帰省するため、更新をしばらく休止します
次の更新は1月6日頃になると思います
ちょっと長い休止ですけど(^^;
(再開が早まる可能性も、もしかしたらあるかもしれません)

年末年始の将棋の特別番組をまとめておきます↓

・12月25日(土) NHK教育 PM2時00分~PM4時00分
 NHKテレビ将棋トーナメント60周年記念 歴代優勝者が選ぶ名局

・1月1日(土) NHK教育 PM0時00分~PM2時00分
 新春お好み将棋対局 

・1月1日(土) 衛星第2 PM7時20分~PM9時50分
 大逆転将棋2011
渡辺 明竜王vs島 朗九段 NHK杯 3回戦
解説 屋敷伸之

矢内、また髪型を変えてるねえ 毎回凝っているね
さて、竜王戦7連覇を達成した渡辺の登場だ 前局の広瀬戦は、相穴の熱戦だった
対するは島 前局のデカコバ戦は、島の会心の名局だった

解説の屋敷「渡辺は居飛車の本格派 矢倉が得意、序盤から終盤までスキがない
 じっくりした棋風、受けが強い
 島は作戦を凝るタイプ 矢倉系か、角換わりを指す 金銀を使ったパワフルな攻めと受け」

事前のインタビュー
渡辺「2回戦の広瀬戦は、非常に手数が長くて難しい将棋だった、勝てたのは良かった
 今日は相居飛車の矢倉になりそうなので、その辺を見てくれれば」

島「渡辺はスキがない、早指しも強い、年々貫禄もついている
 積極的に、玉砕するつもりでがんばります」

先手渡辺で、矢倉の出だし 島は急戦を見せた 自分は矢倉vs急戦矢倉が大好きなんで、
島の△6四歩を見て、ひゃっほう、と喜んでいた(^^;

が、渡辺は▲4六歩と突いて、島の急戦を警戒、同形矢倉に進んだ
あー、じっくりした戦いになっちゃった
矢内「後手としては▲4六歩を突かせたことに満足ということですか」
屋敷「そうですね」

ちょっと雑談で、渡辺、島、ともにNHK杯では準優勝の経験がある、ということだ
そういえば、まだ渡辺は優勝したことがなかったのか
でも、永世称号を持っているから、生涯、NHK杯シードなんだよね それは得だよね

屋敷「同形矢倉というのは、かなり前に流行ったので、経験値としては島のほうが多いんじゃないか」
この辺り、島の作戦どおり、というところだろう
自分は判官びいきなんで、今回は島を応援しながら見ることにした

渡辺が▲4五歩△同歩▲同桂、と仕掛け、島も7筋を突き捨てて、△6五歩▲同歩△同桂、
さらに△7七歩と打って、攻めていった
屋敷「矢倉特有の盤面全体を使った戦い、島の攻めがつながるかどうか」
島、これでいけるのか~? 竜王をやっつけろ、島!

島が先手の玉頭に嫌味をつけて、△7二飛、と寄ったところで、渡辺は▲6三歩の垂らし! 
そ、そうか なるほど この歩の垂らしで飛車の動きを封じるのか
対して、島はじっと△2二玉、と入城して手を渡した こうやるのか~ 
形勢はどうなってるんだ・・・わからない やっぱり、相矢倉は難しい(^^;

ここから、お互い一歩も引かない攻め合いになった
△6五銀とグイと出て、島は攻める 渡辺も3筋の歩を取り込んで攻める
屋敷「どちらからも色々攻めがありそう」

どっちを持っても怖い局面だ 島は△7五桂、渡辺も▲3五桂!
矢内「激しいことになりそうですね」
屋敷「すさまじい攻め合いですね どちらが先に駆けつくか」
矢内「囲いの壊しっこになるのでスリルがありますね」
形勢は難しいんだろうが、どっちがいいんだ? ドキドキドキ

右手を頭に当てて、左手を腰に当てて考え込む島が映し出された すごい表情だ(^^;
島は2発目の△7五桂を打った!
屋敷「これでわかりやすく勝ちと見てるんですかねー?」

渡辺が2筋から特攻して、▲2四飛、対して島は手堅く△2三金合、としたときだった
渡辺、意表の▲4四角!! な、なんだこれは ここにきて角のタダ捨てか!!

島はこの角を取りきれず、△3三歩の合駒
屋敷「後手玉は詰むや詰まざるや、だが先手としては必至をかけてもいい」と言っていたところ、
渡辺、▲2三飛成で一気に詰ましに行った!
屋敷「これはもう詰ますしかないですね」

詰むや、詰まざるや? ドキドキドキ しかし、渡辺はノータイムで手を進めていく、読み切りか?
・・・で、結果は後手玉は、詰み!! ▲2四飛から数えて、実に31手詰み!!
やっぱすげー!! 渡辺、強し!!

屋敷「ホントに激しい将棋で、視聴者の方にも楽しんでいただけたと思う
 最後の▲4四角が切れ味抜群だった、きれいな詰みだった」
いや~、今回も面白い将棋だった 相居飛車での攻め合い、やっぱりいいねえ 

局後、島「終盤がもうわかんなくて」
実感なんだろうね 渡辺のほうが終盤をわかってるんだろう
その差が勝ちと負けになって表れてるんだろう
これで、渡辺と島の対戦成績は5-0だもんね

感想戦では、▲4四角を△同金とやっていれば島が勝ちだった、と言っていた
渡辺の渾身の勝負手が成功していた、ということだったのか 難しいね~(^^;
いやいや、今回もプロの芸を堪能させてもらった 面白かった
第19期 銀河戦
本戦Gブロック 3回戦
矢倉規広六段 vs 長岡裕也五段
対局日: 2010年11月5日
解説:佐々木 慎五段
聞き手:中村桃子女流1級
記録:伊藤明日香女流初段

22年度の成績は、長岡8勝10敗 矢倉11勝9敗 2人の対戦成績は矢倉の1-0
矢倉は予選で村田顕弘に勝って本戦進出

解説の佐々木「長岡は居飛車党、理論家で研究家、序盤型、まじめな性格
 矢倉は豪快な振り飛車党、終盤に切れ味がある、おおらかな性格 対照的な2人」

先手長岡で居飛車、後手の矢倉はゴキゲンで対抗形になった
長岡が居飛穴に入ろうとしたところを矢倉が積極的に仕掛け、早くも開戦

長岡の▲4五銀という手が見えにくい手で、矢倉は見落としていたのだろう、大長考に沈む
2二の角が負担になり、大丈夫かと思われたが、矢倉はどうにか凌いだ

そこから、一手指すほうがよく見える、という熱戦が続くことになる
なるほど、という手の連続だ

佐々木「長岡がいいはずだが、具体的にどうやっていいかわからない」
考慮時間がなくなって、30秒の秒読み勝負、
やはり人間どうしの戦い、30秒将棋になってから、両者やや乱れが出たと思う
それまでは両者の指し手の精度がかなり高かったんだけどね

しかし、どっちが勝つかわからない熱戦だ
プロとしては目立たない2人だが、やはり強い 見ていて楽しい
佐々木「2転3転の大熱戦ですね」

結果、132手で矢倉の逆転勝ち かなり早く(28手目)に戦いが起こったにも関わらず、
長手数で収録時間ギリギリまで続いた好局だった
佐々木「長岡のどこが悪かったか、すぐにはわからない 受けと攻めが目まぐるしい、
 期待どおりの大熱戦だった」

