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飯塚祐紀 七段vs深浦康市 九段  NHK杯 準々決勝
解説 中村修 九段

今日は飯塚と深浦か なぜか地味な感じがする2人(^^; 解説は修ちゃんだ

飯塚は1992年四段、竜王戦4組、B1 6回目の本戦出場
1回戦で塚田、2回戦で西川和宏、3回戦でのvs屋敷では、屋敷の変則的な積極策を丁寧にめんどうを見て快勝

深浦は1991年四段、竜王戦1組、A級 22回目の本戦出場 
2回戦で森下、3回戦のvs豊島では、相居飛車の力戦を粘り倒して勝っている

解説の中村「2人は居飛車党、基本に忠実な、無理なことは考えないバランスの取れた将棋でタイプが似ている」

事前のインタビュー
飯塚「以前、深浦さんの地元に仕事でお邪魔したことがあります 深浦さんは地元でも大変に応援されていまして、素晴らしい棋士であるという認識を深くしました 盤上のほうでも、超一流の実績をお持ちですし、現在もA級の素晴らしい棋士だと思います 今日はそうした強い深浦さんとお手合わせできるということで大変楽しみにしてまいりました インタビューも4回目になります 毎回同じようなことを申し上げて大変申し訳ないのですが、私にも応援して下さる皆様が大勢おられます 一手一手感謝の気持ちを込めて、しっかりした将棋を指せればなと思っています よろしくお願いします」

飯塚さん、例によって丁寧極まる挨拶だな~ しっかりと相手を立てて、最後は「一手一手感謝の気持ちで」というセリフで締める(^^;
聞いていた中村「彼の性格を表している ホントに真面目」

深浦「飯塚七段はアイデアが非常に豊富だと思います いつも従来より優れた工夫をされてるんで、今回はそこに気をつけたいと思います 森下戦と豊島戦が負けを覚悟した場面が多かったですから、今日はそのツキを生かしてがんばりたいと思います」

聞いていた中村「深浦将棋は、苦しいときに特徴が出る そのときの技術が素晴らしい、参考になる」

先手飯塚で、相矢倉となった 序盤、長い駒組みが続いた 40手以上だ ただ観ているだけなので、ここは退屈だ
もっと早くに解説者のコメントを入れて欲しい 雑談が聞きたい
ようやく大盤に画面が切り替わったとき、中村自身も、「長かったですね 序盤が」と言っていて、駒組みが終わるのをただ待っていたという雰囲気だった 毎回のことなので、ここは改善して欲しい

▲4六銀+▲3七桂型から、先手の飯塚からどんどん攻めていく展開 過去の実戦例もとても多いとのこと
中村「この変化は詰みまで行く変化があるんですよ みんなが研究して、みんなが指している」

過去の対戦成績が出て、飯塚0勝、深浦3勝とのこと

しばらく定跡手順で手が進む
中村「こういうのを覚えなきゃいけないのは、大変ですねー」
全くだ 私は全然定跡がわからないし、覚えるつもりもない(^^;

もっと深くまで定跡があるのだろうが、深浦が変化した 
中村「ちょっと独創的な手が出ました」
従来は持ち駒の銀を投入していたところを、金を立って受けて変化 力強い手だ 深浦はノータイムだったので、研究手ということは明らかだ

局面、▲香損確定の飯塚vs△玉形が乱れている深浦という図式
それにしても深浦は73手目あたりのところで、ようやく持ち時間の10分を使い終わっていた(持ち時間とは、考慮時間に入る前の時間) ものすごい飛ばし方だ  

飯塚、これだけ相手玉が乱れていれば、何かありそうだが、と思っていると、いい感じの手が出た 攻め急ぐことなく、5筋の歩をスッと突いて、手を渡したのだ
中村「はあ~ これはやわらかい感じ」
清水「5筋ですか~」
中村「右からだけではうまくいかないということで、左をからめてということですね」
清水「矢倉は緩急の指しわけが難しいですね」
中村「そうなんです そうなんです 玉側で戦っていたのが、一転して反対側で戦ったりしますからね」

そして、中村が「これは厳しい」という攻めが飯塚に出た さらに角を叩き切って攻めかかる飯塚
飯塚の猛攻、深浦は受けられるか~? 深浦の角の行き場がなく、こりゃ、飯塚好調か?
したらば、深浦、なんと角をタダで見捨てて、玉の早逃げ! うおー すごい決断だ 駒損よりも玉の安全を優先か  
中村「お~ 恐るべし これが深浦流ですよ」

