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阿部光瑠 六段 vs 久保利明 九段 NHK杯 3回戦
解説 戸辺誠 六段

今回から3回戦、ベスト16とのことで、トーナメント表が新しくなっていた
久保の登場、確実に振り飛車が観れるのだ 私は対抗形が大好きだ 

光瑠は2011年四段、竜王戦4組、C2 1回戦で佐藤秀司、2回戦で深浦に勝ち 4回目の本戦出場
久保は1993年四段、竜王戦1組、A級 2回戦で藤森に勝ち 20回目の本戦出場

解説の戸辺「光瑠は奨励会をかなりのスピードで駆け上がりまして、天才というイメージで、実際そういうタイプの棋士
オールラウンダーで振り飛車、相振りも指す やわらかい受けが持ち味
久保のほうは振り飛車の達人 最新形にも精通している、さばきのアーティスト また、粘りのアーティストという裏の顔もあります 私も勉強させてもらっています」

と、ここで異変が起こった 両対局者へのインタビューがなく、あっさり対局が始まってしまったのだ
まあ、いいか・・・ このブログでは両者が何を言うのか、ひたすらメモってきたわけだけど、明らかなファンサービスをしてくれたのは、結局、佐藤紳哉とハッシーくらいのものだった インタビューがなくなってしまっても仕方なかろう

先手光瑠で、光瑠は時間を使いながらの丁寧な、ゆっくりした立ち上がりとなった
静かな序盤になったのは、久保が角道を止めての藤井システム模様だったこともある
戸辺「久保は最近、ノーマル四間で藤井システムを目指すことも多い、ノーマル四間はほっとしますね」
これ、全く同感だ 将棋は序盤といえど緊張感のあるゲームだが、ノーマル四間は、のんびりするなあ

かなりの持久戦となり、▲光瑠の玉頭位取りvs△久保の四間、となっている
戸辺「昭和の戦法」
しかし、いったん駒組みが飽和したと思ってからが違った 両者、穴熊に潜るという現代感覚だ
戸辺「久保の得意な形ですよ、銀冠に囲ってから低い穴熊を作る」
光瑠の穴熊への組み替えには、清水が驚いていた
清水「これが現代将棋なんですね、玉頭位取りからでも穴熊に」
戸辺「光瑠のほうは欲張った作戦ですね、位も取って穴熊に」
光瑠の作戦、成立するや、せざるや・・・
必然、7~9筋に駒が密集することになった

雑談で、戸辺「久保は相手をすると嫌なタイプです ここまでは定跡、約束でしょというところで久保のセンサーに反応すると、たちまち動かれてしまう 久保は序盤戦術をリードする存在 久保の棋譜は必ず並べないといけない」
久保の棋譜は並べてて面白いだろうな、と思う 何をするか分からないもんね

清水「光瑠は5歳のときの夢がプログラマーとのこと」
戸辺「やるだけで将棋が強くなるソフトとか、発明してほしいですね(笑) 」
あの、そんなソフトができて、誰でもが楽して超強くなれるなら、プロはみんな廃業になると思います(^^;

さて、久保から仕掛けて、戦いが起こっている
久保が相手の飛車成を放置したのにはびっくりしたが、端攻めに行った久保を、今度は光瑠がなんと放置のお返し!!
こんな早い段階で穴熊の端を放置するなんて・・・
残りの考慮時間が差が開き、光瑠▲2回vs久保△9回となった
戸辺「自然な進行でしたけど、光瑠は思ったような戦果が上がらず焦っているかも」

結局、久保の端攻めはかなり長い手数(15手)の間、放置されることになる 
清水「激しい終盤になりましたね」
戸辺「この銀を取ってるヒマはないです・・・と言っていたら久保は取りましたね」
そして、見切ったように自陣も放置した久保
戸辺「さわやかだったので、久保のほうが勝ってると思うんですけど」
この一局を通して、戸辺の形勢判断の仕方が面白かった
「さわやかだったので」とか「秒に追われないで指しているので」とか「手つきで」とか、雰囲気重視の形勢判断(笑)
でもいいよいいよー、形勢に関して何も言ってくれないより10倍マシだからね

久保の難しい手を戸辺が解説で当てる場面もあり、久保の強襲が続いている
光瑠も自玉の周りに駒を打ち付けて、必死の抵抗を見せる いいよいいよー、穴熊の終盤らしい攻防だ
戸辺「久保が殺到している、久保のペースと思います」
端攻めがいよいよからんできて、厳しいなあ 
両者の持ち駒を見ると、歩以外の駒では、光瑠が大駒3枚、久保が金銀4枚だ
うわ、光瑠はこれを使って受けなきゃいけないのか 苦しいなー
何しろ、相手が久保だから、ミスが期待できない

すると、その予感が的中した バンバン攻める久保、歩打ちかと思われたところを、採算度外視の金打ち!
おおー、それがいい手か、なるほどなー 戸辺も感心し、
戸辺「なかなか指せない、ゴージャスな寄せですね」
光瑠もなんとかしようとしたのだが、いかんせん、持ち駒が大駒ばかり、久保の厳しい追撃を逃れることはできなかった
久保はこれぞ、A級棋士の寄せといったところを見せた
102手で久保の快勝となった

戸辺「駒がぶつかって、一気に終盤になったじゃないですか もうあそこで光瑠に誤算があったのではないか 久保がすごくうまく局面をまとめて、一気に優勢になった 
光瑠は穴熊にした構想が良くなくて、不本意な将棋になってしまった」

感想戦で、光瑠は「駒組みが良くなかったか (久保に)すんなり穴熊に組まれちゃったんで」
光瑠の駒組み、不自然だったもんね 少なくとも、他人がマネをしないだろう

本局、久保の会心譜と言えると思う 久保としてはこれくらい当たり前なのかもしれないけど、ノーミスと思える内容には感服だわ 終盤も全く安心して観ていられた 光瑠を寄せ付けなかったね
相撲で言えば、がっぷり組み合った状態から自然な体さばきで優位を築き、怒涛の寄り切りという、横綱相撲だったと言えると思う
さすが久保、世界一振り飛車がうまい人は、こうでなくっちゃね!

久保の強さに満足した一局だった 居飛車党ばかりが上位を占める中、久保はすごく貴重だ
今期はもう羽生も渡辺も負けたんで、久保が優勝したらめでたいな、と思った
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2015.11.25 ponanzaが優勝
第3回電王トーナメント、ponanzaが優勝
決勝でのnozomiとの3番勝負、1局は負け、もう1局もピンチだったとのことで、危なかったですね
と金のタダ捨てをnozomiがやってしまっていたところは観ました
西尾プロらの大局観もまだまだ捨てたものではないですね

nozomiは予選リーグで4勝4敗の10位でギリギリ予選通過だったんで、それが優勝して第1期電王戦に出るっていうのも、なんだかなーという感じだったんで、私はponanzaが勝ってくれて良かったと思っています

コンピュータどうしの対戦を観ていて思うのは、コンピュータもよくミスするなあ、ということですね
「めちゃ強い人間が相手をすれば、コンピュータに勝つのは不可能ではない」ということでしょう
そんな強い人間はもういないかもしれませんがね

ponanza開発者の山本さんは、囲碁にも進出するということで、私は楽しみにしています
囲碁のほうでもコンピュータが強くなっていったら、囲碁界のほうはどんな騒ぎが起きるのか・・・(^^;
香川愛生女流王将 vs 里見香奈女流名人・女流王位
対局日:2015年10月13日
解説:佐々木 慎六段
聞き手:室谷由紀女流二段

