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今、妹の子供、甥(おい)が家に来ている まだ1歳の赤ん坊だ
しかし、この赤ん坊が、好き嫌いなく、何でも食べやがるのだ
にんじん、なすび、ピーマン、それに「ふき」も、手でつかんで、美味しそうに食べている

私はピーマンや「ふき」は嫌いだ 食べたくない・・・
1歳の赤ん坊に負けた気分で、落ち込んでいる 
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菅井竜也 五段vs髙﨑一生 六段 NHK杯 1回戦
解説 戸辺誠 六段

今日は菅井の登場だ 菅井は、7月19日に電王戦リベンジマッチでまた習甦と戦うのだ
「10年後は(コンピュータより)自分のほうが強いイメージは完成している」と語る菅井、
NHK杯ではどんな戦いぶりを見せてくれるのか、注目の一戦だ

清水「日曜のひととき、究極の好手、妙手の数々をお楽しみください」
・・・清水さん、相変わらずハードルを上げる発言だ(^^;

菅井は2010年四段、竜王戦5組、C1 総合成績優秀のため予選シード 3回目の本戦出場
高崎は2005年四段、竜王戦3組、C1 予選で小倉、泉、中田宏樹に勝ち 4回目の本戦出場

解説の戸辺「菅井君は人柄が明るくて、将棋もすごく積極的 序盤から動いていく もともと振り飛車党だったが、最近は居飛車にも挑戦している 新しい菅井五段が見れるんじゃないか
高崎六段のほうは、昔からずーっと振り飛車 20年近く振り飛車なんじゃないか どこにでも振れる、しぶとさ、粘りに定評がある」
現在、菅井22歳、高崎と戸辺は27歳とのこと ちなみに、高崎は「たかざき」と濁るのだそうだ 

事前のインタビュー
菅井「高崎六段は振り飛車党で、中終盤が強いなと印象を持っています 戦型予想は、振り飛車の将棋かなと思っています 
 自分らしい将棋を指して、最善を尽くしたいと思います」

高崎「菅井さんは意欲的な序盤と、鋭い中終盤に特徴があると思います 最近居飛車もやっているようなので、今日は対抗形になるんじゃないか 前回は3回戦止まりだったので、今回はそれ以上を目指したいと思います」

インタビューを聞いていた戸辺「高崎は、小学生名人戦に出たときに、『優勝して帰ります』と言って優勝したことがある 高崎は今日は後手番なので、角交換四間飛車を目指すんじゃないか」

先手菅井で、初手▲2六歩 注目の菅井の作戦は居飛車だった 
対して高崎は角交換から四間飛車に振った 戸辺の予想、ズバリだ
清水「さすが戸辺先生、戦型予想がバッチリ」
戸辺「わりと普段から、研究会とかで指すことが多いんで それと、僕も振り飛車党なので2人の棋譜はよく並べるんですよね 角交換四間飛車は後手番で今一番流行っている戦法と思います」
この角交換四間飛車は、2013年に藤井が升田幸三賞を受賞しているね

さて、高崎が向かい飛車に振りなおし、例によって逆棒銀を仕掛けようとしたところだ
ここで戸辺が▲5六角と筋違い角を打って、けん制した これは研究範囲か・・・
雑談で、清水「菅井は、去年のアンケートで、趣味は?という質問に、『居飛車を指すこと』と答えていましたが、もう今は公式戦で指すんですね」
うーむ、私としては今のプロは振り飛車党が少ないので、あまり転向してほしくないが、若いうちに色々やってみるのもいいんだろうね 大山15世名人も若い頃は居飛車党だったと聞いたことがあるしね

盤面右側で桂が交換になり、そろそろ本格的な戦いかな、と思っていると、
菅井の指し手は、なんと▲9八香! うわーー 駒が交換になってから、ゆうゆうとクマろうってか
思いつかないなーー!
戸辺「現代流ですね 王様が戦場から遠いので、損にならないという最近の考え方です」
菅井がクマる間に、高崎から特に手がなかったようで、菅井の穴熊が完成した  
戸辺「高崎としては押さえ込み、金銀を押し上げて、食い破られないように指していく方針」

どちらから手を出すのか、と見ていると、菅井からだった 
盤面右側で仕掛け、垂れ歩を放ち、それを高崎が守ったところを、逆モーションで歩のぶつけ、相手をほんろうする攻め方
う、うまい これは実に巧妙な手の作り方・・・
戸辺「菅井がうまくやったんじゃないか 今は菅井のほうが局面をつかんでるんじゃないか ただ、高崎はこういうところから、しぶといですよ」

高崎は攻められた飛車側はもう放置して、玉側の攻めに勝負をかけた
菅井も強手で対抗、角を切り飛ばしちゃった!
戸辺「切りましたか 穴熊らしい戦い方ですね」
菅井の穴熊、飛車までくっついてきて、めっちゃ堅い しかし、攻めは切れずに続くのか?

形勢判断がわかりにくい終盤で、戸辺がなんだか気になることを言い出した
戸辺「菅井、ちょっと変調かな? 高崎のほうは、馬を引きつけて、受ける楽しみが出てきた 菅井のほうは、もう少しうまくさばけたはずと思ってるんじゃないか 高崎は特別すごい妙手を繰り出したわけじゃないが、うまく対応した」
ええ~ 菅井、ピンチなの? いったい、どっちがいいの?

戸辺「相手の手に乗りながら、離れずについていく これが出来ると、振り飛車のスペシャリストの域に入ってくる」
穴熊に対し端攻めで迫る高崎、高崎のほうがいいのか? 高崎の美濃囲いとの耐久度は差は?

高崎が馬を切って迫る
戸辺「馬切りはないかなと思ったんですけど、決断の一手、勝負手ですね」
しかし、ちょっと手が進んでみると、
戸辺「高崎は攻めさせられている、ちょっとつらくなりました」
考慮時間も、菅井▲5回vs高崎△0回  あららら、形勢が逆転したの?

菅井がド急所に角を打ち込んだ 見るからに厳しい・・・
戸辺「急所の一手ですよねー 狙いが2つある」
これが決め手になったようだ 守って安全勝ちを狙うかと思ったら、菅井は踏み込んだ
戸辺「これで一手勝てると見て攻めた」
清水「菅井は手が早いですね まだ考慮時間もありますのに、どんどん指しますね」

もう全て見切った、後は手続き、といわんばかりの菅井の速攻の寄せが、見事に決まった
高崎玉に必至がかかり、高崎、無念の投了 103手で菅井の勝ち
菅井の玉はまだ2手くらい余裕があった 穴熊がかなり原型を残したままの勝ち
菅井は3回、考慮時間を余していた 菅井の快勝だった

戸辺「中盤で高崎のほうが盛り返したんじゃないか、と思ったんですけど、んー、終盤に入ってからの菅井の寄せ方が早かったですね 高崎のほうとしては、こんなはずではという感じだったと思う それだけ菅井の終盤に入ってかたの鋭さが目立った」 

