矢内さん、5年間、本当にお疲れ様でした!
4月からは清水女流に交代とのこと (ソースは来週のTVの番組表)
清水さんなら、棋力的には全く問題なく、そして、質問なども、つつがなくこなしてくれるでしょう
まあ、私の希望は、銀河戦のように、毎週、違う女流で、というのが理想なんですけどね

それにしても、NHK杯のない日曜って・・・ さびしー! ああー NHK杯が観たい! 
もうNHK杯なしではやっていけない体になってしまった(笑)
2014.03.29 豊島、勝ち
電王戦第3局、豊島がYSSに勝ち ようやくプロ側が勝ち、ほっとした
ただ、内容的に一方的になってしまったのは残念 来週は熱い戦いに期待したい
囲碁将棋チャンネルの「月刊!順位戦1月号」より
B2の稲葉七段と戸辺六段の、ゴキゲン中飛車▲5八金右超急戦の将棋が紹介されていました
序盤、中盤がなく、終盤がずっと続き、面白かったので紹介します
プロ棋士には、こういう、素人には指しこなせない将棋を指して見せて欲しいですね 

解説は阿久津七段です コメントは全て阿久津さんのものです
(激指などで解析すれば、また違う意見も出てくると思います)
阿久津「見所は、B2の順位戦で稲葉のほうはもう3敗していて、戸辺のほうは2敗で、これを負けると
 昇級戦線から後退してしまう一局 注目されている若手同士の2人 
 ゴキゲン中飛車から激しい将棋になりました
 終盤までどちらが勝つかわからない熱戦になった、面白い好局だったと思います」

開始日時:2013/12/05
棋戦:順位戦
戦型:中飛車
持ち時間:各6時間
先手:稲葉陽
後手:戸辺誠

*棋戦詳細:第72期順位戦B級2組08回戦
* 「稲葉陽七段 」vs「戸辺誠六段 」
▲2六歩
*稲葉さんは銀河戦で優勝する活躍をしました
*居飛車が中心です
△3四歩
*戸辺さんのほうも、安定して勝っています 普及にも熱心です 将棋のほうも力強い振り飛車党で、アマチュアに喜ばれる棋風です
▲7六歩 △5四歩 ▲2五歩 △5二飛
*ここまで、よくある進行です
▲5八金右
*この手は、一時期よく指されていました ここで後手に△5五歩と指されると、後手の勝率が高いんですよ ですから▲5八金右は先手が避けている変化なんです
*久しぶりにこの手を見ました
△5五歩
*この手では、△6二玉からゆっくり指す手もありましたが、それは気合いが悪いです ここで△6二玉だと、次からナメられるんです(笑) 戸辺さんは△5五歩と指さないこともあるんですけど、今回は、やってやるぞ、ということです
▲2四歩
*先手もここで▲6八銀と穏やかに指す手もありましたが、若手同士なんで、来いと言われたら、行きますよね
△同 歩 ▲同 飛 △5六歩
*こんなに早く終盤になる将棋は他にはないような気がします 一直線です
▲同 歩 △8八角成 ▲同 銀 △3三角 ▲2一飛成 △8八角成
*もう終盤です(笑) お互いに居玉ですが、先手のほうは▲5八金右で、上部が堅くなっている意味があります
▲5五桂
*ここで後手が△5四銀と受けると、▲3三角から、桂の不成で8八の馬が、素抜かれて、一丁あがりです
△6二玉
*定跡の進行です
▲1一龍 △9九馬
*この手で△8九馬は、▲4三桂成で先手が一手勝つと言われています
*次の先手の手は、▲6六香、▲3三角、▲7五角、▲8六角があるんですが、本局はここで新手が出ました
▲3三香
*この手に対し、戸辺さんはなんと3時間の長考に沈みました
△2二銀打
*他の手では△3二香も有力でしたが、それには▲2二歩、もしくは▲2二角があります 
*この△2二銀は後手としては一番指してみたい手ではあります
▲3一香成 △1一銀 ▲4一成香
*どちら側も自信があって、この展開になりました
*若手同士、勢いがありますね 
*駒の損得では飛車と金桂の交換です
*形勢はバランスが取れていると思います
△7二玉
*戦いながら玉形を整備する呼吸です
▲5一金
*この手を△同金は、最後に▲3三角で、▲6七桂成の筋でまた9九の馬が素抜かれるんです
△5七歩
*これもまた難しい手です 戸辺さんは、▲5一金なら、なんとかなるんじゃないかと思った、言っていました
*3時間長考しただけあって、だいぶ深いところまで考えていたようです
▲同 金 △2二飛
*ここで▲2八歩と受けると、△6二金で先手の攻め駒が重くなってしまいます
▲6一金 △2九飛成
*見ているほうは楽しいですが、やっているほうは大変です(笑)
▲6三桂成
*これは、次の手を狙っているんですね
△同 玉 ▲1八角
*竜がいなくなれば先手陣が安全になるかと言えば、なんとも言えないです
△同 龍 ▲同 香 △2九飛
*後手は、先手に持ち駒を使わせて、自玉を安全にしようという意図です
▲4八銀打
*これは仕方ない手です
△2七桂
*激しい攻めです ここで先手は▲7一金では、まだ攻め駒が少し足らず、後手玉は寄りません
▲2八金
*この辺は見ごたえのある応酬です
△1九飛成 ▲2七金 △3八香
*△6五桂も有力でした
▲7一金
*お互いに我が道を行くという感じです
△3九香成 ▲6一飛
*今度は、先手が後手に合駒を使わせようという手です
△6二桂
*ここで、先手側が自陣を放置していると、△7七角という手があって、一気に寄せがあるのです
▲6八玉
*△7七角を受けました 稲葉さんはすごいバランス感覚です
△7四歩
*▲7五桂を受けたのと、玉の逃げ道を作ったのと、△9五角を狙っています
▲2八銀
*お互いに粘り強いです
△9五角
*攻防の狙いの一手です
▲8六桂 △1八龍 ▲3九銀左
*竜を閉じ込めて、また玉が右に逃げれるようになりました
△6四香
*先手からの▲6六香を受けて、ここはこの一手だと思います
▲8一金 △8九馬
*ここまで来て、お互いに渋いですね 後手は馬が先手の玉頭に利いて、迫力が出てきました
▲5五桂 △5四玉
*後手玉の安全度はよくわからないです(笑)
▲5一飛成
*合駒を使わせる意味です
△5三桂 ▲7八香
*馬筋を止めた意味です
△8四角
*5七の金を狙っています 
▲4二成香
*この手は危なかったです ▲7五歩が有力でした
*本譜はこの後、戸辺さんの狙いの一着が炸裂しました
△7七銀
*これは玉が逃げると、香が取られます
▲同 香 △5七角成 ▲同 玉 △6七馬
*いきなり先手玉が危険になりました
▲4八玉 △4九金
*この手は厳密には利かせないほうが良かったかもしれませんが、打ちたくなりますよね
▲3八玉 △2六歩
*これを▲同金は、△4九金▲同玉△4八銀以下、先手玉は詰まされます
▲7二角
*これは王手というよりは、受けに利かせた手です
△6五玉 ▲5八銀
*すごい手ですね 馬が取れれば、後手玉も寄り形です
△2七歩成 ▲4九玉
*この手では、▲2七同角成のほうが良かったようです 
*それで△3九金から王手が続いて怖いんですけどね
*本譜、ここで後手は△2八竜と行きたいんですが、▲同銀だと先手玉は詰むんですが、その瞬間に▲2七角成とされて、竜と馬の両取りで先手が勝ち筋になるんです
△5六馬
*この手がおそらく敗着になりました
*この手に代えて、△3八金と打てば手順は長いんですが、後手の勝ち筋でした △3八金でバラして、△2九銀▲3一玉△6六馬と王手したときに、先手は金しか合駒がないので、寄りでした 戸辺さんとしては最大のチャンスでした
▲2七角成
*この手で、先手玉が安全になってしまって、形勢が先手優勢とハッキリしました
△同 龍 ▲同 銀 △4五角
*攻防の手ですが・・・
▲3六銀
*強く対応されてしまいました
△5七歩
*部分的には厳しい攻めなんですけど、銀を取ってもまだ先手玉は寄りません
▲4五銀 △5八歩成 ▲同 金 △4五桂
*先手は自玉が安全なので、詰めろでいいのです
▲6三桂成
*▲5六竜の詰めろです
△5四桂 ▲6四成桂 △同 玉 ▲6二龍
*以下、合駒は▲7三角で詰み、△5五玉でも▲7三角以下、▲4三成香から飛車を打てば追い詰みです
*ギリギリのところで、お互いの秘術をつくした攻防で、かなりの熱戦でした 長い終盤で、面白い将棋だったと思います
まで97手で先手の勝ち
丸山忠久 九段vs郷田真隆 九段 NHK杯 決勝
解説 森内俊之 竜王・名人 井上慶太 九段 (ダブル解説)

さあ、今期も最終戦を残すのみ、いよいよ決勝だ 共に準決勝で若手を倒してきた、実力者同士の一戦

郷田は第49回(1999年度)以来、2回目の決勝進出で、初優勝を狙う 
郷田「本当に久しぶりの決勝進出になります チャンスですので、がんばりたいと思っています」
丸山は第55回(2005年度)で優勝経験があり、2回目の優勝を狙う
丸山「少し緊張しているんですけど、大変楽しみにしています」
丸山は髪の毛が、相変わらずすごいことになっていて、ツバメか何かが巣でも作ったかのようだ