土曜日に囲碁将棋チャンネルで放送があった女流王将戦の模様を書いている
さあ、第2局だ と言っても、もう結果はとっくに分かってしまっているのだが・・・

解説の佐々木慎「第1局は香川の袖飛車だったが、里見の完勝だった」
香川さんの作戦がうまくいかなかったねえ

佐々木「香川は居飛車、振り飛車、両方指すが、基本は振り飛車より 攻めが鋭い
里見も居飛車、振り飛車両方指すが、比較的振り飛車 攻めが鋭い
似たような棋風の2人」

タイトル戦ということで、立ち合い人が居たのだが、それがなんと先崎九段! 髪の毛を赤っぽい茶色に染めているのが似合わない(笑)  先ちゃん、伊達メガネをかけようよ・・・ 昔のパンダのようなメガネ姿がなつかしいよ

先手香川で、ものすごく早い進行となった 3手目▲7五歩から、▲角道を止めた石田流三間飛車vs△居飛車だ
香川のほうは、▲石田流本組+本美濃で、万全の態勢に見える
一方の里見は、△3段目で銀2枚を横に並べる、挑戦者決定戦のvs北村のときと同じ構えだ
これ、前も書いたけど、居飛車側にメリットってあるのだろうか とても不利になりやすい作戦と強く思う
とにかく、玉の堅さが段違いすぎるのだ

さて、双方時間をあまり使わず、さっそく戦いが始まった・・・と思ったら、もう角交換になった
佐々木「こうなると香川がやれそうなんですが」
なんか、あっさりさばけてしまったような・・・ これ、もう超速で香川が有利になってないか? 里見は大局観がおかしいのでは?

佐々木「パッと見、香川がさばけてます 堅さに相当差がありますからね」

香川が攻めて、里見が対応するという手順の中盤になっている 
香川が好調だ 里見も佐々木に「これはいい手かもしれませんね」という手を出したが、差は詰まってない

そして、香川に絶好の手が出た 持ち駒の歩がモロに攻めに参加し、抜群に味が良いと思えるなあ
もう、将棋を指しててこんな手が出たら、まず勝利間違いなし、というたぐいの手だ
佐々木「けっこう差がついてますね、もう秒読みの逆転に期待するしかない」
うわ、佐々木もここまで言うんだもんなあ 相当な差だよね

そんな中、里見が勝負手を放ったとのことで、佐々木はほめたが、私見では大したことがないと思える
ちゃんと対応してれば香川の勝ちは動かないわ
香川の囲いはダイヤモンド美濃になり、もし私が里見だったら絶望しているところだが・・・

解説で、佐々木が厳しい手を指摘している
佐々木「香川が歩を打って、里見の飛車2枚の利きを遮断しちゃうのが、友達をなくす手ですね」
ところが、香川はその歩を打とうとしない 3回くらいチャンスがあったのに、その歩を打たなかった!
佐々木「友達は必要ということか(笑) 」
これには笑った そして、香川はこの後、この甘い考えを後悔することになる

寄せに出た香川、寄るのか? 自陣も危なくなってるが?
佐々木「香川は読み切っているんですかね? 手が早かったですね」
解説の佐々木と聞き手の室谷の間で、何度も里見玉に詰みがあるのか、が検討されたが、どうにも2人とも詰みを発見できない
室谷「ん・・・ 詰まないです」
佐々木「これ詰ませたら相当強いですよ」

しかし、香川、詰ますことはできず、里見玉を取り逃がしてしまった あああああーーー
女流王将があああーーー  逃げた里見玉が、女流王将のタイトルに見えた・・・

香川は王手する際に駒をいっぱい渡したので、もう取返しがつかず、116手で里見の勝利となった

佐々木「序盤から香川がペースを掴んで、もうほとんど勝ち寸前までいって、もう第3局、と思って見ていたんですが、終盤の里見の怪しい勝負手があり、最後は土壇場で里見がうっちゃった 大激戦で好局でした」

感想戦では、香川がすぐに「友達をなくす手を指すべきだった」という趣旨の発言をしていた
もう、どう考えてもそれを指すべきだったよね 相手の飛車2枚が歩1枚で封じ込めれるんだから、そりゃあ歩を打つに決まっているよね 
そして、佐々木が、里見玉に明快な寄り筋があったことを指摘していた
香川さん・・・ なんでどっちも逃したのか・・・orz

私にとっては、里見さんは3手目▲7五歩とされたときの対策が不十分だと思えてしかたない
もう2枚銀の指し方はやめるべきだ デメリットばかりの作戦で、不利になりやすいので指さないほうがいい
里見さんは相振りも指せるんだから、他の対策を考えるべきだわ
負けた香川さん、本局はせっかく大優勢になったのに、決め手を逃しまくりで、後悔が残る一局となってしまったなあ
前局といい本局といい、今シリーズは悪いところが出てしまった

終局後の里見へのインタビュー (要約)
里見「(本局は)すごく苦しくてホントに大逆転の将棋でした
力を出しきれるときと出せないときがあるので、安定できるようにこれから力をつけていきたい
体調を一番に考えてがんばって将棋と向き合いたい」
表彰式のたぐいは放送されなかった

さて、本局は、「週刊現代」で、一週間ぐらい前に先ちゃんが事前に取り上げていたのだ
それも図面付きで内容に触れていた 
香川が歩で相手の飛車2枚を遮断すればそれで終わりの一局だった、香川が一人で転んだということと、里見は精彩を欠いている、体調は大丈夫かということだった
里見さん、技術的には作戦の選び方が悪かったと私は思うが、体調的には、インタビューでなんだか、しんどそうだったもんなあ
女流棋士と三段リーグとの両立は、果たしてできるのか 前人未踏のことをやっているわけで・・・

私は先ちゃんの記事を読んでいたから、だいたいどんな対局だったのかが事前に知れて、もうこの女流王将戦、結果バレ、内容バレでボロボロだと思った(笑)  
先ちゃんは「囲碁将棋チャンネルで放送があるので観てね」と書いてたけど、内容すらバラしてしまっていては、かなり興ざめもやむを得ない 

本局は女流クオリティというべき大逆転で、残念だった
でも面白かったけどね だって、「ここでこう指せ!」 「あー、なんでこの手を指さないんだ」って思いながら見れる、それが女流の醍醐味だからね
男子プロの将棋は難しすぎて、何も思うところがない、ただ眺めてる、となってしまうこともあるからなあ

聞き手の室谷さん、とても自然でいい感じなので、誰かNHK杯にスカウトしてきてください(^^;
女流王将は里見さんが獲得で、今期のこの棋戦は終わった 来週からはないと思うと、寂しい限りだ 
主催の霧島酒造のCMには白鵬が出てたけど、これってけっこうすごいことなのではないだろうか
関係者のみなさま、お疲れさまでした では、今期の女流王将戦はこれで終わり~
佐藤康光 九段 vs 宮田敦史 六段 NHK杯 2回戦
解説 松尾歩 八段

人気棋士の康光登場、どんな作戦を見せるのか

康光は1987年四段、竜王戦1組、A級 1回戦はシード 27回目の本戦出場
宮田は2004年四段、竜王戦5組、C1 1回戦で丸山に勝ち 5回目の本戦出場

解説の松尾「康光は、めずらしい将棋というか、いろんな将棋を指される 終盤の切り合いを好む 激しい将棋を指す印象
宮田は弟弟子、宮田も終盤型で、けっこう似たところがあるかな」