感想戦に入る前の映像で、高崎が「方針がわかんなくなっちゃったもんなあ」と
言っていたのが印象的だった 受けきり勝ちを目指すべきか、攻め合いを目指すべきか、
わからなくなったという意味だろうか
感想戦で、戸辺「やっぱり穴熊に組み替えたのがうまかったですね」
高崎「見えないんですよね いつまでたっても、向こうの王様が」
そうだなあ 穴熊の遠さがモロに勝因になっていた一局だった
角交換四間飛車に対して、▲5六角で逆棒銀をけん制しておき、自分だけ穴熊に潜る・・・
菅井の作戦がドンピシャリ当たったね

ただ、この一局、私は期待が大きすぎたのだろうか、消化不良だった
菅井の振り飛車が見れるものとばかり思っていたし(^^;
あと、戸辺は手の解説は丁寧にしてくれたが、形勢判断がわかりづらかった
形勢が揺れ動いた難しい将棋で、仕方なかったのか・・・
それと、穴熊の将棋だと、私はたいがい穴熊じゃないほうを応援して見ているので、
今回のように穴熊の遠さを存分に活かされて負かされるのを見るのは、気持ちが落ち込む(笑)
端攻めも、効果なかったしなあ 高崎には、振り飛車党らしくこういう難局でもっと粘りを見せて欲しかった

まあしかし、菅井の強さはそこそこ見れた 菅井、習甦とのリベンジマッチでは、まさかの居飛車投入もありうるのか?と思わせたこの一戦だった
第22期銀河戦の模様をお伝えしていきたい  銀河戦は、週2回、火曜と木曜の夜に放送がある
今日は金曜なので、昨日の木曜に放送があった一局をお伝えする

Dブロックの10回戦、連盟の会長、タニーの登場だ 対するは丸山、
この2人だと先手を持ったほうが有利、特にタニーは先後で採用する戦法が大きく変わる、
先手はどっちだ・・・ おお、タニーの先手だ やったー タニー、がんばれ~!

昨年度の成績が出た タニーは14勝22敗、勝率0.389 うわー勝率3割台! 
一方の丸山は30勝15敗 勝率0.667 こっちは調子良かったんだなー
タニー、厳しい戦いが予想されるが、がんばってほしいところだ

先手タニーで、角換わり系になるか?と思って見ていると、なんと初手▲5六歩から中飛車に!
そしたら、丸山も何を思ったのか、同じく中飛車で応え、まさかの相中飛車にー 
玉は双方自分から見て右側に囲い、これはれっきとした相振りだ
解説の木村「これは定跡がない、力勝負」

お互いに向かい飛車に振りなおし、タニーは総矢倉のような囲い、丸山は銀冠の崩れた形の囲い
長く、じりじりとした中盤が続くことになった 
お互いに、相手の狙いを消しながら模様を少しでも良くしようとする、難しい手将棋だ

丸山がこらえきれなくなって本格的な戦いに突入、形勢が決するかという局面で、
タニーに絶妙の歩使いが出た! 木村「気がつきにくい、感触のいい手です」 おおー これはいけるぞ!
そしてタニーは決断してズバッと切り込み、飛車をドカーンと成りこむことに成功した
うまい、ここまで実にうまいタニーの指し回し 
自陣はまだ鉄壁、飛車は成りこんでいる、急所に、と金もできている 丸山玉は裸に近い
これは、素人目にも、タニーの必勝形・・・! これを負けたら勝つ将棋がないくらいの差がついてる・・・

丸山の最後のお願いの攻めに、タニーは自信を持った手つきで詰めろをかけた これで終わったか?
だが? 丸山の攻めが続いていくではないか 王手竜取りがかかり、タニーの竜が消されてしまった
木村「差がだいぶ詰まった」 ええええー でも、逆転まではいかないだろう?
局面が複雑になり、難しい手が出てくるようになった 
ええー、もう終わっていた将棋で、なんでこんなことに?

タニーが丸山玉を受けなしに追い込んだ、そのときだった 丸山の王手ラッシュで、なんとタニー玉、
詰まされてしまったーーー あああああああああああああーーーーー なんでええええええええーーー
タニー、大逆転負けーーーーーー ぐあああああ この将棋を負けるかーーーーーorz

駒も別に損してなく、飛車が一方的に成りこみ、玉の堅さがすごい大差だったこの将棋が大逆転ーー
木村「丸山は狙ってましたね さすがです」

ショックだったorz これはタニーファンでなくても、ショックを受けると思う内容(^^;
将棋指しがこんな負け方したら、誰でも相当落ち込む、そんな一局だった
ああーー タニーーー ちゅどーんorz 
W杯、日本の戦いが終わって一段落しました ヒマになったので、銀河戦の更新を再開します

現在、第22期銀河戦は、各ブロック、10回戦が始まっています 
11回戦が最終戦ですから、もう銀河戦も終盤です
一流どころの棋士が出てきて、面白くなってきたので、これから、各対局がどんな様子だったか
毎回、書いていきたいと思います と言っても、簡単にしか書けませんが(^^;
火曜と木曜に放送があるので、翌日に記事がUPできると思います
A~Cブロックはすでに10回戦が終了しています

<Aブロック 10回戦> ▲広瀬vs△行方 先手の広瀬がノーマル四間飛車で穴熊を採用
 相穴熊になったこの一局、途中までずっと行方が良かったようなのだが、広瀬が終盤で逆転勝ち
 広瀬の振り穴のうまさはさすがと思った次第 
 解説の阿部隆八段は、「どこで逆転したのかわからない」と、頼りなかった(笑)
 しかし、広瀬はなぜここで振り穴を採用し、講座をやっているNHK杯では採用しなかったのか、謎だ 
 
<Bブロック 10回戦> ▲高橋vs△森下 高橋の矢倉に、森下が急戦矢倉右四間で積極的に挑んだ
 激しい攻め合いになったこの一局、終盤で高橋の一瞬のぬるい攻めのスキを見逃さず、
 森下が怒涛の攻めを敢行、高橋を圧倒した 森下の好調ぶりが表れた一局
 森下はこの経験を活かし、先日のNHK杯でも同じ戦法で広瀬に快勝している

<Cブロック 10回戦> おととい放送された一局 ▲豊島vs△深浦 千日手の指し直し局 
 まず、千日手となった一局は、深浦の先手でノーマル角換わりの相腰掛け銀 
 中盤で豊島が馬で飛車を追いかける、深浦が飛車を逃げる、また豊島が馬で追いかける・・・
 この繰り返しで千日手 深浦が攻めを失敗したかっこうとなった
 指し直し局も、同じ戦型になった 両者、意地の張り合いだ
 豊島がクマった瞬間に深浦が攻め、攻め合いになった 
 この一局、解説の久保が何度も「難しいですね~」を連発する、超難解な将棋となった
 これぞ、一流どうしのハイレベルな戦い!
 中盤、深浦がちょっと押しているか?豊島は何を指したものか?と言った局面があったのだが、
 豊島は見事にそこを乗り切った その後は、「ここはこう指すものです」という豊島の声が指し手から
 聞こえてきそうなくらい、豊島は正確無比な指し手を続けた 
 穴熊の遠さも存分に活かし、豊島が見事としか言いようがない指しっぷりで、深浦を完璧に降した
 豊島、強い 強さの底が見えない す、すげぇ~ 
 指し手にソツがない、無理な手が全くなく、全て研究と読みに裏打ちされて筋が通っている、
 将棋というゲームの勝ち方を熟知している、そんな豊島の圧巻の戦いぶりだった はぁ~(ため息)
 
こんな感じで、第22期銀河戦の優勝者が決まるまで、一局ごとに感想を書いていく予定です(^^)
コロンビアは第2戦から8人を入れ替えていて、事実上の2軍
前半を終わったところでは1-1、そしてギリシャが1-0でコートジボワールに勝っていた
まさかの奇跡が期待された 日本が勝てば1次リーグ突破できる!

