第18期 銀河戦
本戦Bブロック 5回戦
田村康介六段 vs 矢倉規広六段
対局日: 2009年12月1日
解説:千葉幸生五段
聞き手:熊倉紫野女流初段
記録:野田澤彩乃女流1級

20年度の成績は、矢倉17勝10敗 田村30勝12敗 2人の対戦成績は田村の4-2

解説の千葉「矢倉は昔ながらの角道を止める振り飛車党で粘り強い棋風
 田村は早指しが得意で、居飛車でどんどん攻めていく棋風」

先手矢倉で、3手目▲7五歩に対し田村が△3五歩と応じ、なんと相三間飛車になった
それも、角道を止めない力戦だ
千葉が「対抗形のゆっくりした序盤になるだろう」と予測したのはなんだったのか(笑)

さらに、ここから驚くべき展開を見せる 
角交換から互いに角を敵陣に打ち合い、香を取り合うという手順
そしてなんとさらに、桂が中央に互いに跳ね合った! もういきなり終盤ぽくなったぞ
千葉「いや~、この筋は、うわ」とびっくり、聞き手の熊倉も「うわ(笑)」と驚いている

千葉「これはもう見たことがない将棋です いやいやいや」 「もう序盤も中盤も飛ばして終盤です」
時間も、まだ始まって16分しか経っていないのにもう終盤、こんなのは超めずらしいね

そしてそのまま寄せ合いに突入だ
互いに引かず、飛車も取り合ったので、もうこれは短手数で終わること必至だ

桂頭に玉が上がり合い、玉と玉が接近してぶつかりそう
千葉「玉と玉がごっつんこしそう(笑)」

どっちが勝ちか、ハラハラして見ていると、矢倉が飛車を打ち下ろした手に対し、田村が考えている
あれ、田村が盤上で手を動かしている これはもしかして・・・ 田村、投了していた!
あらー、もう終わったのか たった53手で矢倉の勝ち! 
時間も番組開始からわずか55分で終局となった

負けた田村は、感想戦で、「桂で王手を先に利かせなかったのが敗着」と悔やんでいた
なるほど、そうか 先に王手を利かせていれば先手玉は下に落ちる一手、
それなら田村の勝ち筋だったか
もう一度ビデオで再生してみると、そこの局面、
田村はまだ考慮時間を10回全部残していたにも関わらず、
わずか25秒で敗着を着手していた ああー、田村、もったいないことをしたね
田村「何も考えずやってました」とのこと それはイカンね(^^;

序盤の大乱戦については、田村「向こうが大丈夫ならこっちも大丈夫だろうと思った」とのこと
いや~、実におおざっばだ(笑) 

本局は田村の早指しが裏目に出てしまったね 終局直後に自分自身で敗着を指摘できる負け方、
しかもそのとき考慮時間はたっぷりあったのだ これはもったいなかったね

せっかく超急戦での大乱戦になったのだけど、
田村の手順前後が敗着で終わってしまうという形になり、残念だった 
もう少し長く寄せ合いをみたかった
将棋の可能性を広げる意味としてこういう乱戦、面白いので、他の棋士もやってほしいものだ
でも、NHK杯でこんなに早く終わったら、苦情の電話が来そうだね(^^;