広瀬章人 八段vs郷田真隆 王将 NHK杯 準々決勝
解説 高橋道雄 九段 

ベスト8最後の一戦 昨日のA級で残留を決めた広瀬と、落ちてしまった郷田との対戦となった

広瀬は2005年四段、竜王戦2組、A級 2回戦で畠山鎮、3回戦で澤田に勝ち 9回目の本戦出場
郷田は1990年四段、竜王戦2組、A級 2回戦で天彦、3回戦でアベケンに勝ち 24回目の本戦出場

解説のタカミチ「広瀬は若手の頃は振り穴を引っさげて大活躍しました、上位に来てから居飛車を多く指されるようになりましたね
郷田は自他ともに認める堂々とした居飛車党、相手に何でも合わせるフトコロの深い将棋」

先手広瀬で、私の予想が当たる戦型となった ・・・すなわち、角換わりの相腰掛け銀だ
またこれだ~、と思うが、もうしょうがないのだろう
駒組みが進んで、双方が手待ちをしているから、もうどっちが手損なのかわからなくなる

広瀬の手に、郷田が待ってましたとノータイムで仕掛け、広瀬も攻め返し、全面戦争となった
駒が手広くぶつかり、この戦型特融の複雑な中盤だ
郷田が角を手放し、好点に打つ 
この自陣角もこの戦型ではよくある手筋だ
タカミチはこの△6四角を「自陣角」と言っていたが、正確には4段目なので後手陣ではないので、「自陣角」はおかしい、どうしたものか 先手の4六と6六、後手の4四と6六、この地点に何かいい名前はないのか? 私はいっつもそう思っている(^^;

タカミチの解説、ここまでツボを突いていてなかなかいいと思うんだけど、ときどき声が小さくなって聞き取れない
駒交換が行われ、広瀬が角2枚を持っているという展開 手が広い・・・
そこで、広瀬に▲1八角という手が出た! 天野宗歩の角とかいうやつだ
タカミチ「出ました、こういうのが才能」

そこでさらに驚いたのが、広瀬の継続手だった! じっと歩を突いて、郷田にプレッシャーを与える手を指したのだ
タカミチ「いやあー、また、じっとねー、この呼吸が・・・ プロの将棋って、一局に1回はじっと、っていう手が出ますね」
郷田が思わず「はあ~」とため息をついている姿が映し出された
そして、郷田はうまく対応していったのだが、どうもこのあたりで、郷田の神経が削られていったようだ
ここの一連の広瀬の見事な手順が、後から郷田の疑問手を誘発した原因になったのではないかと思う

郷田が次々と勝負手を繰り出してくる
清水「そうなりますと、後手ペースですか?」
タカミチ「・・・と思われますけどね」
何? 後手の郷田ペース?
タカミチ「相手の玉と自玉と両方見つつ、秒に追われる、ここからが大変ですね」
もう私にはどっちがいいか全然わからん 
タカミチ「いやーでもこれはギリギリの良い勝負になりましたね」

郷田が軽い歩の成り捨てで攻める、しかし・・・ 手駒が足りない・・・
タカミチ「なんか先手が勝ちそうに見えます」
広瀬、強引な数の攻めで、ガリガリと郷田玉を削っていく 
あ、あら、なんか、けっこう差がついている? な、なんでだ、どこで差がついたんだ?
最後は広瀬の圧倒的物量の前に、郷田が屈した  105手で広瀬の勝ち

タカミチ「どちらがいいのかわからないという熱戦がずっと続いていて、結果的にはその▲1八角が盤中央の急所に居るわけですから、やはり▲1八角が勝因になった 
でもギリギリでしたね 郷田にもチャンスがあったかと思います」

感想戦、郷田はどうも△6四角を打ったあたり、かなり早い段階から自信がなかった、とのことを言っていた
しかしこの悲観が敗因かも、と思わせた
終盤、桂を跳ねたところで、なぜ先手玉の逃げ道を封鎖する方へ跳ねなかったかということを広瀬に指摘され、郷田「そうか、こっちかー、当然ですね 指が逆に行っちゃった ひどかったですね」
なんと、郷田をしてアマでもやらないような、桂の跳ねる場所を間違うという、超単純ミス・・・
その前に広瀬に高度な技を食らっていて、消耗していたか
この辺が人間同士のアヤだなあ 