だがしかし、終わってみれば1-4で完敗 世界との差を痛感 だめだこりゃ・・・orz
向こうは数少ない決定機を、ことごとく活かした
圧倒的な力の差を見せ付けられて、悔しい気持ちもわかない(^^;
でもまだW杯は続く NHKのデイリーハイライトで楽しもうと思う
広瀬章人 八段vs森下卓 九段 NHK杯 1回戦
解説 阿久津主税 八段

遅めの更新になってしまい申し訳ない 私は体調が悪いと寝ているしかないので、そこは勘弁してほしい 
清水「日曜のひととき、研ぎ澄まされた好手、妙手の数々をお楽しみください」
あれ~、清水さん、それ、前にも言ったよ もうセリフがネタ切れか(^^;
今日は広瀬(27歳)と森下(47歳)か 新A級の広瀬は、講座の講師をしていて、もちろん楽しみだが、森下は電王戦に出る前から好調で、今、銀河戦では3連勝中なのだ けっこう注目の一戦だ

広瀬は2005年四段、竜王戦2組、A級 予選はシード 8回目の本戦出場
森下は1983年四段、竜王戦2組、B2 予選で横山、石川に勝ち 24回目の本戦出場

解説の阿久津「広瀬さんは現代の若手の将棋、主導権にこだわる将棋 ずーっと受けに回るのを嫌う どんどん攻めをつなげていくのがうまい  森下は人柄はまじめで、それが将棋にも出ている 手厚い棋風で一手一手着実に進めてくる なかなか崩れないのが持ち味」

事前のインタビュー
広瀬「森下九段は居飛車党の本格派というイメージですね 手厚い棋風なので押さえ込まれないように気をつけたいと思っています  戦型予想は、振り駒の結果によって最近は変えているので自分次第によって戦型は決まるかなと思っています 4月から講座の講師を務めていますので、なるべく長く一局でも多く指したいというのが本音なので、まずは今日の対局をがんばりたいと思います」

森下「広瀬さんは彼がまだ中学2年生で、奨励会二段のときから知っているんですけども、とほうもない天才だと思いましたね 実はNHK杯は5年ぶりの出場なんですけども、いきなりその天才と当たって(^^; しっかりがんばりたいと思います」

阿久津「広瀬がどんな戦型を選ぶかわからないが、森下が受けてたつ展開になるだろう」

先手広瀬で、対局開始 広瀬の戦型選択ががぜん注目された ここは振り穴をやって欲しい・・・!
講座であれほど詳しくやっているんだもの、振り穴を選ぶ一手! と思われたが、違った
広瀬は矢倉を選択 あらー まー、しょうがないか 今の広瀬は、先手なら居飛車ということか

森下が矢倉に追従し、がっぷりの相矢倉コースか、と思われたが、なんと森下が変化した
急戦矢倉の右四間だ(ただし腰掛け銀ではない)
私は、おおーやったーと思った 私は急戦矢倉が大好きなのだ(^^;
この森下の作戦は、ちょうど3日前に銀河戦で放送があった、▲高橋vs△森下で、森下が採用した作戦ではないか その将棋は、森下が怒涛の攻めを敢行して、快勝譜を作り上げている
(対局日は2014年4月10日)

阿久津「森下の作戦は、主導権を握ろうという積極的な作戦なんです でも、最後に玉の薄さがたたって、負けてしまうことが多い」
うむ、そのとおり しかし、だからこそ、ロマンがある戦法と思う これで後手が勝てれば、相矢倉という戦型自体がなくなるのだからね

駒組みが続く 両者、居角のまま待機している 森下はカニ囲いから雁木に組み替えて戦機を待つ
両方の端も突き合い、そろそろ駒組みが飽和か、と思われたところで、広瀬から仕掛けた
それに応えて、森下も攻めた
阿久津「どっちが早いかという攻め合い 私は森下のペースだと思いますね」
おお~、早くも阿久津が森下ペースの発言だ いっけ~、森下、急戦矢倉で矢倉をつぶせ~!

広瀬が長考しているので、雑談になった
阿久津「森下システムという、森下の名前がついた戦法があるが、それは森下の棋風が出てる戦法なんです 矢倉の先手番の戦法なんですけど、相手が攻めてきた形によって受けに回る、相手が攻めてこなければ、充分な形を築く」
うむ、ここの阿久津の説明はわかりやすかった

阿久津「私がNHKの将棋講座の講師をしていたときは、NHK杯の1回戦で負けると、ちょっとこの後やりづらいなあーと思って対局していました 広瀬さんも今、そのプレッシャーと戦っているんですかね」
うん、きっとそうだろう 1回戦で勝てば、2回戦まで間があるから、その間ファンから応援されるだろうしね

清水「森下は、最近、座右の銘を、『淡々』から『情熱』に変えたそうです」
これ聞いたことがある ここ最近の森下はやる気が復活したようだね 

森下の攻めに対し、広瀬が時間を使っている 森下の攻めは継ぎ歩から桂を使おうという、かなり自然な攻めで、読みやすいところなのだが・・・
阿久津「広瀬の時間の使い方は変調 苦しいと思っているのだろう 広瀬らしくない使い方」
残りの考慮時間が、広瀬▲3回vs森下△8回まで差が開いた どう処置するかと見ていると、広瀬の決断は、9筋の歩を屈服! 9筋が一方的に詰められてしまった 
うーん、こういうことになって幸せになった人を見たことがない 広瀬、つらいなー

ただ局面、まだまだ先は長い 森下は攻撃の第2派、角道を開けて、総攻撃だ
広瀬も局面を複雑にさせて踏ん張る 中央で歩が3つもぶつかり、面白くなってきたー
清水「激しくなってきました」
阿久津「森下は一番最強の手段でいきましたねえ」
清水「『情熱』ですから」

森下、優勢なのだろうが、どうするのか 私にはどう攻めをつなぐのか見えない、と思っていたところ、なんと、飛車をズバッと切っていったーーーーー おおおーーー これは決断の一手!
そうかそれで角を出ておいて、良しということか ってあれ? 今、飛車を渡したから、王手角取りがかけられてしまうじゃん! えええ、まさか、見落とし?? 王手角取り、見落としか??
も、森下ならやりかねん! 大ポカか?? ・・・だが、この日の森下はそんな弱くなかった(^^;