事前のインタビュー
康光「宮田さんは居飛車党のオーソドックスな棋風だと思うんですけど、詰将棋を解くスピードがホントに速くて実績もかなりあげられてますよね 4月から9月まで将棋フォーカスの講師を務めさせていただきまして、みなさんと詰みの勉強を一緒にしてきました その勉強を活かして今日はがんばりたいと思います」

宮田「佐藤九段は独創的な将棋という印象です、自分の力を出し切りたいです」

先手康光で、角交換のダイレクト向かい飛車になった 宮田は居飛車で対応
▲本美濃vs△矢倉の途中という対抗形だ

松尾「先手でこのダイレクト向かい飛車をする人は少ない、手詰まりになりやすいので」
しかし本局では、宮田が筋違い角を打って、打開してきた

中盤戦で、康光、宮田ともに、凝った手順で対抗している
松尾「また気づきにくい手が出ましたね」
この中盤、松尾の予想が度々はずれることになる

雑談で、松尾「宮田は起きてる時間は、ご飯のときも将棋のことを考えながら食べている、そういう雰囲気があった」

松尾「複雑な手順ですねー」という手が両者に続いている
松尾「なんだかんだで、いいとろに落ち着いた感じがしますね」

解説で松尾の形勢判断が、揺れ動くことになった
松尾「康光は美濃が堅いですもんね」
松尾「宮田が少し駒得、康光の攻めが細い気がします、宮田持ちですね」

康光が、ちょっと苦しいんかなー、というところで、勝負手を出してきた
松尾に「この手を見ると、また印象が変わった」と言わしめた一手だった
自陣の飛車を4手もかけて、世に出す構想! 

そして、見事に世に出た康光の飛車
松尾「宮田の攻めが足りてない、宮田は大駒の働きが悪い」
ただ、形勢は難しいようだ
松尾「際どいですね」

もう終盤たけなわだが、康光は美濃囲いの端をしつこく攻められて、なんかピンチに見える
松尾「ちょっと宮田がいいような、判断が2転3転してますけど・・・ 康光としては何かひねり出さないといけないかも」

まさにそのときだった、康光の端の逆襲が出た! 何かアクシデントが起こるとすれば、確かにそこだ
そしてそれは起こった 康光、角のタダ打ち捨て! バシッと打ち付けた康光の手は、しなっていた
宮田は普通に取って、ノーマルな対応に思われたのだが、なんとなんと、即詰みにハマっていた・・・
宮田、トン死! もう角のタダ捨てを食らったときには時すでに遅しだったのかもしれない
しかし、かなりあっけないトン死という結末 
詰将棋だと、角を取った後はアマ級位者向けの問題ぐらいのレベルなのに・・・(笑)
香車を使った簡単な詰みだった 95手で康光の勝ち

松尾「最後、何かなかったかな 際どかったと思います ギリギリで面白かった」

感想戦では宮田が正しく指していれば康光がちょっと苦しい中盤だったのでは、ということだった
それにしても、宮田をしてあんなトン死を食らう投了図ってことがあるんだね
宮田は詰将棋選手権で6度も優勝したこともあるから、100手詰みでも読めるはずなのになあ(^^;

康光は、やはり危なっかしいと思った 
もちろん、振り飛車を指してくれることはとてもうれしいんだけど、どうも振り飛車のせいで中盤で不利になっているんじゃないか、と思える
 
康光の飛車を4手かけて世に出した構想は見事、そして端からの逆襲の勝負手、宮田のトン死、人間どうしらしい将棋だった
将棋ワンストップ様のサイトを見て、第3回電王トーナメントに出場するソフトたちの自己PR文の存在を知り、ちらちら見ました

なんか、学生の文化祭の出店みたいで、それぞれに個性があり、面白いですね~

一番上にある、「きふわらべ」さんのPR文書の2ページ目のノート、うわ~、なんじゃこりゃ~
数学か? もう、ちんぷんかんぷん(笑)  これがプログラマの頭の中なんですね
55ページ分もある紹介文を書くって、どんだけ力入ってるねーん

しかし、ドワンゴさんの肝心のホームページの出来に不具合があり、(今日AM2時現在)
「出場ソフト」「対戦結果」の項目が消えていて見えないのと、どのソフトのPR文なのかが、クリックしてみないと分からないようになっている仕様
ソフトはずらーっと20個以上並んでいるものだから、不便すぎる これは残念ですね~ もう大会は明日なのですけどね
http://info.nicovideo.jp/denou/tournament2015/

追記・昼に見たら、直ってました 
将棋世界12月号より↓

イベントでファンに接すると、「NHK杯、観ていますよ」と声をかけられる。「もっと清水さんの解説を聞きたい」と注文されることもある。そんなとき、清水はあらためて司会業のむずかしさに立ち返る・・・・・・・

「最初に司会をしたときから、ずっとジレンマをかかえているんです。ここは、こう指したら、とか自分の考えを出したほうがいいんじゃないかと思うときがあるんです。そのつど、それは司会の枠からはみ出すことになると思って解説の先生にお任せすることにしています」

記・高橋呉郎



う~ん、清水さんにざっくばらんなトークを期待するのは、もう無理なようですね
自分の意見を言わないんですもんねぇ 心を開かない清水さん、「司会の枠」を気にして思ったことを言わない
30年前の司会の永井英明さんですらもっと手を指摘していたんですけどねえ 
通常3年の任期だからまだあと1年4か月残ってる う~んorz
里見香奈女流名人・女流王位 vs 香川愛生女流王将  
女流王将戦3番勝負第1局
対局日:2015年10月3日
解説:小林裕士七段
聞き手:室田伊緒女流二段

宮崎県の、霧島酒造が所有する建物の中で行われたタイトル戦
解説者の小林裕士は、デカい小林ということでデカコバと呼ばせてもらおう
私しか使っていないニックネームだと思うが・・・ (追記・検索したら、私以外でも使っている人がいました(笑) )

前夜祭での対局者2人の言葉(要約)
里見「昨年は休場して、ご心配をおかけしました 温かく迎えていただいて、幸せに思っています」
香川「2年間、この棋戦を通じて育てていただいた」

さて、当日 デカコバ「対局場が素晴らしい」
2人は振袖姿で登場だ
デカコバ「里見は相手が振り飛車の時は居飛車を指す場合が多いですけど、相振りも多いですね
香川は基本的には振り飛車党で攻め将棋、中盤くらいから力を発揮して終盤でもう一伸びする
今日は相振りになる気がする」

2人の対戦成績は2-2とのこと

振り駒で先手里見で、里見は居飛車だった そして4手目に異変はおきた
香川、意表の△7四歩! 袖飛車作戦だ これにはデカコバもびっくり
デカコバ「これは驚きましたね」
澤田とか井上がやることで知られる作戦だが、香川はこの作戦を使いこなせるのか

そして、香川の袖飛車で、当然ながら力戦になった
デカコバ「始めはどうなるかと思いましたけど、じっくりになりそう」
しかし、そんなにじっくりにもならなかった 積極的に里見が動いていった

デカコバ「現段階では里見側を持ちたい」と言っていたところ、里見の作戦勝ちを決定づける手が出た
里見が▲7三歩と、香川の飛車の頭に叩いたところ、香川は飛車を8筋によろけた
こ、これはツライ・・・ これでもう香川の飛車が攻めに参加するのは絶望的になってしまった
飛車、完全に隠居だもんなあ

