三浦弘行 八段vs郷田真隆 棋王 NHK杯 準々決勝
解説 丸山忠久 九段

「ゆとりちゃん」にハマリ、歌の歌詞を全部覚えたギズモです どーもです
♪教えてくれてれば~ そこまでできたのに~ なんかいっつも 効率悪いですね?

矢内、髪の毛がスッキリしていて、化粧のりが良さそうだ
今日は重量級の対決、4月に「GPS」という約700台のコンピュータをつなげたモンスターマシンと
対決する三浦と、タイトルホルダーの郷田 好カードの一戦

三浦は1992年四段、竜王戦1組 A級 ここまで杉本、木村に勝ち 17回目の本戦出場
郷田は1990年四段、竜王戦1組 A級 ここまで阿部光瑠、行方に勝ち 21回目の本戦出場

解説の丸山「2人とも矢倉を得意とする攻め将棋の居飛車党、
 三浦は常に強手を狙っているタイプ 郷田は全体的に強烈なジャブの繰り出し方がうまい」

事前のインタビュー
三浦「郷田は攻めが鋭い、一刀流と言われているので、斬られないように注意して指したい
 準々決勝ですので、悔いのないように、いい将棋を指せればと思っています」

郷田「三浦はプロらしい筋のいい将棋 研究家なので、序盤から息が抜けないと思います
 元気よく指して、いい将棋を指したいと思います」

両者の対戦成績は、三浦の10勝 郷田の14勝

先手三浦で、相矢倉、脇システム(たぶん)という、全くの先後同形になった
そこから郷田が変化し、9筋の棒銀狙いという作戦  
丸山「三浦が得意としている形に対し、郷田が変化し工夫した序盤 典型的な攻め合いの形」 

それにしても両者、序盤の手がほとんどノータイム、なんと早いことか 
見ている側としては、とても楽しいので歓迎だ 
 
駒組みが終わり、後は攻め合いだ 三浦が右桂を跳ねポイントを稼いだが、
対する郷田の端棒銀の攻め、これはめっちゃ厳しいのでは? 
三浦、早くもピンチか 先手玉、一気に潰される可能性がある

が、そんなにあっさり終わるはずもなく、ここから両者、魅せた
三浦は大駒は近づけて受けよの手筋、郷田はじっと角を1マス引き上げる手渡し 
一手指したほうが良く見える、というやつだ

でもやっぱり郷田がちょっといいかな?と思ってると、
三浦が出した、9筋に持ち駒の銀を放り込む捨て駒! おおおっ 三浦がやった!
丸山「これはちょっとハッとする手ですね」
矢内「そうですね ちょっとビックリしました」
これは、私の第一感では、好手! 決まったか?
が、郷田にもうまい切り返し 香のタダ捨てのお返し 一進一退だ 面白い
丸山「形勢は難しい」
いいよいいよ~、さすがにレベルが高い

郷田は確実な攻めで迫っている 三浦は後手の玉頭を攻めてどうか
郷田は快調に先手の矢倉を崩していく 丸山も「筋のいい手ですねえ」と感心しきりだ  三浦、ピンチか
丸山「三浦は角が遊んでいるので、なかなか攻めに力が入らない」
画面に映し出された三浦、表情が硬い こんなはずでは、という顔だ
矢内「三浦、おでこに手を当てて(困ったか)」
長考派と言われる郷田が先に時間を使っていたが、残り時間も同じくらいになってしまった

丸山「郷田の攻めが確実に急所に来ている」
駒損していない攻めだからなあ 手が広くて間違えやすいと思うんだけど、棋力があればあるほど、
「手が広い」ということは有利に働くようだ 
今、指しているのは棋王の郷田、棋力に不足があるはずもなし!
郷田の手つき、優雅という表現がピッタリだ この手つきで香一本くらい強く見えるなあ

この対局で郷田が一番、考慮時間を使って指した一手、それは玉の早逃げ!
うひょー ここでか たしかに玉頭から攻められているから理にかなった手だ
でも実戦ではなかなか指せないよなあ

三浦も攻め合いに活路を求めたが、どうみても足りない 後は郷田の決め方を見るばかり
郷田が放った桂打ち、丸山「これが詰めろならすごい手」
丸山の検討の結果、これが詰めろになっていると判明! 
「やっ やったッ!! さすが郷田! おれたちにできない事を平然とやってのけるッ
 そこにシビれる! あこがれるゥ!」

丸山「郷田の理想的な攻め 筋のいい手だと、スピードが遅いことになりかねないが、
 郷田はその兼ね合いができている」
矢内「全部の駒が向かって来ているので(先手玉に受けはない)」

三浦も粘らんとしたが、郷田の的確な攻めの前に屈した 100手で郷田の完勝! 
開始から1時間7分の短時間で終局 三浦を圧倒していた これぞタイトルホルダーの指し回し 強い!

丸山「三浦が(端に銀捨てなどの)難しい手を繰り出したが、それを冷静に郷田が対応して、
 確実に差を広げていった 非常に強い内容だった」

郷田、どこが強かったかと言われると、特にこの手が、というのではなく、全体的に強かったという印象
どれも本筋の手の積み重ね、こういう指し回しは、なんだか憧れるんだよね 
郷田には「こんな風になりたい」思わせる魅力がある その典型の内容だったと思う

三浦は残念だったが、完敗だったのでしょうがないか 力を出せないような戦型ではなかったのだけどね 
感想戦では、郷田も形勢に自信がなかったとのこと、そして桂打ちが詰めろだったことには
気づいてなかったとのことだったが、結果は圧勝 お見事だ

郷田の優雅な手つきから繰り出される、華麗な手の連続 
それが堪能できた一局で、意義深く面白かった そして丸山の解説もわかりやすく、グッジョブ 
私は丸山はひそかに名解説者と思っていたが、期待どおりだった 

来週は準決勝、渡辺竜王vs鈴木大介、どこまで大介が渡辺に迫れるか、見ものだ
昨日の24のトップページにあった、「将棋入門」というコンピュータと対戦してみました↓
http://jshogi.web.fc2.com/
(私が使っていたJAVAではフリーズしてしまい、最新バージョンをダウンロードする必要がありました)

1局目、私が先手で甘口と対戦 2局目、私がまた先手で甘口と対戦(角交換したかったため)
3局目、私が後手で中辛と対戦 
(中辛はこの棋譜は不出来でした その後またやってみたところ、これよりはだいぶ強かったです
 ただ、中辛は考慮時間が長いのが欠点で、この1局以外途中で打ち切りました)