形勢は? 矢倉が残っていて攻めてる飯塚がいいのか?と思って私は観ていたのだが、中村は真逆のことを言った
中村「これはたぶん通常は深浦がいいですね」
早逃げした深浦の玉が、妙な耐久力があるのか
中村「飯塚の手が一手間に合っていない感じ」

しかし、ここで飯塚に勝負手が出た! 使えていなかった遊び金を働かせ、相手玉に迫る一手!
中村「おっ そうかそうか 面白い手です 飯塚にも楽しみがありますね」
おおー、白熱してきたな

中村「この次の深浦の一手で勝敗が決まるかも ピッタリした受けがありそうな気もしますし」
だが、ここで深浦の底力が発揮された 矢倉崩しの歩頭桂、一閃!
中村「お 受けない すごいですね どう受けるかって言ってたら、さらに桂を渡しても大丈夫という手」

これできれーいに決まっていた 深浦は鮮やかに寄せ切り、この熱戦を会心の終盤術で勝ちきった
112手で深浦の勝ち うーん、見事・・・ 深浦、A級は伊達じゃないな

中村「深浦のしぶとい受けが印象的だったですね それと受けから攻めに回るタイミング、攻めに回ってからの寄せ方が早かったですね びっくりしました 飯塚もうまく攻めていたと思うんですけど、深浦の懐の深さで負かされてしまった」

感想戦で、深浦が出した中盤の新手、あれは深浦いわく「女流の伊奈川さんの手なんですけど」ということだった
女流の名前がついた新手が出るといいね 伊奈川新手、ってね 飯塚もこの手に特に興味を持ったようだった

本局の深浦は強かったなー 玉形が乱れて受けに回ると、ミスが出やすいとしたものなんだけどね そういうことを感じさせずに、飯塚の攻めをしのぎ、そして反撃に転じたタイミングがまた良かった あの角を見捨てての玉の早逃げ、あれでやれるという判断がすごい 飯塚の構想の一枚上を行っていたなあ 会心譜と言えるのではないだろうか 深浦の指し手はとにかく高度、マネできたもんじゃないと思った(笑) 貫禄を見せ付けたかっこうだ
飯塚も力を出していてよくやったが、もうこれはしょうがない力負けという感じだった

これでベスト4の準決勝は、森内vs深浦 そしてハッシーvs行方という顔ぶれとなった やはり出る人が出てきたなという感じだ いよいよ大詰めを迎えてまいりました
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毎日、楽しみに観ている「電王戦FINALへの道」
そんな中、つい先日放送があった回(♯52~53)は、衝撃的な内容だった

先手Seleneで、まさかの▲7六歩△3四歩▲7七桂! どうなるんだと思っていたら、早々に▲6五桂と跳ね、あっさり桂損するSelene 全く無策な鬼殺しとでもいうべきか、もっと言うなら、鬼殺しの定跡を勉強してきたけど、いざ対局になったら全て忘れちゃって、桂損だけが残りましたー と見える作戦だ

これになんと、永瀬が完敗してしまったのだ! Seleneの猛攻を永瀬は受け切れなかった
投了図はすごい大差 永瀬の玉だけ終盤だ 
そしてなんと言っても屈辱的なのは、先手陣のSeleneの歩の位置だ 7七の歩だけが居なくて、他の歩は8枚全て初期配置のまま、1回も動いてない! これでプロが負かされた! こんなの、観た事ねえー! 月下の棋士か、これは!
Selene「ド素人がやるような鬼殺しで、歩は1枚しか動かさずに負かしてやるぜ」
こんなセリフが聞こえてきそうではないか 
解説者も付いて、TVカメラが回っている以上、永瀬としては「遊びでした」という言い訳もしにくい・・・ まさに、衝撃的な一局だった・・・ ガクッ
NHKのプレミアムアーカイブスで先月の1月27日に、放送された番組 
1995年の再放送だった
正直、全然期待していなかったのだが、これが面白かった

大内さんが日本将棋のルーツを探るべく、アジア各国を巡って縁台将棋を見つけては参加するというもの
これが、各国の生活風景が分かって、他の紀行ものとは一味違ったテイストをかもしだしており、興味深かった
旅行中の風景も、旅行代理店が用意したような紋切り型の映像とは違う
生活している人の生の様子が映し出されているのだ