なんと、王手角取りをかけさせたあとの、竜と飛車の両取り、お返しの技があったのだった! 
おおおおーーー、お、見事! 森下、やるぅぅぅ~ この読みには阿久津も絶賛、
阿久津「いやー これはすばらしい手順ですねー わざと王手角取りをかけさせて」

そしてさらに森下の好着想は続いた なんと、じっと、と金作り! これが間に合うと見てるのか・・・
阿久津「いやー 森下らしい一着ですねー 距離感を見切ってる 勝ちましたという宣言の手ですね 広瀬、手段に困りましたね」 

大立ち回りがあったから、盤上、混乱しているのかと思いきや、冷静になって見てみると、広瀬玉のほうだけ終盤になっていて、森下玉は全く安泰 手がかりすらなし うわわ、これは大差だ
阿久津「森下は着実に逆転の目を摘んでいっている」

以下は森下は全く危なげなく寄せきり、広瀬を圧倒! つ、強い・・・ 114手で森下が圧勝した

阿久津「森下さんらしからぬというとアレなんですけど、普段とはすごい違った積極的な将棋で、中盤、王手角取りをわざとかけさせて、きれいに反撃を決めたという快勝譜だったと思います」

感想戦で、広瀬「仕掛けちゃったのが、やりすぎでしたかね」
清水「広瀬八段としては、予想外の展開でしたか」
広瀬「んー あまりやったことがないんですけど」
森下「昔、流行った将棋ですね」
広瀬「あまり考えずに組んでみたんですけど」

この将棋を見て、私は対局の最中は、急戦矢倉のほうの森下を応援して見ていた
でも、終わってみると、広瀬~、なんで振り穴を採用しなかったんだーーと思ってしまった
これは私だけではないだろう 視聴者は講座で毎週、振り穴を勉強しているのだ
講師が振り穴を実際に指しているところを見てみたいと思うのはごく自然な欲求だろう・・・
ああー 広瀬~ 本局ではいいところなく惨敗 ああああー、広瀬の力は絶対にこんなものではない
せっかくの機会を、もったいないーーorz

一方、森下は良かった! 飛車を切るタイミング、そして阿久津も絶賛したように、大駒の激しい
振り換わりを読みきり、最後はじっと、と金を間に合わせたという完璧な寄せ すばらしく強かった 
良かったよ まさに会心譜だったね パチパチパチ 「淡々」から「情熱」に変わったのは伊達じゃないね
同じ戦法を採用した銀河戦でも、いい内容だったしね これからもこの調子で!

ベテラン森下が若手A級の広瀬を圧倒した 
森下の好調ぶりも光ったが、感想戦を聞いていると、経験の差が勝敗を左右したと思える一局だった  
ギリシャより1人多かった日本、圧倒的にボールを支配していながら、勝ちきれなかった 残念・・・orz 
決定力があああああーー 

将棋で言えば、駒得して有利に攻めまくっていながら、相手に入玉されて引き分けにしてしまった感じ

もう1次リーグ突破は絶望的  残るコロンビア戦ではなんとか盛り上がる試合をしてほしい
まあ、日本の試合が終わっても、私は他のチームの試合を楽しむけどね(^^; 

W杯は色々な国の人が観れて楽しい サポーターの姿を観るのも好き
カメルーンの選手のエルボーでレッドカードのシーンは、露骨すぎて笑った(笑)
一点突破 岩手高校将棋部の勝負哲学
岩手中・高等学校 囲碁将棋部顧問 藤原隆史著   観戦記 大川慎太郎著
ポプラ新書 780円+税 2014年6月5日 第1刷発行
評価 A
コンセプト<生徒を伸ばし、大会に勝つための、今まで岩手高校で培ったノウハウの数々を名顧問が語る  そして、2013年全国高等学校総合文化祭の観戦記>

中学・高校の部活動が強豪であるかどうか、それは顧問の先生が熱心かどうかに懸かっている・・・ そんな風に思っているのは私だけではないでしょう
どんな部であれ、毎年、強い部があれば、それはもうほぼ100%、顧問の先生が熱心である部です この岩手高校将棋部も、そんな部です 顧問の藤原先生が、とにかくすごいです この本に書かれてある、これだけの哲学と、強くなることへの執着心を持っていれば、7年連続表彰台も理解できます とにかく、いいと思ってやれることは全部やる、といった感じです それも、部員も顧問も、日々楽しそうに部活をやって、結果を出しているところがすごいです 部活に出るかどうかも、その日何をやるかも部員の自由、学年での上下関係もない、革新的です

フジTVが同校を取材して放送した「ザ・ノンフィクション 偏差値じゃない ~奇跡の高校将棋部~」も、私は観ましたが、その中でも藤原先生は、部員の活躍をスポーツ新聞みたいな記事を作って壁に貼り出してやる気を出させたり、部員の中川慧梧君を乗馬クラブへ連れて行って馬に乗せて姿勢を良くさせたり、と、非常にユニークなやり方で指導していました 何より、弱く自信のなかった部員にわざと下級生たちの指導をまかせ、化けさせたのは感動的でした  

藤原先生は岩手高校のOBなのですが、自身は高校時代、「ペンフレンド部で、もの足りない3年間を過ごした」とのことでした  ご本人にそんな思い出があるからこそ、楽しく充実した部活にしてやりたい、という気持ちが強いのかもしれません そして、その超熱心な顧問に報いたい、団体戦に勝つことでお礼をしたい・・・ そういう部員たちの気持ちが、岩手高校将棋部の強さになっているのでしょう 

フジTV「ザ・ノンフィクション」の最後のナレーション
「人生の豊かさは、胸を熱くした思い出や、涙にくれた切なさの数で決まるはず 夢中になること、勝っても負けてもいいから何かに没頭すること 人生の行方を決めるのは、偏差値じゃない」
(今なら、ネットで検索すれば、この番組は観れます)

私も、こんな先生に出会いたかったですねえ・・・ 2013年の高校選手権の観戦記の記事も、よく出来ていて、団体戦の臨場感が味わえます 高校野球を観るのもいいですが、夏の高校将棋も観戦に値しそうだと思いました 囲碁将棋チャンネルで取材してくれませんかね そのための専門チャンネルでしょう

以下に、本文より、私が特に心に残った箇所を、挙げておきます

「私も授業以外に年間100日くらい部の遠征などで出張しているが、生徒たちの成長を実感できる楽しさがあって、これを辞めたいと思ったことは一度もない。誰かの成功例をそっくりそのまま真似するのは、極めてナンセンスだ。他人の成功例は参考程度でいい。(中略)「自分たちにできるやり方で一番よい方法は何か」を試行錯誤すること。そして体験から得た実感や反省など、自分でなければ知り得なかったことから多くを学ぶこと。成功の秘訣は、じつは他人でなく自分の中にある。世の中には、社会人になっても学校に嫌な思い出があって在籍していた歴史さえ抹消したいと思っている人もいるだろう。しかしいったん岩手高校で預かったからには、そんなふうにはさせたくない。(中略)とにかく「学校へ行けば仲間に会えるから」ということでだんだん楽しくなるような環境を作ること。楽しくなければ生徒は来ないのだ。」
小林裕士 七段vs鈴木大介 八段  NHK杯 1回戦
解説 阿部隆 八段

