第17期 銀河戦
決勝トーナメント 1回戦 第6局
阿部 隆八段 vs 小倉久史七段
対局日: 2009年6月26日
解説:加藤一二三九段
聞き手:中村桃子女流1級
記録:渡辺弥生女流2級

阿部はFブロックの最終勝ち残り者、小倉はAブロックの最多勝ち抜き者
20年度の成績は、阿部21勝16敗 小倉18勝15敗 2人は初手合い

解説のヒフミン「阿部は居飛車党で何でも得意、勝負に辛く、とことんがんばるタイプ
 小倉は振り飛車党で、力強い骨太の棋風」

先手阿部で、▲居飛車の舟囲い急戦vs△三間飛車+美濃という、クラシックな形になった

定型とも言える形で解説しやすかったこともあるだろうが、ヒフミンは変化をしゃべりまくった
画面が大盤から離れて、もう実際の盤が映っているのにもかかわらず、
ヒフミン「こうやってこうなって、こうなります」 ヒフミンが映ってないので何言ってんだかわかんない(笑)

阿部が▲5七銀左から▲3五歩で急戦を仕掛け、戦いになった
その後の飛車角交換も定跡書でよくある形だ 最近は居vs振りの対抗形でも角交換の力戦が多い中、
こういうシステマチックなのはひさしぶりだ

一段落した後、阿部は2筋から手を作った あれ?これは2一の桂取りが受からない?
もう阿部、勝勢?ヒフミンも「小倉さん、どうするんですかね?」と言っている・・・
そこで出た、なんと振り飛車から端攻めの△9五歩!
これが絶妙手だった これで、後手からの9筋のと金作りが受からないではないか
ここの小倉の一連の端攻めは、ぜひ銀河戦の公式ページに行って、棋譜をみてほしいと思う
振り飛車の教科書を見ているかのような端攻めだった
ヒフミンも「あ、なるほどね、これ厳しいですね 阿部さん、重大な危機です」と感心しきりだった

阿部は桂と香を取ったが、小倉も桂と香を取った
阿部が敵玉と逆の桂香を取ったのに対し、小倉は敵玉側の桂香を取っている
もう差は歴然・・・ ヒフミン「いや、これは阿部さん容易じゃない、つらいと思いますよ」

阿部も玉を右に早逃げしてがんばったのだが、手数かせぎで打った桂を取られた後、
小倉にも玉の早逃げをされてしまった
ヒフミン「さすがの阿部さんもちょっと・・・ いやこれは困りましたね」
考慮時間も0回になり、落ちこんでいる阿部の姿が映し出された

が、しかし、ここから阿部はがんばった まだまだ玉が寄るまでは長いのだ
ヒフミン「なんだかあやしい気がしてきました 阿部さんの手に勢いが出てきたでしょ」
阿部は細かい歩の手筋で形勢を縮めていく 
さすがに渡辺に勝って出てきているだけあって、阿部は強い、
一時はボロ負けかと思われたが、これは大熱戦になってきた、と思っていたときだった

なんと、阿部が金をタダ取りされるところに打ってしまうという大ポカ!
後手の馬での単純な王手竜取りの筋をうっかりしたのだった
ヒフミン「大変なポカです あら~、阿部さん、せっかく今までがんばってきたのにね」
ああ~、せっかく形勢が混沌としてきた矢先だったのに~
まだまだこの後を見たかったorz 形勢が不利な時間が長すぎたか

局後の第一声、小倉「逆転してますね」だった
くう~、自分は阿部を応援していたのだが、一回戦負けか 無念!
三間飛車に対しての急戦は、やはり居飛車側が勝ちにくいのか、と思わされた
小倉の9筋からの端攻めが、とにかく印象に残った一局だった