終盤は、タカミチの解説の精度が落ちたが、もう致し方なしか  ・・・なんで今回はタカミチだった?
中盤までは感覚的なことを言ってくれて、良かったけどね
一局を通しては、さすがベスト8の角換わり相腰掛け銀、レベルが高い 
指し手の意味を理解すべく、ついていくのがとても大変だ 
正直、観ているだけのときも増えてくる(笑)
最後、郷田が桂を正しく跳んで、もっとギリギリになってくれていれば、と思った

ベスト4が出そろった 広瀬vs村山、久保vs千田か やっぱ注目は千田だ
久保利明 九段vs藤井猛 九段 NHK杯 準々決勝
解説 羽生善治 名人

久保と藤井、この顔合わせだと相振りを期待してしまうが、どうなるか
解説に羽生名人だ  ビシッと、「これはダメ」とかを言ってくれると面白いのだが(^^;

久保は1993年四段、竜王戦1組、A級 2回戦で藤森、3回戦で阿部光瑠に勝ち 20回目の本戦出場
藤井は1991年四段、竜王戦1組、B2 1回戦で高橋、2回戦で屋敷、3回戦で北浜に勝ち 21回目の本戦出場

羽生「久保はさばきのアーティストと呼ばれてますからね、軽快な将棋という印象
藤井も同じ振り飛車党なんですけど、ガジガジ流ということで、非常に力強い指し回しです
戦型は普通なら相振りなんですけど、もしかしたら対抗形か」

先手久保で、居飛車を選択 私の相振りの希望は3手目であっさり潰(つい)えた
後手の藤井はゴキゲン中飛車で対抗
羽生「藤井が久保の得意のゴキゲンを採用してお株を奪った、藤井のゴキゲンはめずらしい」
2人の対戦成績が出て、久保11勝、藤井10勝とのことだ

羽生「久保は中、三間、向かい飛車の振り飛車で軽くさばく
藤井は四間で手厚いのが好きなタイプ」

序盤、お互いに手にした角を自陣方面に打ち、落ち着いた持久戦となった
羽生「どうなることかと思いましたけど、収まりましたね」

手を作っていったのは藤井からだった 桂の単跳ねで、うまくポイントを稼げるか?
だが、藤井は小考を重ねて、考慮時間を全部使い切ってしまった
残りの考慮時間、久保▲5回vs藤井△0回まで差が開いた
まだ先は長いぞ・・・

しかし藤井、相手に手を渡す、自陣を引き締める手を指し、がんばっている
久保も時間を使い切り、双方30秒将棋に突入
・・・この一局、ここまで今一つ、地味な動きしかないんだけど、どういうことだ(^^;

藤井の馬が殺されたところで、ようやく局面が大きく動いた
久保は4段目に配置した角2枚のラインで、藤井陣を強烈ににらんでいる
羽生「角2枚の利きが厳しい、藤井も開き直るんですかね」

藤井は羽生の言う通り、詰めろをかけて自玉が詰まないことを祈ったのだが、久保は的確だった
鮮やかに詰ませ、割とあっさりと勝ちを決めた 105手で久保の快勝

羽生「急戦調でしたけど、収まって、その後ねじり合いになったんですけど、ちょっと中盤~終盤の入り口くらいのところで藤井に小さなミスがあってそこからは久保がうまく押し切った」

感想戦で、藤井は馬の使い方での手順前後を悔やんでいた
もうそこがハッキリ敗着ということだった
羽生のそこの解説では、藤井が指した手を認める意味のことを言っていたんだけどね
藤井が局後に藤井自身が敗着と断定した△4六歩を指した直後、羽生「△4六歩のほうが筋というかそういう感覚はありますね」とね
それと、羽生は途中での形勢判断をほとんど口にしなかった
清水さんも、「今の形勢はどうでしょう」と聞いてくれればいいのに、と思う

どうも、久保が優位になってからは、逆転の筋がなかったようで、一手違いでも差があった一局になってしまった感があった
藤井は今期NHK杯での快進撃を続けていたが、ここで打ち止めとなった
久保はA級棋士の安定感を見せた内容だったと思う 
2016.02.19 Pepperくん
私は、以前からXデイがあると思っていました
それは、「ロボットがギャグを言って、それを聞いた人間が笑うとき」です
その瞬間は人工知能の歴史的な一歩、というわけです
これは私の意見ではなくて、SFの本か何かに書いてありました
もうこれ、とっくに実現していたんですね