まずはインドに行き、インド独自のインドチェスをやろうとしたが、インドではすでに西洋チェスが広まってしまっており、インドチェスが見当たらない やっとインドチェスを指せる相手と対局するが、それがハエが3~4匹盤上にブンブン飛び交う中での対局で、実に現地の状況をよく表している(笑)

タイのマークルックは、船の意味の駒があるのだが、それが飛車の動きである なぜかというと、タイでは水上で暮らしている風景が珍しくない そこの船は水路が十字型なのだ

中国のシャンチーが元はチャトランガがモロに元になっていて改良されて出来たものではないか、という大内さんの自説も述べられていて、なるほどなーと思った

外国将棋のルールも、いちおう手短にさわりだけ教えてくれて、それも面白かった なにより、実際、縁台将棋の中に入っていって大内さん自身が指すので、どういう風土で競技が行われているかが、実に親近感を持って観れるのだった

あと、将棋用語で大内さんがこんなことを言っていた
大内「将棋の対局っていうのは、最後は部分観ではなくて全体観だからね それを大局観っていうんですけどね」
おおー、そうか、大局観の反対語は部分観だったのか これで大局観という言葉が説明しやすくなるなー!

あと思ったのは、各国の将棋には駒落ちというのが基本的にない これは日本将棋が優れているな、と思った
駒落ちという概念がないものだから、実力差がある人どうしではあまり楽しめないと思った

1時間半の番組、長い旅行した気分で楽しめました! 大内先生、ありがとう!
金井恒太 五段vs橋本崇載 八段 NHK杯 準々決勝
解説 松尾歩 七段

今日はハッシーの登場、応援するぜ~ 解説の松尾、髪型がたっぷりウェーブをかけたベートーベンみたいな風貌になっているな(^^;

金井はオーストリアのウィーン生まれ 2007年四段 竜王戦5組 C1 4回目の本戦出場
1回戦で阿部光瑠、2回戦で久保に勝ち 3回戦でのvsタニーは、タニーはまだ指そうと思えば続けられるところでの潔く投了した一局だった

ハッシーは2001年四段 竜王戦1組 B1 10回目の本戦出場 
1回戦で土佐、2回戦で郷田に勝ち 3回戦でのvs畠山鎮では、ハッシーは絶好調で完勝している

松尾「金井は居飛車の正統派、ハッシーがどういう作戦で来るか 2人ともきれいな将棋を指す」

事前のインタビュー
金井「橋本八段は居飛車、振り飛車、両方指されますし、とても多彩な将棋と思っています バランスの良い棋風と思いますけど、特に的確な受けが持ち味かなと思っています 橋本八段の戦型予想が難しいので自分自身の対応力が問われると覚悟しています 解説が日頃お世話になっている松尾先輩なので、良い内容の将棋が指せたらと思っています」

ハッシー「金井五段は居飛車の正統派という印象です それと同僚の結婚式でピアノを弾いていて大変うまいなと感心しました 金井五段が正統居飛車党なので、本局は相居飛車で指したいと思います あ、いややっぱり振り飛車にしようかな いや居飛車にしようかな いやいややっぱり振り飛車にしようかな いやーどうしようかなー う~~ん迷う、うん、ここはでスね、あのー、棒銀で行こうと思いまスー」

聞いていた松尾「最後は加藤先生ですかね 持ちネタみたいになってますけど」
清水「棒銀になりそうでしょうか」
松尾「ならないと思います」
ここは笑った 松尾が棒銀にはならないと断言(笑)  ハッシー、それくらいでいいよー ファンサービスしすぎたのが原因で負けたらもったいないからね もう準々決勝だからね

先手金井で居飛車、対してハッシーは4手目△9四歩から、角交換四間飛車だった
マンガの「月下の棋士」で2手目に氷室将介が△9四歩と指すのを得意としているが、あれもある手なんだろう すごいことだ

2人の対戦成績は、金井0勝、ハッシー1勝とのこと

清水「ハッシーは今期NHK杯ではここまで全て振り飛車でした ハッシーは現代感覚特有の切れ味鋭い指し口の振り飛車を身につけたいとおっしゃってました」
うむうむ、いいんじゃないかな 居飛車党本格派というのは、もうめっちゃいっぱい居るんで、その集団から抜け出すのは難しいと思うからね

