第17期 銀河戦
本戦Gブロック 最終戦
羽生善治名人 vs 谷川浩司九段
対局日:2009年5月15日
解説:木村一基八段
聞き手:山田久美女流三段
記録:伊藤明日香女流初段

20年度の成績は、谷川18勝17敗 羽生44勝21敗 2人の対戦成績は羽生の96-62
やっぱり、この2人の対戦数の多さは例外中の例外だね(^^;

解説の木村「谷川は軽快な棋風で、終盤のするどい寄せは光速の寄せと言われる
 羽生はどの部分も強いが、終盤のドロドロした内容をしっかり一手勝ちするのはさすが」

先手谷川で居飛車、後手の羽生は4手目△3三角戦法で四間に振った
角交換から、谷川が▲7七角の自陣角を打ち、後手の桂頭を狙ったのだが、
羽生の実に巧妙な受けで、角の打ち損になってしまった
このあたりの羽生の受けは、本当に見事だ 自分には全く真似できないだろう
木村は丁寧に解説してくれた 変化が多くて自分はひとつ疑問が残ったが、
高度な応酬なのでまあしかたがない

羽生も自陣角を打ち、谷川の攻撃陣を完全に押さえ込んでしまった
谷川は普段は相手より持ち時間を多く残して戦うことが多いが、
谷川残り4回、羽生7回と差がついた 木村「ちょっと谷川が困っちゃった」

しかし、さすがは谷川、歩を突き出して、馬を作る筋を見せた
木村「これは最善の勝負手でしょう」 谷川、一気に形勢を難しくした
ここで羽生の超高度な手がでる 「自陣の角をいったん浮いて攻めを見せ、
谷川の銀を上がらせてからまた角を引いてぶつける」という手だ
木村も全く気づいていなかった 木村「すごいテクニックが出ました」 
自分ならこんな手、一生に一度指せるかどうか まあムリだろう(^^;

ここから一直線の攻め合いになった
谷川が角を打ち、自陣に引き成るのかな、と思って見ていたら、なんと相手玉のほうに
突っ込んでいったではないか!これはもう詰むや詰まざるや、だ

谷川が巧妙な歩打ちで羽生陣に詰めろをかけた瞬間だった
出た、3手一組のスーパー絶妙手!!
△9六角成に、自分は思わず「おおおおお!!」と声を上げてしまった 
木村「これはすごい手が出ましたね」
聞き手の山田久美も「次の一手に出したいような手ですね」と2回も言った

木村は△8五桂と跳ぶ手を解説していて、△9六角成には全く気がついてなかった
終局後すぐに、谷川も「いや~、うっかりしてました そうか」
羽生、渾身の絶妙の寄せで、快勝!

いやいや、魅せたね!これが羽生なんだね 
木村も谷川も全く気づいていなかった手が指せる、△9六角成は「一番強いのはオレだ」という
羽生の言葉が聞こえてくるような一手だった

前期の銀河戦では、中原を相手に元気なく負けた羽生だっただけに、
自分は、羽生のこの銀河戦にかける意気込みを心配していたのだ
何しろ、収録時期が名人戦とモロにかぶってしまっているからね
でも、今期はやる気のようです!決勝トーナメントの羽生にも、好局の期待大です