この一局、対抗形で、何をやっているかわかりやすく、良かった
負けはしたが、終盤での長岡の玉の早逃げ、ああいうのは参考にしたい手だ
自分はしばらく実戦を指していないが、あー、勝っても負けてもこういう将棋を指したい、
と思わせてくれる一局だった
第19期 銀河戦
本戦Fブロック 3回戦
村中秀史六段 vs 菅井竜也四段
対局日: 2010年10月5日
解説:松本佳介六段
聞き手:矢内理絵子女流四段
記録:伊藤明日香女流初段

矢内、明るい水色の服で、髪型もオシャレだ

22年度の成績は、菅井14勝5敗 村中7勝7敗 2人は初手合い
菅井は本戦2連勝中、村中は予選で千葉に勝って本戦進出

解説の松本「菅井は、ゴキゲンと三間石田流を使う、最先端を行く振り飛車党、久保に棋風が似ている
 村中は居飛車の本格派、じっくり指すタイプ」

先手菅井で、▲ゴキゲン+穴熊vs△居飛車+船囲いになった
互いに角道が空いていて、菅井は角頭の8筋を放置して穴熊に囲うという、めずらしい作戦

松本「現在は角道を止めない形が増えましたね 菅井は自分で新しい形を切り開いていく
 これで振り飛車側が大暴れできたら、この戦法はわかりやすいので流行りますね(笑)」
居飛車が急戦調なのに、穴熊というのはめずらしいが、うまくいくのか・・・

松本「村中は特徴として堂々としている、悪手でも堂々と指す(笑)」

8筋の折衝があって角交換、そこから互いに端歩を突きあって、手を渡しあうという中盤
松本「お互いに仕掛けにくい、何を指していいのかわからない(笑)」

長考の末、菅井は船囲いの玉頭をめがけて動いた
ここから互いに角を打ち合い、激しくなった
村中の攻めvs菅井の受け、という展開が延々続くことになる
村中の端攻めに対し、菅井は自陣に竜を引いて、さらに自陣角を打って受けている
どちらも考えにくい手だ

菅井は穴熊を放棄して、玉を上に逃げ出す、という勇気ある判断
寄るか寄らないか、入玉できるかどうか、ギリギリだ

互いに秒読みの中、村中の自陣の金を活用する△3二金という好手、
矢内が「よくこんな手が見えましたね」と言っていたら、
菅井は後手の歩の頭に香を打つ、▲2四香という好手で応戦!
矢内「敵の打ちたいところへ打て、ですね」 ここは非常に見ごたえがあった

菅井は、桂、銀、香、歩、香、と、玉の周りに駒を打ちまくって、升目を塞いだ
松本「囲碁みたいになってますね(笑)」

結果、入玉を決めて135手で菅井が勝ち やっぱ菅井は強いわ

感想戦がなかったので、村中の敗因は全くわからなかった(^^;
なかなかの好局だったと思う
が、しかし、解説の松本が、しゃべった後に常になぜか笑っているのが気になった
「(笑)」が、毎回ついている感じ これはクセで、もう直らないのかな
PM5時、有吉九段登場 拍手が起こる お客は60人くらいだった

有吉「この対局には因縁がありまして、2年前に羽生が3連勝から4連敗した
竜王戦になると、渡辺が鬼のように強くて、さすがの羽生さんも苦戦してますね
第4局の羽生の逆転勝ちで、流れが変わったかと思いましたが、第5局は渡辺勝ち
羽生に永世七冠がかかっているので、渡辺のほうがカタキ役になってますね(笑)」

先手羽生で、第6局が始まった
有吉「2手目△8四歩というのは、先手についていくという指し方ですね
最近は、なるべく飛車先の歩を保留して、桂の使い道の可能性を広げる指し方が主流になってますね
一手損角換わりなど、手損する指し方も出てきて、昔とは違っています」

有吉「今日は腰掛け銀ですが、昔は、腰掛け銀にあらずば将棋にあらず、という時代もあったんです
大山15世名人は、中盤のない、一気に勝負がつく腰掛け銀を嫌っていました」

今日も来ていたマジカルエミちゃん「マジカルエミです! △3三銀は早い気がするのですが?」
有吉先生、突然エミちゃんに自己紹介されて、あっけにとられていたが、
有吉「△3三銀は渡辺の作戦で、特に問題のある手ではないと思います」

有吉先生、昔、腰掛け銀を勉強したというだけあって、先手の攻めの成功例を色々紹介してくれて、かなりわかりやすい解説だ

有吉「渡辺は△6五歩と突いて、先手の攻めをけん制する作戦 羽生が攻めきるか、渡辺が受けきるか」
局面、両者手待ちが続いている 羽生は飛車を行ったり来たり、渡辺は金の上下運動
有吉「お互い、辛抱比べですね この辺は、難しい駒運びで、みなさん肩が凝ると思います(笑)」

ついに羽生は、▲4六角と打って、打開を図った 羽生が3筋の歩を切った直後、渡辺も△6四角と打って対抗だ
・・・と、ここで、自分は眠くなってしまい、うかつにも20分ほど寝てしまった(^^;
起きると、86手目まで進んでいて、羽生が9筋の端攻めを食らって、端を詰められているではないか

86手目までで、次の一手クイズになった 私は寝ていたので、有吉さんの示した候補手がわからず、クイズに不参加でした(^^; 次の一手クイズの正解は△4六歩だった
21人が正解で、抽選で10人に景品の渡辺扇子が当たっていた
マジカルエミちゃん、また当てて景品をもらっていた 相変わらずクジ運がいいねえ

有吉「△4六歩で、先手の角の利きを防ぎましたね 羽生は▲8三銀で、攻めの方向を変えましたね  しかし、ここに銀を使うのでは、後手にとっては玉頭を攻められる手が緩和されましたね  ▲2四飛に強防で△2三金と上がりました! △2五歩と受けたところでは、渡辺の押し気味という感じを受けます」
ええー、渡辺有利なのか しかし、羽生だから何とかするんじゃないか・・・

手が進み、
有吉「羽生は7四の成銀が負担です 渡辺の4七のと金が攻めにも受けにも利いていますね  渡辺、いよいよ、△6九銀と寄せに出ました  しかし羽生も▲4五銀で後手玉を追いつめるところまでもっていったのはさすが」
ここから羽生の逆転はあるのか?

有吉「△5五角、この将棋は飛車よりも角のほうが華やかに活躍してますね
△5七とで詰めろ、9筋の端を詰めたのは大きな利かしになってますねえ
ここで▲6九香と受けるのでは、正直、羽生さんが苦しいですね」
自分も色々、羽生の逆転の目を探したのだが、どうにも後手玉が広くて捕まえる術が見つからない

マジカルエミちゃん「(次の手は)△6六歩はどうですか?」
有吉「それもありますね △6六歩、厳しいんじゃないですか」
そして、指し手が入ってきた
有吉「あ! △6六歩です 当たりましたよ」
エミちゃん「きゃあの」

有吉「羽生からの攻めを考えてるんですけど・・・ どういう手があるのか・・・」
有吉先生、考えるが、羽生の攻める手が全然見つからない あーもうだめか?