解説の森内「決勝は1年間の締めくくりですし、独特の緊張感がありますよね 楽しみにしています」
解説の井上「私はこういう舞台に経ったことがないので、ものすごい重圧を感じています」
矢内「私が緊張してもしょうがないんですけど、昨夜はあまり眠れませんでした」
真っ赤な着物で登場した矢内さん、対局場に花を添えている

郷田はここまで、2回戦で永瀬、3回戦で高橋、準々決勝で森内、準決勝で西川に勝ち
印象に残った一局は、の質問に、郷田「西川との対局は、初対局で手探りだった 作戦負けになってしまって、終始苦しい戦いを強いられた」
終盤で危ない場面があったとのことだった へー、そうか 私は郷田の完勝かと思ったあの一局、西川の攻めが完全に切れたかに見えたとき、美濃囲いの金を攻めに参加させる手があったのか なるほどなあ けっこう危なかったんだね

丸山はここまで、2回戦で飯島、3回戦で金井、準々決勝で三浦、準決勝で大石に勝ち
印象に残った一局は、丸山「三浦との一局です 難しい局面を考えるのも楽しいんで、非常に面白くもありましたね」とのこと ちなみに前局の大石戦は、相振り飛車で、わずかなスキを逃さず、角切り一発でリードを奪い、その後は怒涛の寄りきりで完勝している

井上が今期の印象に残った対局を2局挙げていて、井上「豊島vs西川は3本の指に入る好局だった」
そして、井上「羽生vs大石は、大石のラッキーパンチが当たったのではなく、堂々と渡り合って勝ち切った将棋なんで、すごかったと思いますね」とのこと

事前の両者のコメント
丸山「せっかくの決勝戦ですので、集中してがんばりたいと思います」
郷田「自分なりに一生懸命、いい対局をしたいと思っています」

振り駒で先手が丸山に決まった いざ、対局開始!
▲2六歩△3四歩▲7六歩から、横歩取り模様に進んだ
井上「めずらしくないですか」
森内「丸山が先手になったんで、角換わりになるかな、と思ったんですけど、予想できない進行でした」

森内「2人は年も同じで、四段になった日も同じ(ちなみに、郷田も丸山も森内も43歳) 実績もほとんど差はないんですけど、将棋のタイプが全然違うんですね 一言で言うと、郷田はロマンを追及していくのに対し、丸山の方は研究を重ねて現実的
どちらの良さが出るのか、注目です」

丸山は横歩を取った位置から飛車を動かさず、右桂を跳ねるのを急ぐ構え
郷田は中原囲いに囲う、という序盤だ
森内「横歩取りの中でも、今流行している最新の形ですね 飛び道具を使った早い攻撃が先手の狙い 郷田は、後手をもってあまり横歩取りは指さないのですが」

ここで、2人の対戦成績が出た 丸山30勝、郷田16勝とのこと ただ、最近は郷田が2連勝中だ
森内「丸山は先手を持って、角換わりで郷田に勝っていることが多い」

こう話していたところ、なんと、丸山がいきなり右桂を▲4五桂とポーンと跳ねていったではないか!
うわーすごい もう桂跳ね! もう、あっという間に中盤に突入だ 丸山、この手に優勝を賭けたか!
森内「うまく行くかどうか、非常に興味深いところですね」 
ちょっと森内も興奮ぎみだ ▲4五桂跳ねが成立していれば、今後の定跡手になるかもしれないもんね

森内「郷田は、受け方が難問になると思います ▲4五桂は短い時間で跳ねたので、間違いなく丸山の研究手と見ていいでしょうね 早くも勝負所だと思います」
長考に沈んだ郷田 さあーー、郷田の対応やいかに? ワクワクだ
森内「(この▲4五桂は)多分本なんかに書いている局面と思うんです 研究を深く積んでいる若手だとパッと指し手を決めていることが多いんですけど、郷田は現場で対応して、うまい手をひねり出す、それが郷田の強さなんです」

郷田、長考したままなかなか動かない すでに困っているのか・・・? 
角に当たっているんだから、とりあえず角を交換してから考えても良さそうなものだが、どうかな
そして、郷田の手が動いた なんと、郷田の手は、角を逃げずに、先手の銀頭に歩を叩く手だった!
森内「ひゃー これはすごい手ですね 私のデータでは新手です(笑)」
ひええええーー 角を逃げない手があるのか! 
ここで叩きを入れておけば、後々いいことがあるということか さすが決勝、レベル高い~!!

郷田はそれから角を交換し、盤中央に角を打ち据えて、逆に先手を攻め立てた 
一連の郷田の手、最強の手順、というやつだ ここで解説が森内から井上にバトンタッチ
あまりに激しい戦いになったので、井上「僕の出番がないまま終わるん違うかなと思った(笑) ヘタしたら、すぐ終わってしまいますよね 銀頭に叩きの歩は、郷田ならではですね」

丸山の銀が、さっき郷田に打たれた歩によって浮き駒になって当たっていたのだが、
丸山は無視して飛車を成りにいった もう両者、ノーガードでのパンチの打ち合いだ
井上「ほお~ 受けずに、という手がありましたか もういきなり終盤ですね! こうなるともうね、森内先生に訊かんとわからんのですけど(^^;」
ははは、井上さん、面白いな それにしても激しい将棋になった 
丸山は桂を取って竜を作り、郷田は銀を取って馬を作っている 形勢、どっちがいいんだ?

そんなときだった 郷田が、中段に浮いていた飛車を、一路スッと下げた ん? なんだこれは?
さっき跳ねた▲4五桂を取るつもりか ん、それだけの手か・・・ これは、手渡しの意味か?
井上「浮かびませんでしたけど、指されてみればいい手ですね 好手な気がします 丸山さんは、読みに入ってましたかね?」
ここで、丸山が大長考に沈んだ 持ち時間の残りが、4回、3回、2回と減っていく
うわ、4五の桂を助ける手がないのか! 桂を取った後の飛車の位置も最高なのか
ひえーー 飛車を一路引く手、相当な妙手だったっぽい
井上「丸山さん、ちょっとうっかりされたんじゃないかなー」
飛車を一マスだけ動かす手、浮かびにくいよねえ
「大駒は大きく使え」と言うけど、「大駒は小さく使う手に好手あり」の格言もあってもいいね

結局、4五の桂を助ける術はなく、郷田が攻め立てることになった 
丸山はほとんど裸玉状態になったが、早逃げするなどして、なんとか踏ん張っている
井上「郷田のほうを持って指してみたい 金銀と桂香の交換、郷田が駒得 郷田からは行ける、という雰囲気が感じられる 丸山は、ちょっとこれはしょうがないかな、みたいな」

うむ、流れは郷田だ 丸山も攻め合いに活路を求めたが、郷田は自陣に歩と銀をガッチリ投入、うっわー、堅い~! 金銀5枚の囲いだ 「優勝は逃さん」という郷田の声が聞こえてくるなあ

解説に森内も加わり、ダブル解説になった
井上「丸山、なんか粘りの手を出すんですかね」
森内「苦しい感じになってきましたけどね まだあきらめている様子ではないです」
そして丸山が着手したのは、自陣の歩を突き出す、という、玉の逃げ道を空けただけの手
森内「すごい辛抱です 常人には指せないです 自分からは負けない、という手ですね」
うっわー、これはツラそう さすがに苦しい・・・ でも郷田といえど、間違える可能性はゼロではないぞ

郷田玉にも、嫌味な、と金が迫ってきた おお? これは一応、一手違いか!?
さあ、郷田、優勝が見えてきたが、プレッシャーに勝てるか?
井上「何か明快な決め手がありそう」
森内「決め所ですね 寄せを読みきれば郷田の優勝です 最後、ギリギリになりましたね」
おおおー さすがに丸山、よくぞここまで追い込んだ どうなる、どうなる?? 郷田、どうか?

郷田の寄せ、それは、今期NHK杯の最後を飾るにふさわしいものだった
馬切りから、緩むことなく、丸山玉をピッタリで詰まし上げた
おおー、最後、桂2枚持ってるから、ちょうど、か! 持ち駒が何も余らずに詰み!
82手で郷田の勝ち、初優勝! うわー、お見事、パチパチパチ これは郷田の快勝譜だったなあ 
 
森内「予想より激しい将棋になったんですけど、斬り合いになった後、郷田がふわっと飛車を一つ引いた手が名手でしたね あれで丸山はしびれてしまったと思います その後も落ち着いてまとめて、見事な将棋だったと思います」
井上「郷田のその場の対応力の高さ、▲4五桂に対し角を逃げずに銀頭に歩を叩く切り返し、あれで流れを掴んだ 無駄のない将棋でハラハラドキドキしました」

感想戦で、郷田は歩の叩きは、「昔考えたことがあったような気がしたんです」とのこと
丸山は、郷田が飛車を一つ引いた手は「うっかりした それがあるなら何か他の手だったか」とのこと

局後のインタビュー
郷田「NHK杯の優勝は、棋士を目指してから一つの大きな目標でしたので、大変うれしいです 優勝カップは本当に重いですね 亡くなった師匠(大友昇)の名前も入ってるんで、本当にうれしい」

丸山「結果は残念だったんですけど、指したい手が指せたんで、それで満足しています」

うん、決勝にふさわしい、いい内容だったと思う
▲4五桂に対して、誰が角を逃げない手を考えつくだろうか? そして飛車を一つ引いた手も、お見事!
郷田が、勝つべくして勝った一局だった 価値ある優勝だ パチパチパチパチ
丸山も、ペースを完全に握られてから、よく粘って、形を作ったと思う