2014年6月にソフトバンクが発表した感情認識ヒューマノイドロボット、「Pepper」
要するに、先の第1期電王戦記者会見で、振り駒をしたあのロボットです
私はPepperくんについてほとんど何も知らなかったので、「こんな高性能なものがあるのか」とびっくりしたわけです
それも一般に市販されているとは・・・ 保険やらに入ると3年で120万円? 1日あたりだいたい千円か 

で、TV番組の「おはスタ」で司会に起用されているということだったので、どんな感じなのか、1週間観てみました
そしたら、ギャグを言って、けっこう笑わせているんです
ロバートという3人組の芸人と組んで3人+1台で司会をやっています
Pepperくんがクイズを出して、「Aでしょうか?Bでしょうか?どっちでしょうー?」
と言っておいて、「実は、正解はCでした~」とボケる
そこにロバートの秋山が、Peperくんを激しく叩いて、ツッコミを入れる
その直後にPepperくんが「もう2度と叩かないでください」と言った一言が、非常にシュールで、かなり笑えました

これが人間が叩かれて「もう2度と叩かないでください」と言っても、それは面白くない
でも、ロボットが沈着冷静に言うことで、面白さが生まれていたんです
Pepperくん、自分がロボットであることを利用して笑いを取ったことになります
恐るべし!

ツッコむほうでも、ロバートの馬場にギャグをやるようにPepperくんのほうから勧めておいて、いざ馬場がギャグをやったら、「観て損しました」と言い放つ場面が昨日観られた 
これも面白かったです

とは言っても、まだロバートたちに助けられて笑いを取っている、という感じであるので、まだ進歩の途中なのだろうという感が強い
しかし現状でこんな性能のロボットができていたなんて・・・
将来は、「ロボット3台に人間1人」で番組が進行しても、ちっともおかしくない
ボケるロボット、ツッコむロボット、そしてそれを観て笑っているのもロボット、となるのかもしれない 

いずれ将棋用にカスタマイズして、聞き手や解説を、Pepperくんで試してみてほしいと思います

私の中で、次のXデイは「怒ったPepperくんが殺意を持って人間に襲い掛かってきたとき」となりました
千田翔太 五段vs行方尚史 八段 NHK杯 準々決勝
解説 谷川浩司 九段

千田、年齢を調べたら21歳、まだ若いな~
行方は42歳だから、千田の倍だ ちなみにタニーは53歳
なんとなく、私は千田を応援してしまう  私は若い勢力に期待しているからね

千田は2013年四段、竜王戦5組、C1 1回戦で中村亮介、2回戦で阿久津、3回戦で糸谷に勝ち 本戦初出場
行方は1993年四段、竜王戦2組、A級 2回戦で藤原、3回戦で戸辺に勝ち 19回目の本戦出場

解説のタニー「行方は矢倉を得意とする居飛車党、納得がいくまで考えるので時間の長い将棋でも大長考があって秒読みになって、大丈夫かなと思うんですけど、秒読みになってからも強い
千田は若手で力強い受けに特徴がある棋風、コンピュータ世代の指し方なのかなという感じがしますね 非常に特徴のある将棋ですね
行方は最新形、千田は最新形も知っているが力将棋を好む」

先手千田で、角換わりの相腰掛け銀に進んだ 
千田がノータイムで仕掛け、バンバン攻めていく
タニー「研究課題の局面の一つ、千田はそうとう研究してきているのかなと思います」
盤面右側で、もうのっぴきならない戦いになっている
清水「早いんですが、進行が」
タニー「止まらないですね」
清水「一気に終盤戦でしょうか」
まだ番組開始から22分やで・・・

清水「このあたりまで研究範囲なんでしょうかね?」
タニー「そういうことなんでしょうかねー」
ようやく千田が手を止め、考え始めた
タニー「千田の攻めがつながるかどうか、ギリギリ」
うーん、千田、飛車を捨ててしまい、私が先手だったら心もとないなあ
私の第一感、先手の攻めが続くとは思えないんだよなあ・・・ こういうところが私が弱いところだ
先手に技があったらもう後手の負けなんだけど、どういう技がかかるのかが読めないから、駒の損得だけで優劣を考えてしまうのだ

