第20期 銀河戦
決勝トーナメント 1回戦 第7局
久保利明九段 vs 佐々木勇気四段
対局日:2012年6月28日
解説:先崎 学八段
聞き手:中村桃子女流1級
記録:野田澤彩乃女流1級

久保は木村に勝ち 佐々木勇気は、山口アマ、伊奈、松本、浦野、大平に勝って決勝トーナメント進出
平成23年度の成績は、久保21勝26敗 佐々木勇気26勝14敗

解説の先崎「久保は、さばきのアーティスト ここ半年くらい絶不調だった 
 タイトルも取られてしまった ここらで立ち直りのきっかけをつかみたいところ
 佐々木勇気は17才(収録時)の現役高校生 将棋界のホープ 鋭い将棋を指す
 私が17才でプロになったときは、こんなに強くなかった」

先手久保で、▲三間飛車(浮き飛車でない)+美濃vs△居飛車+船囲いになった
久保が積極的に左銀で玉頭銀に出て、この銀が大活躍することとなった

駒組みが終わり、先崎が「私は久保みたいな将棋は怖くて一生指せない あこがれの目で見ています」
と言っていた刹那、先崎「ほらこんな手が! 思いつかないです これはねえ」

久保、玉頭銀を活用しての、機敏な1筋の端攻め 
なんと無条件の香のタダ取りに成功し、これがもう勝因になった

佐々木勇気としては、駒組みに工夫がなかったと思う 
そこへ持ってきて自分から仕掛けて、歩を渡してしまったものだから、モロに端攻めを食らってしまった
船囲いに対して、玉頭銀の成功例の典型になってしまった
私は居飛車党なので、どうやって玉頭銀を受けるか興味を持って見ていたのだけど(^^;

先崎「これ後手、困ってるんじゃないかなあ 
 ほとんどダメだろうけど、ここからの佐々木勇気の粘りが見もの」

先崎の解説では、もう相当に先手優勢とのことだったのだが、香の丸得のこの将棋が、
終盤、攻め駒が足りるかどうかのギリギリになったのだから怖い
しかし久保は最善と思える順を指し続け、勝利を手にした  111手で久保の快勝

船囲いには玉頭銀が天敵だね 狙いがわかりやすく勝ちやすいと思うので、
アマ級位者に、特におススメの作戦だ 

この一局、見所は、終盤の最後のほう、佐々木勇気の粘りだった
先崎が何度も「もうダメ、これは投了」と言ってからの、佐々木勇気は根性ある受けの手を連発した
85手目で「もうダメ」と言われてから111手まで伸ばしたのだからすごい
この粘りは見ていてちょっとした感動ものだった これはぜひ見習わないといけないなあ

最後のほう、先崎は全然手が見えてなくて、対局者2人のほうが明らかに上回っていて、
先ちゃんの終盤力の衰えを感じずにはいられなかった 先ちゃん、これではB1復帰は無理っぽい・・・ 

あと、聞き手の中村桃子女流、聞き手役がうまい 質問とか、相づちの打ち方とかね
ストレスなく見ていられる これからもがんばってほしい
2012.08.30 最近のこと
最近の近況をば

将棋はほとんど指してないです 友人Nと2週に1局、ネットで指しているくらい

以前、私は週1でヨガをやっている、と書いた 
私の母のやっているヨガ教室に通っているのだ 1年半経った今も続いている
最初は、付き合い程度でやっていたのだけど、近頃はクセになってきた
週1で、1時間半ヨガをやるのは、今の私にちょうどいい運動になっている
非常にゆったりとしたヨガで、「死体のポーズ」といって、寝ているポーズを頻繁にするので、
それほど疲れない

ここのところ、非常にお客さんも増えてきていて、借りている場所が手狭になってきたので、
他の場所も借りて計3ヶ所でやっている、という有様だ 母は教えるのがうまいのだ
それに、年を取った人ができる手軽な運動ということで、ニーズもあるのだろう 好評なのもうなずける


ピアノをまた弾き始めた まあ、ゆっくりとしたバラードしか弾けないんだけどね
尾崎豊、鬼束ちひろ、宇多田ヒカルといったところを弾けるようにがんばろうと思う
それから、ギターもまたやろうと思っている 浜田省吾ね
簡単なコードを知っているくらいだけどね 浜省を弾き語りできると楽しいだろう


それから、昔の映画を見ている DVDじゃなくて、VHSのビデオテープを買って見ている
なんでVHSかというと、すごく安く売っているから(^^;
なにしろ、1円で売っているのだ 送料が400円ほどかかるけどね
画質はそんなに気にしないのだ 
おススメの昔の映画(邦画)を挙げておきます 以下のものは、TUTAYAには置いていなかったです

・王手 
将棋の映画 真剣師が、プロに挑むというストーリー
赤井英和の指し方、かっこいいです 大阪弁がふんだんに聞ける

・どついたるねん
ボクシング映画 これも主演は赤井英和 監督も「王手」と同じ坂本順治
実際にボクサーだった赤井が抜群にかっこいい 減量のシーンが印象深い
これはオークションで買った

・病院へ行こう 
大怪我をして入院したら、ロクに注射もできない新米の女医(薬師丸ひろ子)が担当になってしまう、
というストーリー 主演の真田広之が抜群の演技力を見せてくれる

・僕らはみんな生きている
サラリーマンが、政情不安定な発展途上国に出張したところ、内戦にまきこまれるというストーリー
これまた真田広之の演技がピカイチ 山崎勉、岸辺一徳もすごくいい味を出している
監督は「病院へ行こう」と同じ滝田洋二郎

・アドレナリンドライブ
冴えない日々を送っていた若い男女2人が、ふとしたきっかけで、ヤクザの事務所から大金を盗みだし、
大金を持って逃げまくるというストーリー 主演の石田ひかりが美人だ

・教祖誕生
ヒマでぶらぶらしていた若者(萩原聖人)が、とある新興宗教(真羅崇神朱雀教)に参加し、
教祖に祭り上げられるというストーリー 原作者でもあるビートたけしが強烈な個性をだしている
世界観がとても好きな映画  なにげに歌まであるのだ 
♪ちか~らを~ あわせ~て~ しん~じあう~ しんら~ すうしん すざくきょう~ 
家に宗教の勧誘が来たときには、「私は真羅崇神朱雀教の信者ですんで」と言って断っている


それから、妹が子供を産むことになった 愛知のここの実家のほうの病院で産むとのことで、
今、ちょうど一時的に里帰りをしている 12月に出産予定だそうだ

まあ最近はこんなところです
第20期 銀河戦
決勝トーナメント 1回戦 第6局
藤井 猛九段 vs 佐々木 慎六段
対局日:2012年6月28日
解説:先崎 学八段
聞き手:中村桃子女流1級
記録:野田澤彩乃女流1級

おお、囲碁将棋チャンネルのホームページが、リニューアルされている↓
http://www.igoshogi.net/

先週の土曜に放送された銀河戦 藤井の登場だ そして解説に先ちゃんだ
藤井はデビル中田、渡辺に勝ち 佐々木慎は平藤、青野に勝ち決勝トーナメント進出
平成23年度の成績は、藤井15勝20敗 佐々木慎15勝17敗

解説の先崎「藤井は私と同い年 もうベテランという感じ 
 竜王だった頃の、藤井システムの印象が強い 前期不調だったが、今期は復調して王位戦を戦っている
 佐々木慎は藤井より10才若い中堅どころ 研究熱心で、終盤よく手が見える
 両者振り飛車党」

先手藤井で、角交換型の▲振り飛車vs△居飛車になった 双方、美濃囲い
先崎「藤井はここのところ、角交換する振り飛車をよく指している 
 この戦型の成績はそんなに良くないんですけど、意地になって指している(笑)」

序盤、角交換する前にも、一手一手、駆け引きがあった 細かい手順だ
先崎「藤井らしい、凝った序盤」
先手の布陣が立石流のようになって一段落した、と思えたところが、下図、先手の藤井の手番 
先崎に「あれ、すごい手が出ましたね! これは気がつかなかった なるほどね~ ジャブです」
と言わせた一着とは? 

後手:佐々木慎
後手の持駒:角 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・v金v銀v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・v金 ・ ・v玉 ・|二
|v歩 ・v歩v銀v歩v歩 ・ ・ ・|三
| ・ ・ ・v歩 ・ ・v歩v歩v歩|四
| ・v歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ ・ 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ 金 飛 ・ ・ 銀 玉 ・|八
| 香 桂 銀 ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 歩 
先手:藤井

▲7四歩 △同 歩 ▲6五歩 △6二飛 ▲6四歩 △同 銀
▲同 飛 △同 飛 ▲5五角


藤井、上図から▲7四歩! いきなりの仕掛けだ ここに目が行くか~ さすがだな
ところが! この手がなんと、敗因になってしまったのだから、全く怖い
この後、互いに引くと作戦負けになってしまうため、一本道で進み、一気に終盤に突入した

そこから、藤井は竜を自陣に引きつける構想で、全駒を狙った・・・ おお、いけるか?
がしかし、佐々木にうまく食いつかれ、先崎「これは網が破れたんじゃないかな~」
佐々木の攻めがつながってしまった

藤井が特に悪い手をやったとは思えないのだけど、どうにもこうにも、
勝ち味がない展開になってしまった 先手は左の金銀が、戦いに全く参加していない
先崎「藤井は先行逃げ切り型だが、その持ち味が出にくい将棋になってしまった」

藤井の玉だけ終盤になり、上部から潰されて、負けた 完敗だった 116手で佐々木慎の勝ち
(総譜は上記HPで見れます)

先崎「藤井は、仕掛けてうまくいくと思っただろうが・・・」
上図からの▲7四歩が、機敏な手に見えて、敗因になってしまうとは、めずらしいこともあるものだ
先ちゃんは、いつもどおり解説がうまかった 候補手のバリエーションがよく見えていた

藤井の良さは、やはり序盤戦術の巧みさと思う じっくり駒の繰り替えをする将棋がうまいのだ
序盤が長い将棋が、藤井にとって力を発揮しやすいと思う
本局は、いきなり戦いにしてしまい、持ち味を発揮するヒマがなくなってしまった

藤井は、角道を止めて、長い序盤に持っていったほうが、力を発揮できるのではないだろうか?
だから、矢倉も合っていると思う
角交換振り飛車は、序盤があまり手数が伸びないため、どうなのだろうか、と思った 

藤井のこの前の一局、渡辺との一局では、局後の感想戦で、
渡辺は「戦いが始まってから、一本道で変化のしどころがなかった」
この一局では、藤井が一本道で変化のしようがなく負けた、という、逆の立場になってしまった(^^;

この一局、序盤の戦いが始まった直後くらいまでが、先崎の解説が聞き応えがあった
24でいうと、初手からの両者の駒運びが、中級者くらい同士でありそうな指し方だったのだ
しかし、先崎「難しい将棋ですねえ どっちがいいんですかね シンプルな局面なんですけどね」
こういう序盤も、プロでもありうるのか、いろんな序盤があるものだ、と思わされた一局だった
鈴木大介 八段vs谷川浩司 九段 NHK杯 2回戦
解説 杉本昌隆 七段

矢内、長い髪を下ろして、とてもいい 今週は服も黒でビシッと決まっている いいねー

大介は1994年四段、竜王戦1組、順位戦B1 1回戦で千葉に勝ち NHK杯の本戦出場は16回目
タニーは1976年四段、竜王戦2組、順位戦A級 1回戦シード NHK杯の本戦出場は33回目

杉本「大介は今期好調で、勝ちまくっている印象 
 タニーは理事職が忙しい、今期はまだ対局数が少ないのでこれから」

事前のインタビュー
大介「タニーは切れ味鋭い終盤型、居飛車党だが、相振りも指すので、自分にとってやりづらい相手
 序盤から手厚く指して、光速の寄せが出ないように気をつけたい」

タニー「大介は早見え早指し、今期は成績もいいので強敵と思う
 NHK杯はここのところ、あまりいい思い出がないんですけども、
 今日は自分のペースを守って落ち着いて指したい」

2人の対戦成績は、大介7勝、タニー6勝とのこと 
タニー、直前の銀河戦では、大介に完敗だった タニーが復調していると良いけど、と思って見ていた

先手大介で、▲中飛車+高美濃vs△居飛穴という図になった
初手から▲7六歩△8四歩、この時点で、駒組みの完成形が読めた人も、居るかも?
私はそこまでは読めません(^^;
ただ、感想戦で大介「居飛車党の人の中には、穴熊に組めて良しと思っている人も多いので、
 そういう人とは何回やっても、この駒組みになる」とのことだ

さて、戦いが始まり、大介が▲9五角から揺さぶりに行ったところ
大介はこの戦い、なんか、相当に指し慣れていそうで怖いなあ タニー、大丈夫か? 