序盤、盤面を左右にきれいに分けて考えるタイプの戦いになった
松尾「(先手から見て)右側はハッシーの勢力圏 金井はその分、左側に勢力を張っている」

1歩得していたハッシー、巧妙な自陣角で、さらにもう1歩得に成功
そして、金銀分裂型のため、離れていた銀があったのだが、それを、サッと引いて形良く自陣整備!
さらにこれが飛車の横利きを通し抜群に味がいい! おおー、さすが、感覚が良い!
これは、こういう手が出るということはハッシー有利か? 好調ではないか
松尾「こういうところに目が行くのが、ハッシーのセンスの良さを感じますね パッと見、ハッシーを持ちたい」

ハッシー、その引いた銀をさらにもう1回引き付けた これも・・・ ハッシーらしい、手堅い!
松尾「この辺がうまいな ハッシーらしい流れ 無理をしないで着実に少しずつポイントを上げている」

松尾「金井はうまくがんばる手がないとかなり厳しい 踏みとどまれるか」
そしてハッシーの手がしなった 盤上に、温存していた角をパン!と駒音高く放った どうだ、といわんばかりの角だ

金井は延命策に出たが、あまり将来の展望はなさそう 金井のほうが余っていたはずの残りの考慮時間も、いつしか逆転、こりゃー、ハッシー押せ押せだ

が、金井も最後の突撃を繰り出してきた そうか、端の桂香を拾ってまだ勝負形に持ち込む気か
松尾「ハッシーにしてみれば嫌な感じの手」
ハッシー、がんばれー ハッシーの実力があれば、ここからなら十中八九、大丈夫なはず・・・

ここでハッシーが面白い手つきで駒を置いた 駒台の歩を相手の玉頭の退路封鎖に置いたのだが、無造作につまんで「よいしょ」というド素人しかやらないような駒の置き方(笑)  これが決め手となった!
けっこう攻め合いになったか?と思われたのだが、ハッシーは、いともあっさり寄せてしまった
鮮やかに寄せて、金井玉を斬って落とした 102手でハッシーの快勝!

松尾「ハッシーが序盤で稼いだポイントを広げて、丁寧な指し回しで勝ち切った ハッシーの巧みさが出た将棋だった 金井としては力が出しにくい将棋だった それだけハッシーがうまく指し回した」

やったー、ハッシー勝ったー 快勝か、完勝というべきか 最後の寄せは相変わらず鋭いね 流れがずーっとハッシーの将棋だったから、けっこう安心して観ていることができたよ ハッシーはそれだけ安定感あるもんねえ
あの、中盤で銀を2回引いた手、あれはハッシー将棋の真髄だったな 銀を自陣に引き付けて形を直して模様を良くする、いかにもハッシーらしい手だった ちょっとずつポイントを広げて勝つ、ハッシーのいいところが出た一局で、準決勝進出だ! 準決勝の相手は行方か 強敵だが、勝てるか!? 私はハッシーの優勝を期待しているが、結末はいかに・・・
1月の始めから、TVのNHKスペシャルで「NEXT WORLD」という番組があり、2月8日に全5回の放送が終了した
番組は、今から30年後の世界が、テクノロジーの進歩により、どう変わっているかを紹介したもの
これが、衝撃的なものだった・・・

人工知能によって様々な仕事が奪われ、平均寿命は100歳になり、若返りも夢ではない 身に着けることが可能なロボットやコンピュータが登場し、仮想現実の世界で死者までよみがえらせ、火星に移住が進んでいる

そんなことありえないだろう、と思っても、現在はここまで進んでいます、というナレーションが流れるから、説得力を持っている 例えばこんな具合だ

未来学者「将来コンピュータは血液細胞ほどの大きさになり、脳に入れることができます 人間の思考能力は10億倍も高まるのです」
うそやろ、と思ったところに、こういうナレーションが入る
ナレ「アメリカのワシントン大学では、コンタクトレンズの表面にコンピュータを搭載することに成功しました」


もう、どこまで行くねーん SF映画もいいところやんけ! 私はこんな未来、ついていけないです・・・
そう思いつつも、放送はバッチリ5回、全て観てしまいましたけどね・・・

ひとつ、疑問だったのが、主人公の若者は2045年でも普通に通勤して事務職っぽい仕事で働いていたけど、いったいどんな内容の業務をしていたのだろう 何か役立てることがあったのかな もう、普通の人間はやることがない世界だと思ってしまったけどね(^^; 

NHKのオンデマンドで観れます 今なら初回がユーチューブにアップされてますね
https://www.youtube.com/watch?v=GpSlxwIHYk0
森内俊之 九段vs菅井竜也 五段 NHK杯 準々決勝
解説 谷川浩司 九段