今期NHK杯は郷田の優勝で幕を閉じた
聞き手の矢内さん、記録の藤田さん、時計係の黒沢三段、関係者のみなさん、お疲れ様でした!
来期までしばし休憩ですね 来期も楽しみにしてますよ!!
そしてこのブログを見てくれてるみなさんも、お疲れ様でした! 
また来期もこのブログは続く予定ですよ~(^^)
またプロ、負けたかorz 佐藤紳哉六段もがんばったけどね
やねうら王は、普通に戦って、強かった 
次の豊島が負けたら、全敗が非常~に濃厚ということに・・・ ぐはあ
アップセットボーイズ 明日葉高校将棋物語 上・下
柳葉あきら著 ちくま文庫 上巻は950円+税 下巻は1000円+税 2014年3月初版同時発行
評価 A コンセプト<高校将棋部で成長していく主人公に、読み手が自分を投影し、
 高校将棋を仮想体験できる物語>

1997年から2000年に、週刊将棋に連載された将棋マンガです
なぜか今頃になって発売されました(^^;
よく出来ていて、面白いです 各キャラも、個性があっていいです
「対局の熱さ」がよく描けていると思います 
学生将棋という設定のためか、絵柄も内容からも、それほど古さを感じさせません

ただ、図面が頻繁に出てきて具体的な手順が示されるのですが、私としては図面や手順はなくして
対局者の心理描写だけで、描き切って欲しかったです ヒカルの碁はその方式で成功してますしね  
(ヒカルの碁でも図面は出てきますが、あくまで背景の一部)

学生時代に将棋部に所属していなかった人に読んでもらいたいですね (私も将棋部ではなかったです)
読み手が主人公の沢村君になった気分で、高校将棋部を仮想体験しよう!

ところで、今、週刊将棋で連載中の、この作品の続編「笑え、ゼッフィーロ」はいつ終わるんでしょうか
6年前に、2008年の春という設定で連載が始まり、未だに話が2009年の春までしか進んでいません
終わるまでには、倍のあと6年くらいはかかりそうですね・・・(^^;
囲碁将棋チャンネル めざせプロ棋士 奨励会
里見香奈二段 vs 枡田悠介二段
対局日:2013年12月23日
解説:真田圭一七段
聞き手:安食総子女流初段

囲碁将棋チャンネルで、里見香奈さんが三段に昇段を決めた貴重な一局の解説がありました
249手の大熱戦でした 解説者は真田七段です
解説付きで棋譜を貼っておきます コメントは全て真田七段のものです

この一局を見ると、なぜ里見さんが半年間の休養が必要か、わかる気がしました
里見さん、ゆっくり休んで、また復活してください

この一局を終えた里見さんのコメント「2転3転した将棋でした 良いところも悪いところも出た
 全力を出し切れた一局だったと思います 悪くなったときも気持ちを切らさず盤に向くことが
 できたところは良かったと思います」

以下をコピペして、kifu for winに貼り付けて見てください↓

開始日時:2013/12/23
棋戦:90分切れ1分
先手:里見香奈二段
後手:枡田悠介二段  

▲7六歩
*(先手は里見香奈二段)
*里見さんは知名度が高く、色々注目されています 女性では奨励会の初段というのは、初めてなんですね
*今二段ということで、前人未到です 女性がどれだけ通用するのか、結果を待つしかないです 
*将棋は振り飛車党で、角交換系の振り飛車を得意としています 中終盤での判断が正確で、勝ちきる力を持っています
△3四歩
*(後手は枡田悠介二段 ますだゆうすけ)
*枡田さんは関西所属で、1993年生まれの20歳
*私は関東の奨励会の幹事なんで、枡田さんのことは知らないんです 関西は今、有段者は三段が多く、初段と二段が少ない 里見さんとは何度も対局していて、手の内は分かっている同士 里見さんの振り飛車への対策が見物です
▲7五歩
*早石田の出だしですね 里見さんの得意戦法、表看板です
△3五歩
*枡田さんが準備してきた手です
▲7八飛 △8八角成
*早々に角交換するのは、早石田対策ではある手です
▲同 飛 △4五角
*後手の狙いです ▲8八同銀でもこの手はあります
▲7六角
*これは確立された定跡手です
△2二飛
*これは研究手です 先手が▲4三角成のときに、2一の桂にヒモがついているので△6七角成とできる意味です
▲3八金
*里見さんは角の成り合いではなく、落ち着いて受けるほうを選びました ▲3八銀は、△5四角から角交換になったとき、2八にスキができるので指しにくいんです
△4二銀
*後手は△2二飛の研究手により、すんなり向かい飛車にすることができました
▲6八銀 △2四歩 ▲7七銀 △2五歩 ▲6六銀
*これは、後手の十字飛車を受けた手です
△2六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲2八銀
*ここは銀で受けるのがいいです この手に対し、△2七歩は▲3九銀で、後で打った歩が狙われて指しすぎです
△2四飛 ▲2七歩
*後手の△2六歩を受けて、絶対手です 
*ここから長い囲い合いになりました
△6二玉 ▲8六歩 △7二玉 ▲8五歩 △5二金左 ▲5八金
△8二玉 ▲4六歩 △1二角 ▲1六歩 △7二銀 ▲1七銀
*後手の飛車にプレッシャーをかけに行きました
△3三桂 ▲2六銀 △3四飛
*△3三桂が▲2五銀の筋を防いでいます
▲4七金左 △2五歩
*将来的に▲3六歩と反撃する筋があるので、もう銀をへこませました
▲1七銀 △5一銀 ▲4八玉 △6二銀 ▲3九玉 △7一銀
▲2八玉 △9二香
*美濃囲いから穴熊に組む、面白い作戦です 昔、神吉プロがよく指して得意にしていました
▲9六歩 △9一玉 ▲9五歩 △8二銀 ▲7七桂 △1四歩
▲6五角
*次に▲5六角の狙いです
△2四飛
*あらかじめ避けました 相筋違い角の力戦です
▲5六歩
*何気に、△6七角成があるんです
△7一金 ▲5七銀 △2一角 ▲1八香
*先手も穴熊を目指しました
△3二角 ▲1九玉 △6二金寄 ▲2八銀
*相穴熊になりました 
*長い勝負になることが宿命づけられていますね
△1三香 ▲5五歩 △2一角
*後手は金銀が攻めに参加せず、飛角桂香歩だけになっています
▲5六角 △6一金引
*これは間合いを計った手です 後手は千日手でも良しという意味です
▲8六飛 △4四歩
*これで角筋が通りましたが、飛車の横利きが消えました
▲8四歩 △同 歩 ▲同 飛 △8三歩 ▲8八飛 △4五歩
*いよいよ戦いです
▲同 歩 △2六歩 ▲同 歩 △1五歩 ▲同 歩 △5四歩
*開戦は歩の突き捨てから、です
▲同 歩 △同 角
*ここで▲5五歩なら△4五角が調子がいいです
▲4六金 △7六角
*この手の意味は、▲3五金のときに△5五歩と打って角を成ろうという意味です ▲3五金をけん制した手です
▲5五歩
*先手は次に▲3五金の狙いです
△6四飛 ▲6八銀
*これは先手、辛抱しましたね ▲6六銀だと、△6七角成という強襲があったんです
△8四飛 ▲8五歩
*先手は金銀がバラバラなので、飛車交換はできません
△2四飛 ▲2七銀 △2五歩 ▲同 歩 △同 桂 ▲3五金
*先手は飛車の圧迫を楽しみに指しています
△2一飛 ▲2四歩 △5一飛
*この手は、次の△5五飛を見ていて、先手は悩ましいです ここでは先手は桂を取るよりも、後手のさばきを凌ぐことを考えないといけません
▲8六飛
*△5五飛を間接的に受けた手です
△4三角
*桂にヒモがつきました ここで先手は▲4四歩と指したいのですが、△5五飛が金に当たってくるのが気になるところです
▲8四歩
*先手は受けているだけではラチがあかないと見て、攻め合いに行きました
△同 歩 ▲9四歩 △同 歩 ▲9三歩 △同 銀
*一番普通の取り方です だいぶ後手陣も乱れました
*ただ、歩をたくさん渡しました
▲4四歩 △2一角
*後手は辛抱してます 次の△5五飛に期待です
▲9五歩 △8二銀
*先逃げです ▲9四歩と取り込むと、△9八歩があります
▲2五金
*相穴熊なので、桂1枚得しただけでは、まだ先手有利とは言えません
△5五飛 ▲2六金 △1七歩
*他にも△4六歩とか△4八歩も考えられました
▲同 香 △1六歩 ▲同 香 △2五歩 ▲3六金 △5四角
*後手は桂は取られましたけど、飛角がよく働いてます
*先手は桂得ですけど、6八の銀が遊んでいるので、形勢のバランスが取れています
▲9六桂
*この手は里見さんの攻めの力が出てますよ
△8三銀左
*先受けです すぐ▲8四桂は、△同銀から5六の角が取られます
▲4七角
*だから角を先に逃げました
△7二金左
*こういう手は覚えて欲しいですね 玉を固めるいい手です
▲2八玉
*先手は穴熊だったんですけど、駒が上に行ったので、銀冠にしました 見習って欲しい、いい手です
△5六歩
*角筋を遮断しました
▲5八歩
*これは辛抱しましたね ▲同角には、△8七角成という手があったんです
△9五歩 ▲8四桂 △同 銀 ▲同 飛 △8三歩 ▲8六飛
*先手の銀得になりましたが、駒の働きの差で、形勢はいい勝負です
△3五桂 ▲同 金 △同 飛
*これで駒の損得は先手の桂得、まだまだ大変な勝負です
▲8四歩
*もう一度、こじ開けに行きました △同歩は▲同飛で角に当たります
△4六金
*この金を打てるのは今しかない、とみて、手抜きで攻めました
▲9三歩 △同 桂
*▲9四歩で桂は死ぬのですが、速度重視で桂で取りました ▲9四歩は間に合わないという判断です
▲8三歩成 △同 銀 ▲8四歩 △8五歩 ▲8九飛
*ここは、先手が攻めを失敗しました 飛車が押さえ込まれてしまいました
△8四銀 ▲9四歩
*この手が、あまり厳しくないのです 先手はピンチを迎えました
△2六歩
*後手が襲い掛かってきますよ
▲同 銀 △2七歩 ▲3九玉
*こういう、上から押さえられる状態は、危ないです
△4七金 ▲同 金 △4五飛
*歩の裏をかかれて、先手、危ないです
▲4六銀 △7五飛 ▲9三歩成
*先手は自陣の受け方が難しいので、攻め合いました
△同 銀 ▲7四歩
*▲8五桂を前提とした手です
△8二金上 ▲7三歩成 △同金直 ▲6六金
*これはなかなか腰の入った手です
△7四飛 ▲7六歩
*桂を跳んだときに△7八飛成を消した手です
*角筋も止めています
△7八角 ▲7九飛 △8七角成 ▲8五桂 △8六馬 ▲7七桂
*銀取りを防ぎつつ、将来の▲8五桂跳ねを見た、攻防の手です 形勢はいい勝負ですよ
△7二金引 ▲9三桂成 △同 香 ▲8三歩 △同金左 ▲7五桂
△3四桂
*いよいよ本格的な終盤になってきました
▲3五銀右 △4六桂 ▲同 銀
*このへん、よく先手は辛抱してますよ
△7八歩 ▲8九飛 △8八歩 ▲5九飛 △2八歩成
*後手がついに時限爆弾を炸裂させました
▲同 玉 △2七銀 ▲3九玉 △7六馬
*金を取りに行きました
▲同 金 △同 角
*ついに先手玉に詰めろがかかりました
▲8三桂不成△同 金
*先手は受けなければいけません
▲4九銀 △2六桂 ▲2八金 △3八歩
*この歩を先手は取れません
▲4八玉 △2八銀不成
*金1枚がタダで取られて、なおかつ詰めろ 先手大ピンチです
▲5六金 △3九歩成
*もう先手は受けようがないです
▲8四歩
*反撃に出ました
△同 飛 ▲7五桂 △4九と
*ここで後手が間違えました 正解はおそらく△7四金でした 先手は持ち駒が角だけで、取れる駒がないんです 後手が余すチャンスでした 
▲同 飛 △3八銀
*後手は、ここは命がけで腹を決めて受けに回るチャンスでした
▲8三桂不成
*ここで1枚、金が取れたのが先手にとって大きかったんです もし後手が△7四金と逃げていれば、先手の玉が上部へ脱出してきたときの、押さえの駒にもなっていたんです
△同 飛 ▲5七玉
*枡田さんも、ここで事の重大性に気づいたんじゃないでしょうか 先手玉が上部が広く、妙に安定しているのです
△8二金
*飛車を取ると、攻め合われて勝てないと見たのでしょう
▲4八飛
*タダで取られたはずの飛車を逃げて、里見さん、抜け目がないです
△5四桂
*▲6六玉を阻止した手です
▲6一角
*ここで、後手玉の重大な欠陥が露呈しました 7筋と8筋に、歩が打てないのです
*これで逆転しました
△8七飛成 ▲8三歩 △同 金 ▲8五歩 △8二金打
*歩が打てれば△8二歩でいいところを金を使わされ、後手がツライです
▲7二歩
*この手の伸びは、里見さん、さすがですね △8一玉には▲6二金があり、結局▲7一歩成は受からないのです
△8五角
*これはいかにも秒に追われて、非常手段でしょう
▲7一歩成 △7四角 ▲6五桂
*攻防手です 一石二鳥です
△4七歩
*これはツライ手です
▲3八飛 △同桂成
*▲4七玉~▲3六玉のルートがあって、先手玉は寄りにくいです
▲7三銀
*これは次に▲8一金の詰めろです(ギズモ注・しかし、激指定跡道場3によれば、詰めろではなく危険な手だったとのこと)
△9二玉 ▲8一金
*これも詰めろです
△7三金寄 ▲同桂成 △8一金 ▲7四成桂
*ここでは先手勝勢になっています
△8五飛
*これは根性の手です 横利きでトン死を狙っています
▲8三金
*里見さん、自玉が危ないことをわかっています
△同 飛 ▲同成桂 △同 龍 ▲3二飛 △5二歩 ▲同飛成
△7二桂 ▲同 と
*(ここで枡田二段が投了)
*手数が示すように、本当に大熱戦でした 後手が勝つチャンスもありました
*里見さんは、気持ちが切れなかったのが最後の勝ちにつながりました
*若者同士の死闘、両者にお疲れ様と言いたい
第64回NHK杯 出場女流棋士決定戦
香川愛生 女流王将vs甲斐智美 女流二冠
解説 広瀬章人 八段

