った▲4九歩はすごい手だったんですよ」

結果、この大乱戦を制したのは康光だった! 最後は差がついて、95手で康光の勝ち 
屋敷、たぶん▲4九歩に思考を惑わされて、その後に疑問手が出ちゃったんだろう 
屋敷としては、▲7三桂不成で、まさかこれで後手が悪いわけはないと思っていただろうけど・・・

米長「僕だったら、将棋盤ひっくり返して帰るね 頭に来た負け方でしたね」
ははは 解説でこんなこと言って許されるのは、会長だけだろう(笑)

米長「見てるほうがハラハラした将棋でした、屋敷は勝ち将棋を逃した
 ただ、康光のほうは、この将棋は簡単には負けないってことを知ってて指していた」
矢内「お互いの持ち味がでた将棋でしたね」

感想戦では、米長「生きててよかった、いい手(▲7三桂不成)を見させてもらった」
これ、『康光君ともあろう人がこんな手に頼って勝ってはダメでしょう』という意味の、
皮肉が半分、入ってたね(笑)
康光「いや、もう(他に)どうしようもなかったんで(^^;」

米長「(こんな手を指されて負けて)頭にきたよなー、屋敷君?
 今は笑ってるけど、1人になったら泣くんだろう?」
屋敷「ふふふ(^^;」

もう、米長会長、言いたい放題だったね 米長邦雄、ここにあり、
健在を存分にアピールした解説っぷりだった
将棋の内容のほうも、もちろん面白かった あー、濃かった(^^; (終わり)
佐藤康光九段vs屋敷伸之九段   NHK杯  2回戦
解説 米長邦雄

解説に米長会長がきたー 白髪になっているが、肌にツヤがあるね 会長67歳、まだまだ元気そうだ
矢内は相変わらずのツヤッツヤの黒髪だ 今回は散々、米長さんに笑わされることになる(^^;

自分は普段、メモを取りながら見ているんだけど、いつもは3枚くらいで収まるメモ用紙が、
今回は書くことがいっぱいで、6枚にもなった
米長さん、ひさしぶりの解説とあって、張り切ってたね(笑)

米長「康光は、四段の頃から私より強かった イベントの出演等を頼んだら、ハイッと返事がくる
 彼のことを悪くいう人はいないんじゃないかな」
(ギズモ注:しかし、3年前のボナンザvs渡辺の戦いのとき、
 米長が、渡辺の前に、康光にボナンザとの対戦を依頼したら、康光は断ったのだった
 これは米長がTVで言っていたので間違いないです)

米長「屋敷の特徴は声、ずーっと遠くまで、よく聞こえる 演説か公演に向いている
 ただ、歌はダメでしょうね」
矢内「フフフ(笑)」

事前のインタビュー
康光「屋敷の印象は、最近は手厚い、攻守にバランスの取れている印象
 昨年のNHK杯2回戦での将棋は横歩取りの激しい将棋だった、
 屋敷も何でも指すので、戦型は始まってからのお楽しみ」

屋敷「康光は、攻めも受けも強い手を好む 非常な攻め将棋 戦型は予測不能
 序盤から激しくなるんじゃないか」

自分の見たところ、康光は若い頃は本格的な戦型を指していたが、
今は他の誰もマネしないムチャクチャな形をよく指すようになった
一方、屋敷は、若い頃は中終盤で、誰も思いつかないような意表を突く手をよく指し、
「お化け屋敷」とか「忍者屋敷」と呼ばれたものだ 今はそんな異名はなくなり、バランス型になっている
そういう意味で、年齢を経て棋風が変わった2人の一戦だ

先手康光で、横歩取りの完全な力戦将棋に進んだ
この一局、米長さんの独演会になった 以下、ほとんどずーっと米長さんの解説の抜き出しです(^^;

康光の▲9六歩の変化技に、瞬時に噛み砕いて説明をする米長
うんうん、わかりやすいよ、いいよいいよ~
米長「どう、おじちゃんの解説は? いい?」
矢内「はい(笑)」
米長「そう言ってくれるのはあなただけです」

米長「今まで、こういう横歩取りの激しいピストルの撃ち合いの将棋を指していた人が、それを
 指さなくなった時は、年を取った、ということです 化粧のノリが悪くなった、ってことです」
矢内「非常によくわかります(笑)」
・・・あああ、この矢内のコメント、矢内も30歳で、お肌の曲がり角なのか~(^^;

米長「康光のため息と、屋敷のため息は全く違う 咳(セキ)で有名な猫好きな九段もいるけどね」
・・・それはヒフミンじゃないですか(笑) まだエサをやり続けてるのでしょうかね