里見の攻めがハッキリ決まる寸前、という状態が続き、
デカコバ「いやー、(里見の攻めが)厳しい」という解説になっている
里見の手は自然でいい、香川は工夫しないといけないという図式になってしまっている

香川、なんとか見せ場を作れ、と思っていると、香川、がんばったようだ
デカコバ「いやこれはねー、香川が実力を見せましたよ、大混戦になってきましたね」
な、何~、これでいい勝負ってことがあるのかなー

よく盤面を見ると、香川は駒が前線に一つも来ていない、頼みの綱は持ち駒の歩と角だけ
これじゃあ、ツライよなあ そんな中、香川が勝負手を逃したのでは、とデカコバの解説

▲里見は持ち駒に歩8枚vs△香川は歩切れ
これは大差・・・ 数えると、もう、全く里見の無条件の5歩得になっている
里見のやりたい放題となってきた
デカコバ「これはカライ手ですねー、里見が優勢になりましたね」

2筋が単純に破られることが確定し、香川はボロボロになることが決まって、香川は潔く投げた 
中押しで83手、里見の快勝だった 投了図では、圧勝と言える

デカコバ「投了図では、香川陣は手のほどこしようがない
香川は終始駒組みに苦労していた、そして香川が勝負手を逃したと思う」

終局後、香川「用意した作戦で挑んだんですけど、序盤早々から構想がまずかったので差が開いてしまった」
里見「自分の力は出し切れたかなと思います」

この一局、4手目△7四歩からの袖飛車という奇襲作戦に振り回されたのは、終始香川のほうだった
この作戦のせいで負けたといっていい内容だった・・・ 袖飛車を指しこなせていなかった
香川さん、ふつうにやってれば、と思わずにはいられなかった
せっかくの袖飛車が、▲7三歩と叩かれて飛車を8筋に避けて、もう2度と飛車を使えなかったというのは、寂しい限りだ

もう、一生、香川さんはこの作戦をやらないのでは、と思えるような、大敗となってしまった
まあ、人間だからこういうこともあるね 
里見さんは安定していたと思う 里見側には選択権があって手が広かったけど、間違うことがなかった

奇をてらった作戦は成功したときはカッコいいけど、負けるときはボロボロになる危険がある、そう思った第1局だった
木村一基 八段 vs 森内俊之 NHK杯 NHK杯 2回戦
解説 島朗 九段

木村と森内、2人とも受け将棋で有名だ
しかし見た目的にはその頭髪の量の差から、格差社会の現実を突きつけられるような対照的な2人の対決だ

木村は1997年四段、竜王戦2組、B1 1回戦で脇に勝ち 17回目の本戦出場
森内は1987年四段、竜王戦1組、A級 前期NHK杯優勝により2回戦にシード 27回目の本戦出場

解説の島「木村は受け師ということで知られている ただ楽観派の代表と思っているんです いつタイトルを取ってもおかしくない 
重量級の2人の対決」

事前のインタビュー
木村「森内九段は懐が深くて大変おおらかです 何でも受け止められてしまうような印象があります 去年負かされていますので、一生懸命がんばってできれば勝ちたいと思います」

森内「木村八段は大変な実力者で力強い受けに特徴がある将棋だと思っています
去年の対木村戦では無理攻めをして失敗してしまうことが多かったので今日は慎重に進めていければと思っています」

先手木村で、後手の森内が角道を止めて無理やり矢倉にもっていった
森内はときどきこの作戦をしているね
2人の対戦成績が出て、木村12勝、森内11勝となっている 木村が大健闘している

島「矢倉戦の長期戦になるんじゃないですかね~ 両者長期戦をいとわない」

木村が強気に玉側の端歩を受けたところから、森内の端攻めが始まった
島が「森内の主張が通っている感じ」と言っていたが、木村も駒音高く攻め合いに出ていった

島「お2人にしてはめずらしい展開」
争点がハッキリしていて、▲木村の2筋の玉頭めvs△森内の9筋の端攻め、になっている
森内はと金を作っていけばいいのに対して、木村は手が広く難しい

木村はなんとか攻めをつなげるべく、苦心しているように見える
島「今日は『受け師』を封印して熱い木村を見れてますね」

王手飛車をかけさせた木村 自信があるのか?
そんな中、一瞬、木村が受けにまわった この手に島は感心
島「この手は達人の手ですね」

しかし、森内が突然、永世名人スキルを発動した スキル名は「読み切り」
島「へー 詰ましにいったんだ、これ木村玉は詰むってことですかー」
そして進んでみると、たしかに詰んでいる
島「きれいな詰みがありましたねー」
11手詰みだった  104手、森内の快勝となった

島「最後は鮮烈な寄せだった、お2人が受けを封印した叩き合った将棋ですね、とても迫力を感じました」

うーん、これ、島さんの解説、問題があった
一局を通して、形勢判断をほとんど何も言ってくれなかった もう視聴者が自分で考えるしかなかった
特に終盤、難しいなら難しい、わからないならわからない、と言う必要があるだろう
指し手の解説だけに終始してしまった
「いやいや、これはどっちが勝つかわかりませんよ」とでも言ってくれたら、全然違ったのだが・・・

感想戦を見ていると、難解だったが本譜はトン死したってことなのだろうか
木村のほうが手段が手広く難しい将棋だった、ということらしいね

ここ最近、NHK杯をぼーっと観てしまうことがある
いや、理解して観ようと思うんだけど、自分の棋力では理解が追い付かないということがある
解説者に頼りきってしまう、という状況になってしまう
男子プロの将棋は難しいから、しょうがないと言えるが、かなり問題だなあ
対局者のどっちかを応援していれば、まだ観るときに力が入るんだけどね
解説者はときどき形勢判断を言ってほしいと思う 
清水さんも「どちらがいいのでしょうか?」と聞いてくれればね
参加した有力ソフト
ponanza Selene 習甦 超やねうら王 大樹の枝(Apery) 

不参加だった有力ソフト
AWAKE NDF 激指 GPS将棋 BONANZA YSS ツツカナ

不参加ソフトが多い感じで、ponanzaの優勝が濃厚と思います、正直・・・
電王戦FINALでは村山七段の研究にも耐えきったponanzaですもんね
超やねうら王っていう名前が不気味ですけどね(笑)

私は第1期電王戦では、ponanzaと郷田王将の対決を希望というところです
瀬川晶司はなぜプロ棋士になれたのか
古田 靖著 河出書房新社 1500円+税 2006年3月初版
評価 S コンセプト<瀬川さんのプロ編入問題の裏事情のドキュメント>

また古い本の話題です(^^;
私は先日「泣き虫しょったんの奇跡」を遅まきながら読んで、この「瀬川晶司はなぜプロ棋士になれたのか」も読んでおこうと思いました
著者の古田さんは、時事問題を幅広く執筆されているそうです
この本、よく取材されてあるなー、どこでこんなに情報を得たのだろうかと感心させられます
関係者たちの間で、瀬川さんの編入を応援する側vs反対する側という、白熱バトルになっていく様は、実に面白いです! 
「プロジェクトS」と名付けられた瀬川さん編入の一件ですけど、本家の「プロジェクトX」も後ずさる面白さとなっています