ハム将棋よりは「入門」のほうが数段強いと感じました 24でいうと低級クラス? 
ただ、「入門」がうまく指してると思ったら、
絶対ありえない疑問手を指すときがあり、それが敗因になっているのは惜しいと思いました
この棋譜でいうと、中辛での、端を攻められてるのに端玉にしたところ
他では、全く意味のない駒損をしたときがありました

開始日時:2013/02/19
先手:ギズモ
後手:甘口

▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩 ▲4八銀 △3三角
▲5六歩 △2二飛 ▲6八玉 △3二銀 ▲7八玉 △6二玉
▲7七角 △7二玉 ▲6八角 △5二金左 ▲8八銀 △8二玉
▲5八金右 △7二銀 ▲9六歩 △9四歩 ▲3六歩 △4五歩
▲3七桂 △4四角 ▲4五桂 △4三銀 ▲2五歩 △5四銀
▲4六歩 △6五銀 ▲7七角 △同角不成 ▲同 桂 △7六銀
▲6六角 △1二飛 ▲2四歩 △7七銀成 ▲同 角 △6五桂
▲6六角 △4二飛 ▲2三歩成 △4四歩 ▲3二と △同 飛
▲2一飛成 △1二飛 ▲4四角 △4三歩 ▲3三角成 △4四角
▲同 馬 △同 歩 ▲3三桂成 △7六角 ▲3一龍 △1四歩
▲2三歩 △1五歩 ▲2二歩成 △1三飛 ▲2三と △1四飛
▲2六桂 △1六歩 ▲1四桂 △同 香 ▲7七歩 △8五角
▲3二と △1七歩成 ▲4二と △6二金寄 ▲5一と △7一金
▲4二成桂 △1八歩 ▲5二と △同 金 ▲同成桂 △7七桂成
▲同 銀 △1九歩成 ▲7一龍 △同 玉 ▲6二金 △8二玉
▲7一角
まで91手で先手の勝ち


先手:ギズモ
後手:甘口

▲7六歩 △3四歩 ▲2二角成 △同 銀 ▲8八銀 △3五歩
▲7七銀 △1四歩 ▲4八銀 △4二飛 ▲6八玉 △7二金
▲7八玉 △3二飛 ▲4六歩 △3六歩 ▲3八金 △3七歩成
▲同 銀 △3四飛 ▲6八金 △4二金 ▲4七金 △4四歩
▲2六歩 △6二玉 ▲3六銀 △3一飛 ▲2五歩 △3五歩
▲2七銀 △4三金 ▲3八銀 △3四飛 ▲3七銀 △3三飛
▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △2三歩 ▲2八飛 △3六歩
▲同 銀 △9四歩 ▲3五歩 △6一玉 ▲3七桂 △3二飛
▲1六角 △4二飛 ▲4三角成 △同 飛 ▲3四金 △4一飛
▲2三金 △3九角 ▲2六飛 △1五角 ▲2七飛 △2三銀
▲同飛成 △3八金 ▲3二龍 △5一飛 ▲4二銀 △5二飛
▲2一龍 △6二玉 ▲4一銀不成△1二飛 ▲2二歩 △8二銀
▲3二龍 △7一玉 ▲5二銀成 △9三銀 ▲7五桂 △2八角成
▲5三成銀 △5一角 ▲6三成銀
まで81手で先手の勝ち


先手:中辛
後手:ギズモ

▲7六歩 △3二飛 ▲6六歩 △3四歩 ▲7七角 △6二玉
▲8八飛 △8二銀 ▲7八銀 △7四歩 ▲4八玉 △7三銀
▲3八玉 △7二金 ▲5八金左 △4二銀 ▲2八玉 △1四歩
▲3八銀 △1五歩 ▲1八玉 △3三銀 ▲6五歩 △2四銀
▲2二角不成△同 飛 ▲6七銀 △1六歩 ▲同 歩 △同 香
▲2八玉 △1九香成 ▲同 玉 △1二飛 ▲1八香 △1六歩
▲6六銀 △4四角 ▲6七金 △1七香 ▲3九角 △1八香成
▲同 玉 △1一香 ▲2六香 △2五銀 ▲同 香 △1七歩成
まで48手で後手の勝ち

中盤以降での(歩以外の)駒の枚数の損得、便利な数え方
覚えておくと便利な数え方があります

初期配置で、玉と歩以外の駒は、先手と後手、お互いに10枚ずつ、合計20枚です
(対局開始時は先手側も後手側も、飛、角、金2、銀2、桂2、香2、双方10枚ずつ、盤上の合計20枚)
この10と20という数字を覚えておくと便利です

例① ある中盤以降の局面で、先手の駒(玉と歩以外)を数えたら、11枚あったとします
   この場合、11は10足す1なので、先手が駒を何か1枚得をしているのです
   そのとき後手の駒(玉と歩以外)は、全体の20枚から先手の11枚を引いて、
   9枚になっているのです

例② 別の局面、もし先手の駒(玉と歩以外)を数えて8枚だったとすると、
   8は10引く2なので先手が2枚損をしているのです
   そのとき後手の駒(玉と歩以外)は、全体の20枚から先手の8枚を引いて、
   12枚になっているのです

この数え方は、私が考えました どうだ! どーん !(笑)
さらに、ここに鈴木大介プロのアドバイスを加えて、
「先手と後手、駒数の少なそうな方から数えてみると計算が早い」というのをプラスさせるといいですね
(2012年度9月放送の銀河戦 羽生vs屋敷の解説で鈴木大介プロがコメント)

では、せっかくなので練習問題をひとつやっておきましょう↓
1989-01-09 NHK杯 ▲羽生善治 vs △加藤一二三 (60手目△3二同玉までの局面)



この局面、駒の損得はどうなっているでしょうか? 
パッと見、後手のほうが駒数が少なそうです 
なので、後手側の玉と歩以外の駒数を数えると、9枚であることがわかります
すると後手のほうが、何か1枚駒損しているわけです
先手は何枚か? 数えなくてもわかりますね 20引く9で、11枚です

(それを踏まえて詳細に見ていくと、先手は金銀香が初期配置より1枚ずつ多い、
後手は飛桂が初期配置より1枚ずつ多い、だから金銀香と飛桂の交換になっているわけです) 

・・・先手の羽生五段の次の一手は? もう知っておられますね、そう、▲5二銀でした
今回は、(歩以外の)駒の枚数の損得、その便利な数え方、というお話でした
屋敷伸之 九段vs鈴木大介 八段 NHK杯 準々決勝 
解説 久保利明 九段

エヴァンゲリオンの壁紙を100枚くらい取り込み、30秒ごとに違ったものを自動で表示、
PCがエヴァの絵の展示会と化しているギズモです どうでもいい情報ですが碇ゲンドウ司令が好きです 