清水さん、ピンクの服できれいでいいね いつもそのくらいの配色でいいと思う(^^;
今日は森内と菅井か 菅井がどこまでやれるかだな 解説にはなんとタニー! 会長、直々の解説だ

森内は1989年四段、竜王戦1組、A級 18世名人資格保持者 26回目の本戦出場
2回戦で木村に勝ち 3回戦のvs羽生では、角換わりの相腰掛け銀から攻防の妙角を放ち、快勝している 

菅井は2010年四段、竜王戦5組、C1 3回目の本戦出場
1回戦で高崎、2回戦で増田に勝ち 3回戦のvs丸山では、相振り飛車から優勢を保って安定感のある勝ち方をしている

タニー「色々な就位式、前夜祭に伺ったり、公務の毎日です 子供の頃はホントに無口だったんですけども、こんなに毎日のように挨拶する生活になるとは思っていませんでした(^^;」

タニー「森内さんは九段というのが違和感がある 森内名人あるいは森内竜王というのがしっくりくるんですけど、去年は森内さんにとって思い出したくないような一年だったと思うんですけど、NHK杯は羽生名人に勝っていますので大きなチャンスと思っているでしょう
菅井五段は毎年高い勝率を上げているが、ここのところ大きな舞台にまで勝ち進んでいませんので、菅井五段のほうも大きなチャンスと思っているでしょう」

事前のインタビュー
森内「菅井五段は大変研究熱心でよく手が見えますし、切れ味に定評がある将棋だと思っています 菅井さんは勢いがありますので、勢いに押されないようにじっくりした将棋で戦えればと思っています」

菅井「森内九段は非常に重厚な将棋を指されるなといつも思っています 自分はやっぱり自分から動く将棋なので、今日もそういう将棋を指したいと思っています 一局でも多く指したいので今日の将棋に最善を尽くしたいと思っています」

聞いていたタニー「菅井はインタビューでは謙虚ですけど、けっこう自信家なところもありますので、誰が相手でも今日は必ず勝つという気持ちがある」
うむ、菅井といえば、電王戦のときに「10年後にはコンピュータより人間のほうが強い」と言った発言が有名だからね(^^;

2人の対戦成績は1-1のイーブンとのこと
対局開始前、2人ともマス目の下のラインに駒をそろえていて、低い陣形に見えた(笑)

先手森内で 、相矢倉に進んだ 後手菅井の無理やり矢倉と言っていいんだろう
脇システムの先後同形のようだが、後手が一手損しているという、ちょっと変則な形だ

両者ともに、出た角を引き合い、菅井はわざと端歩を突かせてそこを狙う作戦で、何が手損なのかよくわからなくなった(^^; 菅井から森内矢倉の端に攻めかかる形 森内もしっかり代償を求めている

菅井が振り飛車党からオールラウンダーに転向したことについて、
タニー「プロの世界で長く活躍していくためには、ひとつの戦法、振り飛車だけでは限界があるということで、色々な戦法をやっている」とのことだった
それにしては、久保はほぼ振り飛車だけでいまだに活躍しているのはすごいことだな

タニー「もうこれは菅井の攻め、森内の受けですね」
しかし、私の見た目では菅井の側を持って攻め切る自信が全くないが、攻めの手が続くのか?

すると、菅井が工夫を見せてきた 矢倉の金を一枚、攻めに活用
タニー「これはいかにも考えました、という手ですね」
さらに、継ぎ歩に同じラインにまた継ぎ歩、見たことのない手筋だ ツギツギ歩を打つ、とでも言うべきか
タニー「また見かけない手が出ましたねー なるほど ただちょっと苦しい感じがしないでもない この瞬間、菅井は銀損」
菅井、そうとう技を見せているが、通じてるのか? 相手が相手、受けの超達人、森内だからなあ

どうやら、森内に手を尽くされているようで、菅井の駒損が大きそうな形勢だ
タニー「菅井は、もうここしか攻め合うタイミングがないんですけど、ちょっとその手が難しいかなという感じですね」
やはりタニーも森内持ちか 2人の表情、森内は、うんうん、間違いはないな・・・と確認している顔のようだ かたや、菅井は口を大きく「ヘ」の字に曲げている めっちゃわかりやすいな こんなに顔に出して、不利じゃないのか(笑)  