有吉「どうやら渡辺竜王の防衛です 渡辺の詰めろ詰めろが止まりません
羽生さんは、渡辺さんが苦手なのかもしれません ホントならね、終盤で1手か2手、
相手の意表をつく手が出るんですけどね
この将棋に関しては、羽生が手に苦しんでいる印象があります
渡辺のほうの手に迫力が感じられます」

ここで、指し手がなぜか入らなくなり、ちょっと雑談になった
有吉「昔は内弟子制度というのがあった、私もそれをやった でも内弟子は将棋は全然指さない
板前で言うと、包丁を持つまで3年は皿洗いばっかり、というのと同じですね
そこで『耐える』という精神を養った 今は内弟子というのは一人もいませんけどね」

有吉「昔は郵便代が高くて、棋譜が、郵便物で1カ月に1回しか来なかった 
だから、関西は情報が遅れたから、関西棋士は振り飛車などの力戦が多かったんですね」 

さて、最終盤だ 棋譜が入ってきて、
有吉「最後のお願いで▲4四銀ですか しかし、△6六角! これが決め手ですね」
結果、羽生の投了! 早めの時間で終局となってしまった あー・・・

有吉「この将棋に関しては、渡辺がうまく指しましたね 羽生は、中盤で角が左に行くようでは予定外、
駒組みが終わってから打開にずいぶん苦労していた、渡辺の△9二香~△9三香の待ち方がうまかった
△4六歩からは渡辺の一方的なペースだった 渡辺の完勝だった 竜王戦に関しては、渡辺は鬼ですね 
NHKで、この竜王戦を追いかけていて、羽生の永世七冠の特番をやるつもりだったのでしょうが、残念でしたね(^^;」

解説会が終わってから、有吉先生といっしょにケータイで写真を撮ってもらう、マジカルエミちゃんの姿があった

あー、自分はこの一局は羽生を応援していたのだが・・・ 羽生、完敗か・・・ 
見せ場があれば良かったのだが、それも特になかったね 渡辺の終始落ち着いた指しまわしだったね 
入玉を狙った強い受けが印象的だった 
羽生、先に角を手放して、特に成果を上げられなかったのが敗因かもしれない

第7局までいって、井上先生の解説を聞きたかったんだけどね あー、残念だった
それにしても、竜王戦の渡辺は本当に別人のように強いねえ 
前期銀河戦(Aブロック最終戦)での、対藤井戦のボロ負けは何だったんだろうか
同じ人の棋譜とは思えない(^^; あー、渡辺、強かった (終わり)
今日は話がややこしいんで、気楽に読める文になっているかどうかわかりません
長文になってしまい、CS放送に興味がない人は、今日はもう飛ばしてください(^^;

こんどの春、愛知県に引っ越す、ということで、
スカパーの囲碁将棋チャンネルを契約し直すことになります
ちなみに、現在の大阪の家では、スカパーのアンテナを立てて、ケーブルをひっぱりこんで、
囲碁将棋チャンネルだけ契約してます 
月々、基本料金410円+囲碁将棋チャンネルの料金1470円で、合計1880円かかってます

そこで、こんどは契約をどうするか~、と思って、ネットでその辺りの点を調べて見たところ、
スカパーの仕組みが、今、かなりややこしいことになってるとわかりました

これが、ホントにややこしいんですよ・・・
まず、「CS」(コミュニケーション・サテライト、通信衛星)と呼ばれる物の中に、
スカパーも入っていて、スカパー衛星はその一部、つまり「CS」=「スカパー」ではない、ということ
さらに、新しい通信衛星「110度CS」というのがあるんですが、
そこでも「スカパー」の放送はやっています
だけど、「110度CS」では囲碁将棋チャンネルは扱っていない、という事実

そして、スカパーは今、3つに分かれている、とのこと
①スカパー! ②スカパー!光 ③スカパー!e2

この3つのうち、③のスカパー!e2では、現在、囲碁将棋チャンネルの放送はありません
囲碁将棋チャンネルを見ようと思うと、必然的に①か②になるわけです
①は、アンテナをいちいち立てて、そこからケーブルを引きこまなければいけません
 もちろんチューナーも必要です
②は、まず、自分の住んでいる場所が、スカパー!光の提供エリアに入っているかどうか、
 公式HPで確認する必要があります 愛知の家は提供エリアに入っていました
 それで、アンテナはいらないのですが、チューナーを、月々630円でレンタルしろ、
 と書いてあるではないですか(買取り不可) なんでレンタルしかできないんですか・・・
(上記は、①、②とも一戸建ての場合で、集合住宅で共有アンテナがある場合などは
 事情が違ってきます)
 
さらに、②のスカパー!光では、囲碁将棋チャンネルの単独契約ができず、
他のチャンネルとのパックでしか契約できない、となってます 
これだと、最低料金のパックに入っても、月々、基本料金410円+チューナーレンタル料金630円+
ベーシックパック2100円=合計3140円かかるじゃないですか・・・
「ベーシックパック」というのに入れば、他のチャンネルも10個以上見れるのですが、
自分は他のチャンネルは、まず見やしません(^^; 

さらに、他のチャンネルが見れることになって、逆に困る理由があるのです
自分は、いつも囲碁将棋チャンネルをDVDレコーダーに録画して見ていますが、
パック契約をしてチャンネルが複数に増えると、
当然、複数のチャンネルから予約することになるでしょう
すると、録画を失敗する可能性が高くなるのです
具体的に書くと、スカパーのチューナーとDVDレコーダーとを連動させて予約することになるのですが、
このとき、DVDレコーダーの電源を消した状態にしておかなければ、録画を失敗してしまうのです
今現在は、スカパーのチューナーは常に電源オンで、チャンネルは囲碁将棋チャンネルに固定、
DVDレコーダーも常に電源をつけっぱなしです(^^; 
スカパーのチューナーと連動させず、DVDレコーダーで予約を操作して、
外部入力で予約しているんです これで、取り逃しはありません

話がややこしくなりました でも、ややこしいんですよ、ホントに・・・
(これに、②のスカパー!光には、今度、我が家が契約するNTTのフレッツ光、というのが関わってきて、
さらに話がこんがらがるんです(笑))

結局、愛知の家では、従来どおり、①の方式で行くことにしました
愛知の家には、すでに以前、スカパーのアンテナを立てていて、
チューナーは今、大阪で使っている物を持っていけばいいですからね 

自分はだいたいスカパーのシステムを理解できましたが、
こんなにややこしくて、いいのかなーと思うくらいでした 
もっと簡明に理解できるシステムにしてほしいですね

さて、竜王戦第6局ですね 明日は有吉さんの解説会に行く予定です
三浦弘行八段vs森内俊之九段 NHK杯 3回戦
解説 豊川孝弘

矢内登場・・・って、え? 矢内、日焼けしてる? こんな冬に?
髪の毛を後ろにバニューンと伸ばしてまとめている なんか、頭にエイリアンを飼っているようだ
 
森内は髪の毛が多いなー 本人も、どうまとめていいものか、といった感じだ
散髪屋で切って、前髪を減らしてもらえばいいのにね

解説の豊川「三浦は基本は居飛車党、序盤の研究家で、研究に裏打ちされた踏み込みの良さが持ち味
 森内は手厚い受け将棋のイメージ」

事前のインタビュー
三浦「森内は受けがうまくて、少しくらいこちらが良くても、勝ちきるのが難しい
 森内には攻めきって勝つのは難しいので、こちらも受けて、押したり引いたりしないといけないと思う」

森内「三浦は研究家で、最新の序盤作戦に精通している 研究合戦では厳しそうなので、
 力将棋に持ち込んで、ねばりで対抗したい」

豊川「僕も毎朝、納豆を食べているんですよ ねばりが効くようにね」
矢内「ははは(笑)」

さて、先手三浦で、意外にも森内が角道を止め、▲居飛車vs△向かい飛車になった
三浦は穴熊を目指し、森内は急戦での攻めを狙う展開

矢内「向かい飛車は力将棋になりやすいですか?」
豊川「まだ定跡が整備されていないのと、穴熊をけん制している意味がある」

慎重に駒組みをしていく両者
豊川「この辺、ホントに1手のミスで、そのまま持っていかれちゃいますんで、神経を使いますね」
三浦は特に、穴熊に囲うよりも先に、右辺の急戦を警戒した指し手だ
豊川「先手が後手に速攻で潰される展開にはなりそうもないですね
 第二次駒組みになりそうです 後手の作戦に先手がうまく対応した」