おおっ、オープニング動画が女流棋士編になっている、カッコイイなー!
決勝の前に、今日は次期NHK杯の女流の代表決定戦だ 
女流のレベルの高いところを見せて欲しいものだ

解説の広瀬「里見さんを筆頭に、女流はレベルが上がってきて、男性プロの将棋を参考に、日々最新形の将棋が指されていて、なおかつ中終盤はレベルが上がっていて、男性プロの将棋に近づいている印象があります」

矢内「女流は普及活動もがんばってくれている 将棋の勉強も真面目に取り組んでいまして、以前ですと、自分の得意な形にどう持ち込むかという戦い方が多かったんですけど、最新形、居飛車も振り飛車も何でも指しこなす、そういう人たちが増えてきましたね」

広瀬「香川さんはパンチ力がある将棋を指す 甲斐さんは女流の中でもしっかりした将棋を指す」

矢内「NHK杯は注目度が高いですから、何としてでも勝ちたいという気持ちになります また、普段対局している環境とかなり違うので、緊張した記憶があります 早指しというのも影響しますね 私の場合は、一生懸命戦っているんですけど、何もわからないうちに、あー終わってしまった、というところがあったので、今回のお二人には、落ち着いてしっかり対局してもらえたらなと思っています」

香川女流王将は、平成20年女流プロデビュー、関西に所属 立命館大学に在学中 
去年初めてのタイトル戦登場で女流王位を獲得 勝てば初の本戦出場

甲斐女流王位、倉敷藤花は平成9年女流プロデビュー 
タイトル戦登場は8回 女王1期、女流王位3期、倉敷藤花1期 勝てば2年ぶり3回目の本戦出場

事前のインタビュー
香川「甲斐さんはとても落ち着いた方で、将棋も安定した強さを持った方だなと思っております、すごく受けが強いなという印象がありまして、私は攻め将棋なので自分にないものを持っていらっしゃるので、尊敬している先輩の一人です
初めてのNHK杯戦で、少し緊張しているんですけど、自分の良さを出していい将棋が指せたらなと思っています」

甲斐「香川さんとは、これまでの対戦では、序盤から力戦になることが多いです 香川さんは非常に研究熱心で、中終盤の鋭い将棋を指されるなと思っています
持ち時間の短い中で、集中して自分らしい将棋を指せるようにがんばりたいと思います」

先手香川で、3手目▲7五歩から石田流を目指す 甲斐は相振りを選択 △4四角と出て、工夫している
広瀬「両者は相振りの経験が豊富」
矢内「両者ともに振り飛車党ですが、最近は居飛車も取り入れてますね 香川さんは大学に通いながら、将棋部に所属してタイトルを取った、どこかで聞いたような(笑)」
広瀬「私もそういうふうに、大学には顔を出していたというか、遊びに行っていたというか(笑) 甲斐さんは将棋がぶれない、丁寧 そこが強いところ」

さて、玉の囲いもお互いに中途半端だが、甲斐が端から仕掛けていった 
が、銀を立って受けられて、それほど効果はなかったようだ 
広瀬「何か、さらなる猛攻があるはずですが」
と言っていたら、甲斐、なんとドカーンと飛車切り!
うわ~ 行った~! 飛車金交換! 成立してるのか?

見ていると、その取られた飛車を1段目に下ろされて、甲斐、ふつーにピンチではないか?
囲いが中途半端なので、飛車打ちにすごく弱そう 香川は攻めの手を緩めない 
先ほどの端攻めで質駒になっていた桂を入手し、甲斐の守備の金をボロッとはがすことに成功
甲斐は馬を作り、その馬を活躍させようとするが、香川は金をバッシーン!!と王手に打ち込み、
なんともう一枚、飛車をズドーン!とモロに成りこむことができたではないか  
な、何コレ・・・ 飛車と竜の2枚での攻めを食らってる、これはもうダメでは? もうボッコボコでは? 

あっという間に香川の勝勢になった 香川陣はほぼ手付かず、もう必勝形だ
ここから香川の寄せは鋭かった 2枚の竜、ダブルドラゴンで甲斐玉を追いつめ、
遊んでいた銀を捨て駒で使う妙手を放ち、広瀬に「勝ち将棋鬼の如しですね」と言わせた
結果、77手で香川の圧勝! って、ええええーーーー これで終わり~?? 淡白すぎるで~!