▲2五桂と元気よく跳ねた大介、杉本が「この桂がタダで死ぬ心配はもうないでしょう」と
解説していたのに、△2四歩からのんびり取りに行ったタニー え~、タニー、大丈夫か?

なんか、振り飛車の左桂に、天使の跳躍をあっさり許しているタニー 大丈夫なのか?

杉本「ちょっとイヤな流れですね 居飛車側を持っていると」
さらに、杉本「ここまでは、大介はやりたいことはやった、という感じですね」

竜をズバッと切って、さらに馬も切って、バンバン攻めている大介 タニー、これはもうダメでは?

大介の手の勢いが止まらない いつも最強の手が返ってくる感じだ 
タニーの指し手からは、元気が感じられないんだよね こりゃーダメだ・・・orz

結果、89手にて大介の快勝 快勝というか圧勝だった 大介は5回、考慮時間を余しての勝ち
杉本「大介の駒さばきが見事だった タニーに力を出させなかった
 大介は、波に乗っているな、と感じさせた」

対局開始前から、この勝ちは決まっていた、という空気すら感じた一局だった
大介の指し手、流れに乗って正確で、一局を通して「大介流の居飛穴退治」という講座番組を
やっているかのようだった

感想戦で、大介「本譜はけっこう、研究どおり行ったので、良かった」
 タニー「桂を取って喜んでいる局面では、なかったですね」 

中飛車党の人にとっては、これ以上ない居飛穴退治のお手本だったと思う
私の感想「タニー、相振りにしてくれていれば・・・orz」
第20期 銀河戦
決勝トーナメント 1回戦 第5局
鈴木大介八段 vs 金井恒太五段
対局日: 2012年6月21日
解説:塚田泰明九段
聞き手:矢内理絵子女流四段
記録:野田澤彩乃女流1級

おお、聞き手が、やうたんだ 銀河戦で矢内を見ると、なぜか得した気分だ(^^;
ちなみに、このブログの右上に、矢内の写真を貼ったのは、私ではないです
友人Nです 写真を選んだのもNなんで、これはNの趣味です(笑)
・・・私には写真をブログに貼り付ける技術がないです(笑)

鈴木大介は、豊島、タニー、三浦に勝ち 金井は、田中魁秀、村山、飯塚に勝って決勝トーナメント進出
平成23年度の成績は、大介15勝15敗 金井20勝18敗

解説の塚田「大介は色々なところに振る振り飛車党、受けがうまい、相手の攻めをいなすのがうまい
 金井は、バランスのとれた居飛車党 礼儀正しい人で、将棋も礼儀正しい(笑)」

先手大介で、角交換から、なんと相振りになった やったー、相振り、見たかったんだよね
金井が飛車を振った瞬間、矢内は「おおっ」と声を上げた
矢内「思わず『おおっ』と言っちゃった(^^;」
塚田「角交換型の相振り、完全な力将棋ですね」
矢内「塚田九段は、相振りは?」
塚田「指さないです」
そうだよねー 塚田の相振りなんて見たことがない そもそも振っている塚田を見たことがない
いや、そもそも塚田の将棋自体を最近(以下略)

矢内「金井五段のことを『将棋界の貴公子』と呼んで、遊んでいるんです(^^)」
そうなのか、金井君、なかなかイケメンだもんね
どういう反応を塚田が見せるかと、期待したが、塚田は淡々と将棋の解説をしていた・・・
おーい、そこはツッコまないとダメだろう、「矢内さん、金井君に口説かれたら、どうしますか」とか、
「じゃあ、矢内さんは何と呼ばれているんですか? 女王さまですか」とか、
話を発展させないとダメだろう ちゃんと頼むよ

局面、お互いに金無双、飛車を▲8五飛、△2五飛と双方が高飛車にして、面白い駒組みとなった
大介から果敢に端から仕掛けた
金井も「待ってました」とばかりに飛車交換、一気に激しくなった いいよいいよー 
塚田「金井が、大介の攻めを引っ張り込んでいる感じ」
大介は今期の銀河戦、勢いがいいし、金井は若くて元気、両者の気合いがぶつかっていて面白い!

塚田「これは先手の大介の攻めは、歩が一枚足りない、受けきれそう」
しかし、考慮時間が大差、残り▲9回vs△0回になってしまった 金井、受けきれるか?
塚田「これは金井がどうやら、受けきった」と言っていたのだが、
矢内「桂で角銀両取りがかかりますが」
塚田「そうか この桂があるのか 攻めが切れてはいないのか」
って、それはずいぶん前からある手、なんでプロが見落としているのか?(^^; 

攻める大介、受ける金井 大介の攻めがつながって、一気に後手玉を寄せるか?
それとも、金井が受けきって見せるのか? 見ていてハラハラ、実に楽しい

塚田の解説によると「金井が受けきれそうだったのが、金井がミスして、大介の攻めがつながった」
ということだ だんだん先手は、駒損を回復させてきたもんね 

大介、後手の急所の香を、詰めろをかけながらタダ取り、という手が回ってきて、
ついにハッキリしたポイントを上げた これは先手が勝つパターンだ
あら、塚田が先手玉がトン死する筋を解説している 矢内も詰みを読めているね
そうか、先手玉は、今、詰めろがかかっているのか
まあ、先手は誰あろう、鈴木大介だ ここは一手だけ守っておけば、先手は絶対安全、楽勝モードだ

・・・って、おいいい、大介、自玉を放置で後手玉に必至かけちゃった! 
あらあああ こ、これは!? こ、ここれは・・・ やっちゃった!

塚田「(先手玉)詰んでますよね」
王手された大介、自玉を眺めて、目をパチクリ、そして放心状態に陥った
大介、態度と表情にモロに出るから面白い(笑) いや~、作ったようなトン死だね

大介は考慮時間が3回ほど余っていたのだけど、全部使い切り、全てを悟って投了した
塚田「こんなトン死はひさしぶりに見ました」
あーあ、言われちゃったよ大介 92手で金井の大逆転勝ち  

うわー、これは面白かったー 見ている分には、これは抜群に面白かった 大介には悪いが(^^;
一気に終盤に突入したこの将棋、後手玉が寄るや寄らざるやのスリル満点、
大介がはっきり良くなって、1回受けに回っていたら、楽勝だったのが、受けなかったたために
トン死で大逆転負けという結末 これは実に面白い見世物だった(笑)

感想戦の時間がたっぷりあり、それがまた充実していた
塚田の解説では「金井が正しく指せば受けきれるところをミスして、大介に逆転を許した」と
いうことだった しかし、感想戦で、大介「ずっと私が良かったですよね」 金井「はい」
塚田の大局観、全然はずれていたのだった これまたウケた(笑)

それにしても、感想戦で対局者の2人の言っていることのレベルが高いこと!
塚田が全く触れていないことがいっぱい出てきた 塚田さん、相振りに関しては素人同然(^^;

最後のトン死について、大介「誰でも1回受けるよなあ
 受けたら(相手が)即、投了するかもしれないもんね」

この対局、最後のトン死が面白かったのは、そこまでのハイレベルな戦いがあったればこそだ
ファインプレーの連続で盛り上げておいて、オチはトン死、という最高に人間味あふれる一局だった 
第20期 銀河戦
決勝トーナメント 1回戦 第4局
屋敷伸之九段 vs 高崎一生六段
対局日: 2012年6月15日
解説:野月浩貴七段
聞き手:北尾まどか女流初段
記録:伊藤明日香女流初段

土曜に放送された銀河戦
屋敷は、ハッシー、高橋に勝ち 高崎は福崎、泉に勝ち決勝トーナメント進出
平成23年度の成績は、屋敷18勝13敗 高崎は20勝13敗

解説の野月「屋敷は、つかみどころのないのが特徴、攻めも受けも自在のオールラウンダー
 高崎は現代振り飛車の申し子、最新の形に精通している、豪快に攻めるのが好き」

先手屋敷で▲居飛車vs後手高崎の△角交換型の振り飛車になった
屋敷は銀2枚を前線に繰り出し、高崎は2枚の金の配置が独特だ 双方、個性ある駒組みとなった

野月「後手の角交換振り飛車は、千日手含みで、スキを見つけたら仕掛けてくる
 私のような居飛車党から見たら、タチが悪いですね(笑)」

雑段で、野月は屋敷と同郷(北海道)とのことで、親しいそうだ
野月「屋敷とは奨励会に入る前、数百局は指した 10番中、1局くらいしか勝てない
 いつもボコボコに負かされた 屋敷は読むスピードが速い、並の棋士の倍の速さくらいではないか」

さて、この将棋、接戦で、長い将棋になり、難しかった
私は疲れていたのかもしれない、見終わるまでに、4回も寝てしまい、
そのたびに巻き戻して寝た箇所から見直す、というハメになってしまった

4回も寝たのでは、内容がどうにもこうにも頭の中で整理できなかった
クーラーをつけるまい、とガマンしていて、つけなかったのだけど、それもマイナスに働いた

結果は117手で屋敷の勝ち
野月は「終盤が際どく、銀河戦の中でも、名局だった」と言っていたけど、
お互いに疑問手もあったようなので、それほどでもないかな、と思った
しかし、とにもかくにも、寝まくってしまい、感想がない 
もう5回目を見るのはイヤなので、これで終わる
渡辺明 竜王vs深浦康市 九段 NHK杯 2回戦
解説 屋敷伸之九段

矢内「みなさん こんにちは やうたんです」
とは言わなかったが、矢内の司会でいつものNHK杯が始まった
髪を下ろした矢内、いいよいいよー 服も、もっと派手でもいいよー

今週は渡辺と深浦か そして解説に屋敷、豪勢な顔ぶれだ
渡辺は2000年四段、竜王8連覇中、A級、王座も保持 前期NHK杯は準優勝 本戦は11回目の出場
深浦は1991年四段、竜王戦1組、A級 1回戦で門倉に勝ち 本戦は20回目の出場

