今、BS12で放送されている「ふたりっ子」の再放送。
そこで注目の戦いがあり、盤面全体が映し出された。それを書き出してみる。

ストーリーは、香子(18歳)が奨励会の試験を受けるために、師匠を探すというもの。
そこで色々な実在のプロ棋士が友情出演した。タニー、神吉、内藤。タニーはセリフ棒読み(笑) 

香子「弟子にしてください。あたしの名前は野田香子」
タニー「あなたは、おいくつですか?」
香子「18です」
タニー「18ならもうプロの四段になっている人がたくさんいますからね。もう遅いですよ」

内藤は少しだが「王将」を歌ってくれた。めっちゃうまいと、すぐ分かるレベル。

香子は米原という永世名人に、試験してもらえることになる。そして米原との対局が始まったが、わずか21手の時点で、米原から対局の中止を言い渡される。

その21手までの盤面が、これ↓ 先手が香子。



米原「はい、そこまで」
香子「永世名人、投了か?」
米原「今、私がここで見たものは将棋やありません。将棋というものは品格と威厳を持ったものです。あんたのように王を取るために、ただ駒を動かせば良いというものやない。それは町場の賭け将棋。プロの将棋とは身心を清らかに俗世を逃れたところに存在するもの。この盤の上は崇高な神の住むところ。それをあんたは汚しておる。どこで覚えたのか、あなたの将棋は卑しい。棋風が汚らわしい。奨励会はあきらめなさい。どんなに強くともプロ棋士になれる資質やありません」

もう、香子ちゃん、ボロクソに言われたのであった(笑)

香子の棋力は、通天閣の将棋センターで四段(三段だったかも)という設定。
たしかに、この序盤はかなり無茶がある。急戦なのか持久戦なのか、▲7八金と▲6六銀の働きが悪い。角も働きそうにない。
ソフトの判定では、激指15も水匠3も、マイナス360点ほどで後手有利と判断。

さて、ふたりっ子、とても面白いのだが、疑問がある。
香子は10歳のときから通天閣の将棋センターに通っている。
そして18歳のときに、奨励会三段と2枚落ち(もちろん香子が下手)で指してボロ負け。そこで「プロになりたい」と決意する。
プロ入りの話が18歳まで何もなかったのは不自然だ。そして香子はプロの制度のことを、何も知らない。不自然だ。
さらに何より、香子の住む世界には、「女流棋士」というものが存在しないようなのだ。
女流の話は全く出てこない。
・・・と思ったら、次の第22話で女流の話が出てきました。銀じい「あの子は女流の世界には収まりきらんのです」

色々書いたが、将棋フィクションの最高峰、ふたりっ子、すごく面白い。25年前のドラマなのに、ワクワクさせられる。これからも楽しみだ。
今期から導入されたNHK杯でのAIによる評価値。(先手・後手の勝率表示)

女流代表決定戦から数えて、今日で5局目の放送だった。
今日はしっかり観た。で、評価値が出ている事への私の感想。

「プロの指し手を、マイナス方式で観てしまう」。
AIの評価値は、最善手を指したときには、びくともしない。動かない。しかし、次善手や疑問手・悪手を指したときは動く。
だから、必然的に、プロの指し手をマイナス方式で観てしまうのだ。

今までは、私はNHK杯や銀河戦をプラス方式で観ていた。そりゃ、人間どうしだから疑問手もあるけど、良い手を称賛していきたい、と思って観ていた。でもAIの評価値はそれを許さない。

そして、「私が予想していた以上に、評価値がすごく気になる」。
序盤のちょっとした評価値の動きも気になる。盤面以上に、評価値の動きを観ている番組となってしまった。

去年6月の棋聖戦、▲藤井聡太vs△渡辺明の、渡辺の16連続王手のとき、私はネットで観ていた。AbemaTVだった。
そのときも、渡辺が王手しているとき、ずーっと評価値は99%藤井勝勢と出ていた。だから藤井が正確に指して勝っても、私は何の感動もなかった。
詰むや詰まざるや?どっちだ?の感動が、もう、ないんだ。