雑談で、清水「行方は千田のことを、『コンピュータ世代、自分とは真逆である』とおっしゃってましたが」
タニー「行方としゃべったとき、千田の話題になったんですが、この相手には負けたくないというのが感じられましたね」

さて、▲千田の攻めvs△行方のしのぎ、という図式で進んでいる
かなりのスピードで指してきたが、局面が難解で、もはや、いくらでも時間が欲しいところだ
タニー「千田の攻めがつながったですね、これで潰されてしまうと、角換わり相腰掛け銀の後手としてつらい、どうするかっていうのが出てくる、駒の損得もあまりなくなってきた」
しかし? 行方が攻防の飛車を打つと、千田は駒取りを受けるだけの手を余儀なくされ、一気にムードが一変してきた
タニーの解説の信ぴょう性が・・・

こんどは行方が攻め、千田が受ける展開になった
千日手の権利が行方にあったように思うのだが、行方がそれを打開
行方の攻撃が続く 堅かったはずの千田玉が、薄まっていく 
まさか、行方が激しく千田玉に迫る展開になるとは・・・

そして、盤上がヒートアップしていく 決着がつく、最後の戦いになっていく
タニー「あー、これは詰むかもしれませんねー、さすが、行方の終盤力が・・・ ピッタリ詰んでいるような気がしてきました」
おおお、行方、詰ますのか? 詰まさなければ行方の負けだ ドキドキの進行を見守るしかない
タニー「詰んでるような気がしますがね、あーそうでもないですか?」
おいー、タニー先生、どっちやねーん 

お互い、秒に追われて「9」ギリギリで指すという光景が見られ、ハラハラも頂点に達するという終盤となった
しかし、千田に「取られる駒を金にしておく」という、金合いが妙手だったようだ
タニー「いやーそうですか、詰まなかったんですかねー」
行方はそうとう追ったが、千田玉、詰まず! 139手、際どい際どい熱戦だったが、千田の辛勝で終止符となった

タニー「終局直後の、両者の精根尽き果てたという表情が印象的でした
千田は途中までは詰まされたと思ったんじゃないか、金を合駒したのがうまかった
千田の研究どおりの手順になったと思うんですけど、行方もうまく反撃してギリギリの終盤戦でした
最後ホントに即詰みがなかったのかどうか、詳しく調べてみないといけないと思います」

タニーが総評を言い終わったあとも、まだ対局者2人は黙ったまんまだった・・・
お互いに力を出し合った激戦だったもんね・・・ 
感想戦で、千田が「角の成り捨てで千田玉が詰む」、という指摘をして、行方は「それがあったか!」とショックを受けていた
行方には見えていなかった筋だったのだ 
行方はかなり悔しそうだった・・・ 負けたくない相手に、最後に詰み逃しで負けてしまい、悔しさも倍増というところか(^^;

千田が勝って、私としてはうれしかった 
単純に、ニューヒーローが出てきたほうが面白いと思うからだ
でも、この一局、私にとって激ムズだったなあ 
千田の攻めが続いているのかという判断と、最後の詰みが読めるかっていう難しさ
もう、私はあきらめて「どう進むのか見守る」ということしかできなかった
でも、解説のタニーもうまく読めてなかったぐらいだから、もうしょうがないんだろう
最後の詰みは行方ですら読めてなくて間違えたしなあ

将棋って本当に難しい、これが娯楽なんだから、変わった娯楽だと思う
今回は詰むや詰まざるやという、将棋の醍醐味が観れた
週1回のNHK杯、本局は「将棋を観た~」っていう感じを味わわせてくれる一局だった
夢を破壊しないで ~「夢をあきらめないで」の替え歌~
プロ棋士と私自身に贈る応援歌

