さて、兄に「こんな将棋があるで」とどうぶつしょうぎを勧めたのだが、
兄はルールはすぐ理解し、とりあえず私と一局指したものの、すごい拒絶反応を示した
兄「遊び半分で将棋に入ってきてほしくない
 将棋は楽しいものじゃない
 ぬるい
 勝負事をちゃかしたらいけない
 ゆとり世代が生んだ産物
 もっと向かってきてほしかった 将棋で負けたっていいじゃない おじさんは悲しい」
 など

なんでそこまで拒否するのかな?と、疑問だったのだが、それはその後、分かることになった
その日の夜、私は寝付けなかったので、兄が持ってきていた名著「将棋の子」を読んでいた
(私はこの本を読むのは3回目だ)
そしたら、兄がなぜああ言ったのかが、ページが進むごとに理解できた
「将棋の子」の主人公、成田英二が人生を賭けたものは、こんな「ひよこ」や「ライオン」の絵が
描いてある「どうぶつしょうぎ」なんかじゃない!「将棋」なんだ!
夢破れた奨励会員全員が、火花を散らして戦ったのは、「きりん」や「ぞう」の絵が描いてある
「どうぶつしょうぎ」なんかじゃない!「将棋」なんだ!と兄は言いたかったのだった

兄は、もう一冊、「聖の青春」も読んでいたのだ
村山聖が、生涯を賭けて、命を燃やし尽くしたのは、「どうぶつしょうぎ」なんかじゃない!
「将棋」なんだ!と、兄は言いたかったのだった

「将棋の子」と「聖の青春」を読んで、20年ぶりに将棋に興味をもって指し始めた兄に
どうぶつしょうぎを勧めたのは、最悪のタイミングだったと言わざるを得ない
これから将棋という太平洋に挑まんとしている兄には、
どうぶつしょうぎは、幼児用のビニールプールに見えたに違いない
あ~、失敗した 
兄は、今「真剣師 小池重明」も読んでいるのだ
そんな兄にまたどうぶつしょうぎを勧めたら、「将棋は刺すか刺されるかなんだ!
どうぶつしょうぎはすっこんでろ!」と言うに違いない(^^;