解説の屋敷「渡辺は居飛車本格派で、矢倉を得意とする 序、中、終盤、スキのない棋風
 深浦も居飛車党で、最近は攻撃に重点をおいた積極的な指し方が多い」

事前のインタビュー
渡辺「深浦とは、過去の対戦では負け越しているので、非常にイヤな相手です(笑)
 昨年は準優勝だったので、それ以上を目指したいが、初戦から強敵と当たってしまったので、
 まずは今日の対局をがんばりたい」

深浦「渡辺は鋭い攻撃が特徴と思います 最近は色々と幅が広がって、倒しにくい相手
 NHK杯では、なかなか渡辺に勝てていないんですけど、集中力を高めてがんばりたい」

2人の対戦成績は、渡辺7勝、深浦12勝とのこと 
つい先日の8月10日にあった順位戦A級では深浦が勝っている

雑談で、矢内「渡辺は、ブログをまとめた本を出しまして」
屋敷「あ、そうなんですか」
・・・って、屋敷さん、知らなかったのか(^^; 
(ちなみに私は買いました、でもまだ読んでないけど)

先手渡辺で、横歩取りになった ▲中住まいvs△8四飛+△5二玉型の中原囲い

駒組みが終わり、屋敷「後手、できれば何も動かしたくない」と言っていたが、
深浦が9筋から積極的に動いた
屋敷「端攻めだけでやられちゃう可能性がある」 
どうやら、深浦の新工夫の攻めとのこと どうなるか楽しみだ

深浦、決断の△5四角という筋違い角を打ち、攻めを続けようというところ
うーん、これは味が良さそうな角だぞ 
矢内「横歩取りでは、△5四角はよく出てきますね」

渡辺、ここは長考か、と思われたが、なんと、わずか1回の考慮時間で決断の▲9六飛!
ええ~、それはモロに深浦の読み筋、大丈夫なのか!? 堂々と、やってきなさいと▲9六飛、すごいな
屋敷「急激に激しくなりましたね 渡辺が少し余しているんじゃないかと思いますが、
 深浦は攻めをつなげるのがうまいですからね」
どっちが読み勝っているのか?

深浦、飛車を犠牲に、金銀の2枚を取ったが、先手玉にすぐの寄せはないようだ
いったん馬を引いて、粘りに出たか なるほどー

渡辺、ずっと、深浦のいい分を聞いていた手をやってきたが、やっと手番が来た
何か攻めの手が指せるが、どうする・・・?
ここで渡辺、考慮時間を1回も使わず、なんと▲7二歩の垂らし!
▲7二歩~▲7一歩成~▲7二と、の3手を間に合わせようというのか、ここに来て、3手の手渡し!
矢内「はぁ~・・・」
屋敷「これはすごい手ですね 深浦が何もやってこなければ、と金作って勝ちますよ、という手
 すごいですね」

3手あるんだから、深浦としては、何かあるだろう 何か? あるだろう? 何・・・も・・・ない?
手を渡されてみると、何もなかった! 先手玉、1筋を伸ばしているので、端がすごく広い
後手は2筋に歩が立たないので、攻めに工夫が利かない

堂々と、▲7一歩成、とした渡辺
矢内「すごくシンプルな戦い方ですね 頭の中がスッキリしてそうな戦い方ですね」
渡辺の頭脳、コンピュータのごとく読み切っているのか デカイ頭部は、伊達じゃない!

屋敷「さすがの深浦も、逃れられないコースに入った感じ
 姿勢が形勢にも現れてますね」
前かがみで考え込んで、うなだれた深浦 のんびりお茶を飲んでる渡辺 これは勝負あった

渡辺は最後、詰ます必要もなかったが、即詰みに討ち取った 87手で渡辺の勝ち
危なげない、快勝だった 圧勝と言ってもいいだろう

屋敷「深浦がかなり工夫した仕掛けを見せたが、渡辺がうまく手に乗って、さばききった
 渡辺の終盤の速度の見切りは、さすがだった」

深浦としては、一直線の展開に自ら持っていって、変化の余地なくして負けたのだから、ショックと思う
感想戦で、深浦「(△2三歩と打っていたため)2筋に歩が利かないのをうっかりした」
そういうことだったのか

それにしても、渡辺の▲9六飛は1回の考慮時間を使っただけだし、▲7二歩は1回も使わず、
渡辺は、やはり強い 終盤で3手も手を渡す手を、30秒未満で指すなんて・・・

渡辺は、脳の前頭前野が、常人の1.5倍くらいありそうだ
一般に、前頭前野がおかしくなると、認知症になると言われている 
渡辺はそれとは逆で、その大きな前頭前野を使って、現状の正確な認知ができているのだろう 
まさに「渡辺の頭脳」恐るべし・・・ 
かの天才、アインシュタインの脳はどこかの博物館に保存されている、と聞く
渡辺も死んだら、脳をどこぞへ寄付してほしいものだ

渡辺が難敵の深浦を一蹴し、強さをまざまざと見せつけたという内容で、面白かった(^^)
第20期 銀河戦
決勝トーナメント 1回戦 第3局
羽生善治二冠 vs 大石直嗣四段
対局日: 2012年6月15日
解説:野月浩貴七段
聞き手:北尾まどか女流初段
記録:伊藤明日香女流初段

大石は、甲斐女流、佐藤和俊、稲葉、日浦に勝ち、羽生は阿久津に勝ち決勝トーナメント進出
平成23年度の成績は、大石32勝15敗 羽生44勝19敗
大石直嗣(おおいし ただし)は、現在23才
竜王戦の6組で優勝し、本戦トーナメントで永瀬に勝ったが、次の稲葉戦で負けている 
なかなか有望な若手のようだ 羽生を相手に、どこまでやれるか

解説の野月「大石は本格的できびきびした手を指す、見ていて気持ちがいい将棋
 羽生は早指しも非常に強い、見ていて楽しい」

先手大石で、相掛かりになった
野月「大好きな戦法なので、解説しやすいです (野月は相掛かりの本を出している) 
 居飛車党のみなさんには、相掛かりを指していただきたい
 激しさの中に、色々なすごい手筋が埋まっているので、
 今まで経験することのないような手筋を見たり覚えたりできるんでね
 大技と小技の組み合わせを考えるのは楽しいです」

先手の大石が、引き飛車から▲3六銀の形を作ろうとしたところで、
羽生が△8五飛型から9筋を果敢に攻めていった 序盤早々の開戦だ
いつもながら、羽生の将棋は積極的だ 見ていてワクワクする
羽生はNHK杯の対局前のコメントでも、いつも「元気のある将棋を指したい」と言っているものね

野月「相掛かりの△8五飛は、ここ数年で出てきた指し方 お互いに相当研究しているだろう」
野月はさすがにこの戦型のスペシャリスト、解説がとても詳しい
研究手を指したのは大石だったとのことだが、羽生はあまり時間を使わず手を返していく
相掛かりを受けて立った羽生の知識量も、ハンパではないのだろう

聞き手の北尾「スピード感のある戦いですね 手番を取りたいけど、取ったときに悩む将棋ですね」
先手は細かく角を、後手は細かく飛車を動かす展開 
「大駒は大きく使え」という格言は全く当てはまらない(^^;

難しい中盤が続くが、大石、非常に落ち着いているように思える 手つきもしっかりしているし、
表情も全く変わらない 何より「形勢で遅れを取っていない」との野月の解説だ

激しい攻め合いに、野月「楽しいですね 一手一手の価値がすごく高い ハラハラします」
野月は棋界でも屈指の攻め将棋だからね うんうん、私も見ていて楽しい(^^)

そろそろ互いに寄せに入るか、という頃、考慮時間、羽生が先に使い切った
残りは、大石▲4回vs羽生△0回だ  
野月「大石は相掛かりを指しなれている、自分らしさを表現できている」
北尾「大石は落ち着いていますね」
野月「形勢、羽生がつらいのではないか 大石は持ち駒がいっぱいあるから」
おおお、これは、まさかの金星か!?
この細かい中盤での応酬を乗り切って、有利に持ち込んだ大石、これはすごい

野月が「先手、普通に受けてどうか」と言っていたところ、大石、豊富な駒を投入して寄せに行った
ここで攻めるのかあ おお、その銀打ち、もしかして決め手!?
・・・が? 羽生に普通に対応されてみると、案外たいした成果をあげられなかった
逆に、羽生が持ち駒をいっぱい持つ展開になってしまった

そして、羽生の2枚飛車の攻めがすごぶる厳しいハメになった あああー・・・
「2枚飛車に追われる夢を見る」という格言があるが、そのとおりになってしまった
羽生が有利になってから、手数はかかったけど、万一にも逆転はないと思えて、
見ていて全くハラハラしなかった さすが羽生、安定感抜群だ 

結果、132手で羽生の勝ち 大石、途中まで追いつめるところまでは行ったんだけど、残念だった
野月「序盤から中盤、虚虚実実の応酬で、一手一手濃密な戦いだった
 大石が良かったと思うが、寄せ方に問題があったとおもう」

大石、負けたが、大器の予感を感じさせた一局ではあった
もっともっと羽生を追いつめてくれれば盛り上がったのだが、まあ仕方がない
羽生が9筋から早々に仕掛け、攻め合いになった将棋で、中盤は見ごたえがあった一局だった

羽生はやはり強い 最近、私はマンガの「ブラックジャック」を読んでいたのだけど、
まさにそれと同じだ思った 「ブラックジャックに手術をまかせたら、もう安心」、
「羽生に優勢な将棋をまかせたら、もう安心」 そんな感じが共通していると思う
第20期 銀河戦
決勝トーナメント 1回戦 第2局
長沼 洋七段 vs 広瀬章人七段
対局日: 2012年6月7日
解説:田中魁秀九段
聞き手:鈴木環那女流二段
記録:井道千尋女流初段

先週の土曜に放送された銀河戦
また解説に魁秀さん、聞き手にカンナちゃんか 2本撮りということがバレバレ(^^;

長沼はアベケン、タナトラ、田村、島、ハタチンに勝ち、広瀬は丸山に勝っての決勝トーナメント進出
平成23年度の成績は、長沼19勝16敗 広瀬32勝17敗

解説の魁秀「長沼は若い頃は駒取り坊主と言われた、バランスの取れたオールラウンダー
 広瀬は、振り飛車穴熊を復活させた」

先手長沼で、▲2六歩△3四歩▲7六歩△5四歩 この4手目の時点で、ある予感がした
これは、後手ゴキゲンの出だし 長沼は、大流行の超速▲3七銀
そして、▲4六銀vs△4四銀の対抗形から、相穴熊に~ 予感的中orz

この形の相穴、無茶苦茶に流行ってるなあ 
超速▲3七銀って、実質、半分近く、相穴になってるんじゃないのかな?

