第18期 銀河戦
本戦Aブロック 2回戦
児玉孝一七段 vs 櫛田陽一六段
対局日: 2009年9月11日
解説:飯野健二七段
聞き手:藤田 綾女流初段
記録:渡辺弥生女流2級

20年度の成績は、クッシー10勝11敗 児玉5勝17敗 2人は初手合い

解説の飯野「クッシーは早指しが得意、四間飛車一辺倒、実戦で鍛えた将棋
 児玉はカニカニ銀の使い手、居飛車党の攻め将棋」

先手クッシーで、予想どうり四間飛車で美濃囲いだ 
後手の児玉は舟囲いのナナメ棒銀から、もう1枚の銀も攻めに繰り出し、
2枚の銀で押さえ込みを計るといった構図になった
さすがは児玉、カニカニ銀の使い手、対四間飛車用カニカニ銀といったところだ

クッシーの対応が見ものだったが、わざと児玉の銀を1枚5段目に出させ、
その瞬間▲6五歩とポンと突いて、角交換で戦いになった

中盤、クッシーがさばくこうとするが、児玉は巧みの銀2枚を繰り替え、そうはさせない
細かい手筋で押したり引いたりの見ごたえがある応酬が続いた
形勢はどっちがいいのかわからない
振り飛車側は手がなくなったら終わりだし、居飛車側はとにかく玉が薄い
どっちをもっても指しこなすのは大変だ
自分はこういう急戦調で押さえ込む将棋が好きなんで、見ていて楽しかった

勝敗を分けたのは、児玉が8筋に歩を垂らした手だった
その瞬間、クッシーに手順に桂を跳ねだされた
局後、児玉「桂跳ねが見えてなくてガクッときた」

最後は銀捨ての特攻をされて、児玉陣は一気に崩壊、突然の投了となった
番組開始から59分、お互い早指ししていたということもあり、かなり早い終局となった

この銀捨ての手は、飯野が少し前に指摘していて、前の段階では
飯野「そんなバカな手を指すから私は勝てないんですよね」と言っていたが、
いざクッシーが指して決め手になると、
飯野「まんざら私も根拠のないことを言っていたわけじゃない(笑)」
と言い直し、ここは面白かった

この一局、途中までは居飛車もやれてたんじゃないか、と思ったけど、
児玉としてはいったいどこが悪かったんだろう、
結局2枚も銀を攻めに使うっていうのがやりすぎだったのか?
対局中では、ポイントがわからなかった

感想戦を見れば、どこがポイントだったのかわかるかなー、と思っていると、
まあ出るわ出るわ、本譜以外の有力な候補手がお互いに盛りだくさん、うへー
特にクッシーが主導でよくしゃべってくれ、とても有意義な感想戦だった
こんな風に駒を動かしていっぱい検討してくれるといいね

一番印象に残ったのは、クッシーの言った、「居飛車側が馬を敵陣に入らすのではなく、
自陣に引き成っておけば、振り飛車側としては指す手がなかった」との指摘だ
これは参考になった

ただ、やっぱり、居飛車の銀を2枚攻めに使うこの戦法、銀2枚の面倒を見なくてはならなくなり、
手がものすごく広くなるので、大変だ 指す人がほとんどいないのもよくわかる
振り飛車側としては押さえ込まれるのは怖いかもしれないけど、
技を駆使してのさばきがいがあるんじゃないだろうか そう感じた一局だった

一局を振り返って、飯野「クッシーの感覚が優った一局」とのことだった
さすがクッシー、四間を指し慣れていて、早指しは強いね

あと、ちょっとだけ気になったのだが、記録の渡辺弥生が、児玉さんを呼ぶときに
「こ」にアクセントをつけていた ふつう、「だ」にアクセントをつけると思うが(^^;