相当大差がついてしまった一局、なんとも残念orz 
甲斐さーん、どうしたの~ 安定しているのが持ち味じゃなかったの~

広瀬「きれいに詰まして勝つのは、香川さんが実力がある証拠 甲斐さんが仕掛けたんですけど、ひょっとしたら仕掛けさせられたのかもしれない 手数は短手数でしたけど、非常にスリリングな将棋だった」

スリリングって・・・ 広瀬、どうにかフォローしたけど、これは大差がつき過ぎだろう・・・
感想戦では、甲斐「もうちょっと力を溜めてから攻めたら良かったかな」

女流の印象を訊かれた男性プロが「年々レベルが上がってきて~」と言うのを毎回のように聞くけど、
いざNHK杯で対局してみると、男性プロにボッコボコの内容で負けるんですよね
もう1回戦で10連敗してますもん(ウィキペディアより) ホントにレベルが上がってますか?
女流同士の出場者決定戦でも、「これでは男性に到底勝てるとは思えない」という印象を受けるんです
今回の一局でも、そういう感じを受けてしまいました 
香川さんはうまく指しましたが、甲斐さん・・・orz 
無条件で2枚竜に追われる玉というのを、ひさしぶりに見ましたもん 

勝った香川さん、女流代表として、本戦では、勝つとはいかなくても、
がんばっていい内容を見せて欲しいものです! がんばれ~!
2014.03.15 習甦の勝ち
第3回電王戦、初戦の▲菅井五段vs△習甦は、習甦の勝ちでした
しかし、内容は置いておいて、私のPC環境では、放送がブチブチと切れること切れること、
1分経たないごとに切れてしまい、もう全然観れたもんじゃない、ダメダメでした
525円払って、有料会員になっているのに、なぜ~???
(追記:低画質モード、というのにすれば良かったんですかね)

そして、次の、やねうら王は、なんだかバージョン違いと対戦せざるを余儀なくされて
しまうようで、佐藤紳哉六段が怒ってましたね こんな問題、発生してほしくなかったです 残念!!

開発者の磯崎さんだけが悪いように言われてますが、こんなのは、運営部側が
「ルールで、別物に入れ替えるのは禁止されてるから、バグがあろうとも、そのままのバージョンでやれ」
と、言えば済む問題だったでしょう
磯崎さんのわがままを認めてしまった、将棋連盟とドワンゴの問題でもありますね
2014.03.14 電王戦の予想
いよいよ電王戦が明日に迫りました あと10時間後くらいには始まります

私の予想は、プロ側が3勝2敗で勝ち越すと思います 
今回のルール以上に、人間側に歩み寄った条件というのは、もう考えられませんからね
なんとしてもプロ側に勝ち越してもらいたいものです

個人的に注目しているのは、第1局の菅井五段の振り飛車がどうなるか、
そして第4局の森下九段です 森下九段は、2007年のBonanzavs渡辺竜王の対局を、
その年の年間のベスト局に「将棋世界」紙上で挙げていました

やねうら王vs佐藤紳哉六段のお笑い対決も楽しみだし、豊島七段が受け将棋のYSSをどう崩すのかも
楽しみだし、166人抜きして100万円を誰も取れなかったPonanzaに屋敷がどう挑むのかも楽しみ

結局、全部楽しみなんです(笑) あー、緊張してきた ドキドキするなあ(^^; 
オール・イン 実録・奨励会三段リーグ
天野貴元(あまの よしもと)著 宝島社 1238円+税 2014年3月初版発行
評価 A コンセプト<三段リーグを年齢制限で退会した、著者の半生を綴った手記>

著者は奨励会に10歳で入会し、16歳で三段にまで昇段、そして26歳で退会しています 1985年生まれとのことなので、現在は28歳か29歳ですね 子供の頃から、順に話が始まりますが、よくこれだけ出来事を覚えていたなあ、と感心させられます

プロになれなかったという結果を知っているにも関わらず、これからどうなるのだろう、と、とてもハラハラドキドキしながら読み進めました 読みやすい文章ですが、書かれてある内容の重さに、私は一気には読めず、途中で休み休みしながら読了しました 

文中より抜粋
「三段リーグの世界が一種の『狂気』に支配されていることは間違いなかった。それは勝つことによってしか脱出できない魔境である。」 
「でも、いまの自分から将棋を取ったら、いったい何が残るのか。いや、何も残らない。マイナスの思考が果てしなくループしていく。『そもそも、この人生において、将棋が強くなることにどういう意味があるのだろう』 僕はここにきて、完全に袋小路に入り込んだようだった。」

こう言っては悪いかもしれないんですけど、面白い、面白いです 将棋に青春を賭けた人のみが書ける文、読ませます!
この本、著者は苦しい思い出だったにも関わらず、よく書いてくれたものだと思います 私はこういう本を待ってました 出版してくれて感謝です 
大崎善生さんが名著「将棋の子」を発表したのが2001年、それ以来、実に13年ぶりにこういう本が出たのです 貴重な手記だと思います 奨励会がどんなところか興味ある人は、必読ですね 子供を奨励会に入れる予定のある親御さんもぜひ読みましょう  

雑誌「将棋世界」には、三段リーグを抜けた人が「四段昇段の記」というのを書くことになっています 他にも、順位戦の昇級者が「昇級者喜びの声」というコーナーがあります タイトルを取った人の記事なんかは、日常的です 要するに、勝った側の人の取材しか、ほとんどなされないわけです 負けた側の人にはスポットライトが当たらないんですね 

まあ、勝負の世界ですから、それはある程度仕方ないです それはわかっています でも、勝った人の記事ばかり読んでいると、バランス感覚がおかしくなっていくのですよね 勝った人がいるなら、必ず負けた人がいるわけです そして負けた人ほど、真剣にその将棋や物事を振り返っているはずです 
だから、三段まできて、年齢制限で退会する人にも何かしら、この本のような手記を書くコーナーが「将棋世界」に1ページくらいあってもいいんじゃないでしょうか もちろん、本人がOKすることが前提ですけどね

天野貴元さん、舌がんをわずらい、大変ですけど、将棋に賭けた青春の思い出を糧にして、これからの人生、がんばってください!!
ついに24に参戦されましたね
で、昨日観戦していてショックだったのが、やねうら王が1秒指しという設定にも関わらず、
R2900超えの人に2局勝利していたこと それも完勝
1秒指しは「間違えて設定してしまった」という開発者様のコメントがありました
1秒指しで七段に勝つ強さ、ショックでした(^^;
大石直嗣 六段vs丸山忠久 九段 NHK杯 準決勝
解説 片上大輔 六段

矢内、結婚してからすっかり大人っぽくなったなあ 
さて今日は準決勝もう一試合、私は若手の大石(24歳)を応援して観ることにしようっと

大石は2009年四段、竜王戦4組、C2で9連勝し、C1への昇級を決めている
1回戦で浦野、2回戦で行方、3回戦で羽生、準々決勝で屋敷に勝ち 本戦は3回目の出場
ちなみに前局の屋敷戦は、ダイレクト向かい飛車で、うまいさばきを見せての会心譜だった

丸山は1990年四段、竜王戦1組、B1では8勝4敗で5位だった
2回戦で飯島、3回戦で金井、準々決勝で三浦に勝ち 本戦は23回目の出場
ちなみに前局の三浦戦は、横歩取りで激辛流を炸裂させて快勝している

解説の片上「大石は、森信雄門下の私の弟弟子(おとうとでし) 
 大石はプロになって最初は苦戦していたが、3年目くらいから力をつけてきて、
 今年度は本当に大活躍ですね 羽生三冠を破って期待以上の、すばらしい活躍だと思います 

 丸山は地味ながら、毎年高い勝率を上げている 今年のNHK杯はタイトルホルダーが消えて
 波乱含みと思うんですが、そういうところで勝負強く勝ち抜いてきそうな存在感のある棋士
 下位に取りこぼしが少ない印象があります 超一流棋士です
 2人とも、表情から形勢がわかりにくいという特徴がある」

事前のインタビュー
大石「丸山先生は、角換わりを得意とされている先生で、優勢になっても勝ちを急がず、
 激辛流で勝たれる先生だと思います 
 先ほどケーキをいただきまして、甘党で対抗したいなと思っております(笑)
 思い切り良く自分の力を出し切れるように、全力を出したいなと思っております」

丸山「大石六段は、角交換振り飛車を得意としているので、まあそのような展開になると思います
 いつもどおり、自然体で集中して本局もがんばりたいと思います」

先手大石で、居飛車の出だし 4手目に丸山が角交換してきた ん? 一手損角換わりか?
と思いきや、大石は早々に1筋の位を取り、2七に銀を持ってきてから、8筋に飛車を振り、
向かい飛車にした へえー 陽動振り飛車っぽいね めずらしいことをやるなあ 

だが、驚きはその次だった 丸山も2筋に飛車を振り、なんと戦型は、まさかまさかの相振り飛車に!
ひえー、丸山の振り飛車なんてめったに見れないぞ
片上「丸山はほとんど時間を使わなかったから、用意があったのだろう
 大石の銀冠を、向かい飛車でとがめてやろうという丸山の作戦ですね」

この先手側の大石の作戦は、片上によると、佐藤康光のアイデアだそうだ 
片上「前例のない展開 これは力比べですね 丸山がこういう変わった作戦を取るのはめずらしい」 
定跡がない力比べの将棋、いいよいいよー どっちが強いか、じっくり観させてもらおう 