やっぴーのカーディガンが赤い しかし、なんかアカぬけてない・・・(^^;
今日は屋敷と大介か 大介の早指しが、本格派の屋敷にどこまで通用するか

屋敷は1988年四段、竜王戦2組、A級 野月、ハタチンに勝ちベスト8進出 16回目の本戦出場
大介は1994年四段、竜王戦2組、B1 千葉、タニー、タカミチに勝ち 16回目の本戦出場

解説の久保「屋敷は居飛車党で、重厚なタイプ 
 大介は最近は振り飛車が多いので対抗形が予想される」

事前のインタビュー
屋敷「大介は早指しが得意で、手がよく見える こちらもしっかりと指して、いい将棋を見せたい」

大介「屋敷は奨励会時代から教わっている先輩 昔から中終盤に特色がある将棋
 ここ数年、序盤もすごい研究している 逆転されることが多いので、そのあたりを気をつけたい」

先手屋敷で、▲居飛車穴熊vs△ノーマル四間+銀冠という対抗形になった
駒組みがスイスイ進み、2人にとっての指定局面という感じだ
久保「居飛穴という対策がイヤで、ノーマル四間飛車が減った 
 ただ、大介は居飛穴に組ませて戦うのが得意、この形は何百局と指しているであろう得意形」
2人の対戦成績がでて、屋敷が8-1と勝ち越していた へー もっと競っているかと思った

屋敷、右銀まで穴熊にくっつけて、とにかくガチガチに囲おうという構想
そのスキに大介は2~4筋方面で、飛車、角をさばく方針で軽く指している

矢内「さばきと言えば、久保九段ですが」
久保「(さばきというのは)先に駒を損するんで、人にはあまりおススメしないんですが(笑)
 先を読んでいないと指せないんで、5~9手先の局面が鮮明に浮かぶかというのが大事
 駒の損得より効率を重視して指していく、少数派と思います」

さらに、久保「振り飛車党は感覚派が多い 頭で指さないで体で指している 
 10秒将棋で若手と指していると感性が磨かれる」

さて、まだ本格的な戦いはまだ先かな、と思ってたら、大介、もう9筋の端攻めに行ったぁ
バシッ!!とすごい駒音だ この手つきは早指しのコツだろう ネットではつかえない技だ
久保「振り飛車としては先攻できて、不満なし 居飛車側はじっくり受け切って、カウンター狙い」

このまま大介の攻めが続けば簡単に振り飛車の勝ちだが、そんな単純なわけはないだろう
すると、やはり屋敷が力を発揮、歩を使った巧みな技で大介の銀冠を崩していく
久保が「実戦的、このあたりから屋敷のペースが上がってくるんじゃないか」と言ったとおりだ

久保の予想手がピシピシ当たる が? 久保が「次は攻めに歩を垂らして」と言ったところを、
屋敷はそう指さなかった 馬を作って香得狙いの構想か 
たしかに、馬を引きつけたら先手玉、めっちゃくちゃ固いからなあ 香も受けに使おうってか
屋敷、どこまで受けを考えてるんだ(^^; 負けないぞ、ということか

大介も負けずに香を取り返したが、これは屋敷の馬のほうが働きがいい分、屋敷がいいのでは?
大介の1九の馬が働くとは到底思えない
が、大介が9筋に香3枚を並べたところ、久保は「大介がペースを握っている気がします」
そうかなあ 穴熊の端って、そんなにモロくない、けっこう固いんだよね
馬も引きつけてきたし、屋敷良しでは?

まだ香3枚を特攻させるにはタイミングが早いから って、大介、もう行ったー! 
もうコロニーレーザー発射! えー? でも、枚数ではまだ不足だから、香を屋敷に渡しちゃうだけでは?
矢内「大介の指し手が力強いですね 自信ありと言いますか」
久保「そんな感じの手つきですね」

結果、たしかに穴熊は薄くなったが、香を4枚も持ってるから、反撃がキツいぞ 
って、あら? 屋敷、香の使い道が意外となさそう? ・・・あれれ? 全然ないの? そ、そんなー
うそだろ これで大介のほうがいいってか  ただ、ここから大介の攻めが続くのか 
そうか、1九の馬と、4筋に、と金ができて活躍するという寸法か! 
コロニーレーザー発射から、ここまで読んでいたのか す、すげえー

久保「屋敷としたら、悪手らしき手がないんですよ」
矢内「(屋敷は)なんでこうなったんだろうと」
久保「そんな感じですね 銀冠の教科書みたいな将棋」

香車4枚が不良債権と化し、屋敷、ハッキリ苦しい さっきから大介の攻めは全然緩まないのだ
久保「(大介の)自然な攻めですね 屋敷はここから、腕の見せ所」
しかし、考慮時間の残りが▲0回vs△7回 うわ、いよいよ追いつめられたな  

あ、屋敷、9筋に香車打って、反撃か 形をつくりにいったのか 
大介としてはかなり優勢を意識しているであろうから、けっこうイヤな手だが・・・ 
しかし、ここからも大介の手は、全く臆することなく、伸び伸びと伸びまくった
精算すべきは精算し、手抜くべきは手抜き、何より攻めが正確を極めた 
大介、優勢になってから、屋敷を全く寄せ付けない!  これは大介、つ、強い

屋敷はなす術が全くなく、142手、大介の完勝に終わった 大介はなんと考慮時間を5回も余していた 
大介、圧巻の終盤力だった 手に勢いがあったわ 終盤は独壇場、つええー 
矢内「大介のすばらしい指しまわしで」 
久保「銀冠の完勝譜でした」

屋敷は本局、受けてばっかりで全然攻めることができなかった
穴熊にして負けると、タダでさえ悔しさが増すと思う それに輪をかけて香車3枚の特攻を食らっての負け
香車4枚持ったけど全然使い道がない、全ては大介の思惑どおり、
屋敷だから局後にニコニコしていられたが、私なら「もう感想戦はなし」とスタジオから即去りしていたね

感想戦では、屋敷としては早い段階で攻め合いを選ぶべきだった、ということだった
香車3枚が発射されてからは、大介ペースになったとのこと
大介「香車3本並べたときは気持ち良かった」
香を4枚持ち駒得した屋敷が有利だと思った私の大局観、まったく大ハズレ ガクッ(笑)
屋敷の穴熊にくっついた馬と、大介の1九の馬、働いたのは大介の馬のほう、これは予想もつかなかった

大介、見事な指しまわしで快勝、文句なくベスト4を決めた 大介の勢いが見れて面白かった 
次の相手の渡辺も居飛車本格派、大介流の勢い重視の早指しが、渡辺にも通用するのか?

