第17期 銀河戦
決勝トーナメント 2回戦 第3局
森内俊之九段 vs 阿久津主税七段
対局日:2009年7月16日
解説:先崎 学八段
聞き手:熊倉紫野女流初段
記録:井道千尋女流初段

20年度の成績は、森内26勝21敗 阿久津35勝15敗 2人の対戦成績は阿久津の3-1
森内は小林裕士を破って、阿久津は行方を破ってのベスト8進出

解説の先崎「森内は安定感のある将棋、ここまできたのも順当
 阿久津は森内とは対照的なするどい攻め将棋
 今までのこの2人の対戦では阿久津がよく勝っているが、森内が阿久津に攻め切られている感じ」

聞き手の熊倉「阿久津さんは半年前に朝日杯で優勝しましたよね」
先崎「いちやくお金もちになりまして」
熊倉「はは(笑)」
先崎「森内さんは昔から老成していて、おっさんくさいと思っていたんですけど、
 最近、やっと年齢が追いついてきた」
熊倉「はは(笑)」

先手森内で、戦型は相矢倉調の力戦で、▲早囲いvs△急戦端攻めになった
阿久津が早くに△8五桂と跳ねて、端攻めを狙ったのが趣向だ

端攻めを見せられた森内も、3筋に歩を合わせて2筋での銀交換を狙い、攻めていった
先崎「これはのっぴきならない、今指した手を否定されて阿久津さんはアツくなってます」
熊倉「怒りとか出てくるんですか?」
ここの場面、熊倉さんのこのセリフはなんだか面白かった(^^;
さらに、変化順の検討などで、
熊倉「こうなったらもうサイコーですよね フフ(笑)」
なんだかよく笑う子で、熊倉さんは見ていて楽しい

さて、森内は3筋から攻めていったにも関わらず、▲8六歩と突いて後手の桂を取りにいったが、
結局これが敗因になってしまった 3筋の攻めと8筋の駒得、
これは両方同時には成立しなかったのだった

先崎「阿久津が良くなった とりあえず森内はまいった 阿久津ペースに飲み込まれた
 あ、これは馬を殺す落ち着いた手 なるほど非常にかしこい手
 まいったですね もとからまいってるんですけど」
と、先崎は阿久津が絶対優勢と言っていたのだが、その後に一転して
先崎「馬を引く手が甘かった これはもつれましたね 飛車を出た手がおかしかった」
と、形勢混沌と解説した

が、結局終わってみればそのまま何事も起こらず阿久津の安全勝ち、
あの形勢がもつれたと言っていたのは、何だったんだ(^^;

この将棋の総括を聞かれて、
先崎「暴れまわる阿久津流に森内が飲み込まれた」

相矢倉の魅力は、中終盤の手の広いせめぎ合いと思うが、本局はそうならなかった
阿久津の快勝譜、森内にしては不出来な将棋だった
見ていて驚くようなところがなく、やや残念な一局だった
森内は前局の小林裕士との一局では、すごい勝ち方だったから、特にそう思えてしまった

局後のインタビューで
阿久津「普段あまり指さない矢倉だったが、自分らしい積極的な将棋がうまく指せた」とコメント
準決勝の相手は、ダークホースの北島だ