元の歌「夢をあきらめないで」(歌・岡村孝子さん)↓
https://www.youtube.com/watch?v=-ab1UkwwOmI

毎年観てる 電王戦
プロの姿が 小さくなる
優しい言葉 探せないまま
自分のブログを 書き続けた

いつかは 皆 負けゆく
羽生さえも ソフトに 勝てなくなる

私の夢を 破壊しないで
熱く生きる プロを観ていたい
負けないように 悔やまぬように
戦い続け 輝いてね

これから時代(とき)が 進んで行っても
きっとプロ棋士 生き残れる
心配なんて 取り越し苦労
観てる誰かを 楽しませて

ソフトに 負ける痛みは
繰り返すたびに 増していく

私の夢を 破壊しないで
人間トップの 将棋を観ていたい
タニーが選ぶ 連盟の運命
うまくやれると 信じている

私の夢を 破壊しないで
共存できると 信じている
昨日あった、第1期電王戦の記者発表会
川上会長、「これからも電王戦を末長く応援していただきたい」と発言するなど、まだまだプロvsコンピュータを続けていくつもりらしいです 
以前の質疑応答で、「(第1期電王戦から始めて)少なくとも3年は続けていきたい」と答えていたけど、どうなりますかね
もう、棋力の差があんまり開くようだと、どうやって電王戦をやっていくのでしょうか
二日制ということについては、川上「色んなルールを試してみたい」とも言ってました
今後電王戦はノートPCにするとか、スティックPCにするとか、森下ルールにするとか、駒落ちにするとか、色々やって見せてくれるんでしょうか?

PV、いつもどおり良かったです
ただ、巨瀬さんがかなりクローズアップされていたので、もうそこは触れないであげてほしいと思ったんですけど・・・(^^;
ドワンゴ自らがそういうPVを作ったということは、今後もハメ手について語り継いでほしいということなのか・・・
糸谷「山崎八段は(事前に貸し出しありで)いくら研究しても対局中に思いついた手を優先されるので」
これは的を射ていそうですが、今回に限ってはどうなるか 
山崎「PONANZAを全人類が支持しても、自分だけは自分の手を信じる」というテロップが流れていました
事前の研究のなぞりでも、まあもう仕方ないと私はあきらめてますけど、できれは本番でひらめいた手を指してくれればと思っています

ところで、PONANZAという大文字表記になってました 
今までもPonanzaとponanzaの2種類の表記が普及していましたので、さらにややこしくなりました

第1局 4月9日、10日 岩手県 関山 中尊寺
第2局 5月21日、22日 滋賀県 比叡山 延暦寺

私は3月と4月にやるのかと思ってました 
でも3月は囲碁でビッグイベントがありますから、避けたのでしょうかね
第1局と第2局の間が、ずいぶんと対局期間が開くなあという印象です
5月のゴールデンウィークにある、世界コンピュータ選手権もはさみますんで、その頃にはもうすでにPONANZAは違うバージョンができていることでしょう 山崎八段は、すでに古いバージョンと戦うということになってしまいます

振り駒はpepperくんというロボット 
私はpepperくんの存在ぐらいしか知らなかったので、自然に受けごたえしていて、こんなロボットがもうできているのかと驚きました
よくできてますね~ 現状でこの完成度なのだから、もっと進化したらどうなってしまうのか
1局目がPONANZAの先手と決まりました

開発者山本さんが「もう貸し出してしまって私はやることがないんですけど、今回はかなり自信があります、前回と比べたら7割とか8割くらい勝てる、自分で対戦して勝手に強くなってくれるプログラムを目指しています」とのこと
1年でそんなに強くなってるんですか・・・
24で人間相手に指したとき不利になっていた、△2八角問題には対処できたんでしょうか? 気になるところです

事前企画として、「電王PONANZAに勝てたら300万円」のイベントを開くということです
あまりにも人間が勝てないから、賞金を上げるという作戦に出ましたか
PONANZAのスペックはたぶんノートPCかな? ノートに勝てたら300万? すごい時代になったものです

山崎八段は1月に貸し出しを受けているので、対局日は4月と5月で、たっぷり4か月ぐらいも練習期間があるとは、長いですね~
練習すればその分、勝ちやすいというのもあるでしょうけど、プロにとっては長期間精神的に拘束されて負担も非常に大きいルールだなあ、と思ってしまいます
PVはまた見返したいと思います、もうハンデ戦ではあるけれど、本番を楽しみにしています
豊島将之 七段 vs村山慈明 七段 NHK杯 準々決勝
解説 糸谷哲郎 八段