後手は、急戦狙いで、左金を△3二金と上がっているので、持久戦になってからの駒組みが難しい
矢内「後手の構想は?」
豊川「そう、後手の升田構想は難しい」
矢内「ははは(笑)」
矢内、こんなレベルの低いダジャレなのに、マジで受けてる・・・
うーん、自分も矢内をダジャレで笑わしたい! 豊川がうらやましい!(^^;

三浦が、ことごとく先受けし、後手の狙いを消した結果、▲4枚穴熊vs△銀冠に進んだ
豊川「がっぷり四つになりました 三浦はここまで固めることができたのでまずまずと思っているはず
 ただ、相手が森内なのでどうか」

どうやって戦いを起こすんだ?と思っていると、三浦に軽手が出た
▲3五歩△同歩に、▲3二歩の垂らし!
豊川「歩って、魔法の駒なんですよね 1回突き捨てて、垂らしただけなんですけど、対応が難しい」

さらに、三浦は▲7五歩、と動いた
矢内「思わぬところから・・・」
豊川「(この手の意味は)要するに、味付けのりなんですよ」
矢内「ふふ(笑)」
豊川、調子がいいね~(^^; が、この▲7五歩は疑問だったようだ
森内、渾身の△4五桂のカラ跳ね!
豊川「勝負手ですね さすが森内さん」

この辺りまでは、見ていてすごく面白かった、この将棋・・・
ここから、自分にとってはずーっと難解すぎ、高度すぎる手の連続・・・
メモを取る右手が、ぱったりと動かなくなってしまった・・・orz

長い長い終盤、三浦の▲4七歩という、後手の角に行き場を問うた手もかなり高度
豊川「三浦は草食動物のように、横に目がついている 普通、ここで右辺に目が行きませんよね~」
矢内「(笑)」

豊川もうなる終盤
豊川「(形勢は)またちょっとヨリが戻ってきましたかね」
矢内「これはどうなってるんですか?」
豊川「これはねー 難しすぎてわからないですね(^^;」
やはりそうか、豊川でもわからないのか 駒がごちゃごちゃと、入り組みすぎてるもんね

結果、157手で三浦の勝ち 
感想戦がなかったので、終盤、実際は形勢がどうなっていたか、全く不明だった(^^;
三浦、3一の飛車を馬で取らされているようでは、負けかと思ったんだけどね
ギリギリで自玉に詰みなし、と見切った三浦、強かったね
終盤は、自分には理解不能な手が延々続いたという、高度な一局だった

あ~、こんな感想しかないのか 肝心の将棋は理解不能、
豊川のダジャレしか自分には理解できないのか ドッタンコ
第19期 銀河戦
本戦Eブロック 3回戦
小林 宏七段 vs 阿部健治郎四段
対局日: 2010年10月29日
解説:西尾 明五段
聞き手:貞升 南女流1級
記録:伊藤明日香女流初段

22年度の成績は、小林宏8勝6敗 アベケン22勝5敗 2人の対戦成績はアベケンの1-0
小林宏は予選で佐藤秀司に勝ち本戦進出 アベケンは本戦2連勝中

解説の西尾「小林宏は、僕にとっては奨励会の厳しい幹事(笑)
 将棋は一本気な激しい攻め将棋
 アベケンは新人王を取り、今一番、ノリにノッている若手 将棋は本格派」

先手小林宏で、なんと▲三間飛車vs△居飛車穴熊の戦型になった
小林宏は、角道を止めて、美濃囲い、という、一昔前の形だ
これには西尾はびっくり、「すごく意外な展開になりました(^^;
 先手は玉も▲2八玉と入ったので、昔の将棋の形 
 三間飛車は、小林宏の師匠の真部が得意としていた」

お互いにじっくり囲いあった
西尾が、先手側を銀冠に組み替える順を解説、
「ここは▲2七銀、▲3八金の2手をいっぺんに指せればいいんですけど、
 ▲2七銀のときが危ないから、▲2七銀は指せないでしょうね」
と言っていたら、小林宏は、ゆうゆう▲2七銀と上がった!
ええ~、これ、いいの? 後手にとっては、もう、級位者向けの教科書に書いてあるような、
絶好の仕掛けのチャンス! で、アベケン、もちろん仕掛けた

後は、もう穴熊ペースの展開だった 一時、アベケンの攻めが切れそうか? 
と思われるシーンもあったが、なんだかんだで攻めの手が続いた 
穴熊は、底歩が効いていて、メチャクチャ固い 
西尾「穴熊の典型的な勝ちパターン 自陣は安全で、ぐいぐい押していく」

結果、110手でアベケンの勝ち
西尾「穴熊の威力が十二分に発揮された 一方的に攻め続け、穴熊の圧勝と言ってもいいんじゃないか」

おーい、小林宏の無策三間って、何だったの・・・
普段から指しなれている戦法ならともかく、不慣れな三間飛車にして、セオリーどおり穴熊にされて
ボロ負け・・・ これって何なんでしょうかorz

感想戦で、小林宏「(中盤のあたりは)何とかなると思った」
何ともならないので、ノーマル三間は激減しているんですけどね

小林宏「(終盤は)勝ちづらいね こっちがね」
どう見てもそうでしょうね 

小林宏の居飛穴に対する認識が、30年ぐらい前でストップしている、と思えた将棋だった(^^;
第19期 銀河戦
本戦Dブロック 3回戦
中村太地四段 vs 増田裕司六段
対局日: 2010年10月8日
解説:植山悦行七段
聞き手:熊倉紫野女流初段
記録:伊藤明日香女流初段

前期銀河戦で、ベスト4まで進出した太地登場 

22年度の成績は、増田8勝8敗 太地13勝7敗 2人は初手合い

解説の植山「増田は関西棋士らしい、力強い将棋 基本的には居飛車党だが何でも指しこなす
 太地はプロ4年目の居飛車党、たまに相振りを指す 妥協を許さない棋風」

聞き手の熊倉「太地は私と同い年(22才)なんですよ そして同じ早稲田大学生です
 太地は成績優秀で、3年で卒業しそうだった(笑) 趣味は『ゼミ』」

熊倉「体型もスラッとしていて、サッカーをやっていた もういいところだらけですよね(笑)」
年鑑によると、180cm 55㎏だもんね

植山「増田は、趣味は『子育て』 1年8ヶ月の女の子がいるということです
 私は子供が3人いますけどね 私は父親として、いちおう嫌われてはいないですけどね
 まあ嫌われるのも時間の問題ですね(笑)」
植山の奥さんが中井女流なのは有名だが、子供は女の子が3人ということだ

さて、先手の増田が、四間飛車穴熊だ 対して、太地は居飛車だが、囲いをどうするか 
△3三角と上がり、持久戦は決定、その後△3二銀か、△1二香かの局面でかなり考えている・・・

植山「熊倉さんは相穴熊はやりますか?」
熊倉「ちょっと感覚が普通の将棋と違うのでやりません・・・」

太地、さあどっちだ 銀冠にするのか、それとも相穴か?
で、太地の着手は△1二香!! 相穴に決定!!
ぐわああー この1手で、私にとって、この将棋は終了しましたorz