駒割り、菅井の銀1枚の丸損! 取り立てて代償もそんなになさそう 残りの考慮時間も森内▲2回vs菅井△0回になっちゃった
菅井の持ち時間の使い方がなんかおかしかったと思える 悪くなってから考えていたように見えた

森内はここまで抜け目がなかった、途中で菅井の飛車の頭に叩いた歩がめっちゃ効いたなあ
さて、後はもう寄せだけ、手続きか・・・ と思われたが、菅井がまだ粘った
タニー「なかなか簡単には勝たしてくれないですね」
まあ、でも森内だもん、間違えることはないだろう

と、思っていると? 森内の寄せで、タニーが「なるほど こんな手がありましたか」と賞賛が一転、進んでみると重たい手になっていた手があり、タニー「これはちょっと大変なことになってきました」
おおおーー、こ、この差がまさか逆転ってことがあるのかーーー とがぜん、熱くなった ど、どうなる? 

が、いざ、菅井は手を渡されて、森内玉に寄せを狙う手があるか、とやられてみると、全く森内玉には寄せの構図が見えなかった 差がつきすぎていたね ちゅどーん(^^;
結局、最後はやはり順当に森内が押し切った 123手で森内の勝ち

タニー「お互いの棋風どおりの展開になって、森内がしっかりと菅井の攻めを受け止めて、途中もつれたところもあったんですけども、しっかり勝ち切った」

うーむ、森内のいいところが全面的に出ていた将棋だったな 相手の攻めを丁寧にめんどうを見て、相手の体勢を崩し、得した戦力で反撃を決める、これぞまさに森内の必勝パターン そういう展開だった
菅井としては、持ち時間の使い方に何か謎が残った一局だった 序盤から相当飛ばしていたが、もっと早くに考えはじめないといけない勝負だったのではないかな 途中から工夫した攻めも見せていたけど、そもそも無理攻めだった可能性があるのかなあ 感想戦でやらないからよくわからなかった

タニーの解説、最後がどうだったのか ホントに「ちょっと大変なことになってきました」という状態だったのかどうか だまされた人も多かっただろう(笑)  まあ、森内も終局直後、「寄せ方がひどかった」と言っていたから、正しい寄せ方ではなかったのだろう 
あと、全体に声のトーンが低いのでやや眠くなった(^^; でも、2人の対戦の下調べをちゃんとしてきていて、そこは好感触だった 会長職、これからもがんばってください

今日は森内の貫禄勝ちだった 来週はハッシーvs金井、これは個人的に注目の一戦だ
電王戦FINALに出場する棋士5人について、昨年度(2013年度)と今年度(2014年度)の成績について、調べてみました
連盟のページに行けば載っています

勝率のところだけをざっと目を通してください けっこう興味深いデータが・・・
(勝率は小数点第4位を四捨五入しました)

まず、昨年度の成績
斎藤  35局 21勝14敗 0.600
永瀬  51局 38勝13敗 0.745
稲葉  34局 24勝10敗 0.706
村山  43局 33勝10敗 0.767 (2013年度の勝率1位賞)
阿久津 30局 19勝11敗 0.633


次に、今年度の成績 (2015年2月2日対局分まで 未放送のTV対局は除く)
斎藤  35局 23勝12敗 0.657
永瀬  31局 18勝13敗 0.581
稲葉  26局 17勝9敗 0.654
村山  25局 12勝13敗 0.480
阿久津 26局 11勝15敗 0.423


勝率が上がっているのは、斎藤だけ 他の4人は全員下がってる!
それも、永瀬、村山、阿久津がかなり下がっている 
永瀬はと村山は昨年度が好調すぎたか? 
村山は特に昨年度との差がひどい 勝率5割切っているとは驚きだ 
阿久津は順位戦の影響が・・・
村山はPonanza、阿久津はAWAKEと対戦相手が強敵なだけに、気にかかるデータとなっていることが分かる



参考までに、5人の生涯通算成績と所属クラス (所属クラス、年齢は今日現在)
2015年2月2日対局分まで 未放送のTV対局は除く

斎藤慎太郎 五段 21歳 竜王戦5組 C1
通算106局 71勝35敗 0.670

永瀬拓也 六段 22歳 竜王戦4組 C2
通算229局 160勝69敗 0.699

稲葉陽 七段 26歳 竜王戦2組 B2
通算270局 186勝84敗 0.689

村山慈明 七段 30歳 竜王戦4組 B1
通算444局 290勝154敗 0.653

阿久津主税 八段 32歳 竜王戦1組 A
通算621局 395勝226敗 0.636
佐々木勇気 五段vs行方尚史 八段 NHK杯 準々決勝
解説 村山慈明 七段