駒組みが終わり、そろそろ開戦か 
片上「こうなって見ると、先手の大石の側を持ちたい 指した手に無駄がない 端も大きい
 大石がうまくやってるんじゃないですか」
と言った直後だった 丸山がいきなり先手陣深くに角を打ち込んできた! うわ、もう勝負手だな
矢内「こういうフワッとした手を指されると難しいですね」
片上「何をしていいか、わからなくなりますね 丸山はこういう難しい手が得意技なんですよ」 

丸山は何を狙ってるんだ? この角は先手の銀冠の金に当ててるけど、
まさかいきなり切るっていうのもムチャだろうし・・・ ぼんやりした角だなあ?
片上「解説の難しい、狙いの難しい将棋になりましたね」
丸山は何をするのか、って、丸山、いきなり角切ったーー!! おおーー! こ、これが成立するの??
映し出された丸山はポーカーフェイス、片上「これは普通は無表情でやる手ではないんですけど(^^;」

とりあえず大石陣の銀冠は形は崩れたが、角金交換の丸山の駒損だ
丸山の継続手が俄然、注目された そこで丸山が放った手、それは先手の銀の頭にベタッと金を打つ、
非常に考えにくい俗手だった! う、この金で歩を取って、先手を歩切れにしようということか!
矢内「金をかぶせていきましたね」
片上「え、あ、金? あ そんな手がありましたか ほー なるほど 
 こんな手がありましたか はあ~ うるさいですね これはたしかに」

感心しきりの片上、大盤でこの金打ちをどう受けるか検討してみるが、うまい受けが見つからない
片上「どうするんでしょう 大石、ピンチですね」
うわー、角を打ったときからこれが読み筋か このベタ金、厳しい! 大石がんばれ、まだまだ中盤だぞ

大石は自陣放置で攻め合いを選んだが、丸山に歩で玉頭を攻められて、いかにも潰されそうだ
片上「受け方がわかりません 部分的にムチャクチャ厳しいですね」
考慮時間の残りも、▲0回vs△5回になってしまったではないか ああー大石、これはツライ!
片上「大石、これは大ピンチですね 丸山のベタ金打ちは気がつきにくい手でしたね」 

だが、大石も伊達にここまで勝ちあがってきたわけではなかった
銀を後手の桂が利いている筋にわざと捨てる受けの勝負手を放った 
片上「魅せますね~ 気がつきにくい、なかなかいい手だったと思います」
お、まだいけるか 大石、なんとか食らいつけ!
片上「しかし形勢は丸山が少しいいです」
まだわからんぞ 丸山がミスるかもしれん、粘れ、大石!

手の広いところで、丸山が考慮時間を使わずに指してきた
片上「丸山はノータイムだったから自分が勝ちと見てますね 時間を温存しているということですね
 んー、でも、そんな簡単かなあ? ただトップ棋士なら、もう読みきりという可能性もありますね」

大石が丸山玉を攻めて、相当迫ったかに見えたのだが、丸山は落ち着いて玉の早逃げ
片上「これがいい手なんですね そうかー」
うわ、もうホントにもう丸山は全て読みきってる?
大石は歩切れのため、自陣がうまく受からない 歩の代わりに金を代用して玉頭を受けたが、
これは見るからにツライなー とりあえず丸山の飛車を捕獲して、あとは丸山のミス待ちだ

丸山は持ち駒が角角銀桂歩5枚、駒をいっぱい持っていて、攻めの手段がすごく多いので、
まだ間違える確率が高いぞ 的確に寄せれるか? したらば、さっそく大石玉に詰めろがキター
う、受けにくい 30秒でどうする、大石? まさか投了か? と思って観ていると、
自陣に飛車打ち! おおー 根性の自陣飛車!
片上「おおー これはさすがですね この飛車は立派な手ですよ
 若いうちはこれくらいがんばらなきゃいけませんね」
そうだ、まだ粘れ、大石・・・! 

が、この日の丸山は鬼だった 全く間違える雰囲気がなく、一手ずつ追いつめていく
大石も遊び金を引いてがんばるが、丸山は何事もなかったように勝つための手続きを踏んでいく
片上「ちょっと差がついてしまいました、残念ながら」
画面に映し出された大石、残念そう・・・ 表情には出ないタイプの棋士と紹介されてたけど、
さすがに無念さが伝わってくる顔だ 一方、丸山は集中している顔 油断のかけらも見当たらない

そして最後、丸山はタダで取れる飛車には見向きもせず、決め手を放って、大石玉を討ち取った
大石は気持ちを整理するためだろう、ほぼ詰みまで指して投げた
104手、丸山の勝ち 丸山は考慮時間を3回余していた

片上「(中盤で)気がついたら形勢が飛んじゃってました 
 丸山のベタ金打ちのときに、うまい対処が必要だった
 ちょっとでもスキがあると、一気に寄り切られてしまうという、トップ棋士の怖さを見た将棋でしたね」

うわ~、丸山、つえええーーーーー 大石、ド完敗! 今回の丸山は鬼の強さだったなーーー
正直、格の違いを見せ付けられたっていう感じがした
全ては丸山の手の内で事が運ばれていた、という内容だったと思う 
角切りからベタ金打ちでバッサリ一刀両断、それでもう決まり! あとは間違える余地なし!
決して大石は弱かったわけじゃない、丸山が強すぎた・・・ 
丸山、超一流と呼ぶにふさわしい、すばらしい指しまわしだった!

感想戦で、矢内「今回の作戦というのは、予定ですか?」と訊いたのに対し、
大石「一度はやってみたかった戦法なんですけど、ちょっとあまり良くなかったですかね」
大石としては完敗だったので、もうこの作戦自体を今後指す気がなくなった、という空気すら感じられた
いや~、丸山、強かったなー 丸山、さすが名人も獲った棋士だ 丸山の会心譜、面白かった!
丸山が決勝進出者にふさわしい強さを見せつけた これで決勝は郷田vs丸山となった 楽しみだ(^^)

来週は、決勝の前に、来期の女流代表を決める、香川女流王将vs甲斐女流二冠が放送されるそうです
(この下の1つ前の記事に、林葉直子さんの「遺言──最後の食卓」のレビューがあります)
遺言 ──最後の食卓
林葉直子著 中央公論新社 1200円+税 2014年2月発行
評価 A (人によって相当分かれると思います)
コンセプト<療養中の著者が、時々人生を振り返りながら、食に関して書いたライトなエッセイ>  

またまた棋書レビューです と言っても、棋書とは言えないですけど(^^;
林葉さん、エッセイうまいですねえ さすが、作家だけありますね
小一時間あれば、全部読めちゃう本です 立ち読みですませる人も多そう・・・
林葉さんのためには、買いましょう!(笑)
数年後にはブックオフで安く手に入るから買わない?
いやいや、林葉さん、リアルタイムで死にかけてるんですよ(^^;

この本の4ページのカラーページの中にはヘアヌード写真もあります
現在の林葉さんの風貌を知りたい方は、Yahooで「林葉直子 画像」で検索すれば出てきますよ

私には、林葉さんの真似は全然できませんね
こんなに自分自身を身売りするような人生は、私には送れません
林葉さんがこの本を出すまでやっていたブログの題名が、「人生、詰んでます。」というのを知ったとき、私は不覚にも大笑いしてしまいました(笑) 
今の林葉さんの健康状態は、肝硬変が悪化し、体重は38キロで、「500ミリリットルのペットボトルが重くて持てない」とのことですうわー、ホントにもう詰んでるやーん(^^;

12歳で女流プロ棋士になった林葉さん、激動の人生を送って、46歳で死んでも、
「まっ、しょうがないか、明るく死んでいこう」というのが伝わってきます
「死ぬからって、暗くなることもないじゃない?」という著者の生き様が、私には新鮮でした

で、林葉さんの将棋に関しては、私はあまり知らないんですよね
林葉さんと言えば女流王将10連覇なんですけど、どんな将棋を指したのか、知りません
(そう言えば本文に「女流王将を10連覇したけど賞金総額500万円に満たない程度」と書いてありました
女流の世界ってどうなってんの、1回タイトル獲っても50万円にもならない?)

囲碁将棋チャンネルにお願いですけど、もし林葉さんが亡くなったときには、特集番組を組んでくれないでしょうかね 林葉さんが指した棋譜を解説して欲しいです
「女流棋士・林葉直子」の棋譜を、解説付きで見てみたいと思うのは将棋ファンなら素直な欲求でしょう
米長邦雄さん追悼特集とか、村山聖さん追悼特集は、やってますからね ・・・無理かなー? 