残念ながら見る気がなくなった 暑い夏に相穴熊は勘弁してほしい
結果は92手で広瀬が勝っていた 投了図、ずいぶん差がついていた
魁秀「振り穴のお手本のような勝ち方だった」

んーー、長沼さん、他の戦型にしたほうが良かったんじゃないだろうか
広瀬相手に、超速▲3七銀をやると、ほぼ相穴は確定、そしたら勝ち目が薄い・・・ 
せっかく5人抜きの快進撃で決勝トーナメントに出たのに、いきなり負けで、残念だった
第20期 銀河戦
決勝トーナメント 1回戦 第1局
佐藤康光王将 vs 土佐浩司七段
対局日: 2012年6月7日
解説:田中魁秀九段
聞き手:鈴木環那女流二段
記録:井道千尋女流初段

先週の木曜に放送された銀河戦 
ここから、いよいよ決勝トーナメントだ 16人でのトーナメントが始まる

康光は、長沼と森内に勝っての最終勝ち残り者 土佐は北島と桐山に勝ち、2連勝ながら最多連勝者

平成23年度の成績は、康光は22勝21敗 土佐12勝17敗 2人の対戦成績は康光の5-1
解説の魁秀「康光は、今はオールラウンダーだが、以前は居飛車一刀流だった
 土佐は人間も将棋もひょうひょうとした感じ、早指しでサラーッとした、あっさりした将棋」

雑談で、康光の話題になった
魁秀「康光は、小学校4年くらいから、私の枚方市の教室へ来ていた
 (枚方は、ひらかた、と読む ちなみに枚方市は、私が引っ越す前に居た寝屋川市のとなりだ)
魁秀「中学1年か、2年くらいのときに、彼は東京へ行った
 小さいときに駒落ちでよく対局しましたが、彼が強くなって、あるとき平手で対局したとき、
 矢倉の定跡形になったんですけど、私が定跡をはずしたら、『先生、それ、定跡と違いますよ』と
 言われたことがある(笑)」

さて、先手康光で、相矢倉もようだ 
康光が最近の流行の早囲いにしようとして、お互いに玉の囲いもそこそこに、早々に開戦となった

さっそく積極的に動く康光 元気がいいなあ
魁秀「初心者はマネしないほうがいい(^^; 局面は収まりそうにない」

康光の銀が、単独で敵陣に向かっているが、大丈夫か?
これ、もうダメではないのか、いきなり銀が死んでるが、どうなってる? 魁秀さんも解説に困っている
聞き手のカンナちゃん「銀ばさみが受からないですね 
 (どうやって銀を助けるか)視聴者のみなさんも、一緒に考えてください」

したらば、康光、後手陣深くに、歩の垂らし!? な、なんだこれは!?
魁秀「これは思いつきませんでしたね~」
カンナ「へ~、なるほど~!」
2人とも、感心しきりだ 確かに、これで攻めがつながってる 絶妙手だ さ、さすがだ・・・

さらに康光、中盤の忙しいと思える局面で、じっくりと自陣の桂の活用、土佐に手を渡した
魁秀「こうですか へーっ これはマネできませんね」

そして、先手の角に当たりが来たので、康光はどこに角を逃がすかな、と思っていたら、
なんと、角を逃げずに突っ込んで行った! うわーー 角、自ら攻めていくのか 
銀ならこういう手は普通だけど、角をこんな風に突っ込んで使うのは、めったに見たことがない
魁秀「いや~、すごいな」
カンナ「すごい感覚の持ち主ですね」
魁秀「これはちょっと予想が当たらんですね」

先手の駒がどんどん前に出て行く ついには飛車もぶった切り、先手は遊び駒なしで全軍躍動、
あっという間に後手陣を崩壊させた 85手で康光の圧勝!
投了図、土佐は大駒2枚と桂3枚が持ち駒になってしまって、受けがない これは相当な大差だ  
魁秀「土佐は力が出なかった」

この一局、康光の独壇場だった 
「一見、ムチャに見える強引な手順なのだが、実は深い正確な読みに裏打ちされていて成立している」
これぞまさに「緻密流」! 康光、強しを強烈に印象づける一局となった こりゃー、強い、強いわ 

カンナちゃんによると、この対局、始まる前の控え室で、両者の気合いで、
空気がかなりピリピリしていたそうだ プロはそうでなくっちゃね そういう気構えだからこそ、
康光はこんな会心譜が指せたんだろう 見ていて実に痛快、康光の一連の駒運び、強烈だった
決勝トーナメント、これからもこんな好局に期待だ(^^)
阿部健治郎 五段vs藤井猛 九段 NHK杯 2回戦
解説 西村一義 九段

矢内、下ろした髪に、フワフワのピンクの服 胸元のペンダントがオシャレだ
今日はアベケンと藤井の対局 楽しみだ 2人は西村九段の門下で同門ということだ

放送時間が午後3時半からだったということで、見逃した人がいるかもしれない
そういうわけで、今回は、棋譜と西村九段の解説をまとめて貼り付ける、という形式にしました
私の補足は(カッコ)の中に書いてます

アベケンは2009年四段、竜王戦4組、順位戦C1 1回戦で中村修に勝ち NHK杯は2回目の本戦出場
藤井は1991年四段、竜王戦2組、順位戦B2 2回戦から登場 NHK杯は19回目の本戦出場

解説の西村「藤井はアベケンのだいぶ先輩 アベケンは研究会で兄弟子の胸を借りている 
 2人とも15才くらいで奨励会に入って他人より遅かったが、才能がある
 藤井は最近、王位に挑戦してまた調子を上げてきた 藤井システムの出番が最近は減っているが、
 それ以外の色々な戦法をずいぶん勉強している 
 アベケンは新人王を獲り、順位戦でもC2で全勝している、色んな戦型ができて、終盤が強いので、
 これからが非常に楽しみ(アベケンは現在23才)」

事前のインタビュー
アベケン「藤井はタイトルをたくさん獲っていて、同じ一門でもありますし、尊敬する先輩
 なかなか対戦する機会がないので、悔いのないように一生懸命指したい
 記念になるような内容にしたい」

藤井「アベケンは同門なので、練習でよく指している 非常に研究熱心で伸び盛りの若手
 早指しですし、勢いのある将棋を指したい」

開始日時:2012/08/12
先手:阿部健治郎 五段
後手:藤井猛 九段

▲2六歩
*アベケンの先手 解説が始まったのは、21手目から
△3四歩 ▲2五歩 △3三角 ▲7六歩 △4四歩 ▲4八銀
△4二飛 ▲6八玉 △9四歩 ▲7八玉 △7二銀 ▲5六歩
△5二金左 ▲5八金右 △6四歩 ▲5七銀 △3二銀 ▲3六歩
△6二玉 ▲3五歩
*以下、コメントは西村九段のもの
*「ここまではスラスラ進みましたが、かなり駆け引きがありました 居飛穴を警戒して藤井システムで行こうとしたところを、アベケンは居飛穴を捨てて急戦に出ました」
△同 歩 ▲4六銀
*序盤、アベケンは最初に▲2五歩を決めるなど、作戦をたててきています
△3六歩
*藤井はかなり実戦で経験がある形と思います
▲2六飛
*後手の△6四歩は、居飛穴を意識した手
*反面、急戦に対して遅れる意味がある それでアベケンが急戦に踏み込みました
△4五歩
*先に角交換をするか、単に▲5五銀と出るか
▲5五銀
*後手の角を目標にしようという意味ですね
△5四歩
*一手一手が怖い 
*研究していてもまだ答えが出ていない局面です
*どちらかがはっきり有利という結論があるなら、こういう局面になりませんのでね
*
*これを▲同銀なら△5三歩で銀が死にます
▲2四歩
*これは利かしです 将来、飛車が走れます
*このタイミングだと△同歩でしょう
△同 歩 ▲6四銀
*アベケンは自信がありそうですね
△7一玉
*この辺が渋いというか、プロらしいですね ▲8二角の打ち込みも消してます
▲3三角成 △同 銀 ▲3四歩
*このまま決戦に入ると、6四の銀が大きいので、後手としてはゆっくりとした流れにしたいです
△2二銀
*我慢の一手ですね
▲2四飛
*(雑談)現代の振り飛車は、研究に裏打ちされた理論的な緻密な振り飛車です 以前は、経験で指す、実戦的な振り飛車でした
△6三歩
*おとなしく銀は引かないと思いますね
*▲2三歩か、▲5三角か・・・
*(ここでアベケンは大長考、一気に7回も考慮時間を投入した)
*▲5三角は△同金▲同銀成に△3五角の切り返しがありますね 藤井は相手に攻めさせての切り返しが見事ですからね
▲2二飛成
*なるほどなるほど、こういう手段もあるんですね
△同 飛 ▲4四角
*これでバランスが取れてますね
*飛車を持ち合って、アベケンが先手を握るから、いい勝負でしょう 当然藤井は読み筋でしょう
△6二金寄
*ここで▲7三銀成という手があるが、一手の価値があるかどうかが問題です
▲2二角成
*後手は銀を取らないで、△2八飛として、先手が馬を逃がしたら△2九飛成という手もあります
△6四歩
*普通に桂が香を取りますかね?
▲4四馬
*なるほどね こういうところがなかなかアレですねえ
*先手が勝てば、この馬引きが勝因でしょうね
△2八飛
*(藤井、駒音高く打ち込んだ)藤井の手つきが自信に満ちてましたね
▲3一飛 △5七銀
*なかなか激しい攻め合いですね
▲6八金寄
*平凡ですけど、受けの手筋ですね
*(感想戦では、ここで▲5一銀なら先手有望とのことだった)
*後手は△2二角という手もありますね
△同銀成
*これはどっちで取り方が難しいです
▲同 金
*▲同銀が形ですけど、それだと△2二角~△4四角が詰めろになりましたからね
*(ここで、残り時間はアベケン2回、藤井3回)
△5三角
*△2二角も相当な手でしたが、危険でしたかね
▲同 馬 △同 金
*後手は一手使いましたが、馬を消したのがポイントですね 馬が攻めと守りに制空権を握ってましたからね
▲3五角 △5二金打
*5二に打つか、6二に打つかは、感覚ですね
▲3三歩成
*このと金は、気持ち悪いですね
△同 桂 ▲同飛成
*(感想戦で、この手に代えて▲3四歩だったとのことだった)
△6二角
*守りを固めて、ゆっくり指して、桂香を取ろうという狙いですね
*ベテランの味というか、若手としては意表を突かれますね 大山先生を思い出します
▲3四桂 △6三金寄
*渋いですねえ この辺はねえ
▲6二角成
*(アベケン、秒を読まれて、あわてて指した
*感想戦では、この角交換は先手損、▲4四銀だったとのこと)
△同金寄
*先手は桂を持っていれば▲7五桂なんですけどね
*もう桂は使ってますからね
*(ここから双方30秒将棋)
▲3一龍
*矢内「後手玉に対して、どこから手をつけたらいいか、わからないですね」
△2九飛成
*やっと桂を取りました 今まで我慢してました
▲4二桂成 △2二角
*放置すると▲5二銀とからまれましたからね
▲2一龍 △7七角成 ▲同 桂 △2一龍
*まだどちらがいいかわからない、駒の損得もない
▲4四角 △2八龍
*次に▲2二歩で竜が封じられる手がありましたから、竜を突っ込みました
▲5二銀 △8二玉
*この辺も渋いですねえ 藤井が受けにいい手を見せている感じです
▲5一成桂 △7一金
*いや~、渋い
▲3五角打 △2九飛
*この手は、駒をたくさんもらうと、詰ませますよ、という手ですよ
▲8五桂
*見ごたえのある攻防戦ですね
△5三金寄
*催促ですね 角が持ち駒に入ると、詰ませちゃうという手ですね
▲同角成 △同 金 ▲同角成
*さて先手玉が詰むかどうか
*詰ませなければ後手の負けです
△7九飛成 ▲同 玉
*△8八銀か、△8八角か?
△8八角 ▲6九玉
*ここで、桂が大きな駒ですねえ
△5七桂 ▲5九玉 △4八銀
*先ほどの、角をくださいと金を寄った手は、読みきりだったんですね
▲5八玉 △3七銀不成
*まで、94手で藤井九段の勝ち
*西村「鮮やかな寄せでしたね 藤井の渋い好手が4~5手あって、目立ちましたね うまく先輩の貫禄を見せました」
*私の感想:早指しの一局として、すごく面白かった
*振り飛車党の人には参考になる手が随所に出た一局と思う 最後の角を請求してからの即詰みの読みきりは、見事としかいいようがない 藤井強い、グッジョブ!!

