2021.07.29
NHK朝ドラ「ふたりっ子」より 雨宮vs香子
BS12トゥエルビで、再放送されている「ふたりっ子」。
第89話。三段リーグ最終戦。雨宮と香子が四段昇段を賭けて戦った一局。
一番盛り上がる場面だった。それを図面を上げておきたい。
先手が雨宮。雨宮は年齢制限の31才(昔の規定)という設定。
雨宮は銀じいに鍛えてもらった。
後手が森山香子。香子は師匠の米原に鍛えてもらった。元々は銀じいが香子の師匠だった。
局面は終盤。
今、雨宮が▲8六飛と持ち駒の飛車を打って、詰めろをかけたところ。

大勢のギャラリーが、別室でモニター越しに、この局面を見て考えている。
奨励会幹事「森山、(もうすぐ)投了やわ」
銀じいが目をつぶる。
米原「(森山香子には、もう手段が)ありませんな」
(ちょっとスペースを開けるので、後手の次の一手を考えてみてほしい。もちろん難しい手なんだけども)
ここで香子の△8一玉が指される。
奨励会幹事「△8一玉はないでしょう?最悪の場所に逃げましたな」
銀じいがハッと目を見開く。
米原「・・・ありましたな」
ナレーション「香子の一手、△8一玉は米原や銀じいでさえも想像もしなかった一手でした。追い詰められた香子が最も危険な場所に指した唯一の勝ち筋△8一玉。この絶妙の一手を境に形勢は一気に香子に傾きました。香子が二人の師匠(米原と銀じい)を超えた瞬間でした」
解説・△8一玉の意味は、▲8三飛成なら△8二歩。▲8三銀成なら△8五歩で後手は受かっている。
△8一玉でなく△7一玉は、▲8二角以下、即詰みに打ち取られてしまうのでダメ。
その意味で△8一玉に対し▲8二角も考えられる。これは▲9一角成△同玉▲9三香以下の詰めろ。しかし△8一玉▲8二角△7五馬がある。△7五馬は9三に利いていて、受けに利いている。そして次に△3九馬と突っ込んでの詰めろ逃れの詰めろになっているので、やはり後手の勝勢。
追記・正解手の△8一玉のところ、△8四歩ではどうなのか、という話。歩を突き捨てる手筋で、後手玉は受かってないか、という考え方。やねうら王によると、△8四歩に▲同金は△8五歩で後手が逆転に成功する。△8四歩に▲同飛は△8二歩▲5七角で先手が受けに回れば、2000点ほど先手有利ということだ。
しかし、△8四歩にはもっと明解な先手の勝ち筋がある。それは△8四歩に▲6一と。これは金取りなので、放置すれば後手玉は詰む。なので、▲6一とには△同金か△同玉しかない。△6一同金は▲8四金から詰めろで迫っていけば一手一手で後手玉は寄る。△6一同玉は▲8四飛と走り、これがまた詰めろで、一手一手で後手玉は寄る。▲6一ととは、恐るべき鬼手があったものだ。
図では、△8四歩では後手が負ける。△8一玉が唯一の後手の勝ち筋だったのだ。
第89話。三段リーグ最終戦。雨宮と香子が四段昇段を賭けて戦った一局。
一番盛り上がる場面だった。それを図面を上げておきたい。
先手が雨宮。雨宮は年齢制限の31才(昔の規定)という設定。
雨宮は銀じいに鍛えてもらった。
後手が森山香子。香子は師匠の米原に鍛えてもらった。元々は銀じいが香子の師匠だった。
局面は終盤。
今、雨宮が▲8六飛と持ち駒の飛車を打って、詰めろをかけたところ。

大勢のギャラリーが、別室でモニター越しに、この局面を見て考えている。
奨励会幹事「森山、(もうすぐ)投了やわ」
銀じいが目をつぶる。
米原「(森山香子には、もう手段が)ありませんな」
(ちょっとスペースを開けるので、後手の次の一手を考えてみてほしい。もちろん難しい手なんだけども)
ここで香子の△8一玉が指される。
奨励会幹事「△8一玉はないでしょう?最悪の場所に逃げましたな」
銀じいがハッと目を見開く。
米原「・・・ありましたな」
ナレーション「香子の一手、△8一玉は米原や銀じいでさえも想像もしなかった一手でした。追い詰められた香子が最も危険な場所に指した唯一の勝ち筋△8一玉。この絶妙の一手を境に形勢は一気に香子に傾きました。香子が二人の師匠(米原と銀じい)を超えた瞬間でした」
解説・△8一玉の意味は、▲8三飛成なら△8二歩。▲8三銀成なら△8五歩で後手は受かっている。
△8一玉でなく△7一玉は、▲8二角以下、即詰みに打ち取られてしまうのでダメ。
その意味で△8一玉に対し▲8二角も考えられる。これは▲9一角成△同玉▲9三香以下の詰めろ。しかし△8一玉▲8二角△7五馬がある。△7五馬は9三に利いていて、受けに利いている。そして次に△3九馬と突っ込んでの詰めろ逃れの詰めろになっているので、やはり後手の勝勢。