林葉さん、今回の本は、昔の思い出も含まれてましたけど、食に関するエッセイ本でした
なんとか元気を取り戻し、今までの人生がどんなだったかを本格的に回想する本も、出してもらいたいものです 
こういう破滅型だけど芸術家肌の人を、私は応援したい気持ちが強いです
だって、みんなが背広を着たサラリーマンだったら、世の中つまらないじゃないですか

Amazonのレビューで現在のところ2人の方が書いておられますが、評価は星1つと星5つの真っ二つです(笑) 林葉さんの文章、独特ですからねえ  
この本を買おうかどうか迷ってる人は、林葉さんが2月の末に新しく開設させたブログがありますので、そこの文章を読んで、面白かったら買うといいと思いますよ
林葉さんのブログはここ→ http://hayashibanaoko.blog.jp/
明日の日曜、原発反対の集会があるので、それに参加してきます
よって、更新は夜になると思われます

昨日のA級最終戦、三浦vs久保はすごかったですねえ 271手って・・・
私は夜の12時半頃から2時まで、囲碁将棋チャンネルで観てました
途中で放送が終わりそうになったのを、延長してくれたのはナイスな判断でした
って、あれで延長しなかったら、囲碁将棋チャンネルの視聴者はたぶん全員、怒ってるところですよ(^^; 
もともと「延長あり」と番組表に書いていたわけですからね

戸塚貴久子さんがひさびさに観れたのもうれしかったです(^^)
将棋観戦ぴあ (ぴあMOOK)
著者 特に記述なし 監修 日本将棋連盟 協力 ニコニコ動画 2014年3月3日発売
940円+税 全90ページ
評価 B コンセプト<プロの将棋を観ているファン向けのガイド>

棋書レビューです またムック本です ムックって何やねん?ガチャピンの相方?と思って調べました
mook [名]ムック:雑誌と書籍の中間的性格の本.
あー、そういうことか 知らなかった(^^; 

この本、Amazonの内容紹介を見ればわかりますが、色々な雑学が書いてあり、楽しいです
私はこういう本を待っていたんです!  この手の本は1998年の別冊宝島の「将棋王手飛車読本」、
1999年の別冊宝島の「将棋これも一局読本」、2005年の別冊宝島の「将棋次の一手読本」以来ですね
・・・と思ったら、2009年にやはり別冊宝島で「羽生善治 考える力」というのが出てましたか
知らなかった(^^;

ともかく、図面はまれにありますけど、符号はいっさいなしで、プロ将棋の観戦の楽しさに迫った本です
テーマ自体がプロ棋界の観戦者向けなので、アマ棋界に関してはほとんど触れられていません

で、どこから読んでもいい本なので、私は最初に「注目棋士名鑑」というところから読み始めたのですよ
そしたらとても面白かったんです 藤井九段の紹介文に「終盤で印象的なポカをやってしまったことで、『終盤のファンタジスタ』と呼ばれることもある。」とか、山崎八段のところには「テレビ解説中『矢内さんを諦めます』と発言し、ネットで話題に。」とか、松尾七段のところには「NHK杯で二歩の反則を犯してしまい、『松尾二歩』と呼ばれてしまったことも。」とか書かれているんですもん(笑) これは面白いわ、この本、相当イケテルんじゃないの、と思ったのもつかの間でした 

次に読んだ「観るための将棋入門」というところが、かなりヒドイものでした
誤植と間違いの連発、私が見つけただけで10箇所くらい、訂正しなければいけないものがありました
それも、やってはいけない間違いです ・・・書き出しますか? 
せっかくメモを取ったんで、書き出しますかね 

P43 玉の格言で、「玉の早逃げ八手の得」の解説のところ 
「攻撃される前に玉将が逃げれば、敵陣に入って結果的に手得に繋がるということ」
本文にはこうありますが、玉が敵陣に入るとは全然限りません 
P44 下段の真ん中の図 馬が竜(もしくは飛)の間違い 
この図では角がタダで取られてしまいます
P46 「三桂あって詰まぬことなし」の解説に、「不用意に桂馬を跳ねてしまうと歩で取られて損するといった意味。」とあります ・・・こんな間違い、するか????
P47 「棒銀」の解説に、「相掛かりや中飛車戦法に対して不利となる。」とあります
相掛かりで棒銀が不利になるっていうのは聞いたことがない、むしろ相掛かりでこそ、棒銀は指されているはずです 
P48 左下の図、先手の駒組みで、▲7七桂と跳ねているのに、8九にも桂が居たまんま
P49 三間飛車の基本図、9九の香が歩、8九の桂も歩になぜかなっている 
すなわち、8筋でも二歩、9筋でも二歩の図が出来上がっている これはもう笑うしかないレベル(笑)
解説の文でも、(三間飛車は)「棒銀には不利になることが多く」とあるが、これは大間違い
実態は真逆で、角道を止めたノーマル三間飛車は、棒銀相手には有利に戦えるのですよ
P50 右四間飛車の紹介文、「相手の出方次第で柔軟に変化できる」と書かれてありますが、これも間違いです 
柔軟に変化できないので、プロでは流行っていないんです
P50 筋違い角の出現頻度のところ、5段階で3となっていますが、そんなにないでしょう
5段階で1もないくらいでしょう

こんなに間違えてて、連盟はいったい、何をやってるの?
本当に監修したの? この記事は「羽生善治三冠監修」と書かれています
羽生さんも、名前を安直に貸したらイカンよ、と言いたくなるのも仕方ないでしょう

後、「囲いと戦法流行の歴史」にも疑問の箇所があります
藤井システムの紹介文に、「現在も棋戦で登場するなど勢いは衰え知らず」とありますが、これもどうなのか
角交換型の振り飛車の流行で、私は藤井システムはめったに観なくなりましたけどね
さらに、カニカニ銀の紹介文に、「現在でも時々見られる」とありますけど、私は観たことないなあ
公式戦では、年に1、2局あるかどうかではないでしょうか?

あと、P73の木村定跡のところ、「(この局面になることは)プロや上級者以上ではありえないが、仮に対戦相手が木村定跡を知らなかったら、棋力に差があっても勝つことができるだろう」
とありますが、プロはいざ知らず、上級者レベルで木村定跡を本当にわかってる人なんているのか?と思いますね
木村定跡を本当にしっかりわかって勝ちきれるレベルなら、確実にアマ三段以上あります
木村定跡は、そんな簡単な定跡ではないのです

それからついでに、電王戦の記事で、第2回電王戦の最終局、▲三浦vs△GPSの記事、
「三浦八段が優勢を保っていたが、GPS将棋が繰り出した速攻で形勢が逆転。」とあります
これも間違いと思います 三浦八段が優勢になったときはなかったと思います
さらに、香川女流王将の棋風のところ、「棋風は生粋の振り飛車党で相振り飛車も指す」と書かれていますが、香川さんは女流王将のタイトル戦で、居飛車を2局も指してます

・・・長々と色々愚痴っぽくなってしまいました(^^; でも、間違いは間違い、ちゃんと訂正してもらいたいものです 正直、私がこの本の編集に加わってれば・・・と思いました(^^; 

他の記事はだいたい良かったですよ 岡崎将棋祭りはもちろん、寝屋川将棋祭りまで紹介されてたし(笑) 私、優勝したことあるから(笑)

将棋マンガの特集記事が2ページありますが、あらすじの紹介のところで、主人公の両親が殺されたり事故にあったりするマンガがやたら多かったのが、なんか笑えました(^^; 

一番良かった記事は、渡辺二冠へのインタビューですね 
渡辺「野球なら『いまの何で振らないんだよ』、サッカーなら『何でシュートしないかな』といった具合に、自分でプレーできなくても様々な競技の観戦を楽しんでいる人が多いと思います。将棋も同じように気軽に楽しんでいただけたらと思っています。」
この発言は、私のような将棋観戦マニアとしては一番うれしい!! 渡辺二冠、これからもご活躍を!

この手の、符号なしで言葉だけで楽しめる、読み物本を出してくれるのは私には非常にありがたいです
しかし、誤植や間違いには、がっかりしますね 総合評価はB止まりです 
裏にアンケートはがきが付いていたので、それを出しておこうと思います 

総合的に、まだ観戦レベルの低い人向け、に作られた本です
「王手飛車読本」であったような、棋士へのアンケートの類はないので、期待しないほうがいいです
私のようなヲ、いや、マニアはすでに知っている内容が多かったのですが、私はこういう本を応援したいのです! こういうmook本、毎年出してもらいたいくらいですね
将棋年鑑でやってるような、全棋士へのアンケート特集を、こういう本でやってもらいたいものです
将棋世界ムック 第3回将棋電王戦公式ガイドブック ~世紀の対決を楽しもう~
著者 特に記述なし 2014年2月28日発売 定価1480円+税 発行 日本将棋連盟 
評価A コンセプト<今度の電王戦をワクワクして待とう> 

棋書レビューです この本、なかなか充実した良い出来です
この本を読めば、今度の電王戦の予習はバッチリ、電王戦がいっそう楽しみになること、受け合いです
ただ、問題が・・・ それは、発売時期が遅かったんじゃないの!?ということです
もう、第1局の菅井vs習甦の開始まで、2週間を切ってますよ~
この本の寿命は2週間か~!(笑)

第3回の電王戦の結果が全て出てから、この本を読んでも、面白さが半減すると思います
今度の電王戦がどうなるだろう、というワクワク感を増大させるというコンセプトなので、
読みたい人は、大急ぎで買うことを薦めますね 

あと、ちょっと値段が高いかな 私は本にはお金を使う主義なんで、まあ許容範囲ですけどね
本の大きさは「将棋年鑑」と同じサイズです(厚さは4分の1くらい)

図面、符号(▲7六歩とか)は基本的になしで、たいがいインタビュー形式、というスタイルです
将棋の棋力があまりなくても楽しめる、ライトユーザーを重視した作りになっております

ただ、勝又六段の記事の図面が7つ、そして遠山五段の記事に図面と符号がふんだんに使われてます
遠山五段の記事に、符号が必要な具体的な指し手の記事は押し込めた、ということですね
(ちなみに遠山解説の図面は23個) 図面や指し手の解説がもっと欲しい!という人はいるでしょうが、
私はこれくらいで充分です 私は「将棋世界」でも、図面はあんまり見ないほうで、
読み物のところしかほとんど読みませんから(笑)
終盤の難しい変化とか、長手数を進められても、わかんないですもん(^^;

爆弾発言というようなものは、なかったですね みなさん、わりとお行儀が良い発言をしておられます
でも、プロ側もソフト開発者側も、気合いが伝わってきますよ~ 特に森下九段なんかね
良くまとまってて、いい本と思いますけど、過度の期待はしてはダメです
このブログを見てくれてる人は濃いマニアのレベルの人も多そうですし・・・(^^;
あくまで、イベントが行われる事前に出した、これから電王戦を楽しみましょうね、っていう本ですからね
さあ、お楽しみは、これからだ!