さて、今回私が取り上げたのは、ほかでもない、今年4月に白紙撤回になった、あのタッグマッチ問題について、瀬川さん編入問題との共通項を見つけたからです
なぜ、タッグマッチの巨大棋戦化にプロ棋士たちは飛びついてしまったのか?
その一つの答えが、この本には書かれてあると思いました
以下、本文から抜き出します

「連盟がこのまま赤字を垂れ流せば、近い将来、経営が行き詰まることは明らかだった。年間の赤字は平成16年で1億3000万円。余剰金は3億円余りしかない。つまり、3年後には、棋士や職員の退職功労金や会館維持の特別会計を取り崩さなければ運営できなくなる。その未来を変えるために理事たちは奮闘しているのに、周囲からは全く理解されていなかった。
『(米長)会長が暴走している』 『一過性の話題作りはよくない』 『興行的だ』」


そんな批判に対し、当時の森下新理事はこう言い返します
「『今の連盟にはお金がないんです。話題性を高めるようなことをして何がいけないんですか。プロ試験は連盟のためにやるんですよ。紀伊國屋さんを使わせてもらうのは、費用の問題もあるんです。連盟が赤字にならないイベントにするにはこれしかないんですよ』」

・・・これ、そのままタッグマッチに当てはめることができませんか?
去年までの連盟の本音「今の連盟にはお金がないんです。話題性を高めるようなことをして何がいけないんですか。タッグマッチは連盟のためにやるんですよ。ドワンゴさんを使わせてもらうのは、費用の問題もあるんです。連盟が赤字にならないイベントにするにはこれしかないんですよ」

あまりにもピッタリくるんで、私は笑えてしまいました・・・
タッグマッチの巨大棋戦化をやろうとしたのは、結局、こういう事情でしょう? 
でも、どういう事情があろうと、プロ棋士が、ソフト指しでお金を稼ごうなんて、ダメですからね?
つい先日も、週刊将棋の休刊が発表になったばかり、谷川会長らは大変でしょうが、がんばってほしいです
タニー、理事の方々、そしてプロ棋士たち、しっかりね!!
加藤一二三の5手詰め パワーアップシリーズ
加藤一二三著 創元社 1000円+税 2015年11月初版 
評価 B  難易度 ★★☆ (10段階で5です、ちなみに5手詰ハンドブックで★★★)
コンセプト<平凡な詰将棋集>
2問2答形式 裏透けなし レイアウトまずまず

超ひさびさな、読み物以外の棋書レビューです
普通な5手詰が202題、以上、レビュー終わり

・・・さすがにそれだけじゃ寂しいので(笑)  
レイアウトは、創元社の十八番のタイプです 高橋九段の○手詰将棋シリーズと同じです
このレイアウトはなかなかいいのですが、持ち駒の表示がやや小さいと思います
解答ページの解説は、かなり詳しいです それはグッドです

難易度は、5手詰ハンドブックよりちょっと低いかなー、でもだいたい同じだろうという程度です
一冊を通して、最初から最後まで難易度は変わりません 後半になっても簡単な問題が多く出てきます
Amazonの紹介文で、「詰みの基本ともいうべき5手詰めで、ネット世代の若い将棋ファンにとくにオススメ」と書いてあったので、ぐっと易しい問題集かな?と思ったら、そんなこともなかったです

この本は、とにかく、平凡、ふつう、この一言に尽きます
特徴というべきものが見当たらないです
いちおう、実戦形の部類に入るんでしょうね

一二三先生、問題を作成するにあたって、使用する駒の枚数を制限しておらず、一番多いものでは17枚(持ち駒含む)も使っていました 多いです・・・
シンプルなものも、もちろん多いんですけどね
それと、なんの役割も果たしていない、解くのに関係ない駒が配置されていることがあります 
刺身の上に乗っているタンポポみたいな駒がときどきありますね

一二三先生の作品ということで、どこかに「ひふみんらしさ」があるのか、と思ったけど、別に見当たりません
作品からそれは感じることはできませんでした 
もう私が実戦形の5手詰に慣れてしまったためもあると思います 
私にはちょっと簡単すぎたか 平均1問2分弱ぐらいで、5~6時間くらいかかって解いたと思います

ひふみんの言葉は1ページだけです
一二三先生は今までどんな詰将棋を解いて修行してきたのか、個人的に興味あるんですけど、書いてなかったです
作るほうは「私は、詰将棋問題を長年にわたって作ってきました」と書いてありますけどね

なお、この本を解いたあとに、浦野八段の5手詰ハンドブックを見たら、浦野本は、解きたいと思わせる問題ばかりだなー、と思いました・・・ 駒を配置するセンスの違いなんでしょうね 浦野先生のセンスの良さが改めてわかることとなり、浦野先生は詰将棋作家としてやはり偉大という結論が出ました (内藤先生もいいですね)

ごく普通で、おススメじゃないですけど、悪くもない、まあこんなものでしょう、以上です

第1問と第2問を、載せておきます (青く反転させてコピーしてkifu for windowsに編集→貼り付けで見てください)

後手の持駒:飛 角二 金二 銀四 桂二 香三 歩十二 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ 飛v金v玉 ・ ・|二
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・v歩|三
| ・ ・ ・ ・v歩v歩 ・ 歩 桂|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:金

---------------------------------------------------------------------------------------------------


後手の持駒:飛二 金三 銀三 香二 歩十四 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ ・ ・ 馬v歩v香v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・v桂v玉 ・ ・|二
| ・ ・ ・ ・v桂 ・v桂 ・ ・|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩vと ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|九
+---------------------------+
先手の持駒:角 金 銀 
北村桂香女流初段 vs 里見香奈女流名人女流王位
対局日:2015年9月3日
解説:杉本昌隆七段
聞き手:山田久美女流四段

挑戦者決定戦の大一番 なぜか解説が杉本だ 北村が振り飛車党だから、だろうか?
この女流王将戦のトーナメント、北村はここまで3戦、長手数(217手)、逆転、快勝と色んな内容を指してきた
里見はここまで万全の将棋を3戦続けてきた どれも危なげない横綱将棋だった
本局がどんな内容になるのか、楽しみにしていたよ

聞き手の山田久美「北村はまだ女流棋士になって3年目」
北村は、生涯通算で20勝16敗 京都府出身 
杉本「北村は振り飛車党、現代の若手らしく攻めも守りもしっかりしている」

里見は生涯成績で178勝65敗 タイトル通算18期
杉本「里見は忙しくされている中での活躍で、充実している」

対局前にインタビューがあった 要約して書き出しておく
北村「里見さんは私が幼い頃から有名な方で、挑戦者決定戦で戦えるのは、うれしいことやと思っています」
北村さん、関西弁だった(笑)

里見「北村さんはすごく勢いのいい将棋だと思います」

先手北村で、3手目▲7五歩で石田流を明示した 居飛車で応えた里見
北村は角道を止め、超急戦は回避された

山田久美「女流棋士は、今、半分以上は振り飛車党」
杉本「里見は何でも指しますね」

さて、駒組みが整ってきた ▲北村の美濃vs△里見の舟囲いだ だが、早々にここで私が強く思うことがあった
これ、里見の銀2枚を3段目に横に並べるこの駒組み、良くないと思う
どこに居飛車側の主張があるのか? 囲いは美濃のほうが断然堅いし、攻撃を開始する権利も振り飛車側にある
発展性も振り飛車側だけにある ・・・これはもうすでに差がついているのではないか? 勝ちやすさが違うと思える
つまり、北村がもうすでにペースを握ったと思える