お、今年のNHK杯も、ベスト8まで来たか
顔ぶれをみると、今日の対戦と、行方vs千田、久保vs藤井、郷田vs広瀬
ふむふむ、私の注目は千田と藤井だなあ 
若手のコンピュータ大好き君の千田、そして大人気の藤井ね

今日も面白そうだ、B1の若手実力者同士
実にワクワクするなあ 対戦カードを見てドキドキできる・・・ 将棋マニアの特権だ

豊島は2007年四段、竜王戦1組、B1 1回戦で塚田、2回戦で三浦、3回戦で康光に勝ち 7回目の本戦出場
村山は2003年四段、竜王戦3組、B1 1回戦で八代、2回戦で菅井、3回戦で森内に勝ち 6回目の本戦出場

で、ここで、解説にカメラが行った瞬間、私は叫んでしまった
うおーー、何だ、この膨れアンパンは!! 
ちょっと、ちょっと、誰この人、糸谷? 膨れすぎやろ! い、糸谷~ 前竜王~
先日発表があった2015年獲得賞金・対局料ベスト10のランキングで2位だった糸谷、獲得した5500万円をお菓子代に使ってしまったのか? さぞいっぱい買えただろう・・・
いや、マジで、少しやせたほうがいいっす(^^; 将棋の棋士って、やせてる人が多いので、目立ってしまう
哲学の世界には、「太ったブタより、やせたソクラテス」っていう言葉もあるし! 哲学なんて私はそれしか知らんけど!

さて、糸谷「豊島は昔は研究家というイメージだったんですけども、最近は研究にも増して、力強い指し回し、序盤から意欲的に指してくる姿が目立ってますね
村山は理にかなった美しい将棋、居飛車党なんですけど、定跡形が多く研究にも裏打ちされて、美しい将棋を指される印象」

先手豊島で、角換わり相腰掛け銀になった 
2人の対局は過去2局あり、豊島の2勝とのこと 千日手が1回あり、全部角換わりになっていたとのことだった
例によって、この戦型特有の、「もう素人お断り」な序盤の駒組みの精密さだ
私はあっさりと理解することを投げ出した 
うーん、糸谷、前からこうだっけ・・・ 私のワイドTVの映り具合なのかな・・・
糸谷「矢倉が減り、先手が角換わりにすることが増えている」

豊島が、村山の駒組みの形を見て、ノータイムで開戦 
もう研究範囲では時間を使わない方針だということが、ハッキリわかる
対して、少し考えて、強く攻め合いに持って行った村山
ここで、糸谷から雑談があった
糸谷「最近ちょっと生活リズムがだいぶ離れてしまって、豊島さんは早寝早起きの真面目なタイプなんですけど、私はあんまり寝ないので、だいぶリズムが変わってきてしまってるんですけど」
ぐあ、深夜にラーメンとか食ってしまってるんじゃね(^^; あ、それは私か
うーん、寝ないから生活リズムが狂うのか、さすが糸谷レベルの悩みだと思った

清水からコンピュータについての質問があり、糸谷「豊島さんは使ってると思いますけどね、私はほとんど使ってないですかね」とのことだった

で、盤面、早々に大きく動いた
村山が、飛車をぶった切って、もう大技をかけてきたのだ
ここからだった、私の「で、形勢どっちがいいの病」が発病したのは・・・
清水「お互い、まだ考慮時間がありますが、激しく」
糸谷「もう終盤ですね~」
・・・糸谷が言ってくれないので、自力で形勢を判断するほかない
▲飛車金交換で駒得だが玉が薄い豊島vs△駒損で攻めが続くか不安だが玉が堅い村山という図式か、判断が難しいな~

実のところ、糸谷にも形勢がよく分かっていないようだ
清水の「村山の目があちこちに動く」という言葉どおり、ホントに大きい目がギョロギョロ(笑) カエルか、村山は・・・

そこで村山に面白い着想が出た、糸谷が「自陣に引き上げるだろう」と言っていた馬を、敵陣にスーッと滑り込ませたのだ
いい手かどうかはわからないが、さすが、盤面全体を見てる!
「盤全体を見るために、目を大きく動かせ」と言う意味の、「村山アイ」という言葉が流行るかもしれない

手が進むが、形勢、本当にわからなくなってきている
豊島が村山陣を削り、どれほどの効果なのか 結果として村山の持ち駒も増えてきていて、怖いところだ
そんな中、糸谷「村山は堅さがなくなったので、ちょっと苦しくしたと思ってるかもしれない」

がしかし、ここから村山が工夫した受けで魅せた 
玉が端に追いつめられるようでいて、相手の攻めを限定させた、うまい守り方で、手を稼いだか
おー、やるう~ 
そして、終盤のデッドヒートになった! 村山の王手に、豊島の合駒が手順に村山玉への詰めろになっている、村山はその合駒を取って攻めをつないでいく・・・ おお、どっちが勝っているのか、どれだけ読み筋なのか、際どい~ これぞトッププロ同士の終盤!