追記・正解手の△8一玉のところ、△8四歩ではどうなのか、という話。歩を突き捨てる手筋で、後手玉は受かってないか、という考え方。やねうら王によると、△8四歩に▲同金は△8五歩で後手が逆転に成功する。△8四歩に▲同飛は△8二歩▲5七角で先手が受けに回れば、2000点ほど先手有利ということだ。
しかし、△8四歩にはもっと明解な先手の勝ち筋がある。それは△8四歩に▲6一と。これは金取りなので、放置すれば後手玉は詰む。なので、▲6一とには△同金か△同玉しかない。△6一同金は▲8四金から詰めろで迫っていけば一手一手で後手玉は寄る。△6一同玉は▲8四飛と走り、これがまた詰めろで、一手一手で後手玉は寄る。▲6一ととは、恐るべき鬼手があったものだ。
図では、△8四歩では後手が負ける。△8一玉が唯一の後手の勝ち筋だったのだ。
2021.07.05
冷凍ゼリーでダイエット 12か月目 健康診断
一年前、73.1㎏だった体重。今日は年に一回の健康診断の日だった。
その結果は・・・61.6㎏~! ドンドンドンパフパフパフ。11.5㎏の減量に成功。
腹囲も11.5cm、細くなってた。やった~。保健師さんから「去年とだいぶ違うね?」と訊かれ、私は「ダイエットしました」と答えておいた。
今回でもって、この企画は終わろうかと思ってる。もうそんなに変化はないだろうと思うので。
これ以上、やせようと思わないので。BMIでも私の標準値の62.8㎏を下回ったし。
結局、一番大事なのは、食べても大丈夫な食品を見つけること。これを食べてれば、他の高カロリーなものは我慢できる、そういう食べ物を見つけること。そう思う。以上!
その結果は・・・61.6㎏~! ドンドンドンパフパフパフ。11.5㎏の減量に成功。
腹囲も11.5cm、細くなってた。やった~。保健師さんから「去年とだいぶ違うね?」と訊かれ、私は「ダイエットしました」と答えておいた。
今回でもって、この企画は終わろうかと思ってる。もうそんなに変化はないだろうと思うので。
これ以上、やせようと思わないので。BMIでも私の標準値の62.8㎏を下回ったし。
結局、一番大事なのは、食べても大丈夫な食品を見つけること。これを食べてれば、他の高カロリーなものは我慢できる、そういう食べ物を見つけること。そう思う。以上!
2021.07.01
奇襲戦法の評価値をソフトで調べてみる ~駒落ち~
今回は駒落ちを調べる。奇襲はどこへやらだ(^^;
一通りの駒落ちを調べた。そして、おまけとして特殊な駒落ちも調べた。
めんどうだったので、水匠3改のみで調査した。
右に書いてある数字が、どれだけ下手にとって有利かというもの。水匠3改が各10分考慮で出した数値。
十枚落ち・・・・6650
八枚落ち・・・・5348
六枚落ち・・・・3543
四枚落ち・・・・2731
二枚落ち・・・・2250
飛車香落ち・・・・991
飛車落ち・・・・・911
角落ち・・・・・・801
香落ち・・・・・・170
以下、特殊な駒落ち
トンボ(玉、歩、飛車、角のみ残した八枚落ち)・・・4666
金の二枚落ち(金が二枚ともない)・・・・・・・・・1632
銀の二枚落ち(銀が二枚ともない)・・・・・・・・・1146
左金落ち(4一の金がない)・・・・・・・・・・・・・773
右金落ち(6一の金がない)・・・・・・・・・・・・・647
左銀落ち(4一の銀がない)・・・・・・・・・・・・・590
右銀落ち(6一の銀がない)・・・・・・・・・・・・・584
桂の二枚落ち(桂が二枚ともない)・・・・・・・・・・543
左桂落ち(2一の桂がない)・・・・・・・・・・・・・255
右桂落ち(8一の桂がない)・・・・・・・・・・・・・241
右香落ち(9一の香がない)・・・・・・・・・・・・・117
<まとめと私の意見>
将棋の駒落ちは、面白くないと言われる。平手とはゲーム性が変わってしまうからだ。囲碁の置き石のようにはいかないのだ。
しかし、なんとか面白くする努力はすべきだと思う。十枚落ちの次は九枚落ち(玉と歩と金一枚)が順序だと私は思うし、八枚落ちの次は七枚落ち(玉と歩と金二枚と銀一枚)が順序だと思う。
そして、数値を見れば分かるが、二枚落ちと飛車香落ちの間の差が大きすぎる。ここに壁があり、多くのプレーヤーが挫折する。
角落ちと香落ちの間の差も開きすぎている。
