第26期銀河戦 本戦Hブロック 2回戦 藤井聡太四段 vs 上村 亘四段
対局日:2017年9月22日
解説:佐藤慎一五段
聞き手:真田彩子女流二段

藤井聡太の登場。どこまで勝ち上がってくれるか。
対局日の9月22までの今年度の成績は、藤井は32勝6敗。上村は5勝9敗。

解説のサトシン「藤井は時の人で、実力もトップのものがある。上村は研究家」

先手藤井で、横歩取りになった。勇気流という形から、早々に飛車角交換が行われ、乱戦模様に。
サトシン「もう本には書いていない」

藤井が準王手飛車の技をかけたが、2歩を叩き捨てたために、歩切れになってしまった。
長考に沈む藤井。
サトシン「これだけ一方的に持ち時間を使うのは、公式戦で初めてじゃないか」
藤井はもう考慮時間に入っているのに、上村はまだ持ち時間を11分残している。
サトシン「いやー、この持ち歩の枚数の差、▲0枚対△5枚ですか。先手が自信がないように見えるが、どうなんでしょうか」

おいおいおい、持ち歩の枚数、圧倒的に差がついてしまったぞ。もう大ピンチに見える。
ここから逆転ってあるのか? 藤井~ 頼む~ まだ2回戦でコケないで~。

しかし現実は非情。サトシン「これは緊急事態」「かなり後手優勢」
そして、藤井の勝負手も、的確に上村は対処していった。プロならもう逃さないというくらいに差がついてるのがわかる。

88手、藤井が頭を下げた。藤井、投了。ぐあ、だめだー。
サトシン「上村の研究が当たった。藤井は終始歩切れが痛かった。準王手飛車をかけたのがどうだったか」

もう、ずいぶん最初のほうまで、35手目のところまで、勝負所がさかのぼって感想戦が行われていた。
藤井「本譜は一番ひどい順に行ってしまった。お話にならなかった」

・・・藤井聡太、負けちゃった。まあ負けるのは仕方ないんだけど、内容が悪かった。
見所っていうのがあんまりない将棋になってしまったのが非常に残念だ。藤井を観たくて囲碁将棋チャンネルに加入しているのにorz ああああー。歩切れがひどく、藤井の自爆という内容。オーマイガッ。
2017.11.20 昨日のNHK杯
山崎の9一の馬が、▲7三馬~▲7四馬と活用できたのが一番の勝負所だったのか。
阪田大吉さんのブログを見てよくわかった(^^;
馬が竜に当たってしまうのを許したのは羽生の見落としだろうか?
羽生は竜を逃がすだけの一手を強要され、大損していた。
観直すと稲葉は「ちょっと(羽生にとって)いやな(展開)・・・」と言っていた。ちゃんと観てないとだめだな。

しかし・・・ ソフトが評価値から作る、この形勢推移グラフというやつ、容赦なくて、私にとっては感想が書きにくい。
実はそれが私がブログで感想を書かなくなってる原因の一つでもある。
的外れなことを書くと、すぐにボロが出てしまうんだよね。

タニーも著書の「中学生棋士」の中で評価値のことを「解説者泣かせである」と書いている。
そうは言っても、解説者のプロ棋士の先生におかれましては、どんどん思った形勢判断を言っていただきたい。
解説が間違ってても、それはもう仕方ない。
解説者がソフトの評価値に「忖度」して形勢を言わないことを繰り返してると、そのうちNHK杯でもソフトの評価値が出てくるようになるかもしれない。NHK杯が、評価値をずーっと観てるだけの番組になったらどうしよう・・・。
山崎隆之 八段vs羽生善治 棋聖 NHK杯 2回戦
解説 稲葉陽 八段

久しぶりのブログ更新になる。注目の一局なので、書き留めることにした次第。
楽しみにしていた羽生の登場だ。羽生は一冠になったとはいえ、竜王戦では挑戦者になって戦っている。
2人のこれまでの対戦成績が、山崎3勝、羽生18勝で羽生が圧倒的にリードとのこと。

先手山崎で、相掛かりの力戦。山崎が考慮を積み重ね、中盤の真っ最中で、もう残りが▲0回vs△7回となった。
だから山崎が苦戦かな?と思って観ていた。

そんな中、山崎流の妙手が出た。戦いの最中、▲1六歩とじっと端歩を突いて、次の▲1七桂を見せた手。
2手一組の手なのだが、そのヒマがあるとの山崎の判断。これが素晴らしかった。これで流れがガラッと変わった。
(端に桂が跳ねる手というのが山崎将棋にはよく出てくる印象がある。)
しかしそれぐらいは、羽生ならば乗り越えると思って私は観ていたのだが。

羽生は淡々と指し進めていき、終盤。山崎の隅の馬が働いてきて、羽生は忙しい。
羽生が飛車を成り込んでも、合駒があるので大した威力は見込めない、と解説の稲葉。
羽生の手は、なんだか、やりたいことが明確にならず中途半端。 結果、羽生が87手で投了! ぐあああー。

この一局、山崎の▲1六歩~▲1七桂はすごく良かった。
かたや、羽生の手に感動した手がなかった。凡手を積み重ねて負けてしまった羽生、なんでだー。
「さすが、羽生!羽生だから指せる一手!」とか「やはり、羽生は流れを読み切っている!」という風に私は楽しみたかったのに・・・orz

感想戦で稲葉に「羽生側に、この手はなかったか」と指摘されて、「あ、そんないい手が」と羽生も山崎も、うなずいていた。
うーーーん、稲葉に手の見え方で負けてる羽生を私は観たくない(^^;

羽生が衰えだしているのか。それも素人目にも分かる度合いで。そう思わざるをえない内容だった。ちょっとショックだ・・・。