第18期 銀河戦
本戦Aブロック 5回戦
豊島将之五段 vs 櫛田陽一六段
対局日: 2009年11月20日
解説:大島映二七段
聞き手:本田小百合女流二段
記録:野田澤彩乃女流1級

20年度の成績は、クッシー10勝11敗 豊島29勝11敗 2人は初手合い

すでに4連勝しているクッシー、対するは好調で今一番注目の棋士の豊島だ
解説の大島「クッシーは軽快なさばきを得意とする振り飛車党、
 豊島はオールラウンドプレーヤーでどんな戦型も指しこなす」

先手クッシーで、後手の豊島が先に三間に振った
クッシーは相振り飛車はやらないので居飛車にし、対抗形になった
そこから持久戦に進む ▲銀冠vs△三間+穴熊だ

序盤の駒組みは、大島「両者不満なしじゃないですか」
どこから戦いが起こるのか難しいと思われたが、
豊島の手にクッシーが強気に応戦し、飛車交換になった もういきなり終盤だ
互いに敵陣に飛車を打ち合い、寄せの順を探る展開

先手の8筋の歩突きが、後手の穴熊の崩しの急所で、厳しいと思われた
大島「どうやって8筋を豊島は受けるのか」 自分もそう思った

そこで出た、豊島は8筋の放置して、香車取りの一手を指した!
自分は見ていて「おおっ!」と思わず声を上げた
この手の意味は? 大島「そうか △8五香と打つ読みですね いやすごいですね」
8筋からの攻めは先手の権利と思われたのに、後手から逆襲する手があったのか!

クッシーはそれでも勢いで8筋から攻めていった
自分はまだ△8五香を打たれても形勢は大変と思っていたのだが・・・

豊島は△8五香の後、これまた気づきにくい角打ちからその角を引き成るという寄せをみせた
大島「そうか これがいい手か 鋭い寄せですね 私の読みより発想が飛躍してますね」
解説の大島、ベタほめだ なんと、クッシー玉はあっという間に寄せられてしまった
豊島、クッシーに粘る順を全く与えず、鮮やかに決めた!
これはすごい、谷川の光速流を見ているようだった
終局は早く、番組開始から54分で豊島の勝ちになった

「まばたきしているヒマもない」という表現がスポーツでは時々あるが、
今回の豊島の将棋にはこれがあてはまると思った 豊島の寄せには、一瞬たりとも目が離せないね

聞き手の本田「豊島五段の切れ味が出た一局でしたね」
感想戦で、クッシー「こんなにあっさりやられるとは思わなかった」
大島は、豊島の8筋を放置して香を取った手に感心しきりだった

C級2組では早々と8連勝で昇級を決め、将来の名人候補の呼び名も高い豊島、
まずはクッシーに完勝! さあ、豊島は銀河戦では何連勝するだろうか?