▲9七角と、ひねり飛車模様に角を上がった手に、
米長「飛車を成りこまれたら、どうするの、矢内先生?」
矢内「▲8八角・・・」
米長「あ~! そういう手があるのかあ~」
矢内「(笑)」

米長「私の昔の著書に、『振り飛車には角交換』とか、『角が向かい合ったら、先に交換するのは
 手損だからダメ』とか書いてあるんだけど、どうなるんだろう、あれはね
 印税とか返さなきゃいけないのかなあ?」
矢内「それは・・・(笑)」
米長「返さなくていいの? もう使っちゃったからなー」

米長「一番いい手は、最善手の連続だけど、そうもいかない
 次にいい手は、相手を迷わせる手、相手は人間だから間違える」
ふんふん、なるほどね

屋敷の△4二銀を当てた矢内に対し、拍手する米長
米長「矢内先生、矢内先生、(当たりました)パチパチパチ」
・・・米長さん、やりたい放題ですね(^^;
御年67歳にして、矢内を口説くように解説しているのがいいですね (長いのでその2に続きます)
第19期の銀河戦が、新しく始まった まずはオープニングだ
今回は? 宇宙空間に、惑星がドーンと浮いていて、惑星のまわりをリング状の光が取り囲んでいる
なんか、初代ガンダムの最終回のラストの場面そっくりだ(^^;
コアファイターからアムロが出てきて、「まだ僕には帰れるところがあるんだ・・・」とか言いそうだ

さて、今回の出場者の名前が、A~Hのブロック別に分けて出された
個人的な注目は、もちろん豊島・・・って、豊島がいない!! な、なんで~orz

A~Hブロックを見ても、取り立ててこれっていう人はなし 前期とだいたい同じだ
女流は里見2冠、清水女流王将、アマは清水上さん、遠藤正樹さん いつも聞く名前だしね
まあいいか、銀河戦は気楽に見ることにしよう

(ちなみに、ここのページでトーナメント表、全部の棋譜が見れます↓)
http://www.igoshogi.net/

第19期 銀河戦
本戦Aブロック 1回戦
有森浩三七段 vs 伊藤 能五段
対局日: 2010年9月7日
解説:小林 宏七段
聞き手:安食総子女流初段
記録:伊藤明日香女流初段

22年度の成績は、有森3勝7敗 伊藤能6勝4敗 2人は初手合い

聞き手の安食「有森は予選で豊島を破っての本戦進出」って、
おーい、豊島を破った犯人はあんたか(笑) あー、どんな将棋だったのだろうか
豊島を破ったからには、それなりの活躍をしてほしいものだ
小林「有森は十年くらい前に突然振り飛車党に転向した 昔ながらの角道を止めて三、四間に振る」

安食「伊藤能は予選で北島に勝ち、本戦進出」
おいおい、あの強い北島に勝ったのか この2人、あなどれないね
小林「伊藤能は居飛車党、矢倉が得意 相手が振り飛車なら居飛穴を目指す」

先手有森で、▲矢倉vs△急戦矢倉崩し右四間模様になった おお、これは身近な戦型だ 
双方、囲いは作ったが、玉は入れずの構え 先手は居玉、後手も△4二玉としただけ
後手が居角のまま早くも戦う姿勢を見せたため、小林「いきなりのっぴきならない局面になってますね」

先手の構えについては、小林「居玉が堅い、スキがない場合がありますからね」
安食「初心者にはおススメしないですけどね」
そこは、安食さん、吉野家のゴルゴ13風に「シロウトにはおススメできない」と言うべきところだろう

右四間にし、角のラインを利用して、バンバン攻める伊藤能
小林「伊藤さんも、将棋が若いですね~ なかなか40代後半で、こういう攻めはできませんよ(^^;」

有森も反撃し、攻め合いの面白い将棋になった
どちらも、疑問手も何度か指しているようだけど、まあいい

終盤まで形勢が揺れる熱戦となり、最後は有森が11手詰みの即詰みに討ち取った
115手で有森の勝ち
小林「駒が全く余らない見事な詰み、オープニングにふさわしい大熱戦だった」
 
戦型といい、中盤に出てきた露骨な銀の打ち込みとか、アマチュアっぽかった(笑)
こういうのもいいね 逆転も何度かしていたようなので、感想戦のやりがいがある一局だろう
時間の都合で、なかったのが残念だ 
銀河戦は、気軽に楽しむ方向で見ていきたいと思う その意味では、充分満足な一局だった
母が、ベトナム旅行から帰ってきた

母「ハノイまんじゅうと、ホーチミンせんべい、買ってきたでー」