来週は三浦vs郷田、重量級どうしの対決、レベルの高い内容が期待できそうだ
2013.02.15 壁紙を変えた
デスクトップの壁紙を変更した話
今まで、DELLのデフォルトの物を使っていた 
さすがに飽きたので、某有名アニメ(エヴァンゲリオン)の絵が欲しくなったのだ
しかし、私は壁紙をインターネット上から持ってきたことはない どうなるか

さて、どうやるのかな 「壁紙 無料 エヴァ」で検索してみると、あるある、無料でもあるぞ
よし、これにすっかな パイロット3人が揃っている絵がいいだろう
ポチッとクリック ・・・あら、なんか、ソフトをダウンロードしろ、とか言ってきた
めんどうだなあ このソフトは大丈夫なのだろうか まあいいや ダウンロードしちゃえ
ポチッとクリック ・・・あら、なんか、また別のソフトをダウンロードしろ、と言ってきた
めんどうだなあ このソフトは大丈夫なのだろうか まあいいや ダウンロードしちゃえ
ポチッとクリック

え~っと、それで、どうなった さっきの気に入った絵はどこにあるのかな 
「スタート」から「ピクチャ」、その中の「ピクチャライブラリ」にあった、あった、
「コントロールパネル」から「デスクトップのカスタマイズ」で、新しい壁紙に設定、OK!
できたぞー シンジ、レイ、アスカが私のPC上に来た  無事終わり  ・・・ではなかった

なんか、変なおっさんも、私のPC上に来たー 誰だこのアメリカ人は!
PCの隅っこで営業スマイル全開だ イヤーーーー
うわわ、それに、インターネットを開いたときに最初にでる「ホーム」のページが、
Yahooから、今ダウンロードしたと思われる関連の企業のページに変わってしまったではないか
そしてデスクトップに、新しいソフトのショートカットが2つほど作られてしまっている これもイヤーー

どうしよう・・・ 前の状態に戻したい 特に、アメリカ人のおっさんがイヤーーー
まずは「ホーム」のページをYahooに戻したい 以前、この作業はやったことあった、簡単か?
あららー、やり方がわかんなくなってる そうか、前にやったことがあったのはWin98だ
今のは私のPCはWin7だ あまりにも機種に差がある 
しょうがない、また検索だ 「ホーム 設定」で検索して、どうにかやり方がわかった!
そして「ホーム」のページをYahooにすることに成功! やったーー 
・・・なんにもやってないっつーの 元に戻っただけだっつーの

他の問題の処理だ どうする? そうだ、「PCの復元」という方法があったな 
私は1度も試したことがないが・・・
「復元の方法」をまた検索して調べて、やり方がわかった 
しかし?? なんでソフトを2つダウンロードしたくらいで、いちいち「復元」しなくてはいけないのか?
なんか、ちょっと異物を2つ食べて少し体調が悪くなったくらいで、
「手術」に踏み切るくらいのことをしていないか?
「復元」して、取り返しのつかないことになったら大惨事だぞ

もう1回、考え直してみよう ソフトを消す方法を、そのソフトに教えてもらうか
え~っと、Q&Aで調べてみると、消す方法は・・・ あったあった、
って、英語やーん 全部英語やーーん  げええーー インストールする方法だけ日本語で、
消す方法は英語かよ! これが商売ってやつか

ん? インストール? そうか、アンインストールって方法は?
「スタート」から「全てのプログラム」で、その憎きソフトをクリックすると、
uninstallの文字がでたーー それそれ、消したいのだよ さっそく実行!
あー、デスクトップに横バーが出て、消してる消してる 2つともuninstallが成功!
デスクトップのショートカットが消えた やったあ 
ああー、そしてアメリカ人の営業スマイルのおっさんも、逝った~ やったーー すごい達成感!
・・・なんにもやってないっつーの、元に戻っただけだっつーの

この間、45分くらいかかったと思う エヴァの壁紙はゲットしたまま、終えることが出来た
もう変えんとこ 時間と労力がかかりすぎだ 
もう「無料」の文字に引かれての、安易なダウンロードはしないでおこう 終わり

<追記>次の日、再び挑戦して見るべく、他のページに行って見た
 すると、絵に合わせて、単に右クリック、名前をつけて保存し、
 デスクトップのカスタマイズでその絵を選んでみると、なんとあっけなく壁紙変更に成功
 わずか1分の出来事 他にも色々壁紙ゲット うわー楽しい (100枚くらいゲット) 
 昨日は最初に行ったページと私の操作方法の悪さが、重なったようですね・・・ 
2013.02.14 ゆとりちゃん
今、「ゆとりちゃん」というアニメにハマっている
2年ほど前に、メール配信された、1話が5分弱のアニメだ
主人公の高校生ゆとりちゃんは、いわゆる「ゆとり教育」を受けた世代
そのゆとりちゃんが、おもちゃ会社でアルバイトをするのだが、
そこで起こるジェネレーションギャップを描いた社会派作品だ ・・・絵は萌え系だが

ゆとりちゃんと、先輩で指導に当たった、つめこみさんとの初対面での会話が
この作品を象徴するシーンとなっている

つめこみ先輩「わからない事があったら、何でもきいてね」
ゆとりちゃん「わからない事がないように教えてくれるのが、先輩の仕事ですよね
 私が困らないように、ちゃんと教えてくださいね」
つめこみ先輩「え? ・・・」

一事が万事こんな感じで進んで行く 最初はイラッとさせられること受け合いだ
しかし、だんだんこれがツボに入ってくるから不思議だ ・・・人によるが

今なら無料で数話観れるので、観てイラッとするのは、いかがでしょうか
http://gyao.yahoo.co.jp/player/00791/v09430/v0942700000000541965/
♪イライラ~ 禁物です 短気は損気ですよ~ 慣れたらタメ口も~ ありっちゃあり ですよね?
1時間40分の内容、萩本欽ちゃんと羽生三冠の対談、
A級棋士の紹介、8回戦の羽生vs渡辺の先崎による解説
ゲストの森内名人へのインタビューという中身でした

全体的にごく普通の内容でしたが、対談での最後の羽生さんの言葉が興味深いものでした 

萩本「本当に自分が強くなったのは、何を知ってから? 何をやってから?
 あー、あれをやって良かった、あれが強くなったんだ(というのは何)」
羽生「あー でもやっぱり、難しい詰将棋とかですかね」
萩本「今のはTVの前では聞いたことがないですよね 聞いたことないですもん」
羽生「いや~、というか、1題1時間とか2時間とか、ザラにかかっちゃうんで、
 そうすると(アマチュアのファンに勧めると)将棋がイヤになっちゃうじゃないですか」
萩本「素人には向かないよな」
羽生「苦行になっちゃうんで(笑)」