3位決定戦、日本は韓国との対戦
ここまで5試合での総得点と総失点は、日本6得点で3失点 韓国3得点で5失点

試合開始 銅メダル、取ってほしい 相手はライバルの韓国だから、気合いが入る どうなるか

5分 アナ「まだ両チーム様子見ですね」 
 解説者「お互い落ち着いていないですね」

10分 解説者「お互い、同じような戦術、ボールを回しながら攻めてきますから、
 当たり負けしないことですね」
 アナ「徐々に韓国のポゼッションが高まってきました」

15分~30分 五分五分の時間が続く 双方、とても似たチームに思える
 まだ決定機はどちらも全くない 息詰まる時間が続く
 互角で時間が過ぎていく 双方、守備が固い
 解説者「ペースとしては日本と思います」
 アナ「日本は冷静にプレーしていると思えます」
 
34分 韓国は3枚目のイエローカードをもらう 激しく当たってきている

36分 日本、コーナーキックからのヘディングシュートはわずかに枠外 惜しい
 直後、カウンター攻撃されてる!? TV画面がリプレイを映していた最中に、大ピンチになってる!
 でも、相手は1人、こっちは4人もDFが追いかけてるから大丈夫か!?
 アナウンサー「コースを切る、コースを切る(日本DFたちがシュートコースを消すの意)、
 そしてシュートきたああアア 入ったアアア 入ってしまったアア、
 韓国、1人で持ち込んで先制ゴール! 日本のディフェンス3人戻りましたが、及びませんでした
 一瞬のスキをつかれた形で、先制を許してしまいました」
 あああー、DF4人とキーパーが居たのだけどなあ 見事にかわされた
 カウンターからの個人技にやられた・・・  日本0対1

39分 韓国、豪快なミドルシュート けっこう危なかった

45分 前半終了 アナ「悪い内容ではなかったと思いますが」 解説者「そうですね」 
 うん、互角だったと思う それだけに、カウンターで一本のパスからの失点、痛かった

後半開始
49分 日本DF、キーパーへのバックパス、短すぎる!! 大ピンチ、と思えたが、
 キーパー権田の飛び出しでのクリアで逃れる 権田、ナイス判断だ

55分 韓国、守りが固いなあ 韓国は徹底して守備に人数をかけて、
 日本は前線にパスを出すところがない
 大津、攻めたがうまくいかず、ピッチを叩いてくやしがる
 そこで、またもカウンターでのロングパスが! 
 アナ「ああーッっと、フォワードに後ろにパスを流されてしまったーーー シュート、
 また一本のパスでやられてしまったあああーーー」
 あああああ、キーパーのロングパス、それを韓国のフォワードがヘッドで縦パス、
 そして走りこんできた韓国のフォワードが一気にシュート、決められてしまった 
 あっという間の出来事だった
 アナ「1点目と同じような形で失点を重ねてしまいました」
 これは痛い・・・ 実に痛いorz  日本0対2

59分 勢いに乗った韓国の攻撃、強烈なミドルシュートがきたああ
 キーパーの権田、ジャンプして右に弾くがだめかああ が、ボールはサイドバー直撃!
 た、助かったーー 解説者「ラッキーでした」

65分~75分 アナ「日本は少しづつ、形はできてはいますが」
 3人の交代枠を使い切り、勝負をかける日本
 韓国はゴール前に人数をそろえ、日本にチャンスを作らせない 
 ことごとく後ろでのパス回しを強制される日本
 アナ「日本はフィニッシュまでいけていません」
 逆に、カウンターで危ないシーンが2回

82分 解説者「日本は疲れが出ていますね 足が止まってきました」
 どんどん時間が過ぎていく 決定機が全然作れない日本

88分 後半初めての日本のコーナーキック 吉田のヘッドで、ボールはゴールネットを揺らした
 おお、1点返した!! しかし、審判はキーパーチャージの反則を取り、ノーゴールの判定
 ああ、確かにキーパーを邪魔している 惜しかった

93分 そして試合終了 日本0対2で、韓国に負け

ううーーーん、完敗、と言っていい内容と思った 実力的には互角なのだろうが、
今回は韓国の「とにかくゴール前での守備に人数を割いて、攻撃はカウンターのみ」
という作戦の前に、完璧にしてやられた この負けは必然の負けだ・・・
ああーー、銅メダルも逃したか この試合、日本にチャンスらしいチャンスってなかった 
でも韓国にも、それほど決定機はなかった カウンター2本にやられたなあ 残念!
 
これで日本の女子、男子とも、すべての試合が終わった ご苦労様でした
女子は納得の銀メダルだろうけど、男子は、初戦でスペインを破ったときの調子なら、
メダルが取れると思ったんだけどね 男子は残念だった

今回のオリンピックサッカーの私の感想「深夜に起きて見るのは、しんどかった(^^;
 それと友人Nがブログの背景を変更してくれて、とても面白かった N、ありがとう(^^)」
いよいよ決勝だ ちまたの下馬評では、アメリカのほうが高い評価ということだ
私も日本は苦戦必至と思ってるが、どうなるか 
何しろ、アメリカは勝てば、オリンピック3連覇だ 
ここまで5試合での得点と失点の数は、日本は6得点で失点2 アメリカは14得点で失点5

1分 アナ「アメリカはロングパスを入れてくる、それは日本は熟知しています」
 しかし日本のゴール前、危ないシーン 直後にも、ロングシュートを放たれるが、キーパー福元の正面

5分 解説者「日本は落ち着いていると思います」 その割には、ピンチがずっと続いている
 またも、アメリカにスルーパスを通され、危ないシーン

7分 日本は攻めたことがまだない また攻め込まれてるなあ 一方的な展開だ
 アナ「モーガンがクロスを入れてきたー! (走りこんできたロイドがヘッドで合わせた、
 ドカーンとゴール中央に決められてしまった) アメリカ先制ー!!」
 ああーー、取られるべくして取られた失点だった 開始からずっとアメリカペースだったからね
 アナ「日本のマークが着ききれませんでした」
 これはボロ負けも覚悟しなきゃならないか?  日本0対1

12分 日本の縦パスがことごとく通らない

16分 初めて流れで攻撃の形ができた日本、決定的なチャンス到来!
 波状攻撃で2本のシュート打ったが、相手DFに当たった 惜しい!
 その直後にも、大儀見がヘディングシュート、
 惜しくも相手キーパーのソロのファインプレーに阻まれる

21分 解説者「日本のディフェンスライン、落ち着いてきたように思います」
 うんうん、序盤は攻め込まれっぱなしで、どうなるかと思ったけど、ずいぶんマシになってる

26分 宮間のフリーキックが相手DFの腕に当たり、これはPKか!と思われたが、
 審判はファールを取ってくれず うーん、流れが日本に来ていたわけではないので、
 PKを取ってくれなかったか 惜しい!
 その直後、アメリカに攻め込まれた日本、アメリカのセンタリングを、日本のDFが、
 ヘディングでクリアしようとしたが、これがあわやオウンゴールの超危険なプレーだった 
 ゴールポストに当たってギリギリ助かった あ、危なかった

32分 宮間の高いシュートはクロスバーを叩いた でも、相手のキーパーのソロの手は、
 クロスバーのすぐ下まで来ていたから、枠の中に入っていても、たぶんダメだっただろう
 
36分 アナ「日本は攻撃の布石は打っているんですが」と言っていたら、
 大野の強烈なミドルシュート! 惜しくも枠外! あとボール2つ分だった 惜しいなー

43分 キーパー福元のショートパスが、アメリカのワンバック選手に渡ってしまった
 危ないシーンだった

0対1で前半終了 まあ、このスコアは順当なところだろう 
開始直後は日本のリズムが悪すぎた 取られるべくして1点取られた 
あと、宮間のフリーキックのとき、相手のハンドを取ってくれなかったのは仕方ないだろう
そして、あわや日本のオウンゴールのシーン、あれは危なかった、バーに当たってくれたのは
ラッキーとしか言いようがない 前半の決定的なシーンはこれくらいだ 

後半開始
50分 やや日本のペースだが、決定機は作れない 福元はナイスセーブを見せている

53分 ロイドのドリブルに、坂口が並走してしまった あ、危ない、そこはプレッシャーを
 かけるべきところ ロイド、ミドルシュートを打ってきたああ うわあ、決められたあああorz
 坂口のディフェンスが甘かったところを見事に突かれたシーンだった ロイド、2得点目 
 うーーん、これは苦しくなった もはやここまで、か?  日本0対2

62分 大野、澤、大儀見の3人でアメリカのゴール前でのごちゃごちゃの場面を作り出した
 相手DFにクリアされそうになるも、澤が根性で出した足にボールが当たり、
 前に詰めていた大儀見に決定的なチャンスボールが!
 これを大儀見、落ち着いて決めたーーー!! うまい、3人でよく決めたゴールだった! 
 これでまた希望が見えた、面白くなった!  日本1対2

68分 今度は日本が決定的なピンチ アナ「フリーでシュートを打たれてしまったアアア」
 しかし、キーパーの福元がファインプレー よく止めた!

71分~73分 宮間の2連続のフリーキックのセットプレーだったが、決定機は作れず

77分 日本、2人目の選手交代で、勝負をかける
 アメリカ、体制を整えずにシュートを何回も打ってくるが、ことごとく大きく枠外 
 こういうのは助かる
 
81分 アナ「ロイドのミドルシュート来たアアア」 かろうじて枠外 かなり危なかった   
 直後、岩淵の、高い位置でのインターセプト アナ「奪った奪った、そしてシューート!!」
 これは決定的!! 入れええええ!!! 
 がしかし、相手キーパー、ソロの超ファインプレーに阻まれた!! 
 ああああああ 惜しかったああああああ
 アナ「なんというソロの壁!」 

84分~88分 ワンバックのヘディングシュートが2本続くが、枠外 
 
92分 日本、決定機を作れないまま、審判の長いホイッスルが鳴った ああ、負けた・・・ 
 試合終了 日本1対2  後半は互角だったと思う

アナ「なでしこもよく戦い抜きました」
うん、堂々の試合だった 0対2になったときは、どうなることかと思ったけど、よく盛り返したよ
チャンスも多くあったけど、ピンチも多くあった 
2得点のロイドと、キーパーのソロにやられたなあ 1対2というスコアは妥当なところと思った
銀メダル、よく取った 6試合の中では、フランス戦での、後半の猛攻を凌いだのはすごかった
銀メダルで良しとせねばなるまい 銀メダルおめでとう 楽しませてもらったよ
今まで面白い試合をありがとう!

