熱戦だった久保vs羽生戦です
昨日のスカパーでの渡辺の解説を私がまとめました
もうすでにネットで見れる詳細なページがありますが、それより大分スリムなコメントになってます
この棋譜を見ての私の感想は、第一人者はやっぱり元気があるなあ、ということですね
両者ともに踏み込みがすごく、勢いを感じさせます これは面白い棋譜だと思います(^^)

開始日時:2010/01/15
棋戦:第59期王将戦第1局
先手:久保利明棋王
後手:羽生善治四冠

▲7六歩 △3四歩
*替わりに△8四歩だと、久保さんは▲5六歩から中飛車にするんです
▲7五歩
*今のプロの振り飛車党は先手番は石田流を目指すことが多いですね
△4二玉
*比較的おだやかな手です 最強の応手は△8四歩~△8五歩ですが、それは後手も怖いところがあります
▲6六歩
*もう▲7八飛~▲7六飛が間に合うので角道を止めました
△6二銀 ▲7八飛
*三間飛車が大流行ですね
△6四歩 ▲4八玉 △6三銀 ▲3八銀 △5二金右 ▲3九玉
△8四歩
*後手は場合によっては△3二銀~△3一玉の形を含みに残しています
▲6八銀
*▲2八玉が無難なんですが、急戦でどうぞ来てくださいという手です
△8五歩
*後手の決断の手で、▲6八銀をとがめようとする作戦です
▲7六飛 △6五歩
*角が浮いた瞬間を狙って仕掛けました
*もう前例は多分ないと思います
▲6七銀 △6六歩
*これを▲同角はダメです △同角▲同銀△6七角がありますし、△同角に▲同飛は△4四角で困ります
▲同 銀
*ここで後手が△6五歩と打つ手が目につきますが、それは重いです ▲7七銀と引かれて大したことがありません
△5四銀
*次に△6五銀と出ることができれば後手優勢です
▲7八金
*これしか受けがないです
△6二飛 ▲6七歩
*△6五銀からの攻めに対する先受けです これで△6五銀から後手が攻めてくれば、角と銀の総交換の後、▲7八金と戻っておいて、駒がさばけて先手がいいです
△6四飛
*△7四歩を受けた手です
▲7四歩
*これが久保さんらしい機敏な一手でした
△同 歩 ▲9六歩
*これが次に▲9七角を見て先手がいけるとの久保さんの読みです 久保さんさすがでした
*後手は7四の歩を受けないといけませんが、△6三金は▲9七角でダメ、△6三銀も▲5五銀で後手が苦しいです
△6五歩
*ここで今▲9七角とするのは△6二飛で受かっています(銀取りが残るので、▲7七銀△6三金で受かる)
▲7七銀 △5五銀
*飛車の横道を作りました
▲6八銀
*角道を通しました ここで次に先手から▲5六歩△4四銀の交換をいれてから▲8六歩とする手があります
*それが部分的に受からず、後手が忙しい局面なんです
△6六歩
*だから後手から攻めていきました
▲同 歩 △7三桂 ▲6五歩
*これが久保さんの強気な手でしたね
*△同桂は▲6六歩で先手よし、△同飛は▲7四飛です
△5四飛 ▲5六歩
*ここから久保さんが一気に行くんです
△同 銀 ▲2二角成 △同 銀
*この銀の形が悪いのが後手としては痛いですね
▲5五歩
*これは銀が浮いているので取るしかないですね
△同 飛 ▲6四角
*飛車と桂の両取りが受からないです
△5四飛
*後手は桂損を甘んじました
▲7三角成
*先手は桂得の大戦果です
△7五歩
*これを▲同飛は王手飛車があります
▲7七飛
*ここで△6六角は、ありがたく▲2八玉と入城されます
*飛車角交換は先手が望むところです
△6七歩
*先手に▲9一馬~▲5九香があるので、後手は直接手で攻めていきました
▲同 金 △同銀成 ▲同 飛
*先手の桂得なので先手優勢の局面です
△8八角 ▲6四歩 △6二歩
*ここで△6六歩と打つのは、▲5七飛とぶつけられて、後に▲6七歩成が残ります これで辛抱しました
▲7七桂 △7六歩
*桂が逃げてくれれば角道が通りますが、もともと先手が桂得しているので逃げませんでした
▲4五銀
*これに対し△5五飛と逃げるのは▲6三歩成がピッタリです
△7七歩成 ▲同 銀 △7五桂
*ここで▲8八銀は、△6七桂成で次に△7八飛が厳しい狙いとして残ります
▲6五飛
*一回逃げました
△5九飛成
*すごい手ですね 普通は△7七角成ですが、それだと▲5四銀△同歩▲5三歩で、先手の攻めがどんどん続いて後手に手番がまわってきません
*羽生さんが追い上げています
*しかしまだ久保さんがいいようです
*
▲同 金 △7七角成
*後手が一手稼いでいます
▲4九金 △7六馬 ▲6九飛 △5八銀
*後手が攻める展開になりました
▲5六飛
*本当は敵陣に打ちたいのですけど、危ないので打ちました
△4九銀成 ▲同 銀 △同 馬
*馬を逃げているようではダメということですね
▲同 飛 △6五金
*後手はこの飛車を攻めたいです
▲4六飛
*何気ない逃げ場ですが、好位置です △5五金には▲6三歩成があります
△5七銀
*やはり飛車取りに攻めました
▲6三歩成
*馬筋を通しました
*(△同金は▲3四銀があります)
△同 歩 ▲5四歩
*先手は適当な受けがないので、攻め合いを目指しました
△5八金 ▲5三歩成 △同 金 ▲3八銀
*自玉が危ないのでいったん手を戻しましたね
△6七桂成 ▲5四歩
*利かしです
△5二金引 ▲3四銀
*4三の地点を狙っています 後手に飛車を取るように催促した手です
△4六銀不成▲同 馬 △4九金 ▲同 銀 △6九飛
*後手は飛車2枚だけなので、戦力不足なんです
*これが詰めろではないです
▲3五桂
*これが詰めろで、先手が勝ち筋に入りました
△3一玉
*後手はカナケがないので、適当な受けがないんですね
▲4三桂成 △4二歩 ▲5二成桂
*先手は詰めろ詰めろで迫ります
△同 金 ▲4四角
*これを△3三歩と受けても▲5三歩成が詰めろです
△5八飛
*攻防に利かしたようですが、受けになっていませんでした
▲2二角成 △同 玉 ▲3三銀打 △同 桂 ▲同銀成 △同 玉
▲4五桂 △3二玉 ▲3三銀 △4一玉 ▲5三桂不成
*これがピッタリですね
△同 金 ▲3二金 △5二玉 ▲4二金
*以下はどう逃げても詰みです 久保さんの快勝譜でしたね
まで117手で先手の勝ち

変化:118手
△6一玉
*(以下、詰み手順の一例)
▲6二歩 △7一玉 ▲7二歩 △6二玉 ▲5三歩成 △同飛成
▲7三金 △6一玉 ▲7一金