萩本「僕も詰将棋(やるけど)、9手詰って聞くとやめますから
 あー、やっぱりそんな難しいのを(解いているんだ)
 難しいっていうと、何手詰?」
羽生「100手とか200手とか」
萩本「ええ~!! じゃあ、(一局の将棋が)始まるときから詰将棋じゃない? え!?」
羽生「そうなんです そういう(難しい)のをやるのは一番強くなったと思います(笑)」
萩本「素人には向かないね」
羽生「ええ みんなやめちゃうんです そんなことをしたら(ファンが将棋を)やめちゃいますよね」
萩本「それ、いくつのときにやったの?」
羽生「12~13くらいからです」
萩本「正直言って、ふざけた子供だよ」
羽生「(笑)」

このインタビューは、貴重と思います 
羽生の強さの根源は、超長手数の詰将棋を子供の頃から解いていたことにあり! 
天才はやはり違うわ(^^;
渡辺明 竜王vs佐藤天彦 七段 NHK杯 準々決勝
阿久津主税 七段

今頃になって「エヴァンゲリオン」を観始めたギズモです かなり面白いです どーもです 
エントリープラグ挿入、ギズモ起動!  
今日は竜王と天彦か 天彦のがんばりに期待だ どうなるかな

渡辺は2000年四段、竜王9連覇中 A級 深浦、中村太地に勝ちベスト8進出 本戦は11回目の出場
天彦は2006年四段、竜王戦1組、B2 佐藤和俊、佐藤康光、稲葉に勝ちベスト8進出 本戦は4回目
2人の対戦成績は1-1のイーブン

解説の阿久津「渡辺は実績はトップ、棋界の第一人者(28才) 
  天彦は最近活躍して、棋戦優勝している(2008年と2011年の新人王戦)
  これからタイトル戦登場が期待される若手の一人 ギリギリの受けが得意(25才)」

事前のインタビュー
渡辺「天彦とは普段から仲がいい 彼はバランスが取れていて、受けに特徴がある印象
 ひさしぶりの対戦なんですけど、しっかり倒していきたいと思います(笑)」

天彦「渡辺は名実ともに超一流、今非常に波に乗っている印象 
 強敵ですが、自分らしい積極的な将棋を指して結果を出したいと思います」

先手渡辺で、戦型は横歩取りになった 天彦も避けなかった
阿久津が「渡辺は主導権にこだわるので、積極的に行くと思う」と言っていたことを考えると、
居飛車党どうしだと、現在のトッププロではこれは定番なのだね

天彦は△8五飛+△5二玉型、対して渡辺も▲5八玉+▲5九金型という駒組みだ
阿久津「こういう形が流行っているんですよ」
そうか、先手の対応策として山崎流とかあったようだけど、今はこれが最新型か
・・・私は横歩取りは全然わからないので、解説だけが頼りだ

阿久津が双方の玉形について話してくれた
阿久津「後手側は2~3筋を攻められることが多いので、△4一玉より△5二玉のほうが早逃げしていると
 いう理由 先手側は▲5九金にしているのは、▲6九玉と逃げたときに固い」

さて、お互いに駒組みが終わり、渡辺は1筋から桂を活用していった
阿久津「最近は強い人が端に桂を跳ねる」
矢内は「(両者)どこから動いていくのか」
と言っていたが、天彦はその桂頭を狙って端から行ったー
うむ、これはもう引き返せないね この端攻めが成立しているのだったら、
渡辺の桂跳ねがもう疑問だったということになるが、果たして?

渡辺が、桂を取られる直前に攻め込むという将棋 角を露骨に打ち込んでいった
阿久津「この進行は渡辺は自信があるかも しかし一手一手難しいが」

渡辺、角金交換ながら、と金ができた
阿久津「なんか先手がうまくやってる気がする 渡辺の手に無駄が一手もない 陣形が大差」
天彦が端の桂跳ねをとがめに行ったのはどうだったのか、と私が早くも反省ムードで見ていると、
天彦、銀をトリッキーな動きで、うまく受けてきた 
阿久津「受けの強い天彦らしい手が出た」 うん、まだ終わるのは早すぎる
渡辺も飛車を巧妙に転回させ、飛車交換に成功 矢内は阿久津の解説をナイスフォローだ

さあ、どっちがいいのか? 
阿久津「渡辺がいいと思うが、天彦は簡単に負けないことで有名 決め手を与えない」
私だったら、どっちを持っても全く自信がない 特に先手を持ったら攻めを続ける自信がない

阿久津が王手で2段目から飛車を打つ順しか解説していなかったのに、
渡辺は王手でなく1段目から飛車打ち! こういうところが並の人間と違うんだなあ 
王手しても無意味なこともあるという好例だった

しかし、渡辺の持ち駒は、あとは金と桂と歩が少し これで手が続くのか?
とりあえずベタ金を敵玉の間近に貼り付けた渡辺 しかし、後は桂だけだが? 
阿久津「渡辺の手は、一番速いけど一番細い攻め」

天彦、このタイミングで反撃を開始 8筋に歩で手をつけ、飛車を打ち込んだ・・・ 
そうか、これで鉄壁だった渡辺玉にも、手がかりが出来たか さすがだ

が、しかし! 天彦が歩を垂らして攻めを続けようとした手に、
阿久津「これは感触が悪い手 駒が一枚、絶対に渡辺に渡る」

渡辺に残った桂を打たれ、天彦、角で無理やり受けてるけど、その角を狙われ、
なんか、ふつーに大ピンチっぽい ええ? 天彦、さっきから、攻めと受け、両方を交互にやっていて、
方針がバラバラ 一貫性がない これはやってはいけない典型では・・・ 
天彦は考慮時間も全て使い切り、▲3回vs△0回になってしまった
阿久津「困ってるんじゃないかと」

あれよあれよという間に、天彦、もう全然ダメになってしまったではないか 
形作りが精一杯、という悲しい手しかなく、渡辺にあっという間に詰まされてしまった
相当簡単な詰み・・・ 81手で何事も起こらず、天彦は渡辺の前に屈した 竜王の快勝
って、なんやねーん これは残念な内容 ガクッorz

阿久津「天彦の端からの攻めは危険な手ではあったが、天彦らしい踏み込みだった 
 途中、難しいところもあったと思うが、渡辺は細い攻めをつなくのが一番の得意、
 プレッシャーのかけかたがうまかった」