早回しすると、お互い金銀4枚のガッチガチに組み合い、
結果、106手で太地が快勝していました 
あー、もう、楽しみにしてたのにあっという間に終わってしまったorz
 
熊倉さん、私の好きな聞き手だけに、もっと見たかった 残念だった
 
以前、このブログに書きましたが、11月9日の詰将棋の問題を、2週間も考えて解いた父
父いわく「また問題があったらブログに出してくれ」

たまたま囲碁将棋チャンネルを見ていると、こんな問題が出されていました
ちなみに、私は解いてません
すぐに解答順が示されてしまったため、私は自力で解く前に答えを知ってしまいました(^^;

こんどはこの問題に挑戦してみてください 
解答は下のほうに書いてあるので、見ないようにね(笑)


後手の持駒:飛二 金三 銀四 桂三 香二 歩十六
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v角 金v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・v玉|二
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v桂 ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香 ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 
手数=0 まで














解答 ▲3四角△2三桂合▲2二金△同玉▲2三香不成△1二玉▲2四桂までの7手詰め
1手目は、これしかないですね 2手目、玉側の合駒がポイント 
前に利く駒を合駒すると、▲同角成から取った駒を2二に打って、
詰め上がりで持ち駒に角が余ってしまいます よって正解手順ではありません
角はすでに盤上に2枚あるので、打てません よって合駒は桂合いが最善です
そして続く▲2二金がミソ △同角は、▲2三角成から押し詰めです
これも持ち駒が余るので、正解手順ではないです
△同玉で一見詰まないようですが、▲2三香不成!と入って、最後は取った桂を打っての詰み
なかなか面白い問題だと思いました 
5日の日曜の午後3時からTV放送があった、11月14日に名古屋で行われた、将棋の日のイベント

アナウンサー「江戸時代、11月17日に、将軍の前で対局をする御城(おしろ)将棋が行われていた
 それで、連盟が11月17日を『将棋の日』とした」

まずはペア対局 ▲豊島+熊倉ペアvs△澤田+甲斐ペア
一手ずつ交代で、一手30秒
豊島は愛知県の一宮の出身だったのか 澤田は三重在住とのこと

名古屋のマスコットキャラの「はち丸くん」に、おすすめのデートスポットを聞かれ、
豊島「はち丸くんはかわいい顔をしているけど、質問が厳しいですね(^^;
 (おすすめのデートスポットは)名古屋城 城から見る景色と、夜のライトアップがきれいなんで」
澤田「名古屋ドーム 野球が好きだし、コンサートとかもやってるんで」

対局は、250年前に作られた、という、葵(あおい)の紋(もん)入りの、豪華な盤で行われた

解説の杉本「豊島と澤田とは、研究会で指しているが、対戦成績はいいたくない(^^;」
聞き手のカンナちゃん「豊島は色んな研究会にひっぱりだこのようですね」
杉本「わからない局面があったら、彼に聞いたほうが早いですから」
・・・杉本さん、そんなんでいいんでしょうか(^^;

相振りになり、▲向かい飛車+矢倉vs△三間飛車+高美濃になった
後手の澤田+甲斐ペアが桂損の猛攻を仕掛け、それを先手が受けきれるかどうかという将棋になった
杉本「時間の短い将棋で完璧に受けきるのは難しいですから」

後手は飛車を見捨てて攻め込んだが、先手も取れる飛車を取らず、自玉に近い金を取る、という、
なかなか見ごたえがある攻防
結果、入玉を決めて、先手の豊島+熊倉ペアの快勝
うんうん、展開的に、見ていて何をやっているかがわかりやすくて、
それでいて、互いにこれといった悪手のない将棋で、よかったと思う

次は▲タニーvs△羽生の一戦 こちらも一手30秒 
例によって、お客が赤、青、黄のカードを挙げて、次の一手名人を決めるというもの
正直、誰が次の一手名人になろうが私はどうでもいいので、序盤は早回し(^^;

羽生のゴキゲン中飛車で、角交換型の将棋になった 双方、銀冠に囲い合い、序盤が長い将棋だ
そこから、タニーが▲3四飛、と横歩を取った手がどうだったのか、
あろうことか、タニーの飛車が捕獲され、飛車と銀の交換になってしまった

玉頭攻めでアヤを求めたタニー、かなり追い込み、寄せ合い持ち込んだ
お、まさかここからタニーが勝つっていう展開があるのか?とも思わせた

しかし、羽生の角の使い方が、出たり引いたりでうまかった
解説の深浦は、最後のほう、「どうなってるのかわからない」と言っていたのだが、
羽生は自玉が詰まないことを冷静に見極め、鋭く寄せに踏み込み、羽生の勝利になった

あー、タニー負けたか やはり羽生は強かったね 
局後、羽生「終盤は玉頭でごちゃごちゃして難しかった」
タニー「(中盤で飛車が取られたので)駒損で、一手違いにもならないかと思った
 最後は追い込んだが、羽生さんのことだから、見切っているんだろうと思った」

タニーには、ぜひ名人戦で挑戦者になって、大舞台で羽生と対戦してほしいものだ
こんな感じの「将棋の日」のイベントでした
参考までに、NHK杯は私はTVを見た後、PCではいつもこのページで棋譜を見させてもらってます↓
http://homepage3.nifty.com/amihot/

郷田真隆九段vs豊島将之六段   NHK杯 3回戦
解説 久保利明

おお、矢内、服が白い! ホワイトクリスマスファッションだね
髪にウェーブをかけて、胸元には十字架のネックレス いいよいいよー
日曜日のひととき、NHK杯で楽しむよー

さて、今回から3回戦、ベスト16だ いきなり大注目の豊島登場
王将戦リーグで並み居る強豪を連破し、挑戦者になった豊島が
どんな将棋を見せてくれるのか、ワクワクだ

解説の久保「郷田は一本軸を持っていて、妥協を許さない、切り込んでいく力強い棋風
 豊島はオールラウンダー、彼も本格派 本格派どうしの一戦」

事前のインタビュー
郷田「豊島とは練習対局も含め、初対戦 豊島は見た限りではバランスのいい棋風
 今日は自分らしく元気よく指せれば」

豊島「郷田はセンスの良い本筋の将棋 郷田はお手本になる将棋なので、
 僕もがんばってファンのみなさんに参考になる将棋が指せれば」

先手郷田で、豊島の4手目△5四歩が来た! ゴキゲンだ
久保が解説ということを意識してのことか? いいよいいよー

ノータイムで指していく豊島、なんと穴熊に!
え~、郷田が▲3七銀~▲4六銀の急戦で来てるのに穴熊?
のんびり△9一玉と入っているではないか 
棒銀の攻めで、▲3四歩と打たれ、△2二角と引いている こんなんでいいの? 押さえ込まれないの?
郷田は「何があるんだ?」という表情だ

久保「▲3四歩までは私も(後手を持って)指したことがあるんです
 私もホントに興味津々の戦型になりました」
そうか、▲3四歩までは前例があったのか(^^; 
局後の感想戦で、△2二角が豊島の研究手ということがわかった

郷田、慎重に考えた後、▲2四歩△同歩▲同銀と行った! そして△4四角に桂取りの▲2二歩か!
こんな攻めがあるのか なるほど
久保「これはホントに踏み込んだ郷田らしい手ですね」
豊島はどうするのか、と思っていたら、すぐに△5六歩で勝負か これでさばくのか なるほど

もういきなりの大立ち回りだ は、激しい
矢内「かなり直線的な感じに」
久保「深く読みを入れて、一直線に突き進む郷田らしい指しまわし」

ここで、雑談が入った
矢内「さばきのコツは?」
久保「駒の損得より、駒の効率を重視して考えること 
 でもそれは、先までの読みを入れていないとできない」
さすが久保、答えるのに慣れてるね