W杯での日本の敗戦の傷も癒えないままに、NHK杯だ(^^;
清水「日曜のひととき、研ぎ澄まされた好手、妙手の数々をお楽しみください」
お、今日は大介の登場か 振り飛車が見れそうだ

小林裕士は1997年四段、竜王戦1組、C1 予選で山本、内藤、村田顕弘に勝ち 9回目の本戦出場
鈴木大介は1994年四段、竜王戦2組、B2 予選はシード 18回目の本戦出場

解説の阿部「小林さんは居飛車の正統派で、ものすごく攻め味が鋭い攻め将棋 形に明るく、筋のいい将棋
大介と言えば、師匠の大内さんゆずりの豪快な振り飛車、やはり攻め将棋」

事前のインタビュー
小林「鈴木さんは豪快なさばきを得意とした振り飛車党、戦型は基本的には居飛車vs振り飛車だと思うんですが、鈴木さんは最近はよく居飛車も指されてみたいなので、ひょっとしたら相居飛車になるかもしれません」

大介「小林さんは正統派の居飛車党で、非常に形に明るくて筋にはまっちゃうと全く勝てない相手だと思います 最近居飛車をやっているんですけど、今日はせっかくのTV対局なので、振り飛車でいきたいと思います」

先手小林で対局開始 大介が4手目にさっそく角交換して、角交換での対抗形になった
大介は四間に振り、▲居飛車の銀冠vs△角交換四間飛車の美濃囲いだ
阿部「ノーマル四間飛飛車を予想していた、角交換は予想外」

この2人の対戦成績が出て、小林の3勝、大介の2勝ということだ
阿部「小林はなぜ今の位置にいるのか、もっと上がってしかるべきだと思う」
小林が2筋を交換したのを大介が逆襲して、逆に2筋をへっこませてしまった 
2筋~3筋で位を張る後手、6~8筋で位を張る先手、という図式 すごい持久戦になってる(^^;

雑談で、阿部「小林は穏やかで温厚で誠実、3拍子そろっている 小林は淡白なところがあり、そこが弱点 『持ち時間の長い将棋で1分将棋になったことがあるか』 と訊いたら、『数えるほどしかない』と答えた
大介は誰とでも楽しく話してくれる、後輩の面倒見がいい 早指しが得意で決断がいい」

局面、こう着状態だ 私的には、どうも小林が右金の処置に困っているように見える 
動くと右桂の頭に傷ができるので、金が動けない
お互いに筋違い角を打って、局面が動いた 双方、よくわからないところに筋違い角を打つなあ(^^;
大介の角のほうが効いているようだ 考慮時間の残りが▲1回vs△5回、小林、追いつめられてる
阿部「小林さんのこんなに悩んでいる姿は珍しい」

大介が歩での圧迫が成功していき、小林、次第に追いつめられていく
阿部「大介が良くなった」と発言
大介の指つきがしなり、清水「駒音が高かったですよー 今」
大介は強く当たっていた駒を精算し、飛車をガチーンとぶつけた! おおっ 決めに出たか
阿部「怖い手です かなり危険な手です 勝ちに行った手ですが、けっこう難しいと思うんですが」

難しいということだったが、やはり小林の陣形は飛車に弱く、これは大介の勝ちか、
と思われる大介の攻めが続いた 小林はいいなりになるしかなく、もうまな板の上の鯉といった状態だ
が、その攻めが途中からなぜか変調、遊んでいた小林の金が手順にいいところに来ちゃうわ、
王手した角は取られそうだわで、なんか大変なことに・・・

阿部「これ、おかしいですよ、ホントに 大介は手数をかけて何やったかわかんない」
明らかな逆転ムード、それに小林が好手で応えた 持ち駒の飛車を、自陣飛車を一発ドーン!
阿部「あー なるほど、なるほどね!」
思わずうなった大介「いやー」

阿部「いや 激戦になりましたねー」
大介の玉頭に急所の歩の叩きが一発入り、美濃囲いも一気にもろくなった
小林の2枚角が大介の玉を強烈ににらんでいる、こ、これは厳しい・・・ 大介の攻めは切れ模様
もう逆転は無理っぽい・・・ 小林は大介の攻めを見切って自玉を安全にし、的確に寄せきった
165手で小林の逆転勝ち

阿部「鈴木さんには残念な将棋でしたね 中盤くらいは圧勝かと思っていたんですけど、小林がよく粘った 小林陣が意外にしっかりしていた」

感想戦はなかったが、終局直後に大介「いやー これ勝てないんじゃ勝つ将棋ないね これ負けるのは私くらいでしょうね あきれたね」と言っていた あああー、大介・・・orz

うーん、これは残念な将棋だ 私的にも、有利だった大介が、きっちり勝ちきる将棋を見たかった
大介、途中の攻めが、小林の遊んでいた右金をわざわざ活用させてあげるなんて・・・

まあ、見所は大介の飛車ぶっつけ、それと小林の自陣飛車打ちの受け、この2つだったか
この2箇所は見ごたえがあった

この角交換振り飛車という戦型、居飛車のほうとしては、序盤に何か工夫がないと、こんな感じで仕掛けるところがなくなる将棋になっちゃうんだな、ということがよく出ていた一局だった

それはそれとして、コートジボワール戦、残念だった ぐはっ
第3回 将棋電王戦 棋士激闘録
池田将之・内田晶・滝澤修司 共著  発行 ビーエスクリエイティブ 販売 星雲社 1620円+税
2014年5月30日 第1刷発行
評価 B
コンセプト<観戦記者が、第3回電王戦に出場した棋士に迫ったドキュメント>

第3回電王戦を、棋士側の視点から取材したドキュメンタリーが中身です 現役の観戦記者さんが書いていますので、内容は安定していて、安心して読むことができます 
図面、符号はあまり使わない形式を取っています ポイントとなった局面だけ極力絞って載せています 図面や符号の印刷が薄くて見づらい、なんてことはありません(Amazonのレビューで、そういうことを書いた人がいるので) 写真も豊富に貼ってくれています(全部白黒で、小さめで数を多くしようとしてある)

「将棋世界」で、電王戦の記事があると、楽しみに読んでいる人(私がまさにそう)なんかには、おすすめできる本です ただ、図面、符号を満載して欲しい、という人にはあまりマッチしないと思います 全体的に見て、そんなに目新しい箇所はなかったのですが、よくまとまっている本だと思います 今年の電王戦がどんなだったか、思い出させてくれます

読んでいてびっくりしたのは、菅井五段に出場のきっかけを訊いたところ、
菅井が「自分は普段からソフトと対局することが多いので」と答えた部分 
ええー、ソフトと対戦を取り入れてるのか! (何のソフトと対戦してるかは書かれておらず) えー、もうこれからはそういう時代なのかなー 