感想戦が20分もあった 最近ではめずらしい余り方だ
そこで天彦が、絶妙の受けの歩使いを指摘! かなりの妙手! これには渡辺も大納得、
阿久津には「見たことがない手筋」と言わしめた ああー、こ、これを実戦で指してくれていれば・・・
この手を指していれば、流れが一気に天彦に傾いたはずなのに・・・
天彦「実戦の最中では見えなかった」

本譜は、やはり天彦が8筋の折衝で、寄せを考えてしまったのが大問題だったとのこと
駒を補充して受けの方針で指していれば、本譜の終盤でも、まだまだ難しかった、ということだった

渡辺竜王が強かった、というより、天彦がポッキリ折れてしまった将棋で、残念だった
一番の見所が感想戦での天彦の妙手の指摘だったか 局後では、後の祭り・・・
前回の羽生vs森内が興奮の一局だっただけに、今週は盛り上がらなかった 
もっと熱いパトスをほとばしらせる内容が見たかった 次週の鈴木大介vs屋敷に期待したい

お知らせ:1個前の記事に書いていますが、明日(11日)、TVでA級順位戦の特番があります
TVのBS241、(BSスカパー)で、
「直前特番 3月1日 将棋界の一番長い日へ」という番組が放送されます
放送時間は、2月11日(月)後1:00 他です 詳細は↓

http://www.bs-sptv.com/program/page/001366.html

ちょうど11日までが、無料視聴期間ということなんですが、手続きしなくちゃいけないようで、
面倒です・・・

しかし、私は今やってる同チャンネルの、別の番組を録画したところ、
なんか、左下の説明が消えて、観れました  手続きしなくても観れそう? 
いちおうお知らせしておきます
将棋の戦型には、「相居飛車」 「居飛車vs振り飛車」 「相振り飛車」があると書きました
今回は相居飛車にはどのような戦法があるかを見ていきます 
(図面がないですが、そこに今回の記事の意義があると思います) 

相居飛車には、
「相掛かり」 「横歩取り」 「角換わり」 「急戦矢倉」 「相矢倉」の5大戦法があります 
(これら5つは慣例として「戦型」と言われることもあります
「急戦矢倉」と「相矢倉」をまとめて「矢倉」として分類する考え方もあります)
 
この5大戦法は、さらに細かく色々な戦法に分けて見ることができ、以下のよう分類可能なのです
相矢倉以外は、こんな風になっています (相矢倉の各々の戦法は難しくて、私には分類さえ無理)
私のコメントもつけています ・・・色々と不満のある定跡通の方もいらっしゃるでしょうが(^^;

ほとんど指されないマイナー戦法は載せていません (急戦矢倉のカニカニ銀戦法など)
もっと細かく知りたいかたは、ネットで「将棋戦型分類」、「観る将棋ファンの方の序盤戦型ガイド」、
将棋タウンさんの「将棋戦法用語集」などがありますので、自分で調べてください(^^; 


<相掛かり>
先手の初手▲2六歩に、後手が△8四歩と受けて立つかどうか、が相掛かりになるかどうかのポイント
相掛かりでは、急戦の激しい戦いになる場合もあれば、
お互いに攻めの手がかりを得られず自重して、すごい持久戦になる場合もある

・▲2六飛の浮き飛車型
後手の飛車先の歩交換を防いでいるのがメリット(いずれは歩交換されることが多いが)
初手▲7六歩△3四歩からの出だしでも、この▲2六飛型にすれば相掛かりに出来るのもメリット
デメリットは、▲2六飛型は、飛車が後手陣に近く、後手の角などで狙われやすいこと
ひねり飛車戦法は▲2六飛型からの派生 (後手に有効なひねり飛車対策が出て、プロでは激減)

・▲2八飛の引き飛車型
現在の主流はこちら 飛車の位置が安定している
▲2七銀~▲3六銀型が少し前に流行 それに対して△8五飛型で後手から先攻が今の流行


<横歩取り>
横歩を取って一歩得した先手に対し、後手が色々な対策を講じてくる
横歩を取るなら、先手としては以下の後手のすべての戦法に対応できる必要がある
激しい戦いになることが非常に多く、定跡の宝庫である

・△2三歩型  
先手良しと結論がされており、現在プロでは指されない

・相横歩取り戦法
飛車交換の急戦型は先手良しと結論 (詰み付近まで定跡がある) 
飛車交換しない持久戦型は、後手の主張がはっきりせず、長い戦いになった場合、一歩損が響き後手面白くない  
        
・△4五角戦法  
先手良しと結論されており、現在プロでは指されない プロでは奇襲扱いである

・△3三桂戦法  
後手の主張がハッキリせず、長い戦いになった場合、一歩損が響き後手面白くない

・△3三角戦法 
横歩取りの中では、持久戦に分類される作戦である
△8五飛と中原囲いを組み合わせて大流行 
後手でも固い囲いに組め、主導権を握れるのが特徴
最近では△8四飛もよくある、中原囲いでの△5二玉型もよくある


<角換わり>
棒銀戦法、早繰り銀戦法、腰掛け銀戦法が3大戦法であり、それぞれがジャンケン3すくみの関係である
棒銀がグー 早繰り銀がパー 腰掛け銀がチョキ (例①棒銀は早繰り銀で受けられてしまう
例②早繰り銀は腰掛け銀で追い返されてしまう 例③腰掛け銀にすると棒銀で先攻されてしまう)
相腰掛け銀は特に難解な戦いになる 
ここに右玉戦法が加わる (主に後手右玉) 

そこへ一手損角換わりという概念が加わり、混沌となる
先手は手得を活かして攻めていきたいところ     
一手損作戦では、先手が3つの内どれで来ても、後手は腰掛け銀で対抗するのが有力と見られている 
後手の専守防衛作戦というのもよく見られる 
相腰掛け銀はやはり特に難解な戦いになる 
ここに右玉戦法が加わる (先手でも右玉という考えが発生)  
 

<急戦矢倉>
先手が矢倉囲いに囲おうとするのに対し、後手がそれを潰そうとする作戦の総称
理論的には、後手側がどれで来ても、先手側が受けきれる、
または先手の反撃が厳しく後手が勝ちにくいとされている (だからこそ「相矢倉」がある)

・右四間飛車戦法
矢倉崩しの中でも、最も強烈な破壊力を持つ 
後手は飛、角、銀、桂の理想的な攻めの形から攻めてくる
矢倉に組もうとする人は、相矢倉を学ぶ前にこれを受けきるべし