女子は堂々の銀メダルだった さあ、明日の男子の3位決定戦は韓国戦、こちらも、
苦しい試合になると予想される どうなるか
第20期 銀河戦
本戦Hブロック 最終戦
渡辺 明銀河 vs 藤井 猛九段
対局日: 2012年5月1日
解説:三浦弘行八段
聞き手:上田初美女王
記録:井道千尋女流初段

先週の土曜に放送された銀河戦
平成23年度の成績は、藤井15勝20敗 渡辺39勝12敗 2人の対戦成績は、渡辺の6-3

解説の三浦「藤井は四間飛車の対一人者、前局の中田宏樹戦も藤井システムで勝っている
 渡辺は前期の銀河戦優勝者、銀河戦3回の優勝をほこる、優勝候補の本命の1人」

雑談で、三浦「藤井と渡辺は家が近く、藤井は、渡辺がジョギングしているところを、
 目撃したことがあるそうだ」

さて、先手藤井で、角道を止めた四間飛車 ならば、と渡辺は居飛車穴熊に組みに行き、
▲藤井システムvs△居飛車の持久戦でそれを受け止める、という真っ向勝負になった

渡辺が△1二香と上がる前に藤井は▲2五桂と攻めていった 三浦いわく、これは新手だそうだ  
三浦「もしこの攻めが決まれば、新定跡の誕生」

かなり難解な終盤に突入し、三浦「いい勝負になりましたね」
互いの玉が詰むや詰まざるやのギリギリ、何の駒を渡すのは危ない、というような、
互いの攻めと守りがからむ、プロ好みのハードな終盤戦、制したのは藤井だった 93手で藤井の勝ち

藤井は最後に「えいやっ」という手(後手に銀を渡し、自玉が危なくなるが、後手玉に迫る手)を指し、
これが勝因になっていた 藤井、この一局を見る限り、復調していると感じられた

三浦「序盤、新手が決まって藤井がリードし、終盤、渡辺にもチャンスがあったようだが、
 最後は藤井が勝ちきった」

・・・私はサッカー観戦疲れで、見るのを2回も中断してしまった
このままでは何のブログかわからなくなる、サッカーは、後は男女1試合づつ、
それが終わったら、しっかりと将棋ブログに戻りたい(^^;
エジプトに3-0で勝ち、ベスト4まで来た日本男子 準決勝の相手はメキシコだ
メキシコは、短いパスをつないでくる、攻守のバランスが取れたチーム、とのこと
日本と似たタイプのチームらしい
メキシコは、準々決勝のセネガル戦で、延長戦も戦っている 体力的には日本のほうが有利か

いよいよゲーム開始
3~4分、メキシコにシュート2本を打たれる 
 しかし日本も、清武が鋭いグラウンダーのシュートを放つ 一進一退

12分 相手陣内でボールを回す日本 大津がパスを受け取った直後、ロングシュートを放った!
 かなり遠いがどうか??
 アナ「前が開いたあ シュートだァ 決めたァァァァァ!!」
 ズッドーーーンという音が聞こえたような、豪快なロングシュートが一直線に飛び、
 メキシコゴールに突き刺さった 大津のタイガーショットのようなシュートが炸裂した
 アナ「なんというシュート! 力のこもった、思いのこもった、強烈なシュートでした!」 
 やったあああ  日本、幸先よく先制!! 日本1対0

その後、互角の時間帯が続く メキシコのエースのドスサントスを、吉田たちが抑えている

27分 日本のゴール前で決定的なシーンを作られる、あぶなーい!
 ドスサントスがはずしてくれた アナ「決定的なシーンでした」 解説者「助かりました」
 しかし、日本が攻め込まれることが多くなっている

31分 コーナーキックのピンチ ニアサイドに出たボール
 メキシコの2人のヘディング2連続で、あっけなく点を取られてしまった あたーーー
 アナ「日本はこの大会、初の失点、警戒していたニアサイドからの失点」
 解説「防ぎようがなかったです」 日本1対1

32分 失点直後、日本はイージーミスから、またピンチ ドスサントスのシュートミスで、助かった  

この後も、日本は全然チャンスを作れずに前半が終了
アナ「日本は、前半、形をつくれなかった」
結局、前半日本は、相手を崩したシーンというのが1回もなかった感じだ
大津のロングシュート、あれは大津の個人技と言えると思う
逆に、ピンチは何度もあったので、1対1というスコアは仕方ない
前半を終えて、ポゼッション率は日本39%、メキシコ61%だったそうだ

後半開始 メキシコは、エースのドスサントスを交代させてきた

49分 日本、初めてチャンスらしいチャンスを作った 
 細かいパスまわしからの波状攻撃、惜しかった

54分 アナ「すこしずつメキシコ、押し込んできました」 
 
60分 日本はいい形が全然つくれない 押されているが、あと30分、どうなるか?

64分 メキシコ、強烈なミドルシュート! 低い弾道だ 
 キーパーの権田、正面だったのでキャッチ、そのままうつ伏せに倒れた ナイスキャッチだ
 ・・・とメモしている間に、何か起こった!? え、なんでシュート打たれてるの?
 わあーーー ゴール決められたああ!? え、何、何が起こったの??
 TVが前のリプレイを流している間に、日本DFがイージーミスで危ない位置で
 ボールを取られ、一気にミドルシュートを決められていた ええーーー 
 これは、キーパーの権田が、早くボールをDFに渡しすぎたのも原因だ
 もっと時間を使うところのはず ああーーorz  日本、ミスから痛い失点 
 逆転され、日本1対2

その後も、日本、ずっと目立つチャンスがない

71分、日本、ようやくセンタリングを上げた この試合、初めて日本のセンタリングを見た気がする
 そのくらいチャンスを作れていない

選手交代を連発する日本、どうにか攻撃したい しかし、相手からボールを奪えない
どうも、全体に日本選手に元気がないように見えるが、それはメキシコが強いからかもしれない

82分 解説者「日本、パスミスが続いてます」
 いけ~!というシーンが全然ない チャンスが作れない日本 時間が過ぎていく

90分 カウンターを食らい、あら、ちょっとやばい?
 アナ「攻め込んでくるメキシコ まだ来る~!!」
 サイドから切り込んできたメキシコ2人の見事な連携プレー、そしてシュートで、
 決定的な3点目を取られてしまった  日本1対3

93分 ホイッスルが鳴り、試合終了 日本1対3で敗れた

この負けは、完敗だった・・・ 
大津のロングシュートを除けば、チャンスらしいチャンスは、たった1回だけだったと思う
負けたけど、悔しくなかった 攻撃の形が全然作れないんだから、負けてしょうがない 
決定的、という場面は、日本は全く作れなかった ポゼッション率でも負けていて、 
ピンチは何度もあったのだから、1対3というスコアも順当だったと思う
悔やまれるとしたら、2点目の失点だ でも、実力的に負けていたので、この試合はもうしょうがない
3位決定戦、韓国vsブラジルの敗者とすることになる、それはぜひ勝って、銅メダルを取って欲しい
(3位決定戦の日程は、10日の27時45分より)
やったーーーーー 勝ったーーーー
というか、勝てたあああああ 後半、どんだけシュート打たれるねーーーん

超ヒートアップした試合だった 前半の凡戦はなんだったんだ
よく勝てたな マジで・・・ 
攻撃のMVPは2つのセットプレーでセンタリングを出した宮間だけど、
守備のMVPはキーパーの福元!! 何回、決定的なシーンを防いでたか まさに守護神!
 
前半は、日本、シュート1本もないくらいだった 
宮間のフリーキックが、絶妙の位置に飛び、相手キーパーのキャッチミスを誘った
大儀見が倒れこんで押し込んで1点先制 日本1対0
前半は、双方、ほとんど動きがなく、相手の攻めを殺すことに終始した 1対0まま前半終了

後半の開始からわずかの時間、またしても宮間のフリーッキックが絶妙の位置に飛び、
坂口の素晴らしいヘディングシュートを生んだ 日本2対0

もうこれで勝てるかと思いきや、その後はペースはフランスに傾いていった
取られるべくして1点返された ドッカーンと、完璧なゴールを決められてしまう 日本2対1

そして、直後、坂口がPKの判定をもらってしまった!
もうだめか、と思いながら見ていたら、相手のキッカー、相当緊張していたんだろう
PKのシュートはなんと枠外! 
た、助かったーと思ったのもつかの間、ラスト20分くらい、フランスの猛攻に次ぐ猛攻!! 
後半も、途中まではメモを取りながら見てたんだけど、もうペンを持つ右手がピタッと止まっていた
メモを取ってるヒマなんて全然ないシーンの連続! ものすごい濃密な時間、時計が全然進まない!

福元がスーパーセーブしなかったら、何点入ってたかわからんぞ 
他のみんなも体を張って止めていた 終了までずーっと、激しいフランスの烈火のごとき攻め!
ホイッスルが鳴る、まさにその直前まで大ピンチに次ぐ大ピンチ
私はもう、応援するというよりも、延々続くフランスのシュートの嵐を、
呆然としてTV画面を眺めていた(笑)

はあ~、よく勝てた!! すごい試合だった・・・
面白かった、というのもあるけど、寿命が縮んだわ 元気をもらったというよりも、疲れた(^^;
最後まで、みんなでよく守りきったなあ 本当に、辛勝も辛勝、大激戦だった

日本のシュートは3本くらい、フランスは30本近くあったんじゃないだろうか
ゲームが終了して30分経つけど、勝ったという実感は、私にはまだない ホント、よく勝てたよ
(決勝戦の日程は、9日の27時45分より 日 本vsアメリカ)
北浜健介 七段vs山崎隆之 七段
解説 豊島将之

おおっ、髪の毛を下ろした矢内、やっぱりかわいい 赤のストライプのフワッとした服もいい
今日は北浜と山崎、サウスポーどうしの対決だ
そして解説に豊島か 豊島の解説というのは、NHK杯では初めてじゃないかな 解説にも注目だ

北浜は1994年四段、竜王戦3組、順位戦B2 予選で佐藤慎一、佐々木慎に勝ち 12回目の本戦
山崎は1998年四段、竜王戦1組、順位戦B1 予選免除 11回目の本戦

豊島「北浜はすごい攻め将棋で、詰将棋の名手 終盤が鋭いイメージがある
 玉が薄い将棋を好む 人柄は温厚な方
 山崎は序盤で斬新は構想を指す、中盤はフワッとした感じの間合いを計る手が多い
 NHK杯で優勝の実績もある実力者」

事前のインタビュー
北浜「山崎は早見えで、中終盤の切れ味が鋭い ひさしぶりの出場なので、自分らしさを出したい」

山崎「北浜は温厚な先輩、鋭い攻め将棋 一局でも多く指したい 
 羽生NHK杯が同じブロックにいらっしゃるので、そこを目標にしたい」

豊島「序盤が得意な山崎vs終盤が得意な北浜」
・・・山崎は、どちらかというと、序盤が苦手というか、変なのだと思う
 だから序盤でちょっと苦戦に陥る いわゆる「チョイ悪」の形勢になる
 しかし、そこから次々怪しい手を指し、相手がミスし、逆転するのだ これが山崎将棋だと思う

先手北浜で、後手山崎は一手損角換わりを選んだ
▲早繰り銀vs△四間に振って対抗、という戦型 後手は金銀が分裂している
豊島「後手は、受けの力がないと指せない将棋です 普通、持ち時間が短いと、すぐに崩壊してしまう
 でも山崎はこういう将棋を得意としている、うまくまとめる印象がある 」

雑談で、豊島「山崎はリハーサルでは『先手が欲しかった』と冗談を言ってました
 北浜のいる前だったので、意表を突かれました」
矢内「ふっふふふ(笑)」
そういえば、以前、雑誌のインタビューで「将棋の神様と指せるとしたら、手合いは?」という質問に、
山崎は「先手番」と答えていたのを思い出した

矢内「山崎は、対局が始まる前から、上着を脱いで、気合いが入ってますね」
うむ、気合い、いいね NHK杯だもんね 矢内の前だもん(^^;

さて、山崎は、通常△2四歩、と受けるところを、△2五歩、とひとつ上から打った
こういうの、実に山崎っぽい 序盤がちょっと変なのだ
局後、山崎「△2五歩は見たことがないんで、ダメなんだろうな、と思いつつ指した」
普通、ダメなんだろうな、と思ったら指さないもんだけど、指すのが山崎流だね 
それでわざとチョイ悪の力戦に持ち込むのだ そしてそこから逆転を目指す、なんとも楽しい将棋だ

△2五歩の意味を、豊島「狙いは難しいが、先手を圧迫していこうということだろう」
したらば、北浜は踏み込んで、一気に勝負をしにいった! 
矢内「許さん、と激しく行きましたね」 
これは面白い、どちらが読み勝っているのか? 後手は居玉のままだ ワクワクする!
 
