「将棋めし」のTV版を観終わった。
といっても、この番組、愛知県では深夜3時頃放送で、それがなぜか録画できたりできなかったり。
で、全8回のうち5回しか観れなかった。

私の感想は、面白かった。最初は「何を食おうが、関係ないだろ」と思っていた私だったが、それが変わっていった。
回を追うごとに、ストーリーというか、雰囲気にも引き込まれていった。
まあストーリーなどないに等しいんだけど、それもまた良かった。

基本的には、対局でピンチになるが、「ごはん」を何にするかに迷い、そしてその「ごはん」が勝負に影響を与えて逆転勝利・・・というもの。でも負ける回もあって、バランスが良かった。

私は誤解していたのだが、これはストーリーをメインに楽しむ番組ではなかった。
この番組は、シュールなギャグドラマだった。(シュールとは、理屈・理論では説明が難しいの意味)
何を食べるか?ということが勝敗に重大に関わるという、ギャグだったのだ。
それが理解できてからは、笑えて、楽しく観ることができた。
だって、本当はごはんと将棋の内容は、ほぼ関係ないもん(笑)  なべ焼きうどんだろうが、うなぎだろうが、ごはんで勝てれば苦労はない。
初回の主人公「対局のとき、慌てていつもカレーを頼んでしまう・・・。今日は違うのにするぞ!」
で、悩んだ結果、カレーを選んでいる。面白い(笑)

この番組で良かったのは、キャスト。これの勝利とも言える。主人公の女性棋士の役の人、かわいくてハマり役だった。
脇を固めた男性棋士たちも、若くてかっこよかった。
そして私が注目してたのは、指すときの手つきだが、これもまずまず。指し方を決しておざなりにしていないのがいい。
将棋の駒がビシビシを指されるたびに、気持ちがよかった。

将棋でどんなごはんを食べるか、それだけで30分番組を8回も作った関係者様に、敬意を表したい。面白かったです。ありがとう。
稲葉陽 八段 vs 藤井聡太 四段 NHK杯 3回戦
解説 谷川浩司 九段

注目の藤井四段の登場。TV棋戦では、銀河戦は負けたので、残るはNHK杯。
解説のタニー「稲葉は居飛車党の攻め将棋。踏み込みがいい。
藤井も居飛車党だが受けも苦にしないバランスのいい将棋」

先手稲葉で、相掛かりになった。ただし、藤井が△7四歩と突いた手があり、その歩が十字飛車で取られてしまう展開。
稲葉だけ持ち歩が2歩になった。
タニー「最新流行の形」
稲葉は▲6八玉と上がっていたのだが、そこからなんと ▲5八玉~▲4八玉~▲3九玉と、美濃に囲ってしまう。
稲葉は飛車の動きでも手損しているのに、玉も手損。しかし、この駒組みで、稲葉が作戦勝ちになったのではないか。
後手の藤井のほうから、その間に大した手がなかった。

タニー「後手に苦労が多い」という話がずっと続く。
なんか編集されてるから、長手数になったんだろうなー、だから逆転もありうると思いながら観ていたわけだが(笑)
稲葉に選択肢があるという展開がずっと続く。自陣に金銀角を打ちまくって、どうにか受けてる藤井。

そろそろ終盤も煮詰まってきた。タニー「これは稲葉は、『逃さない』と思っているはず」
藤井のほうも懸命にがんばっているのが伝わってくるのだが、いかんせん、形勢の差が縮まらない。
次第に追いつめられる藤井。あー、やめてー、藤井に勝たせて~(^^;

タニー「これは時間があれば簡単に勝てる」と言うまでに差が開いた。
藤井、最後のお願いとばかりに王手で迫ったが、そこまでで力尽きた。169手、稲葉の勝ち。

タニー「全般的に稲葉がずっと押していて、稲葉が苦しくなった局面はなかったんですけども、それでも藤井が怪しげな手を連発して、負けたんですけども藤井のすごさを改めて感じた気がします」

藤井四段、取られる桂のタダ捨てジャンプとか、魅せた手はあったんだけど、やっぱり負けるとガクッとなる。
序盤の相掛かりで▲2四歩を後回しにする作戦、優秀だなあ。
これ、敗因は十字飛車で横歩を取られたところまでさかのぼるんじゃないか。
なんだか、先手だけ2歩を持つって、差がついてるように思えてしまう。

ああー、藤井四段が負けた。ガックリ。
2017.12.08 AlphaZeroの衝撃
Googleが開発したAlphaZero、チェスと囲碁、そして将棋もついでにトップに立っちゃいました~。
学習開始から数時間で従来のAIを超えました~。・・・って、どうなっとんねん!

羽生が永世7冠のインタビューで「私は将棋の本質をまだまだ分かっていない」と言っていたが、そのとおりなんだと感じる。
ボードゲームでは圧倒的に差がついてしまった人間とAI。
人間とAIと比較してしまう自分、いい加減、どうにかならないか。
🎵Forever Habu Forever Dream~