河口七段が亡くなられたそうですね 突然のことでびっくりしています 私は対局日誌で、河口さんの棋士像や控え室での小話を読むのが好きでした 文章で将棋の面白さを伝えることができる、貴重な存在だったと思います ご冥福をお祈りいたします

さて、NHK杯は今日からベスト8だ 今日は佐々木勇気と行方か 今期A級で5勝2敗と好調な行方に対し、勇気がどこまでやるかだな ちなみに勇気はC1で今期5勝3敗だ

佐々木勇気はスイスのジュネーブの生まれ 2010年四段、竜王戦4組、C1 2回目の本戦出場 
1回戦で阿部隆、2回戦で渡辺明、3回戦で大石に勝ち vs大石では、石田流で苦しい将棋を粘って見事に逆転勝ちしている

行方は1993年四段、竜王戦1組、A級 18回目の本戦出場 
2回戦で澤田、3回戦で藤井に勝ち vs藤井では、藤井の角交換四間飛車に対して、優勢を保って力勝ちしている

冒頭で清水が、解説の村山に今度の電王戦FINALに出場することについて、訊いてくれた こういう気遣いはいいねー
村山「もうあと2ヶ月と迫ってきまして、身がひきしまる思いですね 人間を相手にするのとでは全く将棋の質が違ってきますので、対コンピュータ対策を一生懸命やっているところですね コンピュータは大局観とかも全くガラッと違うなという印象です」

村山の対戦相手はPonanza、かなり大変な相手だが、なんとかがんばって欲しい 「電王戦FINALへの道」の1分将棋の練習対局では、ボッコボコに負けていたからね(^^;

村山「勇気は居飛車党だが、最近は振り飛車もけっこう指しているようです 終盤で相手が思いつかない鋭い手を指す印象 
行方は居飛車の本格派 やはり終盤型の棋士 粘り強さと切れ味が武器 昨年、タイトル戦にも出てA級でも非常にいい成績を収められて、今充実している棋士」
行方は昨年度、A級で6勝3敗で、今期はA級2位の地位を占めているね

事前のインタビュー
勇気「行方八段は攻守のバランスが取れたトップ棋士の先生だと思います 何も考えず全力でのぞみたいと思います」

行方「佐々木五段はいかにも今どきの若者というか、くったくのない若手だなというイメージを持っています 今期はベスト8まで久々に残れたので、あまり気負わずに悔いのない将棋を指せたらなと思っています」

2人は初手合いとのこと

先手勇気で、角換わりの相腰掛け銀にスラスラ進んだ 勇気はノータイムだ
村山「勇気は最近、芸風を広げている ここまではタイトル戦でもよく指される形で定跡」
ホント、序盤の駒組みはスイスイ進むね 研究会のようだ(^^;

村山「今日、勇気が指したかった手 どちらが、より深く研究しているか」
研究将棋なのか、と思いきや、ここからすごいねじり合いになっていった

4歩突き捨てて攻めを狙う勇気、対して行方も主導権を渡さないとばかりに角打ちで遠く相手玉のコビンを狙う
考慮時間をまだ1回も使わない勇気、一方、小刻みに使う行方 
この局面、勇気は大丈夫なのか 行方の駒が躍動している感じがあるが、どうなのか? 行方の右桂がさばけたのは大きそうだが・・・

残りの考慮時間が、勇気▲8回vs行方△3回になった
清水「少し考慮時間に差がついているようですが」
行方「でもこれは行方のペースなんですね 研究会では早い段階で30秒将棋になるんですよ」

行方に面白い手が出た 中段の相手の角を殺す、見えにくい銀打ち! おおー、よく思いつくなー
村山「気づきにくい手です これで角が詰んでますね」
すると、勇気のほうにも、これまたプロらしい一着が出た 自分の飛車が取りになっているのを逃げずに、天王山に角打ち!
村山「あ~ なるほど、こういう手もあるんですね」
これも考え出しにくい手だ うむ、見ごたえあるなー! 
村山「行方のほうも、飛車を逃げないですね」
がぜん、激しくなってまいりました!

形勢判断を言って欲しいところだったが、村山は言わなかった 難しいのか・・・ 私にとってはもう難しすぎる(笑)
村山「以前に行方が打った、歩の叩きで勇気の陣形が乱れている あれが効いている」
そうか、行方良しか?