久保「豊島は7つか8つくらい、研究会に入っている 研究会と対局しかしていないんじゃないか(笑)
 慎重な谷川が『豊島は将来必ずタイトルを取る』と言ったので、びっくりした
 谷川は、自分の若い頃と豊島がダブって見えてるんじゃないか」
その豊島が、久保王将にタイトル挑戦するんだから、面白いね

さて、郷田、▲6五角と打ち、△5一飛に▲5二歩の叩き! うわあ 悩ましい歩だ
久保「ほうほうほう」 久保によると、これで馬を作って△5五角を消そうという手段らしい
実戦もそのように進んだ 矢内「こういう防ぎ方があるんですね」
さすがにレベルが高い、いいよいいよー

読み上げの貞升「郷田九段、1回目の考慮時間に入りました 残り9回です」
あら、まだ両者、考慮時間に入ってなかったのか(^^; かなり激しい将棋だ
そして、形勢判断が難しい 先手は桂得が確定しているが、後手は玉が遠い
久保「この後の展開次第で、桂損でも豊島が良くなる可能性がある」

一気に5回も考慮時間を使って、郷田が指した手は▲5三歩
久保「これも難しい手ですね~」
豊島は馬のほうを取って、飛車角交換になった 入れ替わりの激しい将棋だ
ちょっと、豊島のほうが良くなったように見えるが・・・
感想戦でも、豊島「飛車角交換になったあたりは、まあまあやれるかと思った」

久保はさすがに手がよく見えていて、候補手をスラスラ挙げて、解説していく
久保「今、豊島は攻めの手の組み合わせを考えているんですね」
8筋に歩をからめて攻めていく豊島、豊島が有利なのか・・・? 郷田はまだ2一の桂を取れないでいる

ところが! ここで、豊島、△5五角という手! ええ? うわ、感触悪い
これいいの?? まさか▲2五飛を見落とし??
久保「はぁ~ △5五角ですか これはやりづらいと思ったんですけど・・・」
結果、2八で遊んでいた先手の飛車が、絶好の5段目の位置に来てしまうことに! 

久保「豊島は攻めが切れてしまう心配がある 豊島は、固く囲って細い攻めをつなぐ、
 という現代的な指しまわし」
▲2五飛を見落としていたわけではなかったか
しかし、豊島、良い感じで攻めていたのに、攻めが続くのか・・・ 中段玉、寄せにくいのでは・・・ 

その後、互いに桂を打ち合い、攻め合いに だが、どうにも先手玉にはうまい攻めがない
久保「△5五角からの構想がどうだったか」
ええ~、豊島、まさかこのまま負けるのか?

郷田の攻めは続き、2度の▲8四桂で穴熊は薄くされ、飛車を下ろされ、豊島、なすすべなく、投了!
え~ ああ~ 豊島、負けたか~ ああ~ これは残念な内容・・・orz
せっかく良い感じで攻めていたのに、△5五角の構想がダメダメだった・・・

久保「郷田が勢いで優ったのが印象的でした」
豊島、終盤で見せ場を作れず、終局となってしまった

感想戦で、郷田「△5五角を打ってくれたんで」
久保「あ そうですね それでちょっと・・・」
豊島にしてみれば、痛恨の構想だったね

検討によれば、△5五角を打ってしまってからでも、
△8八歩~△8九歩成という手段があったということだ
豊島「そのほうが本譜よりアヤがありましたね」

うーん、今回の一局は、期待が高かった分、残念だった 豊島の終盤の強さは見れずじまい
豊島の強さはこんなものではないはず 豊島のNHK杯、また、来年に期待! 
第19期 銀河戦
本戦Cブロック 3回戦
遠山雄亮四段 vs 藤倉勇樹四段
対局日:2010年10月6日
解説:小林裕士六段
聞き手:村田智穂女流初段
記録:井道千尋女流初段

ブロガー遠山の登場 どんな将棋を見せてくれるか
藤倉は2連勝中、遠山は予選で近藤に勝って本戦進出 2人とも30才

22年度の成績は、藤倉4勝5敗 遠山12勝2敗 2人の対戦成績は藤倉の1-0
遠山の成績がハンパなくいいね すごい(^^;

解説はデカコバだ デカコバ、でかっ! さすが185cm 93㎏だ
聞き手の161cmの村田がすごく小さく見える
あら、年鑑を見ると、遠山もけっこう背が高いね 183cm 70㎏か こっちはスマートだね

デカコバ「2人とも振り飛車党、藤倉は角道を止めて四間にするイメージがある
 遠山は三間かゴキゲンにするイメージ 相振りになるか、遠山が居飛車にするか」

先手藤倉で、相振りになった ▲三間+美濃vs△向かい飛車+△7二金型の囲いだ
デカコバ「遠山が△7二金型が好きなのは知ってました」
へー、細かいところまでよく知ってるね

デカコバ「相振りは力戦なんで、構想が大事 構想を間違うと、作戦負けから押し切られることが多い
 相振りは大差にもなりやすい」

デカコバ「遠山はケータイ事業の編集長をしていて、がんばっている
 忙しいはずなんですけど、将棋も絶好調ですね」
12勝2敗っていうのはすごいよね

序盤、かなりスローペースで進む 遠山のほうはどうやって囲いを固めるか、だったが、
△6三金左と上がって、△7四歩の逆襲を見せた 先手の攻め駒を攻める構想だ

デカコバ「遠山の構想がうまかったかも さすが・・・ これは藤倉、指し手が難しい」
と言っていたが、藤倉のほうも、左銀を玉のほうへもってきて、金銀4枚で固めた
両者、金銀4枚の囲い、ものすごく固い(^^;

デカコバ「相振りの中でも、かなりの持久戦になりました」
ふー、見ていて神経を使う それにしても長い序盤だ 開始からもうすぐ1時間が経つぞ

デカコバ「お互いに何を指していいものか難しい、手詰まりもよう」
村田「お互いにこれだけ固いと、どこから攻めていいものか(^^;」
デカコバ「お二人とも、手厚い棋風なんでね」

開始から1時間を少し過ぎたころ、藤倉が局面を打開した
やはり、先手番だから、という意識があったのだろう
打開した結果、藤倉の銀が死んだが、銀を取られる間に攻めが続くか、という将棋になった

藤倉はもう考慮時間もなくなった 遠山も少ない
デカコバ「藤倉としてはちょっと厳しい戦いかも 遠山が優勢と思うが、秒読みなんでね」

銀損した藤倉、飛車も切っての猛攻!
デカコバ「もう何枚損しても、同じなんで」
藤倉の攻めが続くか、遠山が受けきるか?
一瞬、飛車損になった藤倉だが、
デカコバ「よく見ると、色んな攻め筋がありますね~ けっこう大変ですね~」
おお、意外と大変なのか ドキドキドキ

が、ここで遠山の冷静な受けが出た △7五歩、と打って、先手の9七の角を遮断した手が好手!
デカコバ「△7五歩は大人の指し方でしたね いい手でしたね」
これはいっぺんに後手が手厚くなった 攻めが切れそう・・・
デカコバ「ちょっと攻めが切れちゃいましたかね」

藤倉、いい手が見つからない 遠山は間違える気配がない 
デカコバ「これは完全に藤倉の攻めが切れちゃったかっこうになりました」 

勝勢になった遠山、確実に勝つ、安全勝ちの順もあったのだが、銀を引っ掛けて攻め合いに!
これにはデカコバはびっくりだ 自分も見ていて、大丈夫か!?と思った
デカコバ「遠山は、角が素抜かれるのをうっかりしているんじゃないでしょうね?
 この指し方は非常に危ないですね~」