糸谷「私には豊島玉が寄っているように見えますね」
その言葉が聞こえたのか、豊島が王手ラッシュ、行った~
追う、追いかける豊島、詰むんか? 逃げる村山玉・・・ その最中、豊島が、9.5秒までかかって着手! あ~、これは、豊島が読み切れてない時間の使い方だ 豊島は王手をあきらめ、手を渡した
ということは? 今度は逆に村山が詰ませるかどうかだ
糸谷「たぶん詰むんですが、詰ませられるかどうかは、また別ですよ」
うお、面白い解説だ うん、それ、いい解説だ
盤上、村山は・・・ 角捨て一発、ドカーン! うわ、それで詰みか、鮮やかでした、最後、きれい!

112手、村山の辛勝となった こ、これは、なんというか、難解な終盤だった・・・・・

終局直後、村山「いやー、最後ちょっと負けかなと思ってたんですけど」
豊島「そうですね、詰ましに行かなければ・・・」

糸谷「豊島が手を作っていこうとしたんですけども、村山が堅い玉からカウンターを入れて、んー、以降も難しい将棋が続いたんですけども、やはり玉の堅さが最後に活きた展開になりましたかね、ちょっと村山玉のフトコロが広かったですね、端歩の分」

感想戦があったのだけど、本当に「激ムズ」(激しく難しい)というのがピッタリな表現だろう
豊島は、何か分かっていそう、ということが伝わってきた
それは村山の「最後ちょっと負けかなと思ってた」と同じ意見だったので、村山も感覚で終盤を分かっていたということになる 

常人には理解不能な終盤戦を見せつけて、トッププロ同士の将棋として充実していた 
こんな将棋が実際に指せたら、指しててさぞ面白いんだろうなー、と視聴者に思わせる、そんな一局だった 
30秒将棋でこれだけ指せるプロ、やっぱり強い、観てて充分に満足だ
「将棋というゲームの終盤の奥深さ、面白さ」を物語るにふさわしい一局だと思う
二人とも、Good Job!!
勝又六段、「将棋とコンピューター」をテーマに、10分間にぎゅう詰めにして、たくさんしゃべっていました
以下、抜粋です
勝又「今、AI、人口知能が話題となっていますが将棋の世界では数年前からコンピュータとの頭脳対決が始まっています。(そして、1997年のディープブルーの話など) 今ではチェスもオセロもコンピュータが人間を超えました。また囲碁でも最新の技術を駆使した強いコンピュータソフトが出現してプロに追いつこうとしています。そして今将棋もコンピュータが人間を超えようとしています。」

そして、プロが将棋を指すときに使っている「読み」と「大局観」の説明
対して、Bonanzaの「機械学習」の説明がありました

勝又「2012年に故・米長永世棋聖がコンピュータに負けたあと、羽生善治四冠は『これからはコンピュータの計算処理能力から導き出される一手を人間の知性で理解し同じような結論を導き出せるかを問われるような気がしてなりません』と述べました。その予言は当たります。今やコンピュータが指した手をプロ棋士が有力と認めコンピュータ新手として指されるようになりました。名人戦の大舞台でもコンピュータ新手がタイトルのゆくえを左右しました。コンピュータ新手を採用した当時の森内俊之名人は『誰が指しても良い手は良い手です』とインタビューに答えました。現在ではプロ棋士がみな森内さんと同じ感覚でコンピュータ将棋と接しており、コンピュータの新手を咀嚼(そしゃく)して新たな戦法を作り上げています。」

そして、過去の電王戦について、ちょっとだけ触れましたが、過去の電王戦の結果などは言いませんでした
次いで、叡王戦の説明がありました  
もうプロvsコンピュータのルールが貸し出しありなどのハンデ戦になっていることは言いませんでした