杉本「一歩一歩(いっぽいっぽ)積み重ねて抑え込んでいく居飛車と、玉の堅さを活かしてバーンとさばく振り飛車との闘い」

北村は浮き飛車にはせず、9筋に飛車を回って攻めを開始した
戦いが始まり、いかにも振り飛車側がさばけそうだったのだが、里見もがんばって耐えている
難しいのかな、でも展開が、一気に駒の総交換になりそうな雰囲気がありありなのだが・・・

北村は杉本の指摘どおりに指すなど、よく指している
杉本が「これは筋ですね」という言葉を連発し、両者のレベルが高いことが伝わってくる

難解な中盤が続く どちらもゆずらない、見ごたえがあるなー!
杉本「里見としても容易じゃないですよ、北村としても充分戦える」

本当に、北村が大健闘というか、局面は混迷を深めている
杉本「北村は手筋連発、良さそうな手ですね 大変な局面だと思いますよ 里見のほうが忙しい 北村のほうを持ちたくなってきました」
おおー、いいぞいいぞ、北村、がんばれー もっと里見を追いつめろ~
判官びいきで、私はもっぱら北村の応援だ 

そろそろ終盤にさしかかるか、というところだった ついにというか、やはり出てしまった、北村の疑問手・・・! ああーー
それも、連続して疑問手が出た感じだ 里見だけ数手得した勘定だ
北村の手を見た杉本も思わず「これは・・・ 難しい手です・・・」と言ったきり、黙ってしまった ああーー
北村、終盤の秒読みに入ってからの、失速! 痛い~

里見にすかさずつけ込まれ、あっという間に里見がリードを奪った そして、いったんリードしたら、あとはもう里見の独壇場だった 出雲のイナズマ、その異名は伊達ではない もう、グングン引き離していき、最短と思える手順で寄せを決めた
投了図だけみれば、里見の圧勝だった 114手で里見の勝ち

山田久美「大熱戦で、北村がうまく指したところもありましたが」
杉本「そうなんですよ、中盤はまさに振り飛車の真骨頂という気がしましたね
里見もかなり途中は苦戦を意識したと思います
里見もどこがおかしかったのか、ちょっとわからない感じで、それだけ北村の指し方がうまかったと思います
終盤は色んな手があったと思うんですけどね 最後は里見がタイトルホルダーの力を出した」

里見は今期の女流王将戦で、初めての苦戦だった それは間違いない
北村は見せ場は存分に作った、よくやった だけど、終盤で力の差を見せつけられたかっこうだ
最後の寄せなんて、里見は解説の杉本より的確だったと思う 強いなあ 
見ごたえのある一局で、実に面白かった

中盤に関して、杉本が「里見のどこがおかしかったのか」と言っていたけど、始めからすでに里見が勝ちにくい駒組みをしてしまったのだと思う 3手目▲7五歩に対し、後手の居飛車側はこの駒組みは私は全然おススメできない

対局後に、勝利者インタビューがあった
里見「難しいところで均衡が保たれていて、そこから少し苦しくなってしまったと思っていたんですけど、ちょっと北村さんのほうにミスが出て、そこからは少しずつ盛り返せていけたかなと思います
一局一局大事に指してきたのですけど、結果がともなったのはうれしいです
香川さんはすごく勢いのいい将棋を指しているなと思います
目の前の対局を一生懸命、指していきたいです」

里見vs香川の女流王将戦のタイトル戦となった どっちが勝つか・・・ はもうとっくに知っているので(笑)
だってもう大々的に発表されてるからなあ(^^;  面白い内容を見せてもらいたい
豊島将之 七段 vs 三浦弘行 九段 NHK杯 2回戦
解説 深浦康市 九段

先週からNHK杯の公式ホームページを見ていた人は、みんな思っただろうけど・・・
変わってしまった・・・ あの豊島が変わってしまった・・・
何、このビョーンとした前髪は! 前髪に鳥が巣でも作ったのか? オールバックの逆、オールフロントと呼べる髪型
誰だよ、豊島にこんな髪型にしろって言ったのは、出てこい(笑)

豊島は2007年四段、竜王戦1組、B1 1回戦で塚田に勝ち 7回目の本戦出場 25歳
三浦は1992年四段、竜王戦1組、B1 シードで2回戦からの登場 20回目の本戦出場 41歳

解説の深浦「豊島は相変わらず強いですね じっくり時間を作って研究していると聞いていますし、本番にも力強く戦えますし、今を代表する若手の一人ですね 豊島は最近、大胆で思い切りがいいので感心している
三浦は私と年齢もそんなに変わらないです 昔から研究家で、もう盤の隅々まで研究している感じですね
研究家どうしで序盤の駆け引きも見逃せない、好取組です」

事前のインタビュー
豊島「三浦九段には、昔、将棋を教えていただいて、今はあまりvsなどはしていないんですけれど、終盤が強くて、あとは序盤の研究をとてもされている印象があります
早指しなのでしっかり集中して思い切りよく指したいと思います」

三浦「豊島七段は序盤から終盤まで本当に強いんですけど、特に中盤が手厚いなと思っています
去年も豊島さんと当たって負けたんですけど、豊島さんにはNHK杯だけでなく痛い目にあってますんで、今年はがんばりたいなと思っています」

先手豊島で、開始から両者ノータイム指しが止まらない ホントにめちゃくちゃ早く、これは編集しているのか?と思ったほどだ
(編集はしていない、とあとで明らかになった) 22手目まで、両者ノータイム指しだった

横歩取りとなっている 三浦が早々に△2四飛と飛車をぶつける手順で、最近よく見る手だ
しかし、深浦「実戦例の少ない、おそらく三浦の研究手」
飛車をぶつける手自体はよくあるのだが、同一局面は少ないとの深浦の解説だった

2人の対戦成績が出て、豊島9勝、三浦2勝とのこと  私には2年半前に銀河戦で当たっていた一局が印象深い(豊島勝ち)

ここで、豊島の変貌(へんぼう)ぶりについて、雑談があった
清水「眼鏡を変えたら髪型も変えたくなったそうです、イメージが違いますね」
深浦「おしゃれな・・・」
おーい、おしゃれか? 前の真面目そうな髪型が似合っていたと思うんだけど・・・ 一気に10歳ぐらい年を取ったように見えるぞ
誰か、元に戻せと言ってやってくれ~(笑)

さて、局面、飛車角の総交換になっている 豊島が飛車を自陣に打っていて、2歩得だ
まだまだこれから、と思っていると、豊島がスッと飛車を浮いて、中段で活用を目指した
これがいい構想だったようだ

三浦は2歩損しているため、単純な飛車の縦のラインの攻めに対して受けに苦慮した そして攻め合いを目指すことになった
三浦は角を捨てて、一気に豊島陣に襲い掛かった もう引き返せない、終盤の寄せ合いだ

豊島がどう攻めるかと考えていた深浦「▲6四歩、これは急所なんですよね」と言っていたところ、
清水「あ、本譜も6四から」
それは三浦玉のコビンを攻める、厳しい一手だった
深浦「局面のイメージとしては豊島がいい」

そこから、豊島に大駒3枚で単純な3連続王手で迫られた三浦、なんと、・・・投了! 即詰みであった
深浦「こんなすごいことがありますか これ詰んじゃうとか、いやー」
うわー、これは▲6四歩の後からはアマチュアみたいな攻めで負かされたな
手数69手、番組開始から56分のスピード決着となった
豊島は2回、三浦は4回、考慮時間を余していた

