形勢は難しいが、羽生の飛車捨ては普通の手ではダメとみた勝負手とのこと
羽生は受けにも考え付きにくい手を指していく
阿部「羽生はこういう銀上がりを、本筋で読んでくるのが怖いですね  普通は入玉したいので玉を上に上げたいんですけどね」

久保は優勢と見たのだろう、なんと自陣のと金をわざわざ角を打ってはずしにかかった
阿部「久保さん、手数がかかることを全然いとわなくなりましたね 長手数の美学、師匠の淡路流ですよ」

さて、最終盤、この一局のハイライトという手が飛び出した
羽生の△1四香という手だ
阿部「この手は何ですか、次に△1七香成としてもまだ詰めろじゃないですよ この手は意味がわかりません いやー、これは下品な手ですね プロ棋士が100人いたら、100人とも指さないですよ 10年に一回見れるかどうかという手です」
出た、阿部の毒舌解説(^^; 
もうこの手にはしつこく何度も何度も「何でしょうねこの手は」と言っていた

阿部「ここで久保の指した手、わかりますか?」
お客の何人かが発言したあと、自分は自信があったので発言した
私「▲5五角」
阿部「あ、正解! よくわかりましたね 携帯で見てませんか?(笑)」
阿部さんにほめられた これはうれしかった

ところが、ここでお客の一人が、すごい発言をした
お客「△1七香不成で、その後、飛車を王手角取りに打って、5五の角を抜く手はないですか?」
阿部「え? ・・・あ!! それはすごい手ですね!! いや、これは盲点でしたね!」
これはものすごい手の見え方だった お客から、その発言をした人に対して大きな拍手が起こった

阿部「あ、棋譜が来ましたよ そのとおり進んでます、△1七香不成です!」
再びその発言をした人に大きな拍手が起こった
ここまで難解でわかりづらい将棋だったが、ここまできて、ド素人でもわかる王手角取りの妙手があったなんて!
△1七香不成の妙手で大逆転か?! これが羽生マジックか! 会場が一気にヒートアップした

久保の勝勢と思われた局面から、まさかまさかの羽生マジック炸裂か!
それとも、久保に逃れる順があるのか? 阿部さんも考え込んでいる
阿部「こんな手で負けたら、久保さんしばらく立ち直れませんよ まるで漫画ですよ 月下の棋士みたいですね」 

阿部「・・・どうやら正確に応じれば、久保が残しているようです しかしあの△1四香からこんな手がありましたかあ さすが羽生、負けるにしても魅せますね」

阿部「あ、久保が見切りましたね 久保玉は詰みませんでした よく冷静に対処したと思います 久保の勝ちで終局しました」
お客「パチパチパチ」
いや~、最後は盛り上がったわ ▲5五角でもう投了かと思われた直後の△1七香不成、こんなのはめったにみれるもんじゃないね

最後、羽生は実際には王手角取りの飛車を打たなかったわけだが、もし打っていたらどうなっていたのか、という変化で、自分は飛車を殺す▲4五金という手を発言、阿部さんに「あ、それがいい手ですね! その手があってみると、やっぱり王手角取りをかけていても久保の勝ちでしたね」とほめられた これはかなりうれしかった

相振りということで、途中までは何がどうなっているのかわからない展開だったけど、最後はかなり盛り上がった解説会だった 面白かった
自分は阿部さんがけっこう好きなんで、会えたのもうれしかった (終わり)