が、今、絶好調の遠山に、この心配は杞憂(きゆう)だった
遠山は先手玉が必至になるのをきちんと読みきって、攻めに踏み込んだのだった
遠山、相手に形を作らせてあげる余裕! ひゅーひゅー、かっこいいね
遠山はきっちりと必至をかけ、結果、112手で遠山の快勝に終わった

デカコバ「遠山の、序盤で△3二飛と寄った手が印象的だった
 藤倉の攻めを、一手受け間違えれば逆転だったが、遠山が見事に受けきった」
序盤の△3二飛という手は、一見何でもない手に見えて、先手の攻め筋を防ぐ、隠れた好手だったのか

好調の遠山にしてみれば、この銀河戦、まず一勝、というところだろう
先手の仕掛けを封じ、無理攻めしてきたところを受け切って勝った、
という後手番の理想的な勝ち方と思う
最後の寄せは、今の遠山の好調ぶりを感じさせたね うんうん、遠山、磐石の勝ちだった
第19期 銀河戦
本戦Bブロック 3回戦
佐藤和俊五段 vs 野田敬三六段
対局日:2010年9月29日
解説:高田尚平六段
聞き手:山口恵梨子女流初段
記録:野田澤彩乃女流1級

木曜に放送された銀河戦
22年度の成績は、野田6勝5敗 和俊5勝6敗 2人は初手合い
野田は本戦で2連勝中、和俊は予選でタナトラに勝って本戦進出

解説の高田「野田は基本的に居飛車党、形にとらわれず自分で将棋をつくっていく
  和俊は振り飛車党、ゴキゲン、石田流、相振りを指す」

高田さん、品のある顔つきや穏やかな声で、皇室関係の人のように見える

雑談で、高田「野田は山歩きが好きで、神吉がつけたあだ名が『ジャングル野田』
 関西奨励会の幹事を長年やっていた
 和俊は外見はクールに見えるが、将棋に対しては熱いものをもっている
 プロ棋士の全公式戦の棋譜を、女流も含め、目を通している」

先手野田で、後手和俊のゴキゲン、▲居飛車+船囲いvs△5筋位取り+美濃という戦型
野田の▲7七銀~▲6六銀の進出で、後手は5五の歩が受からないではないか?
聞き手の山口「どうするんでしょうか?」
高田「どうするんだったかな~(^^;」

興味深く見ていると、和俊は5五の歩を取らせている間に、左銀をどんどん進出させる作戦に出た
なるほどね~ 高田「和俊らしい、動きのある将棋」

野田は右の銀も中央に上がり、2枚銀で押さえ込みを狙った
先手陣は玉が薄い こういう薄い玉形は、見ていてハラハラして楽しい
高田「野田が押さえ込むか、和俊がさばくか」

野田が▲3五歩と後手の角頭を攻めた手に対し、和俊は角を見捨てて攻め込んだ!
は、激しい将棋だ 面白い
高田「どうなんでしょうか これで後手の攻めがつながっているんでしょうか」
後手の攻めはちょっと細いように思うが、先手が実戦で正確に受けきるのは大変だと思ってみていた

ここから、野田の指しまわしがすばらしかった
△6六歩のタタキに、強く▲同玉! 玉がモロに露出だ 
高田「うわ~ ▲同玉ですかあ 道なき道を行くジャングル野田が出ましたね」

さらに、▲7八玉と狭いほうに逃げる、実に指しにくい手! 8八には角がいて、壁なのだ
高田「うわ~ 狭いほうに! 大胆ですね~」

さらにさらに、野田の受けの妙技が止まらない
▲7六銀、という、盤上この一手、と思える手厚い銀打ち、これには本当に感心した
この一手は、指されてみるとピカピカに光っている の、野田、強い!

山口「野田は一貫して最強の受けを指していますね」
高田「和俊、困ったんじゃないかな~ 野田の最強かつ、非常に冷静な受けが続いてます」 

その後も、まったくブレなかった野田、安定した指しまわしを続け、
最後は攻め合いでキッチリ寄せきった 野田、会心の勝利! つ、つえーーー!

高田「和俊が軽快に動いたが、野田の大胆な受けがすばらしかった
 終始、野田の強い受けが目立って、野田の真骨頂が出た快勝譜だった」

この一局、野田の快勝譜を通り越して、会心譜だったと思う マジで、とても強い勝ち方だった
受けの妙技を存分に魅せたね
実は、自分はこの一局、見る前は全然期待していなかったのだ(^^;
それが、こんなハイレベルな野田の指しまわしが見れるとは・・・ 伏兵野田、あなどれない!

終局直後、野田も満足だったのだろう、すごくうれしそうな顔だった
事前に期待していなかった分、見ていたこちらとしても、とても得した気分だ
いや~、野田、ホントに強かったよ 
「最強の受け」を連発して勝つ、という将棋はなかなか見れるもんじゃないからね 実に面白かった!
ネット中継のページ、充実してますね
正直、タニーの解説会よりも、かなり詳しいですね(^^;
ネット中継での多人数での検討と比較すると、どうしても、タニーひとりの検討では、分が悪いですね

ネット中継のページでは、99手目あたりの攻防は、羽生の直接の感想も書かれてますもんね 
以下、一部抜粋します ↓
※▲2四飛だった。△3五飛なら▲3六銀!△同飛▲2七角で先手勝ち筋。飛銀両取りになっている。▲3六銀は羽生の指摘。

こんなの、浮かびませんよね うう、さすが羽生・・・

最後の投了直前、△3三玉と逃げたらどうだったか、というのも、渡辺、羽生、
両者ともキッチリ読み切りだったんですね
(タニーの解説でも、△3三玉なら、先手はこんな感じの手かな~、という雰囲気で、
 桂を打って後手玉を寄せていましたが、ややあいまいでした)

でも、ナマでプロ棋士が見れる、というのが解説会の醍醐味なんで、また別の楽しさがあるんですけどね
次の第6局の解説会は、15日、有吉九段です 正直、有吉御大には荷が重いと思いますけど・・・(^^;
でも、今のところ、その日も解説会に行く予定です
何しろ、もうすぐ愛知に引っ越す自分にとっては、最後の解説会になるかもしれませんのでね
休憩時間が終わり、解説会が再開された

タニー「みなさん、すいません 終局の手数当てクイズに影響を及ぼす、解説間違いをしてました
▲2四飛、と角を取ったときに、△同銀ではなく、△3五飛、とする手がある、と奨励会員が言ってました
先ほど、私の解説を信用して短い手数を書いた方には、申し訳なかったです(^^;」
お客「(笑)」
おお、そんな絶妙の返し技があったのか
タニー「いかにも羽生玉は寄りそうだったんですけど、バランスが取れていたんですねえ」

渡辺が、▲3四金、▲3六銀と投入して、手厚く指している
タニー「本当に申し訳ないんですが、全然終わらない将棋になってきました(^^;
▲3六銀の局面、わずかに渡辺に分があると見ているんですけど・・・」

タニー「先手は竜が2枚、対して後手は角が2枚 このままだと竜と角の差が出るので、△5六歩と動いていきましたね 対して渡辺は手堅く▲4六桂ですか △2六金が気になりますけどね」
お客「今、何手目ですか」
タニー「その話題には触れたくないんですが(^^; 118手目です」