それを解決するのが、金落ちや銀落ちだ。金二枚で約1600点差がつくから、普通の二枚落ちの次はこれをやればいい。金という守備力がないのを、上手がどうカバーするか。その次の銀二枚落ちで約1100点差あるが、これも面白そうだ。
数値では金一枚で約700点強、銀一枚で約600点弱、差が開いている。
これで、角落ちと香落ちの開きが埋められる。つまり、角落ちを卒業した人は金一枚落ちに進むのが理にかなっている。金一枚落ちで勝てるようになれば銀一枚落ちだ。左右どちらの金や銀を落とすか、上手が決めればいい。そこがまず戦略の始まりだ。桂落ちは面白くなさそうなので、銀一枚落ちの次にはようやく従来の香落ちでいいだろう。
とにかく、駒落ちは上手側が面白く指せるように工夫が必要だ。駒落ちはやるべきだと唱える人が多いが、いざ自分が指導できる棋力になったときに上手を持ってあげる、という人は少ない。その原因の一つは、大駒がない駒落ちの上手がつまらないからだ。
大駒がある金落ち、銀落ちを採用すれば、このつまらなさは解消できる。上手に大駒があることで、戦法という概念があり、上手も下手も平手感覚で指せるのだ。
最近できた「トンボ」という駒落ちは、良い例だ。色々な駒落ちが広まれば、楽しくなると思う。
一通りの駒落ちを調べた。そして、おまけとして特殊な駒落ちも調べた。
めんどうだったので、水匠3改のみで調査した。
右に書いてある数字が、どれだけ下手にとって有利かというもの。水匠3改が各10分考慮で出した数値。
十枚落ち・・・・6650
八枚落ち・・・・5348
六枚落ち・・・・3543
四枚落ち・・・・2731
二枚落ち・・・・2250
飛車香落ち・・・・991
飛車落ち・・・・・911
角落ち・・・・・・801
香落ち・・・・・・170
以下、特殊な駒落ち
トンボ(玉、歩、飛車、角のみ残した八枚落ち)・・・4666
金の二枚落ち(金が二枚ともない)・・・・・・・・・1632
銀の二枚落ち(銀が二枚ともない)・・・・・・・・・1146
左金落ち(4一の金がない)・・・・・・・・・・・・・773
右金落ち(6一の金がない)・・・・・・・・・・・・・647
左銀落ち(4一の銀がない)・・・・・・・・・・・・・590
右銀落ち(6一の銀がない)・・・・・・・・・・・・・584
桂の二枚落ち(桂が二枚ともない)・・・・・・・・・・543
左桂落ち(2一の桂がない)・・・・・・・・・・・・・255
右桂落ち(8一の桂がない)・・・・・・・・・・・・・241
右香落ち(9一の香がない)・・・・・・・・・・・・・117
<まとめと私の意見>
将棋の駒落ちは、面白くないと言われる。平手とはゲーム性が変わってしまうからだ。囲碁の置き石のようにはいかないのだ。
しかし、なんとか面白くする努力はすべきだと思う。十枚落ちの次は九枚落ち(玉と歩と金一枚)が順序だと私は思うし、八枚落ちの次は七枚落ち(玉と歩と金二枚と銀一枚)が順序だと思う。
そして、数値を見れば分かるが、二枚落ちと飛車香落ちの間の差が大きすぎる。ここに壁があり、多くのプレーヤーが挫折する。
角落ちと香落ちの間の差も開きすぎている。
それを解決するのが、金落ちや銀落ちだ。金二枚で約1600点差がつくから、普通の二枚落ちの次はこれをやればいい。金という守備力がないのを、上手がどうカバーするか。その次の銀二枚落ちで約1100点差あるが、これも面白そうだ。
数値では金一枚で約700点強、銀一枚で約600点弱、差が開いている。
これで、角落ちと香落ちの開きが埋められる。つまり、角落ちを卒業した人は金一枚落ちに進むのが理にかなっている。金一枚落ちで勝てるようになれば銀一枚落ちだ。左右どちらの金や銀を落とすか、上手が決めればいい。そこがまず戦略の始まりだ。桂落ちは面白くなさそうなので、銀一枚落ちの次にはようやく従来の香落ちでいいだろう。
とにかく、駒落ちは上手側が面白く指せるように工夫が必要だ。駒落ちはやるべきだと唱える人が多いが、いざ自分が指導できる棋力になったときに上手を持ってあげる、という人は少ない。その原因の一つは、大駒がない駒落ちの上手がつまらないからだ。
大駒がある金落ち、銀落ちを採用すれば、このつまらなさは解消できる。上手に大駒があることで、戦法という概念があり、上手も下手も平手感覚で指せるのだ。
最近できた「トンボ」という駒落ちは、良い例だ。色々な駒落ちが広まれば、楽しくなると思う。
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