銀の取り合いの後、豊島が「ここはさすがに、攻め将棋の北浜といえど、手を戻すでしょう」
と言っていたところを、また踏み込んでの攻め! 北浜、激しいなあ
さすが、棋界で屈指の攻め将棋と言われるだけある 

難解な中盤戦に突入、豊島「後手はどう指すか、手が難しい場面が多いですね
 後手は一手間違えれば、すぐボロ負けになってしまいますからね」
この、一手損角換わりという戦法は、指しこなすのが非常に難しいと思う 後手は玉が薄すぎるからね

豊島「お互い、表情からは、自信があるのかどうか、読み取れないですね」
と言っていたところ、山崎にわけのわからない△6五角という筋違い角が出た
これは何だろう、あまり働きそうにない角に見えるが、どうなのか?

続いて、フワッと△4六歩、という手がきた 全く、一秒も考えつかない手だ 何だこれは???
北浜は▲4八歩、と受けたけど、どういう効果が・・・?
豊島「山崎、うまい手順でしたね これは」
そうか、先手の飛車が狭くなったのか △6五角を打ったときから、△4六歩は当然予定なのだろう
う~~ん、こういう発想はどこからくるのか? 教科書には載ってないぞ 天賦の才能だろうなあ

北浜、考慮時間がなくなり、追いつめられているようだ 山崎、先手の飛車の捕獲に成功した 
豊島「こう進んでみると、後手を持ってみたい 後手は角得ですね」
もう大差ではないか いつの間にこうなった?  

さらに、山崎は豊島と矢内が感心する手を指した 忙しいと思える終盤で、じっと香の補充
その取った香を下段に打ち、これが絶好手だった 
最後は一気の寄せで決めた山崎、北浜に何もさせなかった 86手で山崎の完勝、これは強い!!

山崎将棋が炸裂の会心譜だったね 勝因は△6五角から△4六歩か この発想、すごい・・・! 
一手損角換わりの後手番って、山崎のためにあるような戦法と思った

局後、北浜「△6五角の一手でまいった、という感じ」
△6五角は、竜取りだから打つ人もいるだろうが、次の△4六歩とセットで指せる人が、
プロでもどれだけいるだろうか? 
さすが山崎、竜王戦の挑戦者決定戦まで勝ち進んでいるのは伊達じゃない! パチパチパチ 

豊島の解説は、まずまずと思った 解説しにくい内容の将棋だったからね 
序盤、もう少し、雑談があると良かったと思う  豊島は強いんで、解説していても、
「豊島がそういうんだから、そうだろう」と思える やはり棋士は強くないとね(^^;

これで1回戦がすべて終了した
今期はフレッシュな新人が多く、1回戦から楽しい将棋が多かった(^^)
来週だけど、重要なお知らせ! 放送時間が変わってます(高校野球があるため)
来週のNHK杯は午後3時半から、藤井vsアベケンという好カード、見逃さないようにしよう!
メキシコ五輪以来、44年ぶりのベスト4を狙う日本
相手はエジプト 予選でブラジルに2対3で負けているが、ブラジルから2点取っている、
「超攻撃的なチーム」とのこと

0分 長井のすばらしいセンタリングに、清武がヘッドで合わせる 枠外だったが、いい感じの出だし

6分 日本が押している いい形ができている 
 コーナーキックのチャンス、清武の精度のあるセンタリング、惜しい場面
 解説者「最高のセンタリング」 
 さらに解説者「相手のバックパスに対するプレッシャーのかけ方が、日本はすばらしいですよ」

9分 アナ「いいリズムで戦っています 度々エジプトゴールをおびやかしている日本!」

13分 解説者「日本のペースです エジプトは全く持ち味が出せていない」
 そう言った直後、清武のインターセプト、そして絶妙のセンタリングが長井に出たアアア
 長井、走れえええ 相手DF追いかける、キーパー飛び出す、触るのは誰だ、長井だアアアア
 アナ「長井の右足ィィィ 決まったアアア」 やたああああああ 
 解説者「清武と長井、すばらしいスピードと、ボールコントロール!」
 アナ「長井の足が、活きましたアアア」

 ・・・あれ、ちょっと待って! 長井の様子が変、あわわ、怪我だああ
 長井、いったんピッチに戻るも、すぐにバツのサインを自らだし、担架で会場の外に運ばれていった
 うわーーー、1点と引き換えに、長井の右太ももの怪我だ ああ、長井が大丈夫でありますように!

21分 解説者「日本は、ディフェンスでのボールの追い込み方がいいです
 エジプトのいい形での攻撃は、一つもないです」

26分 エジプト、初めてシュートを打つが、枠を大きくはずれた
  しかし、まだ1対0、全く油断はできない!

33分 アナ「ちょっとずつエジプト本来の攻撃が出てきましたね」
 解説者「長井が抜けて、前線での長井がボールを追いかけるディフェンスがなくなったぶん、
 エジプトがボールを持つ時間が長くなってます 
 それだけ長井のプレッシャーが効果的だったということです」
 この後、エジプトに流れがいくが、決定的なピンチにはならない

38分 解説者「日本のディフェンスが動きがいい、ボールを外に押し込んで、縦パスに対しては
 プレッシャーに行く、これが日本の守りです」
 そう解説していると、日本が、またインターセプトから縦パス、そしてセンタリング、
 受け取って切り込み、3人のすばらしい連携プレーの攻め! 相手DF、たまらず体を当てて止めた
 これがファールで、レッドカード! 相手のセンターバック、一発退場!!
 数的優位に立った日本 これは有利だ!
 
44分 お互いにカウンター攻撃で一進一退 激しい攻防 そして前半終了

解説者「前半は、日本はすばらしい内容だった」
エジプトがボール保持率で優ったが、チャンスを作っていたのは日本のほうが多かった
やったやった、1対0で上出来だ 長井の怪我だけが気になる この試合、この調子でいけッ!

後半開始
46分 大津のいいシュートで始まった 後半も、日本は、やってくれそうだ

50分 日本がペースをつかんでる、いいよいいよー
 アナ「このチームは、躍動感(やくどうかん)がありますねー」
 うんうん、安心して見ていられるよ

60分「日本はペースよく、ボール回しができてますよ 
 DFの吉田の高さとリーダーシップは欠かせませんね」

67分 初めてピンチになった キーパーの権田が飛び出し、弾いて逃れた
 解説者「権田の判断が良かった」
 アナ「しかし、エジプトに少し悪い流れを作られてます」
 東にアクシデント発生、足首をひねったようだ 東、この後、交代になった

76分 エジプト、シュートを放つが、権田がよく抑えた
 直後、相手陣深くで、フリーキックのチャンス
 清武のセンタリングに、吉田のへーーーッド! これがモロに炸裂、完璧なゴーーール! 
 アナ「点が欲しいところで、吉田!!」
 解説者「吉田、うまく、マークをはずしましたね! 吉田の『ドヤ顔』すばらしいですね(笑)」
 日本2対0 これはいけるううう! 勝てる!! 

79分 斉藤の切り込みからのシュートは、わずかに枠をはずれた

82分 扇原のいいクロスが上がった、それに大津がヘッドで合わせた きれいに決まったアアア 
 これまた完璧なゴーール!! アナ「これは決定的ですね!」 日本3対0

92分 交代で入っていた宇佐美がおしいシュートを放ったところで、試合終了
 日本、快勝だった やたあああああ 
 後半はエジプトにチャンスを全く作らせなかった、日本強い!
 7万人の観客からは、スタンディングオベーションの拍手が送られていた

 アナ「このチームは『躍動感と一体感』がテーマですが、それを感じました」 
 解説者「日本は、やりたいことがすべて出来ていた、感動しました」

よっしゃああ、これでベスト4! 次の相手は、メキシコとセネガルの勝者、この日本代表なら
勝てそう、いけええええ 長井の太ももと、東の足首は心配だ 中2日で治るのか?
ともかく、男女そろってベスト4進出、しかもどちらも強い、まだ上に行けそうだ! 

・・・このノリで、このブログは大丈夫なのだろうか? 
将棋と関係ないサッカーの記事、読んでくれているのか? 
なんにせよ、あと残り男女2試合ずつ、このノリでいきますよ!! 
いよいよ決勝トーナメントだ この一戦は大きい 
負ければ終わり、勝てば最悪でも3位決定戦まで出られる

ブラジルは、過去2大会連続の銀メダル 要注意人物はマルタとクリスチアーノ
マルタは2006年~2010年、5年連続のFIFAの最優秀選手 (2011年は澤)
クリスチアーノはオリンピック2大会連続得点王、という実績がある

4年前の北京ではブラジルは銀、日本は4位だった 
アナウンサー「ブラジルは個々が強い、日本は組織力」
いよいよキックオフ 見ていて、すごい緊張する~

1分 大野、一人で技を使って抜いて、シュート! 決まらなかったが、ファーストシュートは日本だ
 が、ここから悪夢の時間帯が始まった

3分、ブラジル、日本ゴール正面でのフリーキック キーパー正面で助かった やばかった

8~10分 ブラジルに、立て続けにコーナーキックを3本打たれる
 ゴールキーパーの福元、なんとかクリア 解説者「よく触ったと思いますね」
 ブラジルの圧倒的な攻勢に、いっしょに見ていた父「日本、まあここまでか」

10~15分 解説者「日本、中盤が対応できていない」
 アナ「一方的にボールを支配しているブラジル」

16分、ブラジル、ついに決定的なシーン! ゴール前、至近距離でフリーでシュート打たれた
 わああああ だめだああ が、ボールはバーの上!! 超あぶねええええ
 私「点を取られるのは、もう時間の問題か」 父「そうやな」

19分、ブラジルのロングシュートがキタアア キーパー福元、ジャンプしてギリギリ片手で
 外にはじいた ファインセーブ!! もう、ブラジルに好き放題やられてる日本

21分 ひさしぶりにブラジルの陣内でのプレー そこからチャンスが生まれた
 日本の波状攻撃! アナ「流れて湧き出るような、日本の攻撃」
 おしい、かなり惜しかった!
 直後、またもいい形 宮間のシュートは枠外 解説者「宮間のアイデアは完璧でした」
 アナ「可能性を抱かせるプレーが出てきました」