タニー「▲6二竜と入りましたか これは成立していそうですね これは先手が得しましたね
気がつきにくい手でしたね しかし、▲9一竜と香を取らずに▲7一竜左ですか・・・ 
ここで▲5四桂と跳べないようでは先手、自信がなくなってきました」
お客「谷川さんの言うことには間違いない」
タニー「最近、あんまり自信がないです(^^;」

タニー「渡辺は▲3七歩、ますます長引いてきましたね ▲7七桂ですか はいはい
ケータイでお調べの方、間違えていたら、即、指摘してくださいね」

タニー「プロでも、見たことがない形っていうのは、考えるのがイヤなんですよ
後手の陣形は桂馬で囲っていて、見たことがないかっこうです」

タニー「▲7一竜右~▲2四香~▲6一金の攻め筋がありますね」
本譜、この攻め筋が、実現することになる
後から振り返ってみると、▲9一竜と2手かけて香を取った、
このトリッキーな順が、渡辺の勝因ではないだろうか?
まあ、難しすぎてよくわかんないんだけどね

タニー「△5五桂の王手で、どこへ玉を逃げるか・・・ 
▲5六玉と上がると、△5四桂という手が詰めろですね 桂馬がいっぱいで見にくいですけどね
△2四角右とする可能性もあるので、複雑な終盤ですね~」

タニー「横歩取りの将棋は100手を超えたら、熱戦なんですけどね もう140手越えてますね」
どっちが勝ちなのか、タニーにもまだわからないようだ

渡辺の▲5二金の王手に、△3三玉と逃げる手を検討していたときだった
タニー「あ、終局してますね ▲5二金△同銀▲5一角まで155手で渡辺の勝ちです」

タニー「最後、△3三玉と逃げてみたかったですね このほうが多分、難しくて、先手玉に詰めろがかかっているので、渡辺さんにもプレッシャーがあったと思うんですけどね すぐにはわからないですね ▲5一角をうっかりした可能性もありますね
(総まとめとして)渡辺が難しい将棋を勝ちきった、羽生もよく踏み込んだ」

うーん、熱戦だったね 羽生は駒の効率が悪かったか 渡辺は、竜2枚を、うまく活用したね
羽生には、最後に△3三玉と逃げて、詰むや詰まざるやの見せ場を作ってほしかった
▲9一竜、と1手で取れるところを、2手かけて取ったのが勝因とすれば、
ものすごいレベルが高い将棋だったことになるね

さて、終局の手数当てクイズだ 155手から近い人10人に賞品が当たりました
私は、160手にしていたので、3位になりました! ははは
書き間違いから、160手と書いたのですが、ラッキーな結果になりました

タニー「こんな長手数となる、と予想された方は、私より強いです」

で、賞品(私はタニーのサイン入り詰将棋本をもらった)をもらうときに、なんとタニーに握手をしてもらえる、というおまけつき!
タニーのほうから右手を差し出してくれて、しっかり握ってくれました!
握手をしてみたところ、タニーは手が大きくて、握力もけっこうしっかりある、という印象でした
少なくとも、私よりは握力があると感じました

実は、私は10年ほど前、羽生さんに握手してもらったこともあるんです
そのときの印象は、羽生さんは手が細くて、握力もあまりない、という印象だったんです
でも、タニーは握力がありましたね 握手すれば、なんとなく握力がわかるんですよね
これで、羽生、タニー、両方と握手したことになりますね
タニーに握手してもらって、感激でした

将棋も熱戦だったし、何よりタニーに握手してもらえて、いい思い出になりました(^^) (終わり)
PM5時、谷川九段(以下、タニー)登場 拍手が起こる
お客は最終的には80人くらいいたと思う
タニー、スラッとしてるわあ 中年太りのカケラもないね

タニー「えー、みなさんこんばんは 今日は来ていただきありがとうございます
今日は終局まで解説会を進めていきたいと思います」

タニー「1局目は終盤で羽生に錯覚があり、渡辺の勝ち
2局目は渡辺がしっかり読みきって勝ち 3局目は渡辺良しから、羽生の△7五金とじっと歩を補充する手が好手、このシリーズこの一手、という好手だったと思う、それで羽生の逆転勝ち 4局目は羽生の逆転勝ち」

タニー「羽生名人の作戦は、この竜王戦、3局連続して横歩取りでした 
羽生の後手番は、今期半分くらい横歩取りを指していますね」

タニーはあんまり雑談なしで、解説を進めていく 
技術的な話が中心の解説会だったので、このブログに書くこともどうしても符号が多くなるが、もう仕方ないところか(^^;

タニー「先手は▲8七歩を保留して、△8五飛を嫌いましたね 後手は飛車を左右に振って、先手に飛車をぶつけられて交換を拒否、一見すると後手は何をしたかわからないが、先手も▲2八銀と、銀を逆方向に上がらされた、▲7五歩も伸びすぎの可能性がある」

タニー「山崎、豊島、菅井、そして私、というメンバーで研究会をやってるんです 最新情報を、若手に教わってます(^^; 豊島君と菅井君の年齢を足しても、私より下、ということで」
お客「(笑)」
タニーは47才、豊島20才、菅井18才ですもんね

タニー「封じ手の局面、検討陣は、先手を持ちたい、という人が多かったです 先手は一歩得で、▲4五銀がいい形 しかし、将棋は優勢勝ち、という概念はないゲームなので、どこかで渡辺は具体的に動いていかなければならない だからバランスは取れていると思う」

渡辺が▲9七角と上がって、▲6四角切りを狙って、動いていった
タニー「渡辺が攻めて行きましたね ▲3三歩成です ▲6四角も行きました
しかし、後手も駒がほぐれましたよ 6四の銀もさばけて、2二の銀も壁でしたからね」

タニー「最前列で、ケータイで棋譜を見ていらっしゃる方が・・・(^^;
今、次の一手クイズというのを、非常に出しにくい時代になりました
ケータイを持ってる人は次の手をもう知っていますからね(笑)
そこで、今日は、次の一手クイズをやめて、終局時の手数当てクイズ、にしたいと思います」

今回も来ていたマジカルエミちゃん「マジカルエミです! 現在の手数は?」
タニー「81手です」
エミちゃん、今回はタニーということで、静かでしたね いつもは質問しまくるのに、それほど発言もありませんでしたね
タニーが前に立って解説していると、空気が張り詰めて、緊張感がありますもんね

タニーは棋譜より先の展開を解説していく 後からスタッフから棋譜を受け取ると、解説のとおりに実戦が進んでいる、というパターンだ さすがタニーだ

実戦、どんどん手が進んで、羽生玉が寄るや寄らざるや、なんだかもう終局しそうではないか?
タニー「先手は駒損なので、寄せがないとダメ」
お客「▲7一銀と縛れば?」
検討するタニー「これは相当受けにくそうですね~」

98手目、△2三銀のところで、終局の手数当てクイズになった
常連のおじいちゃん「▲2四飛と、切ってから縛れば?」
タニー「そうですね ▲7二金と縛って、これは非常に厳しいですか・・・ 渡辺が大きなチャンスを迎えてますね」
な、何い~ まだ5時台なのに、もう終局寸前ではないか? 羽生がこんなあっさり負けるのか?

で、終局の手数当てクイズ、私はどうするかな~、と思ったが、羽生だからなんとかするかも?と思い、まあ長めに130手、と書いておくか、と思った しかし、「130」と紙に書こうとして、なぜか「3」より先に、「0」と書いてしまった うわ、書き間違えた
もう、訂正するのもめんどうくさいので、「0」を「6」に書き直して、「160手」と書いた
さすがに、160手は長すぎるか、と思ったが、これが後々、大きな意味を持つことになった (つづく)