つい最近、昔のNHK杯やら女流王将戦を観直したら、ものすごく面白かった。とりわけ早指しの棋戦には、私には評価値は不要だ。

NHK杯や銀河戦でのAI導入に、賛成の視聴者が多ければ、今後も評価値が出続けるだろう。(銀河戦に至っては、候補手も出ている) 私には寂しい時代になってしまった。
朝の一番軽いときに量ったら、64.0㎏だった。
先月も同じ体重だったから、まずまず変わらずキープしている。

スナック菓子が好きで、たまに食べるのだが、そうするともう、効果テキメンで、一気に体重が増えてしまう。
一時は65.9㎏まで増えて、やばかった。
「ポテチのりしお」「雪の宿」「ぱりんこ」が好きなんだけど、もうあきらめるしかないか。

7月の健康診断のときに62.8㎏(BMI標準値)を出したいが、そんなことができるのか・・・?

ただ、そろそろ暖かくなってきて、冷凍ゼリーを食べ始めている。冷凍ゼリーに期待だ。
読む将棋 2021 文春将棋
2021年4月9日第1刷発行 800円+税
評価 S コンセプト<将棋界の今を一流記者たちが取材>

この本は、父が買ってきた。そして「こんな本があるで」と、薦めてきた。
私はもう将棋から離れようかと思っていたので、「そんなん、私のために勝手に買ってくるなよ」と思った。
でも、読んだら、面白かった。何より、ボリュームがものすごいんだ、この本。
小さい字でビッシリと文字数がとにかく多く、内容が詰まっている。
ここが注意点でもあり、小さい字が見づらい人はKindle形式で買ったほうがいい。

さて、私はまだ半分くらいしか読めてない。でももうレビューしちゃう。この本は鮮度があるから、レビューが早いほうがいいと思った。
(と言っても、もう発売から一か月経ってるようだが)
記事を書いているのは、文藝春秋をはじめとする記者たちだ。みんな、めっちゃ取材と文章がうまいんだ。
さすが、最強の記者たちだ。これが一流の仕事なんだ、と感心しきり。
図面を使わずに将棋界の魅力を伝えるという、こだわりが徹底されている。

具体的な記事では、行方八段、山崎八段のが、特に面白かった。
ナメちゃん、ブルーハーツが好きだったか(笑) 山崎のA級での活躍は?楽しみだ。

この本、迷ってる人は買ったほうがいい。このボリュームと質で800円+税という安さを実現しているのは驚異的。観る将は特に買いだ。

追記・文春オンラインでの記事をまとめたものが載っているとのこと。私は文春オンラインの記事は長くて読まないことが多いので、こういうふうに本として出してくれると助かります。
阿川佐知子の この棋士に会いたい
文春ムック 1200円+税 2021年4月初版
評価 B  コンセプト<阿川さんが棋士10人にインタビュー>

私は最近、どうにも将棋に興味が薄れてきてしまっており、もう将棋に熱くなれないでいる。
なにせ、NHK杯も銀河戦も観てないのだから。
そんな折り、また父が将棋本を買ってきた。それがこの本だ。

この本は週刊文春で今までに掲載されたものを、まとめたもの。
最近のインタビューでは2020年のものがあるが、昔のものでは1997年までさかのぼってしまっている。(タニーが永世名人を獲ったときのインタビュー)

でも、どれも楽しく読めた。阿川さんは将棋のド素人だが、それが逆にプラスに働いていると感じた。
棋士たちは、インタビューに、みんな機嫌よく応じている。

内容は私にはほぼ知っている話が多かったが、それでも安定して面白かった。
評価はBとしたが、読みやすく、今のブルーな私にも全部読めたということはすごいことだ。
昨日BSで放送された、「ふたりっ子」の第1話~第6話。第4話まで観た。
やっぱり面白いわ~。マナカナが超かわいい。そして脚本が楽しい。
ずっと少女編が続いたら良かったのに(^^;
かなり早い段階で、少女編が終わってしまったように記憶している。
マナカナが出てこなくなっても観るかどうか、考え中。なにせ全150話あるとのことで、気が遠くなる・・・。
色んなプロ棋士が友情出演してくれたように思うので、それは見どころなのだが。
朝ドラとしては1996年の放送ということで、もう25年も前になるんだなあ。

ちなみに私は「ふたりっ子」の総集編のDVDは持ってる。主題歌のNatural と、夫婦みちのCDも持ってる。
Natural も大好きだし、夫婦みちは演歌だけあって、全く古くなってない。