あと、一番いい描写だと思った箇所は、佐藤紳哉六段の、人柄を書いたシーン 長いけど引用します
「佐藤と筆者(滝澤)は将棋連盟の野球チームで二遊間を組むことがある。 2人のあいだにフラフラと小飛球が打ちあがる。佐藤は一心不乱にすごい勢いでショートから突っ込んでくるのだ。 周りなど目に入らぬような猛ダッシュなので、こちらがスッと身を引くのが暗黙の了解になっている。 もうひとつ野球での話を。佐藤がネクストバッターズサークルに入る。 そこで軽く2~3回素振りをという言葉は佐藤にはない。 思いっきり5度ほどバットを振るのだ。ベンチで見ているナインは冷や冷やもの。 いつバットがすっぽ抜けてベンチへ飛んでくるか・・・。それくらいの勢いで振るのである。 打席ではなく、まだ準備の段階で、だ。佐藤は常に全力投球だ。」
こういう表現、面白いです さすが観戦記者ですよね

出場棋士5人のドキュメントのほかは、佐藤慎一四段と船江五段の具体的な図面を使ってあの手はどうだったこうだった、という対談、そして最後には谷川会長のインタビューがあります 一箇所だけ引用します
谷川「プロ棋士がソフトに局面を検討させているところを見ると、直感的に顔を背けてしまいます。 しかし、良いものを取り入れるという柔軟性も必要なので、なんとも言えないところです」
私はプロ棋士には、自力で考えて欲しいが・・・ もう時代遅れなのかも・・・(^^;

で、この本の問題点は何か? それは値段が高い!ということです 税込み1700円を越えちゃうで~ 普通の本、2冊分やん~ もっと安く抑えて、たくさんの人が読めるようにして欲しかったですね 評価がBになった理由になっております しっかりした作りの本です 値段以外は満足しております
ルポ 電王戦 人間vsコンピュータの真実
松本博文著 NHK出版新書 780円+税 2014年6月10日第1刷発行
評価 A 
コンセプト<図面や符号なしで、今までのコンピュータ将棋の歴史の総まとめをする>

楽しく、一気に読みました 面白かったです 個人的に特に良かったのは、この本の序盤のほう、ソフト開発の黎明期ですね まずは詰将棋を解くプログラムが作られたところから話が書かれてあって、そこらへんのところは全然知らないことが多く、興味深かったです

この作者の松本さんという人は、ソフトプログラマーの方たちが、どういう人なのか、職業とか履歴を(全員ではないけど)ちゃんと一人ひとり調べられていて、そこはすごいなと思いました

2005年のBonanzaの登場以前、以後と話があって、第1回の米長さんの電王戦から第3回の電王戦、そしてついこの前の5月のコンピュータ選手権まで話が網羅されています ただ、個人的には電王戦の話は、知っていることも多かったですけどね

「GPS将棋に勝ったら100万円」という企画に著者も参加し、全国のアマ強豪たちが、わんさと集まり、イベントが一種のお祭り状態になっていった、という話も、なんだか非常にワクワクして読みました そういう裏話が面白いんですよね

この本で図面はいっさい使われておらず、符号が使われたのは2回だけ、米長さんの△6二玉、豊島対YSSの△6二玉という手だけです どんな対局だったのか、他はすべて言葉で説明しています 
手前味噌になりますが、私は個人的にこのブログを書いているので、いったいどのように電王戦の対局を図面、符号を使わずに表現するのか、非常に興味あるところでした 松本さん、うまく表現できている対局もあれば、この表現では厳しいな~と思える箇所もあり、やはり図面、符号なしでは対局の様子を伝えるのは難しい、とも思いました

電王戦で棋士が大きく負け越したことについて、渡辺明二冠がこう語っています
渡辺「もし自分の息子がなれるのであれば、棋士は勧めたい職業でした。好きなことができ、自由で制約がない。でもこの先は、あまり人に勧められなくなるのかもしれません。自分は現在三十歳です。棋士になり、将棋を職業として、ギリギリよかった、という最後の世代となってしまうのかもしれません」 (P236より)
この渡辺の言葉が、全てを物語っていると思います プロ棋士、ピンチ・・・

筆者の松本さんは、なるべく中立的な立場で、客観的にプロvコンピュータの戦いを見つめようとしているのが好印象です  

松本さんはponanzaの作者の山本一成さんと親しいようで、本文中に山本さんの情報にけっこうなページ数が割かれているのですが、ponanzaが5月の選手権で優勝しなくて良かった、と思ったのは私だけではないでしょう
ponanzaの製品版、PonaXは、買った人から酷評されているので、もし選手権で優勝していたら、さらに売れてしまい、被害者が倍増したことが考えられますので(^^;

この本、よく出来ていて、今までの長年のコンピュータ将棋の歴史をざっくりと振り返るには、もってこいの一冊と言えます     
さて、これからプロvsコンピュータはどうなっていくのか?
今年4月の岡崎将棋祭りの石田和雄九段の言葉で、「これはもう、なるようにしかならんですね」というのがありました(^^; まあー、そうでしょうね コンピュータの進歩は止まりませんからね 
果たして、第4回電王戦はあるのか? 注視していきたいと思います
土佐浩司 七段vs橋本崇載 八段 NHK杯 1回戦
解説 中川大輔 八段

清水「日曜のひととき、今日はどんなドラマが生まれるのでしょうか 楽しみです」
今日はハッシーの登場! 私はこのときを待ってましたよ 行け行け、ハッシー!
ハッシーは前期銀河戦で準優勝しているのだ (優勝は稲葉)
相手の土佐も、早指し選手権で優勝したことがある(1998年)から、けっこう好局を期待できそうだ

土佐は1976年四段、竜王戦6組、順位戦C2 予選で三枚堂、松本、野月に勝ち 12回目の本戦出場
ハッシーは2001年四段、竜王戦1組、B1 予選シード 10回目の本戦出場

ハッシーは茶色の和服での登場 髪型はパーマがかかっていて、頭がボーンとでっかい(^^;

解説の中川「土佐は居飛車も振り飛車も指す 早見え早指しで、私はダークホースだと見ているんです 橋本もオールラウンダー、こちらも早見え早指しで、ケレンミがない、地に足がついている将棋」

事前のインタビュー
土佐「橋本さんは大変筋が良くて、早見えで、私にとってはかなりの強敵ですね  橋本さんは色んなことができるんで、戦型は予測しにくいけど、居飛車対振り飛車になるんじゃないか ずいぶん久しぶりの出場なんで、できれば1勝したい」

ハッシー「土佐さんは居飛車党で早見え早指し、手厚い将棋という印象です 戦型予想は、あ、そうですね、頭が回っていなんですけど、これから考えます (今日のコンディションは)あのー、実は昨日ちょっと飲みすぎちゃいまして、つらいんですけど、がんばります」