・原始棒銀戦法  
後手は居玉で仕掛けるため、スピード感がある 
先手は中飛車に振って対応することもある 後手の攻めは少し無理とされる

・米長流急戦
後手が角側の銀で中央を攻める作戦 
後手は玉が薄くなり、少々良くなっても勝ちにくいとされる

・矢倉中飛車戦法  
先手が▲7七銀と早く上がったときに有効な作戦  後手が中飛車にして攻める 
後手は金銀が分裂しやすく、どうまとめるか           

・5筋交換型
阿久津が得意としている作戦 後手は△5五角~△7三角と好形に組むのが狙い
矢倉を一気に潰すという作戦とは違い、急戦矢倉の中では本格的な作戦と言える 
▲羽生vs△渡辺で、勝ったほうが永世竜王という大一番で、渡辺が採用した


<相矢倉>
双方が、がっちり囲いあう矢倉戦の総称 盤上の駒全部を使った総力戦となることが多い
急戦矢倉より戦い方が難しくなる原因として、「角」の使い方が難しいという理由がある
(双方ともに引き角にして、角を再度活用して戦うため)

さて、▲4六銀+▲3七桂型、加藤流、飛車先突かず、森下システム、スズメ刺しと
いった言葉は知っているのですが、私には分類すら無理orz
▲3五歩急戦、藤井流早囲いといった変化球は、急戦矢倉のような後手からの「潰す」という
意思がないことを考えれば、相矢倉のほうに分類されるのだろう  
これ以上は私には無理、誰かわかりやすく教えてください・・・orz


以上、相居飛車の5大戦法とその中の各戦法を見てきました 相矢倉は見てませんが(^^;
居飛車vs振り飛車の対抗形の戦法を書くのは、現時点では考えてません・・・
種類が多すぎるため、それに自分で指した経験のある戦法が少なすぎて解説不能です

プロの方には、これくらいコンパクトに簡単にまとめた本を出して欲しいです
上野裕和先生の本で「居飛車編」も執筆中とのことで、心待ちにしています
ただ、上野本は「プロの最先端の局面まで導く」というのがコンセプト、
それとは別に「すべての戦法を簡単に分類した本」が、一冊で出てほしいですが・・・ 
読んだ人が、実際に指せるようにならなくていいのです 知識が増える「分類本」が欲しいのですよね
上野本では、将棋の本の可能性が広がったと思います 
教えることができるプロと、質問ができるアマが組めば可能でしょうね

羽生善治 三冠vs森内俊之 名人 NHK杯 準々決勝
解説 島朗 九段

今期のNHK杯もベスト8、煮詰まってきた 本局はゴールデンカード、永世名人どうしの対決
こんな大一番だと、見ているこっちが緊張します 小心者のギズモです どーもです

羽生は1985年四段、竜王戦1組 A級 19世永世名人 現在、王位、王座、棋聖の三冠を保持
ハッシーと山崎に勝ち準々決勝進出 本戦は27回目の出場 NHK杯の優勝は10回(名誉NHK杯)

森内は1987年四段、竜王戦1組、現役名人、18世永世名人 
阿久津と藤井に勝ち準々決勝進出 本戦は24回目の出場 NHK杯の優勝は2回
(2人の対戦成績は、羽生の64勝、森内の52勝)

解説の島「豪華な組み合わせですね 羽生はNHK杯でも圧倒的に勝ち続けている
 一戦一戦はキワドイ将棋ばかりだが、結果的に連覇を積み重ねている 反射神経がすばらしい 
 1年を通じてちょっとおかしな時期があっても、すぐ修正してくる 欠点のない棋士
  
 森内は子供の頃からの羽生のライバルで、大舞台ですばらしい勝負を展開している 
 羽生のNHK杯での連勝(22連勝中)を止める気概を持って挑まれていると思う
 (すべての手を読み)手を拾っていく将棋なので、長時間のほうが強さが出る
 9時間の持ち時間なら、7時間、8時間を越えたあとに強みが出る
 森内としては終盤に時間を残し、羽生の逆転術を食い止めて、手厚さを全面に出したいだろう」

事前のインタビュー
羽生「森内は非常に重厚で、手厚い棋風 
  最後まで集中力を保って、非常に激戦の将棋が指せるようにがんばりたいと思っています」

森内「羽生は本当に強いですね このNHK杯では長い間負けていないようですし、
 なんとか自分で止めたいと思います 終盤までついていって、ワンチャンスに賭けるような戦いが
 できればと思っています」

先手羽生で、いよいよ対局開始  
注目の戦型は、森内の一手損角換わりだった こりゃ、森内、本気出してきたな、と思った
森内としては羽生に攻めさせて、自分は徹底的に受けに回って、得意の受けつぶしを狙ってきたな
私は4手目ですでにそれがわかった そこそこのマニアだろう(^^;

羽生が棒銀に出て攻勢を取ると、森内は腰掛け銀から金銀4枚で固めてきた
島「一番オーソドックスな形 森内がこの形をやってきたからには、
 かなり準備があり、やれる見込みがあって選んでいるでしょう」

矢内「お2人とは有名な島研で」
島「あ いえいえ 私の名前がついているだけでね 
 彼らに教えてもらうことばかりで、自分が敬謙な気持ちになっていく気がしましたね
 この世代は50になっても55になっても、強くあり続けるだろう 衰える要素がない」

さて、森内は3筋に歩を垂らし、さらに自陣角を放ち、先手の飛車のコビンを狙うという、
受け主体の組み立てだ やはりこういう徹底防戦に出たか 
羽生はとりあえず玉をカチカチにしたけど、攻めはどうするのか? 
と思ってる間もなく、1筋から仕掛けた! 島「それほど迷いがなかったですね」
羽生はいつもながら、本当に元気がいい 本局でも積極的だ

端で銀と香の交換になったはいいが、後手に、と金を作られそう まだ後手は金銀4枚でめちゃ固い
島「森内は金銀の力を信頼する将棋」 矢内「それが厚みの棋風ということですね」 
先日、藤井はこの森内の厚みに討ち取られたが、羽生はどうか

森内、時間を使って慎重に進め、と金を作った 受け止めたか?
しかし、ここで羽生に好手、端に王手の角打ち一発! これで、と金をはらうのが好感触! 
この端角は私にも見えててうれしかった 
島「森内としては、読みの裏をいかれたか イヤな感じ、不本意な展開ですね
 しかし森内は自滅しない将棋、自滅したところを見たことがない」
後手は、まだ駒損したわけではないもんね ただし、歩をたくさん取られてしまったけど・・・

羽生の第2次攻撃、こんどは羽生が後手の飛車のコビンを狙う角打ち、そして、と金を同じように作った
森内はここは辛抱とばかりに、桂損を甘受で、と金をはらうという勝負手! おお、さすがだ
島「これは地味な手ですけど、森内の崩れないところが出た」
当然、羽生は同角と桂を取る、取るだろう うん? ノータイムで取るところだが、考慮時間を使った?
島「桂を取った後のことを考えてるんですね」

だが、羽生は凡人の発想とは全く違った! 桂を取る前に、4筋に下段の香打ち あわ、ここでか!!
事前に島が「羽生は下段の香打ちが好き」と言っていたが、ここでキターー
島「これが羽生の強さじゃないでしょうか こういうところの違いがあるんですねぇ」
完全に意表を突かれた森内、最後の考慮時間を使いきり、残りが▲5回vs△0回に、これは厳しい!
島「流れのある実戦の中で、一手一手を止められる羽生の強さが出た」
ここで手が止められるのか と金がはらわれた、この瞬間で・・・!

