今日は、2局見たので、2回目の更新

決勝トーナメント 1回戦 第3局
森内俊之九段 vs 小林裕士六段
対局日:2009年6月23日
解説:福崎文吾九段
聞き手:早水千紗女流二段
記録:渡辺弥生女流2級

8月8日の土曜に放送された一局
デカコバはBブロックの最多連勝者、森内はHブロックの最終勝ち残り者
20年度の成績は、デカコバ19勝11敗 森内26勝21敗 2人の対戦成績は森内の3-0

解説の福崎「デカコバは居飛車党の早見え早指しで攻めっ気が強い
 森内は押しも押されぬ18世永世名人、攻めと守りのバランスが取れている、序盤の研究が鉄壁」

先手デカコバで、森内の一手損角換わり
デカコバが棒銀に進め、森内は四間飛車にして受けるかっこうとなった

解説が福崎さん、聞き手が笑い上戸な早水さんということで、面白い場面が何度か見られた

福崎「小林さんは高野山(こうやさん)からやってきた、修行僧のようですね」

福崎「ここは色々考えられるところです、先の見通しが大事ですね
 パッと指して、後で後悔するのでは、話になりませんからね」
早水「(心底、感心したように)ふ~ん、見通しを立てて指すのが大事なんですね~」
福崎「いや、早水さんもそうでしょ?」
早水「ははは、そうですね~(笑)」
福崎さんは大したギャグを言ったわけでもないのだが、この場面、早水さんは一人で爆笑していた

福崎「後手が四間飛車になってくると、先手の▲6九金型が活きてくるわけです
 ▲7八金型より、▲6九金型のほうが横からの攻めに固いですからね」
(しかし、次の瞬間、デカコバは6九の金を▲7八金と上がった)
福崎「あら、僕の話を打ち消すように金が上がりましたね(^^;」
早水「ふははは」

早水「大局観を計るには、色々な尺度がありますよね」
福崎「体重計みたいなものがあればね、ポーンと乗って、ハーイとなれば楽なんですけどね」

さて、この将棋、ものすごい好局、大熱戦になった
森内が飛車を取りに角を打ち、デカコバは飛車を見捨てて攻め、デカコバが攻め切るか、
森内が受け切るかという展開

中盤以降、デカコバの好手がバンバン見られた
後手の馬の利きを消した▲4六歩、福崎「これは才能ですよお」
手が広いところで、じっと歩を突いて攻めた▲6五歩、福崎「ひらめきが見事と思います」
もう完全にデカコバのペースだ

しかし、森内はもうダメかと思われたところで、絶妙のタイミングで勝負手を放った
ここはどう考えても受けなきゃ、と思われた時点での攻めの手、△9五歩!
福崎「これは勝負師の手、すばらしい」

デカコバも好手で森内を追い詰める
考えにくい一段目の飛車打ちの▲5一飛には、福崎「これは妙手」
冷静に受けた▲6九金にも、福崎「これも妙手、絶妙の指し方、今日の小林さんはパーフェクトです」
とまで福崎に言わせたのだが!?

森内も△4三銀、と銀をそっぽに打つ、見たことのない受けを放ち、端から攻めてくる
福崎「両者ギリギリ、かなりの名局ですね」
そしてなんと、結果、森内の逆転勝ち!
自分は、「ええ~、これを勝っちゃうの??なぜ??」と、思わず声を上げてしまった
どう考えてもデカコバの会心の指し回しだったのに、これを逆転する力を持った棋士がいるのか!

もしこの一局を「ヒカルの碁」の緒方九段が観戦していたら、
「デカコバがこれほど妙手連発で事を運んだにもかかわらず、さらにその上をいった森内!
あの局面で繰り出された△9五歩・・・ それからの指し回し・・・
森内!何者だ!森内!」 こう言ったと思う 

マジで、この勝ち方はすごいわ
デカコバの会心譜の出来上がりだ、もうダメと思われた空気が流れていたのに、すげえぜ、森内!
佐藤康光の圧勝とは対照的な勝ち方だが、これも強烈に印象に残る一局だった
間違いなく、今期銀河戦屈指の名局だった