深浦「目まぐるしかったですが、三浦が用意してきた作戦をかいくぐって、しっかり応対して自分のペースに持っていきましたね
感心したのは、自陣飛車を打ったあと、飛車を浮いて強く戦い切ったのが勝因と言えるでしょうね
寄せに入ったときの▲6四歩、これが妙手でしたね、こんなに厳しいとは思わなかった」

25分以上あった感想戦、三浦は開口一番、三浦「かなり時間を余らせてすいませんでした」
はは、もうしょうがないね 三浦は感想戦で、視聴者にできるだけ分かりやすく説明してあげようと気を使っていたのがよく伝わってきた 「こうすればまだしも後手もやれたのでは」という順を三浦は次々に指摘していた
感想戦では三浦が活躍し、そんなに力の差はないのかな、というところを見せていた

しかし本譜だけ見れば、豊島は三浦の序盤研究を受け止め、中盤では飛車の使い方でうまさを見せ、終盤では▲6四歩から一気の寄せを決め、完璧ではなかったか さすが、スキがないねえ
今、豊島は順位戦B1で5戦全敗しているが、今年度の成績はどうなっているのかと調べたら、 38戦 22勝 16敗 0.5789 とのこと
(連盟HPの、棋戦情報→記録のページ→ 今年度成績一覧)
別にそんなに悪くない、B1での連敗はたまたまなのだろう

明らかに、豊島が三浦の上を行ったという一局だった  終局が早すぎ、物足りなかったが、こういうこともあるね
(追記・豊島の髪型の変貌を私の母と妹に見せたら、びっくりして、「この髪型は漫才師の、横山やすし」と言ってました(笑) )
泣き虫しょったんの奇跡 完全版 サラリーマンからプロ棋士へ
瀬川晶司著 講談社文庫 640円+税 2010年2月第1刷発行
評価 S  コンセプト<瀬川さんのプロ編入試験を受けるに至った半生の回想>

2006年に出た「泣き虫しょったんの奇跡」に、巻末に一つの章(プロ入りしてからの話)を加えた完全版で、2010年に出された文庫本です
私は瀬川さん関連の本について、どういうわけか全く興味がなく、読んでいませんでした

10年前の瀬川さんのプロ編入試験のとき、なんで私は全く興味を持たなかったのか、けっこう謎です
どうでもいいや、と思って完全にスルーしてました(笑) 
私は瀬川さんの活躍したころの銀河戦も観てなかったですね

私はここのところ、天野貴元さんの「オール・イン」、そして今泉健司さんの「介護士からプロ棋士へ」を読み、この瀬川本も読んでおこう、と今頃になって思ったわけです 今頃この本のレビューです、すいません(^^;

そしたら、この「泣き虫~」、もう素晴らしく面白いじゃないですか それも最高と思えるぐらいに面白い
瀬川さん、なんでこんなに色々と昔のことを正確に覚えているのか? 小さい頃のことから学生時代のこと、奨励会のこと、辞めて社会に出るまでのこと、そして編入試験のこと・・・
表現力もすごくて、風景描写、人の言動、どれも非常に読みやすくまとまっています

幼い頃、お兄さんに空気銃で狙われて、屋根まで逃げる瀬川さんのシーンが好きですね
ワニが両生類であることに1億円を賭ける、という奨励会員がいたところとかね
けっこう笑えるところもある本です

数あるエピソードの中でも、勝又三段が対局中に1分の秒読みなのにトイレに立ったところの、瀬川三段の心の描写は秀逸!
こんなの、まるでマンガじゃないですか・・・

天野本、今泉本、そしてこの瀬川本、どれもよほど手練れ(てだれ)の編集者がついたのでしょうか?
この3冊、どれも文章がうますぎる!! 3冊とも、本を初めて書いた人たちの作品とはとても思えないです 
私からしたら、この3冊は別格にすごい!

本来ならこの3冊は、すべて評価をSにすべきところなのですけど、天野本は奨励会を辞めてからのエピソードが少なかったので評価Aにしちゃいました (退会後にすぐにガンになってしまわれたので、実際あれ以上に書きようもなかったですが)
今泉本は「晩成しました」とサブタイトルに書いてしまってあったのでマイナスということで、評価Aでした
この瀬川本は、素直に評価Sです 瀬川さんが今もっと活躍してればさらに良かったとは思いますけど・・・

いやー、面白い本に出合えるっていいね  やはりノンフィクションは、最高!
介護士からプロ棋士へ 大器じゃないけど晩成しました
今泉健司著 講談社 1400円+税  2015年3月初版
評価 A 
コンセプト<今泉さんの奨励会時代を中心とした、プロになるまでの半生>

先月の10月27日、私は一冊の本を読み返していました
天野貴元さんの「オール・イン」です
まさか、その日が天野さんの命日となってしまったとは、なんという偶然か・・・
天野さんのご冥福をお祈りいたします

その「オール・イン」の中の奨励会の話があまりに興味深かったので、もっと奨励会について書かれた本はないか、と思いました
それで買ったのがこの今泉さんの本です

今泉さんは紆余曲折あって、やっとプロになれたわけですが、本文の中でもやはり奨励会の話、中でも三段リーグの話が1番面白いです
もう、読んでいてハラハラドキドキ、たまらない!
三段リーグについて書かれた第三章の「地獄のリーグ」を読み始めるとき、思わずドラゴンボールのベジータの言葉で「これからが本当の地獄だ・・・!」とつぶやいて読んだのは、私だけではないでしょう
結果がわかっているのにこれだけ読ませるとは、三段リーグおそるべし・・・!

今泉さんの半生、本当に面白かったです これがノンフィクション、これが実話なんだから、その面白さは、そのへんの作り物の話とは一線を画してます
ネット将棋で修行するシーンも大好きです  今泉さん、プロになれてよかったね!

ただ、この本、疑問点もあるのです それはサブタイトルです
「大器じゃないけど、晩成しました」とあります
「晩成」を辞書で調べると、「年を取ってから成功すること」とあります
もう成功者になっちゃった? まだプロに入りたてなのに?
プロとしての実績がまだほぼない状態で「人生の成功者です」と言うのは、どう考えてもおかしいのでは?
例えばこれが野球だったらどうでしょうか? プロ野球に入団した時点で「成功しました」なんて言っちゃう新人が居たら、野球ファンからバッシングを受けると思うんですけど、そこのところはどう考えてこんなサブタイトルをつけちゃったのか・・・
このサブタイトルが私には引っかかり、読む時期が今になってしまった原因です 

でも、中身の文章はすごくうまいし、よくこんな昔のことまで覚えてるな~、と感心させられました
濃い内容を読ませてもらいました、とにかく面白かった、感動しました! 