勝又「持ち時間8時間というのは人間側にとっては充分な時間です。しかしそれでも山崎八段にとっては厳しい戦いになるでしょう。それはコンピュータ将棋が進歩し続けているからです。電王戦で最初にプロ棋士に勝ったコンピュータに今のコンピュータは7割以上の確率で勝つほど棋力は向上しました。チェスやオセロのように将棋も人間が勝てなくなるのは時間の問題です。しかしだからこそ人間らしい将棋を見せ堂々と戦わなければいけません。コンピュータ将棋が強くなったから人間同士の試合はつまらない、というのではなく人間が指す将棋は面白いと言われるようにしなければならないのです。長嶋の天覧ホームラン、江夏の21球、中村のフリーキックなど、スポーツには固有名詞がつく名場面がたくさんあります。将棋にも中原の5七銀など将棋ファンの記憶に残る名手があります。棋士が残せるのは棋譜だけです。棋譜だけでその棋士の名前が浮かぶようなものをトップ棋士が残していくことがこれからはより大事だと思うのです。(中略) 人間はいかなる状況にも対応できます。コンピュータ将棋から学ぶことでもっと強くなるでしょう。その上で人間の個性を見せることができます。それは他の分野でも同じでしょう。コンピュータがいくら進歩してもAIがいくら発達しても人間は臨機応変に対応しコンピュータと共存し発展していくでしょう。私はそれを信じています。」


これ、勝又さん、ハメ手を使った阿久津八段を非難しているとも受け取れるんですが(^^;
「堂々と戦わなければいけません」、と言ってるもんなあ

勝又さんは「人間はいかなる状況にも対応できます」、と、すごいことを言っていますが、まあ願望でしょう
人間に対応できないことがあるからこそ、プロ棋士はコンピュータに負けるわけですから・・・

10分間でこれだけ濃い密度でしゃべることができるんですね、感心しました
TVのNHK
視点・論点「将棋とコンピューター」
2016年2月4日(木)
午前4時20分~午前4時30分
午後1時50分~午後2時(再)
日本将棋連盟棋士6段、東京大学客員教授…勝又清和


明日、勝又六段がNHKで10分間、しゃべってくれるそうです
その内容が、「将棋とコンピューター」 ・・・これは注目しています
一般人向けに、何を言うんでしょうか? 
勝又六段って、本当に「教授」だったんですね、知りませんでした
Googleが開発したAlphaGoと、韓国のイ・セドル氏との対局、楽しみですね~
Google側は「自信がある」と言っている↓ 
http://nitro15.ldblog.jp/archives/46686378.html
そしてセドル氏側も「自信がある」と言っている↓
http://nitro15.ldblog.jp/archives/46698176.html

気になるのは、 Googleのほうは、セドル氏の実力を知った上で言っているということ
対して、セドル氏は3月にAlphaGoがどれぐらいの実力になるのか、知らないということ

いや~、ワクワクしますね

さて、一方の第1期電王戦は、どうなるのか 
なんか、今更ながら、ルールの「しょぼさ」がクローズアップされる展開に(^^;
パーソナルコンピュータ1台に制限、貸し出しあり、貸し出し後のプログラム改変不可・・・
真剣勝負のはずなのに、対戦相手の能力を制限するって、どういうこと?
事前に散々練習して、本番は、弱点を見つけられたかどうかの発表会ってどういうこと?

・・・いやいや、この逆風の中だからこそ、電王戦は見ものだと思いますよ
ドワンゴがどれだけ盛り上げられるのか、そこが見ものでしょう!
例によって、「煽りVアーティスト」たる、「佐藤映像」でどんなプロモーションビデオが出来上がっているのか、私はとても楽しみです
(2月9日に、記者発表会がありますね http://live.nicovideo.jp/watch/lv249430997 )

私はローカルな興行でも、けっこう好きだったりしますからね
大阪に居たときは、お客が10数人しかいない大盤解説会によく行ってましたから!

でも、PVで「それは、遙か彼方から届いた、アストロノーツからのメッセージ」とか言って、壮大な宇宙の映像が流れたら、失笑するかも(笑)
電王戦もがんばれ~ 山崎ファイト~