以下に、「もくじ」を書き写しておきます 左の数字はページ数です

004 巻頭インタビュー 谷川浩司九段(日本将棋連盟会長)「プロ棋士の真剣な姿を」
008 熱戦を彩る豪華な対局場(カラー写真5枚)
010 対談 川上量生(ドワンゴ会長)×森内俊之竜王名人 電王戦──それは21世紀の文学

全出場棋士、開発者インタビュー
024 第1局棋士  菅井竜也五段 「全力の姿を見てほしい」
028 第1局ソフト 竹内章(習甦)「理想を追い求めて」
032 第2局棋士  佐藤紳哉六段 「血を流さなければ勝てない」
038 第2局ソフト 磯崎元洋(やねうら王)「やねうらお見参!」
043 第3局棋士  豊島将之七段 「電王戦で実力をつけたい」
046 第3局ソフト 山下宏(YSS)「常に謙虚な気持ちで」
050 第4局棋士  森下卓九段 「勝ちたいじゃない、勝たねば」
054 第4局ソフト 一丸貴則(ツツカナ)「バリエーションが増えた新生ツツカナ」
060 第5局棋士  屋敷伸之九段 「どういう将棋が生まれるのか」
064 第5局ソフト 山本一成(ponanza)「ポナンザがくれたもの」

070 対談 保木邦仁(Bonanza)×渡辺明二冠 「コンピュータの強さ、人の強さ」
078 座談会 鶴岡慶雅(激指)×棚瀬寧(東大将棋)×船江恒平五段×佐藤慎一四段
 「力のねじり合いを見てみたい」
090 「勝又教授が語るコンピュータ将棋の現状」 解説 勝又清和六段
096 徹底分析 将棋電王トーナメントに見る5ソフトの実力 解説 遠山雄亮五段
109 コンピュータ将棋のしくみ
 ・プログラムとは? ・将棋ソフト今昔 ・ひと睨みで数億手? ・コンピュータの強さの秘密
 ・コンピュータにスキなし? ・神の創りし物
116 開発者に聞く 第3回電王戦 公式統一採用パソコン 「これがプロ棋士に挑むマシンだ」
120 出場選手へのエール&ファンの勝敗予想
124 電王戦を楽しむためのコンピュータ用語集
126 ニコ生で電王戦を見よう! (ページ数は全部で127ページ)

・・・これ、書き写した後にわかったことなんですけど、
Amazonでこの本の「目次を見る」というところを押したら、もくじの内容が全部出てきますね ちゅどーん
西川和宏 四段vs郷田真隆 九段 NHK杯 準決勝
解説 内藤國雄 九段

いよいよ準決勝だ 私は若手を応援することにした 準決勝では西川と大石の応援をしながら観るぞ!

西川は2008年四段、竜王戦5組、C2 1回戦で上田女流、2回戦でタニー、3回戦で豊島、
 準々決勝で村山に勝ち NHK杯は2回目の本戦出場
ちなみに前局の村山戦では、ノーマル三間飛車で安定した指しまわしで快勝している

郷田は1990年四段、竜王戦1組、A級 2回戦で永瀬、3回戦で高橋、準々決勝で森内に勝ち
NHK杯は22回目の本戦出場
ちなみに前局の森内戦では、矢倉風の力戦で、打ち歩詰めで逃れるというギリギリの熱戦だった

解説の内藤「西川は非常に充実してまして、1回戦の上田女流との対局では、上田がうまく指して、
 危ないなあと思いながら観ていたら、△1二角と自陣角を指して見事な勝利
 谷川戦では、負け将棋なんですね 谷川は何度も勝ったつもりでいたと思うんですけど、
 それをうまいこと逆転勝ちしましたね
 この一年間で一番強くなった人が西川ではないかなと私は思ってるんです

 郷田は準々決勝で、森内竜王名人に勝っているので、その時点で日本一
 ここまで来たら決勝に出て勝ちたい、その思いは2人ともいっしょだろう
 どちらかが苦戦になってからの苦戦している側の対処の仕方が見もの 
 充実している棋士は、苦しくなってからがうまい」

事前のインタビュー
西川「郷田は本格居飛車党で、直線的な攻め将棋という印象があるので、変化球で自分らしい展開に
 できたらと思っています 強敵で、普段以上の力を出さないと勝てないと思っています
 全力でぶつかりたいと思います」

郷田「西川とは初手合いなんですけど、振り飛車党ということは知っています
 今日は対抗形になるかなと思っています 準決勝で注目度も高いと思いますし、
 持ち味を発揮して、いい対局ができればと思っています」

先手西川で、▲角道を止めた三間飛車+美濃vs△居飛穴になった
西川が7筋の位を取り浮き飛車に構え、それを郷田が金銀で押さえ込む、という図式だ

雑談になり、矢内「私は西川とは公式戦で5時間の持ち時間の対局をしましたが、その間、
 西川は一度も正座を崩さなかったです」
これはすごいねえ それと関連して私は疑問があるのだが、
記録係というのは、ずっと正座していなくてはいけないものなのだろうか? 
長時間の対局だと、記録係はどうしているのだろう 知りたいところだ

内藤「調子の悪いときは、考え出すとキリがないんですね 調子のええときは、そんなに読まないんです
 さらに調子が悪いと、色々考えて、その考えたことを途中で忘れてしまうんですね(笑)」

内藤先生、こんな風にしゃべっている・・・ しゃべっている・・・ 
なんか、内藤先生のしゃべり口調、穏やかで眠気を誘う・・・ うう、眠い・・・
盤上もあまり変化がない・・・ なかなか戦いが起こらない・・・ うう・・・ zzz・・・ 
というわけで、寝てしまった(^^; まあ、その間、止めてあるから問題ないけどね

戦いが本格化したのは、番組開始から50分が経った頃だった 
もうお互いの考慮時間も▲0回vs△0回、完全な30秒将棋に突入した
ええー、もう30秒将棋か これは観ている側にもキツイなー
西川の飛車が詰まされそう、郷田が押さえ込むか? 西川がさばくか?

西川、何か暴れないとダメ、という展開になって、両方の桂を中央に跳ね出して5筋を破りに行ったー!
5筋に、桂2枚と飛、角を集中させて殺到 これを郷田が徹底防戦で受けるという図式
おおっ? 西川、いけるか?

5筋で大きく駒が交換され、一気に局面が動いた
西川、穴熊に対し金を張り付けて攻めたが、どうか?
郷田に攻防の角と、自陣飛車を打たれて、なんだか切れ模様・・・
内藤「ギリギリ(の攻め)なんですかねえ」
駒割りで大きく損をしている西川、一気に寄せる手がなければいけない場面だったが、
そんな手はなかった
あああー、これはダメだーー 西川は無理やり飛車を取りにいったが、さらに駒損が膨らんだ
もう、ものすごい駒損 うわー ダメっぽい 

内藤「西川は、角桂桂香の損ですね」とか言われてる もうこりゃ、郷田の大優勢だろう
内藤「その割に、西川が不利に見えないのが不思議ですねえ」
いや、内藤先生、私にはハッキリ西川が不利に見えるよ 郷田の勝勢だわ

内藤「合駒は金か」 矢内「金は使っちゃったので(もうない)」 
内藤「なんぼでも金が出てくるクセがある(笑)」
・・・内藤先生、解説の精度がorz

西川は竜を作り桂香を取り返したが、まだ角と銀の丸損 こりゃ、ダメだわ
郷田は一手一手、丁寧に受けていき、着実に差を広げていく
そして、郷田の寄せ方がまたうまかった まだ長いのかと思って観ていると、郷田は歩を巧みに使い、
飛車をドカンと捨て、一気に西川玉を詰め上げてしまった
うわー、やっぱり郷田の終盤力は圧倒的、一流の芸だ うーん郷田強いわ

128手、郷田が横綱相撲で西川を圧倒した 
5筋からの攻めが切れ模様になって、もう西川にはノーチャンスだったように見受けられた
内藤「西川のギリギリの強襲を、郷田がうまく受けきった一局」

西川を応援して観ていた私には残念な内容となってしまった
飛車を押さえ込まれ、特攻したものの、駒損になって攻めが切れてしまい、後は冷静に対処されて、
それまで、という内容だった この一局に関しては郷田に格の違いを見せ付けられてしまった 

解説役の内藤先生は、もう第一線からは退いているので、準決勝の大舞台じゃなくて、出るなら1回戦で
出て欲しかった 内藤先生のしゃべり、良くも悪くもなごんでしまい、緊張感がないんで(^^;

西川は負けたが、来週出てくるもう一人の若手、大石に期待するとしよう
さて、里見香奈さんが、半年間休場するというニュースで、私に衝撃が走った
充分休んで、また元気な姿で復帰していただきたいものです
それから、やねうら王の24の参戦はまだだろうか お箸で茶碗を叩きながら待ってます(笑)