ただ、奨励会については、「オール・イン」に続き、またしても考えさせられました 
今更だけど、この奨励会を勝ち抜かないとプロになれないんだなーと思い知らされます
私にはプロを目指すような才能がなくて良かったな、思いますね
里見香奈女流名人女流王位 vs 加藤桃子女王女流王座
対局日:2015年7月18日
解説:藤森哲也四段
聞き手:伊奈川愛菓女流初段

準決勝の第2局 決勝では北村女流が待っている
・・・というか、これ7月半ばの対局、もう今11月やでorz (放送日は10月31日だった)

でも注目の一戦だ 女流2冠どうし、里見は奨励会三段、加藤は奨励会初段だ

解説の藤森「里見は振り飛車党だが居飛車も指すオールラウンダー、終盤での切れ味ある攻めが魅力的
加藤は基本は居飛車党、中終盤が力強い
目が離せないトップ同士の一戦です」

これまでの対戦成績は、里見5勝、加藤4勝とのこと

先手里見で、ダイレクト向かい飛車から角交換の将棋になった
双方が銀冠に組み、ほぼ同じ陣形に組み上げていく こういう将棋を、私はミラー将棋と呼んでいる
ミラー、すなわち鏡のことだ

なかなか戦いが起きない
お互いに自陣角を打ち合い、飛車先の8筋の歩の位置以外は全部同じ駒組みで先後同形ということになってしまった

開始から50分ほどかかって、ようやく本格的に駒がぶつかった 長かったなー(^^;
加藤から仕掛けたが、藤森「一見、加藤がうまく攻めてるようだが、加藤は飛車があまり使えていない」
一方、里見の飛車は潜在パワーがすごい
藤森「形勢、わずかに里見がいい」

加藤がなんとか食らいつこうとしたときだった、里見に一挙両得の、受けの妙桂が出た!
指されてみれば、なるほどな~という手だ この桂で、相手の角と飛車、両方の利きをさえぎっている
実にうまい、絶妙! 
藤森「里見が優勢になりました」

あとは里見がどう決めるか、だったが、最後の寄せのところ、里見は自陣の銀冠の銀が歩でタダで取られてしまうというのに、放置で相手玉に攻めかかっていった うひょー、発想がすごいー
藤森「里見の鋭さが出た、これで加藤玉は受けなし」
113手で里見の勝利となった

藤森「お互いに同じような陣形から戦いが一気に起きたが、里見の飛車の使い方がうまくて、あっという間に勝ち切った」
里見、快勝だったねえ 本局でも特に疑問手はなかったのではないか
飛車の動かし方もうまかったけど、何よりあの受けの桂だね あれで加藤はしびれたな~
感想戦が2分ぐらいしかなく、もっと観たいところで終わってしまった あー、残念

里見が加藤に力を発揮させなかった一局と言っていいだろう 勝つべくして勝っていた
終盤が差が開いてしまっていたので、そこはやや物足りなかったけどしょうがないか まだ次でも里見が観れるのだ
藤森の解説は、安定していていいね  来週はいよいよ決勝、里見vs北村となった
行方尚史 八段 vs 藤原直哉 七段 NHK杯 2回戦
解説 井上慶太 九段

行方と藤原、藤原が1回戦のときに見せたような将棋が指せるかが注目だ

行方は1993年四段、竜王戦1組、A級 前期準優勝のため1回戦はシード 19回目の本戦出場
藤原は1989年四段、竜王戦6組、C2 1回戦で佐々木勇気に勝ち 4回目の本戦出場 50歳だそうだ

解説の井上「行方はここ数年、すごく充実されてまして、名人戦でも挑戦者になられましたし、押しも押されぬトップ棋士の一人だと思いますね
藤原は私の弟弟子なんですけど、非常にセンスのいい、筋のいい将棋なんですね
しばしば上位者をよく負かすので本対局でもそういったところが見れるかどうかと期待しています」

事前のインタビュー
行方「藤原七段は居飛車党の本格派という印象を持っています、藤原さんとは初対局ですので楽しみにしてます
一局一局全力を出し切って去年より上に行けたらいいなと思っています」

藤原「行方八段は大変粘り強く、寄せも鋭いので全くスキを感じない将棋です
1回戦は少し消極的な内容でしたので、本局は攻めてみたいなと思っております」

聞いていた井上「藤原は1回戦は内容的に素晴らしかったですね
お互いに居飛車党で、藤原は相手の得意を受けてたつタイプなので、矢倉か角換わりのどちらかじゃないか」

先手行方で、戦型はなんと藤原の向かい飛車!
井上「向かい飛車ねー、驚きました 行方は対振り飛車が非常にうまいので」

持久戦になっていった
井上「行方の、粘り強さと、時間のないときの詰めを発見する速さは随一」

序盤でちょっと面白いことが起こった 
井上が「飛車交換になる場合は、低い陣形の本美濃が一番堅い囲い、高美濃はまずい」という解説をしていたのに、藤原は高美濃に組み替えていったのだ
井上「あえ!? ウソー ちょっと俺と感覚が合わんな~」
ここは笑えた

行方が松尾流と言われる4枚居飛穴に組み、駒が玉側にそうとう偏っている
もう、藤原が抑え込んで全駒するか、行方が打開できるか、という様相になっている これは見ものだ

藤原が飛車側の盤面を抑え込んで、快調に見えるが・・・
井上「藤原、どんどん攻めるという宣言どおりの手になってますね」
行方が早くも時間を使い切り、井上「まだこれ中盤ですけどね」
藤原、押せ押せ、全駒してしまえ! 私は判官びいきで、藤原の応援だ(^^;

何か小さく口ごもる行方
井上「行方は、うわー、って言うてますね うわー、言いながらいい手行くんですよ」
藤原が抑え込むか、行方がさばくかの見ごたえある戦いが続いている
井上「藤原はなかなか巧みに指してますねー、角出はいい受けですね」
しかし、その角出を行方は逆用した
井上「こうなると角出があんまり良くなかったかなー」

盤上かなりの熱戦の様相を呈してきた
うおー、藤原は竜を自陣に引いて受けるのか こりゃ堅そうだな

そんなとき、行方に、妙手が飛び出した ▲8二角という、秒読みとは思えない目のつけどころの一手だ 香取りかつ、藤原の竜を狙う、なるほどの一手!
井上「この角、ちょっと嫌な手やったねー 激戦ですね、しかしこれ」

井上も感心する攻防で、井上「いや~、ちょっとこれすごい将棋ですね 行方がうまく攻めをつないでいるようですが、まだ形勢わかりません」
これは手に汗にぎるな~ 

行方、香2本をつないで打ち、藤原の竜を取ることに成功した これもうまい手だった
飛車を持たれては藤原陣はバラバラだから・・・
そして、行方のうまい攻めの手のつなぎ方が止まらなかった
ついに井上が「これはたしかに、切れない攻めですね これはなるほどという手やね 困りましたね」

藤原、勝ち目なしと見て、戦意喪失、投了してしまった! 135手で行方の勝ち
あー、もうちょっと進めてほしかったが(^^;

井上「藤原がうまく局面をまとめて優勢だったと思うんですけど、▲8二角を打たれたときの応酬がどうだったかなという感じがします
けっこうもう、うるさくなってたんですかね 行方が堅陣を活かしてうまく攻めをつなげた、さすがだなと思いました」

藤原、大善戦だったよ 面白かった! 存分に力を発揮していたと思う
そしてそれを上回った行方・・・ 弱い人なら全くさばけずに終わっただろうが、細い攻めをつなぐ精度の高さ、もうさすがにトッププロだね 普通▲8二角なんて思いつかないしね
いや、今回は楽しかった 行方のさばきvs藤原の抑え込みで、何をやっているのかわかりやすかったからね
詰む詰まないはなかったけど、将棋を観たな~っていう充実感がある 一手一手、何が出るかなとドキドキしたもん
藤原の善戦のおかげだね 後手向かい飛車も有力な作戦と示して、よくやってくれた 面白かった!
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