ハッシー、一瞬、目が泳いで、宙を見るしぐさを見せた 本当に二日酔いなのか・・・?(笑)
中川「頭が回っていない、って、大丈夫ですかねー 髪の毛はたくさん回っていましたけど」
清水「(笑)」

先手土佐で対局開始 土佐は早々に角道を止めた 
これに対しハッシーが三間飛車に振り、対抗形になった 
中川「土佐が矢倉志向だったのだろうが、橋本がそれをはずしたのだと思われます」
駒組みが続く、持久戦となった ハッシーが穴熊を趣向、土佐は銀冠という戦型だ

さてさてまだもうちょっと駒組みが続くのかな、それとも戦いが起きるか、と思って観ていると、なんか土佐がえらく長考に入っている 考慮時間をずいぶん使ってしまっている
そしてなんと、もう考慮時間を使い切ってしまったではないか! ▲0回vs△8回だ
えー、まだ序盤なのに? こんなんでここからは大丈夫なのか
相手は穴熊だし、まだまだ先は長い 時間がないというのはつらそう・・・

ハッシーから仕掛けた 5筋と6筋から動いた さあ、ハッシーがさばくか、土佐が押さえ込むか
やっと面白くなってきた 金と銀が交換になり、土佐が6筋に銀を投入し、中央を手厚くし、一段落
私はハッシーが好きだからハッシーを応援しているのだが、居飛車党なんで、土佐の銀冠にも
がんばってもらいたいところだ 土佐の銀冠、薄められたけど、中央が手厚いからまだ互角か?

そこからなんと、もう1回駒組みになった 香車を一つ上がったり、端歩を付き合ったりして、
ホントにまた序盤になった(笑) お互いに先に動いたほうが負けると見ているのか

もう考慮時間がなく秒を読まれた土佐、右桂を跳ねて攻めていった うん、それしか有効手がないもんね
さらにその桂をもう1回跳ね、中央で手を作りにいった土佐 さて、手になるか?

土佐は歩を突き捨てたり、なんとか手を作ろうとする・・・が、それは全てハッシーの想定内のようだった
ここから、ハッシーの大山15世名人ばりの、先受けがことごとく炸裂した
ハッシーが金を引いて攻めに備えた手(△6二金引)が、何気ない地味な手に見えて、
(後から中川に指摘されてみると)非凡な一手だったようだ 
うーん、土佐はどう攻めをつなぐのか? 攻め急がされているが、どうするのか? 

ハッシー、さらに飛車をふわっと一つ浮いた これが相当な好手だったようだ
中川「土佐は飛車を切るタイミングがない、橋本の飛車を一つ浮いた手がいい手だった ここまで来ると、いつの間にか橋本が有利になってますね 土佐は攻め駒不足」
この飛車浮きは見えないなー! う~ん、ハッシー強い! 土佐は何かしなければいけないが・・・

ハッシーの、と金が間に合ってきて、ハッシー、銀の丸得だ
土佐は角を切って攻めたが効果がなく、飛車は戦力外、持ち駒も不足、自陣も相手の穴熊より薄い
う~ん、こりゃだいぶ苦しいか でもまだ何かがんばってくれるのでは、と思ったところ、ハッシーの手厚い自陣に銀投入で、土佐は心が折れたのだろう 突然の投了!
108手でハッシーの勝ち

中川「土佐が右桂の2段跳ねをしたところまでは好調に見えたが、△6二金と引いた手がいい手でしたね 目立たないけど、勝因でしたね」

感想戦で、ハッシー「△6二金引で少し良くなったかな」
土佐「攻めが、つんのめっちゃってるもんね」

ええ~ これで終わり~?? 終盤というものがこの将棋にはほとんどなかった 
土佐~ 時間の使い方といい・・・ 穴熊が中押しで圧倒orz 
土佐、ほとんど何もさせてもらえず力負け そりゃ、私はハッシーを応援してましたよ
でも、▲居飛車の銀冠vs△振り飛車穴熊という戦型なので、銀冠がんばれ~と思ってたんですよ
銀冠が負けるパターンが多いですからね そしたら本局もその例に漏れず、銀冠側のボロ負けorz
ハッシーの先受けが見事だったといえばそのとうりなんですけどね・・・

土佐の作戦に問題があったと思わざるを得ない 居飛車なのに、3手目に角道を止めたのは、
やはり消極的だった ハッシーは角道を開けたままの振り飛車にすることができた

そして、今、広瀬先生が講座で取り上げているけど、銀冠vs振り穴、これは銀冠側が苦しいのでは、
と個人的に思わざるを得ない 銀冠側が互角に戦えたのは、振り穴側が3×3マスの穴熊にしたときだけ
であって、振り穴側が左金を自在に攻めに参加させるようになってからは、もう銀冠ではつらいのでは、
と個人的に思っている だから、居飛車側も穴熊にする相穴熊が多いのだ

う~む、本局は消化不良だった ハッシーの先受けの妙技が見れたのだけどね
でも、先受けって、あとで考えて良い手だったと思えるもので、
指した瞬間は、なるほど、としか思えないので、観ててそんなに盛り上がらないんだよね(^^;

本筋の手を指すハッシーが本領を発揮、ベテランを一蹴したという一局だった 
2回戦のハッシーvs郷田NHK杯を今から楽しみに待ちたい
銀河戦、そろそろ佳境に入ってきていて、面白い 
AからHの各ブロック全11回戦まであるのだが、今は9回戦が放送されている最中
ここのところ振り飛車党が連続して出てきた 

豊島VS鈴木大介は、大介の角交換四間飛車 205手の激戦の末、豊島の勝ち 
 駒柱が8筋、そして7筋に出来るという、大熱戦だった

丸山VS戸辺は、戸辺の4-3戦法(後手の早石田みたいな形)
 丸山が見事な受けを見せ、70手めあたりで圧倒的に優位に立った
 私は、こりゃーもう圧倒的に大差だ、戸辺さん投了しろよ、
 と思いながら見ていたのだが、戸辺の粘りがものすごかった 
 丸山の攻めが、あわや切れ筋か、と思うところまで追い込んだのだからすごい
 125手で結果は丸山が勝ったが、戸辺が振り飛車党の粘りの真髄を見せた!