しかし、ここで、またさらに局面を複雑にする、強烈な一手が勇気に出た
渾身の桂打ち! うわー なんてことするんだー いっぱい駒が当たっていて、もうめっちゃ難しいじゃん 私の手に負えねー(笑)
清水「複雑になってきましたね」
村山「目がチカチカしますね」
清水「何をどう取れば」
村山「んー なるほど この桂は素晴らしい一手ですね」
ここで清水さんが、村山に形勢を訊いてくれた
村山「形勢は、まだ難しいと思いますけどね」

なんとレベルが高い・・・ これだけ技をかけ合って、まだ難しいのか
行方が飛車を相手陣に打ち込み、壮絶な攻め合いになっていった

村山「勇気が20手くらい前に突き捨てた、端歩が効いてきている 早指しではカンも重要になってくるんで」
おお、もうカンの勝負か これはいい勝負になったな 終盤で駒がいっぱい当たっている、こういう局面を考えるのは、将棋指し冥利に尽きる!

行方が飛車の横利きで攻め立てるが、勇気は引かずに攻め合いに出た つ、強気だな
行方、相手の駒をバラバラにはがして、寄せはあるのか? んー、でも、勇気が受けなかったということは、まだ一気の寄せはない、ということなんだろう・・・ と、思っていたのだが・・・

村山「行方の取られそうだった飛車が働いてきましたね」
考慮時間の残りも、▲0回vs△0回に、追いついたか さあ、どうなる?
王手された勇気が、考え込んでいる そして、なんと突然、駒台に手をかぶせたではないか
本当に突然、頭を下げて、投了してしまった! うわー なんでだー これ、寄ってるのか あらあー

96手で行方勝ちとなった ええー、もうちょっと手を進めてから投了してよー(^^; 

終局後の村山の検討では、なんともう勇気の玉は詰んでいた、とのことだった
そうか・・・ でもあとせめて5手くらいはファンサービスで指して欲しかったな・・・

村山「長手数だったですけど、最後は即詰みだったですね 勇気が角換わりから新しい手を指したんですけども、中盤が特に華々しい将棋で、難しい将棋だったと思います 行方のテクニックで勇気陣が弱体化させられてしまいましたね 最後はきれいに寄せられてしまいました 終盤、ちょっと攻め合いにならなかったので、そのへんは勇気は持ち味が出せなかったという感じで、行方の寄せが素晴らしかったですね」

感想戦、一番最後の重要なポイントのところを先に優先してやってくれたので、それは良かった
勇気の玉の逃げ間違えで、なんとトン死だったということが判明していた むしろ、勇気にチャンスがあった終盤だったとのこと ええー、そうだったのか こんなの、言われないと全くわからないな(^^;
勇気、トン死食っちゃったんか・・・ あー、残念・・・ ポイントの分岐のところ、勇気は王手された時点で、まだ時間も2回余していたのになあ 確認すると、考慮時間を使わずに25秒で逃げ間違いをしていた

感想戦で興味深かったのは、勇気のコメントだった
勇気「ちょっとひどかったですね・・・ (中盤の早い段階ですでに)悲観していました 全然ダメかと思ってました 切り替えが大事でしたね」
行方「ギリギリですよね」
勇気「大差なのかと思ってしまって (形勢が)難しいっていう感覚が必要だったですね きっと負けだろうと思っていて」

そうかー、勇気、研究段階で何か見落としがあったのだろう 考慮時間を使わずに飛ばしていた中で、何か誤算があったのだろう そして最後はまた考慮時間を使わずに玉の逃げ間違い・・・ んー、これはけっこう残念な負け方ではないかな  そして気持ちの持ちようの問題だったか これは人間ならではの悩みだなー

トン死はあったが、中盤の技の掛け合いの応酬は、非常に高度で、見えにくい手の連発で、楽しめた一局だった 最後は投了が突然という、いきなり感があったので残念だったけど、そこまではかなり面白かったよー 勇気も充分に力を見せていたもんね 
勝った行方は準決勝で、ハッシーvs金井の勝者と対戦する

追記・阪田大吉さんのブログで、投了図から詰むまでは30手かかる、と書かれてあったので、私も激指で調べてみたところ、本当に30手かかることが判明! (先手の合駒の関係で手数が伸びる) そんな手前で投了するなんて、プロの頭はどうなっとるんじゃーい(笑)
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