だが、以前、金銀4枚で堅陣の後手を、羽生はいったいどう攻めるのか 今打った香をどう活かすのか?  
先手の持ち駒は、桂と歩がたくさんか 桂と歩だけじゃなあ?
私は見てて、何も浮かばない 島ですら全然わからない様子

羽生は4筋と3筋に歩を次々に叩いていったが、真意がまるでわからない なんだ、これは?
島「羽生には、このあとの設計図があるのだろう」
え? また4筋を叩くのか 持ち駒の歩を全部使うのか
ええ? こ、これで手に・・・ なってる、手になってる!!
手になったーーー す、すごい、うますぎるーーー!!
島「ここまでの流れを読むのは大変 この9手1組の手順は難易度が高いですよ これは効きました」
私なんぞ、持ち歩の数(5枚)など全く数えていなかった 難易度が高いなんてもんじゃない、
この順をこの短い持ち時間の最中で指せる人間は、きっとこの世に羽生ただ一人・・・! 

ただ、島いわく「森内は苦しいながらも、最強の手で勝負している」
相手にこううまく指されたんじゃ、闘志をなくしそうなものだが、まだ決定的な決め手は与えていないか
さすが森内だ 粘って粘って、羽生の強さを引き出してくれ!

島「羽生は森内のいいところを出させていない」
画面に映った森内、呆然として目の焦点が合っていないか でも、元々か?

羽生は飛車を入手、矢内「どんどん大きな駒に姿を変えていく」
島「羽生の確実な手の前に、差が縮まらない」
さらに、いったん飛車を2段目に打ってから1段目に成る、という、軽手も出た これまた、ニクイ演出! 
島「自然な手ですねぇ 自然が思い浮かばないんですが」

ラストスパートをかけた羽生、もう誰にも止められない 
後手玉を上下から挟撃、小技の連続から竜をぶった切る大技につなげ、
最後は勇躍、先手陣に残っていた飛車がドッカーーンと成りこみ、ついに森内「負けました」 
手数107手、羽生、堂々の完勝!! 
つうえええええーーー 羽生、つえええええーーー
なんじゃこの強さは!! 人がここまで強くなれるのか? 羽生は人か? 人の姿をした神なのか? 

島「羽生の攻めがよくつながった 細かいところの攻めをうまく広げていった 森内としてはちょっと
 不本意な将棋だったが、4月から調子を上げてくるのでね 今日は羽生にうまく指された」

私見では、森内の調子は悪くなかったと思った この日の羽生に勝つのは人間には無理!
取れる桂を放っておいて、あのタイミングでの下段の香打ち そして9手1組の歩を使った連続技
持ち歩5枚をピッタリ使った、あの歩の使い方を短時間で発見できるなど、もはや神業!! 

羽生の会心の名局で、森内は本局ではナイスな斬られ役だった 
森内が金銀4枚で固めて、受けに徹してくれたがために、羽生の攻めの強さを十全に引き出していた 
羽生、NHK杯5連覇に向け、視界絶好調、オールクリアー! 羽生善治、本局もやはりすごかった!! 
(感想戦で、歩の連続技のシーンを再現してくれるともっと良かったです)
2013.02.02 脳トレ9手詰
脳トレ9手詰 
北浜健介著  発行 日本将棋連盟  販売 毎日コミュニケーションズ
1200円+税 2010年7月初版発行
レイアウト良し 裏透けなし 1問1答形式 下段に軽いヒントあり、手で隠せる
難易度 ★★★~★★★★ (簡単な問題も多いが、最後の5問ほどは詰めパラレベル)
評価 B  
コンセプト<易しい9手詰からだんだんレベルアップ、ラスト5問ほどは激ムズの計100問>

詰将棋が飲みたいな、どれにしようかな、お、「脳トレ9手詰」これにしよっと
北浜先生の、脳トレ7手詰に続く2本目だ (脳トレ5手詰は3作目)
ちょうど9手詰が飲みたかったんだよね 一本買おう 
お金を入れて、ポチっとな  ゴロンゴロン ガチャン (自動販売機から、落ちてきた)

さあ、飲むぞ どんな味かな プシュッ 
最初のほうは、水を飲むかのようにスイスイだ グングン飲める「詰む将棋」レベルだ
あー、北浜先生、こういう味を作るよなあ、なんか透明感があるなあ
水からポカリスウェット程度の味が続いた あんまり味がないね ゴクゴクッ 
そのうち、だんだんオレンジジュースみたいな味も出てきて、おいしかった ゴクゴク ゴックン

しかし、60問目くらいからか、後半になるにつれだんだん、ずいぶん飲みごたえが出てきた
こりゃ、味が濃くなって、味噌汁くらいにパワーアップしてきたな、飲めない問題も出てきた う、うぷっ

したらば、終盤、90問に近づいたあたり、もう、私のノドには負えなくなってきた
どうにもわからなく、答えを見ながら、ひーひー言いながら一口ずつ飲みこむハメになった
95問以降のラスト5問ほど、匂いをかいだだけであきらめるようになった  
これは飲んだらノドが大ヤケド確定レベル、タバスコが大量に入ってるで! ウヒー
解答を見ても、変化が多すぎて、1問の中で成らずの連発とかってなんやそれ
ここで駒取るか、というのもあるし、詰めパラレベルになってるやん 私の言葉が大阪弁になってるやん
ノ、ノドが焼けるぅ~  アヒー アヒー  あ、やっと飲み終わった 最後は飲めずに捨てちゃった・・・

水に始まって、オレンジジュース、味噌汁、そしてタバスコと、色々味わえた
評価AかBにしようか、迷いながら味わっていた 最後に来て、B確定 だってタバスコだ

さて、答えのページ、最終手の図が上に表示、途中図が下に表示になってるのだ
これはやめて欲しかった  途中図が上、最終手の図が下にして欲しかった

全体としては、おいしかったよ タバスコは私はダメだけどね ノドが渇いたら、また飲みたいね
私には飲み頃な一本だったよ プハー  カララン (空き缶をゴミ箱に入れた)