佐藤天彦VS藤井は、後手の藤井が藤井システム 先日のNHK杯でも見せた作戦だ 
 何でも、藤井は天彦に過去4戦、角交換振り飛車で全敗しており、研究をはずしたかったのだそうだ
 その藤井に天彦は右銀の速攻4六銀戦法で、正面から一気に潰しにかかった
 これは、後手番藤井システムの存亡を賭けた一戦! 
 小考を重ねる藤井に対し、天彦はどんどん指していき、藤井を追い込んでいく
 そのまま怒涛の勢いで攻めかかり、藤井を圧倒! 天彦の会心譜ができあがった
 天彦、つ、強い・・・ いまどき藤井システムを、藤井より研究していたというのがすごいではないか
 藤井は、後手番藤井システムをどうするか、今後に課題を突きつけられたかっこうとなってしまった

いや~、それにしても、居飛車VS振り飛車の対抗形って、ほんと、面白いわ~
それもやっぱり、純粋振り飛車党が出てくると、盛り上がるね 
純粋振り飛車党は、振り飛車に命を賭けてるから、戦ってる姿がアツイ!
居飛車党が裏芸でやる「なんちゃって振り飛車」とは一味違うんだよね
アマチュアには大人気な振り飛車、私は居飛車党だけど、純粋振り飛車党のプロにはがんばって
もらいたい 対抗形は理解しやすく、見ててすごく楽しいから(^^)
飯塚祐紀 七段vs塚田泰明 九段 NHK杯 1回戦
解説 森下卓 九段

清水「みなさま こんにちは ごきげんいかがでしょうか 司会の清水市代です 競い合い高め合う、技と読みの数々 今日はどんなドラマが生まれるでしょうか」
清水さんの前説、毎回違うことを言ってくれるんだよね 面白いわ
そして、髪型も毎回違う! 今回は髪が上にボリュームアップして、男の子みたいになってる
正直、似合っていないけど、毎回違うので楽しい 毎週楽しみにしているよ

さて、今週は飯塚と塚田か ベテランどうしで、え~っと正直、このメンツでは先週より客が減るな(^^;
でも勝負の内容がどうなるかは、わからんもんね 好局を期待だ

飯塚は1992年四段、竜王戦4組、B1 予選シード NHK杯本戦は6回目の出場
塚田は1981年四段、竜王戦4組、C1 予選で門倉、青野、瀬川に勝ち 22回目の本戦出場
ちなみに、門倉戦は千日手、青野戦は千日手が2回続いたとのこと 激戦を勝ち抜いてきたとのことだ

解説の森下「相居飛車の中でも、横歩取り系の将棋になるのではないか 棋風的には、飯塚は受けに強い、塚田は攻め100パーセントのキャッチフレーズがありますので、受けvs攻めの、せめぎあいになるんじゃないかと思われます」

事前のインタビュー
飯塚「塚田先生は以前研究会などで色々と将棋を教えていただいた先輩です すばらしいキャリアと華麗な攻めを持った、立派な棋士だと認識しております 塚田先生は攻め将棋なので、私は距離をとって、丁寧に一手一手指してみたいと考えています
 NHK杯は色々なファンの方によくお声をかけていただきます 一つでも多く勝てるように心を込めて指せればと思っております」

塚田「飯塚七段は非常に粘り強くて終盤が崩れないという印象です たぶん相居飛車の将棋になると思います たぶん8年ぶりの出場だと思いますので、1回くらい勝ちたいと思います」

先手飯塚で、ノーマル角換わりになった 私は、やったーと思った 
私は横歩取りよりも角換わりが好きなのだ(^^;  相腰掛け銀の定跡形に進んだ 
森下「塚田は、十八番の横歩取りをせずに、角換わり腰掛け銀で受けて立とうということなんですね 最近流行りの一手損角換わりに対して、これは正統角換わりという名前がついています」

後手の塚田が何気なく右桂を跳ねて攻撃の準備をしたが、これに森下が反応
森下「これぞ塚田九段、という手です 常識では『後手としては避けたい』と言われている局面に誘導した 塚田があえて指しているので、何らかの意図があるのだろう」

飯塚から先攻した 例によって4筋からの仕掛けだ
森下「飯塚の攻め方は、一気に決着をつけるのではなく、ゆとりを持たした手順です」
解説だが、森下はうまく、丁寧にしゃべってくれる
清水「角換わり腰掛け銀は、定跡を知らないと、怖くて指せないですね」
森下「定跡を知らないと、一番ひどい目に遭う戦型です 研究が命の将棋です」
まだ仕掛けの段階だが、私はすでにあまりの難解さに、「角換わり相腰掛け銀の定跡を勉強しよう」
という気は完全に失せている(^^;

塚田からも攻め、攻め合いになった
森下「塚田は中学2年でアマチュア準名人、16歳でプロデビュー」
それはものすごい経歴だね 今の塚田は活躍していないが・・・(^^;

さて、森下によると、昔の竜王戦での▲谷川vs△森下とほぼ同じ局面に進んでいるとのことだ
塚田の△6四角に、飯塚の▲5九角という受け、これも前例どおりとのこと
塚田の跳ね出した桂が負担になるかどうかか 盤上全体を使った、すごい難しい局面になってるなー! 
う~ん、これ以上ないくらい、本格的な将棋だ 角換わり腰掛け銀の教科書に載ってそうな局面だな

ここで、森下がギャグを出した
森下「飯塚が、距離をとって戦う、と言ったのは、座る位置のことだったのでしょうか(笑)」
飯塚、そうとう盤から離れて座ってるもんね(笑)
清水「飯塚は、『いーちゃん』と呼ばれてみんなから慕われている 飯塚の好きな言葉は、『時間は前にしか進まない』ということだそうです」
森下「私が感心した言葉は『過去から見たら今が一番年を取っているが、未来から見たら今が一番若い』という言葉です 若い頃、これを聞いたときは、ふ~ん、としか思わなかったんですけど、年を取った今は、なるほどと思うようになりました」
うむ・・・ もう自分も年だから、とあきらめるのではなく、今が一番若いんだ、と思って何でも
チャレンジすべし、ということだね 私も覚えておこう

局面、飯塚が念願の桂得を果たした
森下「桂は取り頃でしょう この桂得は、こうなってみると痛かったかなと思われる」
ちょっと飯塚がいいのか・・・ 塚田、何か挽回する手はあるか? 
塚田が思わぬところに銀打ちの勝負手を放ったが、森下には完全に読み筋だった
森下「この銀は、飯塚の駒組みの死角を突いた一着と言えます」
てきぱきとその手の意味を解説する森下 うわー、さすがにタイトル戦で類似の局面を指しているだけあって、手がすごい見えてる! 今日の森下はつえーな 

飯塚の飛車がついに攻撃に参加した
森下「もう受けがないです」
この日の森下は解説が冴えていて強かった そして、解説どおりに指した飯塚も強かった
即詰みに討ち取り、全く危なげなく、きれーいに勝利! 97手で飯塚の勝ち さすが、B1だけあるわー

局後、森下「この定跡は、ちょ~っと後手がつらいと言われている定跡なんですよね それを塚田先生が指されましたから、う~ん、やっぱりなかなか定跡をくつがえすというのは容易じゃあなかったでしょうかね」

前例どおり、定跡どおりに指して負けた塚田、いったい何がやりたかったのか・・・(^^;
塚田にとっては、せっかく厳しい予選を勝ち抜いてきたのに、この内容では残念だっただろう
しかし、私にとってこの一局、一時間半、たっぷりプロの角換わり腰掛け銀の定跡の棋譜並べの実演を堪能させてもらい、非常に充実した時間だった 森下の解説が良かったしね 
飯塚は全くノーミス、疑問手ゼロの会心譜だったね 腰掛け銀講座のような内容の一局だった
NHK杯もまだ1回戦だし、こういうのもあってもいい さあ、来週はハッシーの登場だ 全力で応援したい
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