25分 日本もボールに触ることができるようになってる
 大儀見(おおぎみ)のヘディングシュートはバーの上 解説者「いいセンタリングでした」
 直後、フリーキックを澤がスルーパス! 大儀見が飛び出してる 一瞬の出来事、何が起きたのか  
 アナ「早いリスタート、オフサイドありません!
 大儀見、大儀見、決めてくれるか 決めるかどうかアアア  決めたアアアー!」
 やったあああああ 澤のアイデア、大儀見のシュート、完璧だった!!  日本の1対0
 アナ「大きな大きな先制点 取ってほしい人が取ってくれました」
 大儀見は、今大会、まだ目立った活躍がなかったからね
 この澤のスルーパス、リスタートが早かったので、TVカメラが捕らえきれてなかったほどだ
 澤、頭脳的なナイスアシスト!! 
 少し前まで、一方的に押し込まれていた展開から考えれば、信じられない先制点だ

28分 アナ「日本がボールを回し始めました なでしこのサッカーが戻ってきました」
 私の父「立ち上がりの相手のペースは、日本の作戦やったんや」 ・・・絶対違うと思う

30分 ブラジル、ファールが多くなる 解説者「ブラジル、いらついてますよ」
 アナ「予選リーグと違って、空気が重いものを感じます」 もう、全くそのとおり
 しかし、だんだん日本の動きが良くなってきてるぞ

39分 日本のペースだったが、DFのキーパーへのバックパスが短い! 危うく福元がクリアー
 その後もゴール前で危ない場面 またブラジルペースが続く

42分 ブラジル、9本目のコーナーキック ミスキック、良かったあ これで流れが変われ!
 福元の長いゴールキック、頻繁に相手に取られてる うーん、これはなんとかならんか

45分、宮間のセンタリングで惜しい場面 そしてようやく前半終了! 
 内容の密度が予選リーグとは全然違う ふう~ 

とにかく、立ち上がりのブラジルのラッシュをよく防ぎぎきったものだ 前半、1対0で大満足だ


後半開始 私の父「あと45分か いや~長いな」

47分 解説者「日本のDFのオフサイドトラップ、すばらしいですよ」
 直後、マルタにイエローカード! これは大きい!

50分 一進一退、ボールを取ったり取られたりが続く 激しい!
 解説者「危ないシーンは作られてない」 アナ「なでしこらしいパス回し」

57分 アナと解説者「マルタが下がったポジションでプレーしているので、怖くない」
 が、直後にブラジルに日本ゴール前でのフリーキック マルタ、直接狙ってきたー 
 わずかに、はずれた! あぶねえー 解説者「助かりました」

60分 アナ「日本のDFは安定してます」 しかし、すごくドキドキするなー

62分 ブラジル、センタリングからヘディングシューーート!! ボールはバーのわずかに上!
 あぶないいいい~ 助かったー 日本、ここしばらく、また支配されてる
 しかし、直後にカウンターからチャンス到来! 大儀見の惜しいプレー
 だけど、日本にチャンスってめったにないなあ 今、後半初めてチャンスだった
 セカンドボールをブラジルに取られてる日本 苦しい

67分 日本のゴール前に、クロスを上げられた あぶないッ マルタの強烈なシュートッ
 うわ だめかッ!? て、DFの足に偶然当たってくれた ラッキーーー ついてる!!
 直後、カウンター攻撃、川澄チャンスだ! 相手DFはファールで止めた
 イエローカードをもらってでも止めたか 激しいゲームだ!

72分 アナ「日本、耐える時間帯が続いています」
 そう言った直後、日本、大儀見の絶妙のロングパス! パスを受けた大野
 うおおお相手DF、一人しかついてこれない、大野、シュートいけええ 
 あ、ドリブルで抜くほうを選択か!? おお、DFをかわして、シュートッッ!!
 アナ「キター キター 吸い込まれたーーー!!」
 やったあああああ アナ「押し込まれていた時間帯に、ワンチャンスで一点を取りました!」
 日本2対0 これはデカイ追加点!! 大野、見事!

73分 クリスチアーノのシュート、2本続く 日本のDF、なんとか凌ぐ
 アナ「サッカーは2対0で勝っているほうは、戦術が難しい」
 ブラジル、DFも前に出して、攻めかかかってくる 耐えろ日本!

80分 日本のみんな、動きがいい 特にDFがしっかり守ってる がんばってる!
 チャンスはブラジルのほうが明らかに多いが、点を取ってるのは日本だ 効率がいい試合だ

85分 ブラジルの個人の攻撃を、日本が組織力でしっかり守ってる いいぞ~
    これは勝てる、運動量が落ちない日本、すごい この動きなら勝てる! 

91分 ここにきて、またもオフサイドトラップ成功! 集中力が切れない、日本強い!

そして、試合終了のホイッスル!! アナ「日本、見事なベスト4進出!」
 解説者「日本はディフェンスが良くできた、大野の追加点が大きかった」

なでしこ、つええええーー 全員がいい動きをしていたと思う
どういう練習したら、こういう守備ができるようになるんだろう? 日本の組織力、全くお見事!
こんなプレーがこれからもできたら、優勝もできるかもしれない
予選リーグのカナダ戦、南アフリカ戦とは比べ物にならない、密度のすごく濃い試合だった

試合後のインタビューでは、選手からは「優勝しか目指してない」という気迫が感じられた
いや~、良かった、よく勝ちきった ブラジルの良さを封じ込めた日本の快勝だった
見ていた私としては、試合が始まる前は、銅メダルでもいいだろう、と思っていたのだけど、
これは金メダルを狙えるね なでしこ、ワールドカップで優勝は伊達じゃないね
ナイスゲームだった!
第20期 銀河戦
本戦Gブロック 最終戦
三浦弘行八段 vs 鈴木大介八段
対局日: 2012年4月17日
解説:広瀬章人七段
聞き手:山口恵梨子女流初段
記録:野田澤彩乃女流1級

え~っと、対局日が4月かあ もう8月だけど(^^;
あ、聞き手が山口女流だ トークが楽しみだ

平成23年度の成績は、大介は15勝15敗 三浦は23勝21敗 2人の対戦成績は三浦の10-5
大介は、豊島、タニーに勝ち 三浦は予選シード 勝ったほうが決勝トーナメント進出の一戦

解説の広瀬「大介は、豊島に勝って貫禄を示した、最近詰将棋をよく解いているらしい
 三浦は研究がすごくいきとどいている 両者終盤が得意なので、スリリングな終盤を期待したい」

先手大介で、角交換型の▲中飛車vs△居飛車、になった
両者すごく手が早い この対局の前に、同じカードで同じ全く手順で進んだ、とのこと
感想戦で大介「指定局面のような将棋になった」

広瀬「先手中飛車の最新形ですね 私も、先手を持って指して、負けたことがある戦型です
 棋王戦の挑戦者決定戦で指しました 誰かが痛い目にあわないと、研究が進まないのです」
山口「広瀬七段のおかげで、この戦型の研究が進んでいるんですね」
広瀬「そう言って頂けるとありがたいです(笑)」

山口「鈴木八段は、三浦八段のことを『ひろゆき』と呼んでいました」
広瀬「仲がいいんでしょうね」

山口「三浦八段は、24時間、将棋の勉強をしている、とのことです」
広瀬「寝る時間がなくなっちゃいますね」
山口「夢の中でも研究している、とインタビューで書いてました」

山口「三浦八段は、いつも目が充血しているイメージがあります」(実際、この日も充血していた)

山口「どこまで三浦八段の研究だったか知りたいですね」
広瀬「あまり直接訊くのも、変なので・・・」
山口「教えてくれないですかね?」
広瀬「山口さんが訊けば、教えてくれますよ(笑)」

山口「広瀬七段は、対局中、相手を見ますか?」
広瀬「いや、あんまり見ないですね」
山口「女流棋士って、対局のとき、スカートじゃないですか 
 ひざこぞうに、キティちゃんのバンドエイドが貼ってらっしゃる人がいて、目立ってました」
広瀬「あ、そうですか(^^;」

山口「三浦八段は、顔の向きがナナメ45度ですけど、姿勢もナナメ45度なんですね」
広瀬「それは初耳ですね(^^;」
山口「あ、今また姿勢が90度に戻りましたね」

という感じで、山口さんが延々しゃべっている間に、手が進んだ
早いテンポで手が進み、109手で大介の勝ち 番組開始から1時間の短時間だった

って、おーーーい、雑談ばっかりしすぎやで! いや、山口さん、雑談も面白いんだけどね、
メインは対局なんだから、中盤以降は、対局に集中しようよ!
対局中、大盤がTV画面に映ることがほとんどなかった、さすがに雑談の時間が長すぎ・・・

寄るや、寄らざるやの、キワドイ終盤戦の最中に、キティちゃんのバンドエイドの話を
している場合じゃない、頼むで~orz  山口さん、イエローカード!

対局は、大介が見事な終盤力を発揮し、一手違いで快勝していた
雑談がメインで、山口さんの雑談が一段落したときに、ようやく広瀬の解説、という感じだった
これ、大盤解説のやり方によっては、相当面白い番組になったと思うのに、残念・・・orz

山口さん、思ったことを全部口に出すのはやめて、これからは雑談をするタイミングを考えて下さい
頼みますよ~
結果は0対0 
日本はD組1位で通過し、決勝トーナメント1回戦(準々決勝)の相手は、
C組2位のエジプトに決まりました

日本はスタメンの選手を5人入れ替えての試合でした 本気ではなかったです
試合の内容は、互角といったところでした 
どちらのチームも「無理はしない、引き分けでもいい」と思っていたのでしょう 双方、守備的でした 

相手のホンジュラスは動きが良かったです 各選手のポジション取りが良く、
日本がボールを持ったとき、必ず誰かがチェックにいく、
といった具合 日本も同じような動きをしてました 

どちらも決定的なチャンスが2~3回、といった具合でした
試合内容としては物足りなかったです しかしまあ仕方ないですね
日本の監督さんは「前の試合から中2日のハードスケジュールだったので、これで良し」と
言っていました

日本はもしホンジュラスに負けていれば、決勝トーナメント1回戦で、優勝候補のブラジルと
戦わなければいけないところだったので、結果が引き分けでも全然OKです
(C組では、ブラジルは3連勝、エジプトは1勝1敗1引き分け)

いよいよ次からはトーナメント、エジプト戦、どうなるか、楽しみです
この試合は非常に大事! これに勝てば、最低でも3位決定戦に出る権利が得られます
8月4日(土曜)の20時(日本時間)に、キックオフです
緊張感というものがなく、はっきり言って、つまらなかった試合だった

日本は2位のほうが都合がよい(決勝トーナメント1回戦で強豪のフランスと当たらない)ので、
パス回しに終始、南アフリカにしても、ワールドカップで優勝した日本と引き分けられれば
御の字、ということがお互いに見え見えで、当然スコアは0対0 
見てガッカリした試合だった ガクッ
(ちなみに日本は開幕直前の親善試合でフランスに0対2で負けている)

まあでも「優勝を狙ってるから、これも作戦」と言われたら、もう仕方ないね
日本は、2位通過だと、同じスタジアムで移動なしで試合できる、という理由も大きかったと思う

今日はこれから男子のほうがある、ホンジュラス戦だ
男子は1位通過する絶好のチャンス、2位通過になってしまうと、決勝トーナメントでいきなり
ダントツ優勝候補のブラジルと当たってしまうのだ 男子のほうは意味がある試合になるね
ぜひ勝ってほしい

追記:女子サッカーの準々決勝の相手は、ブラジルに決まりました
 8月3日(金曜)の深夜25時(日本時間)にキックオフです