<第86話>
鳥山香「あ 成田さん 成田さんもやろ!! プロの実戦譜 並べるの」
(無言でイスに座った成田)
鳥山香「並べられれば 強くなるって 武藤先生が」
(成田、鳥山香を正面から見据え、きっぱりと)
成田「やらない そのくらいのこと 私もうできるから」
鳥山香「・・・・・・」
内村“うっひぃー いつもにまして 険悪な雰囲気・・・”

(鳥山香、成田の席に近づいていった)
鳥山香「じゃ・・・ じゃあ聞くけど 全国大会に向けて 何やるの 成田さんは?」
成田「別にいいじゃん そんなのいちいち 教えなくても」
鳥山香「教えて下さい 私より強いんでしょ  全国大会で一つ、二つでも勝ちたいじゃん」
成田「関係ないじゃん あなたに」
鳥山香「関係あるわよ 全国大会に一緒に出るのよ」
(成田、心底うざそうに)
成田「全国全国って・・・ 何のために 将棋部にいるんだか」

(飛鳥田と角野が部室に入ってきたとたん、鳥山香の大声が響いた)
鳥山香「じゃ あなたは何のために 将棋部にいるのよ!?」
角野「ひぃっ」
(成田の目線の先には飛鳥田がいた 顔を赤らめる成田)
成田「・・・」

成田さんの将棋部にいる大きな理由は、好きな飛鳥田君がいるからなんですよね 
なぜ飛鳥田君を好いているかは謎ですが(^^;

(部室から逃げ出そうとする角野を、飛鳥田が引きとめた)
角野「バカヤロ 女のケンカは 逃げる一手だろ」
飛鳥田「大丈夫だよ このくらい ウチじゃ母と姉が よくやってる」

物事に動じない飛鳥田君、普段から鍛えられていたんですね 

(武藤先生も部室に入ってきた)
飛鳥田「あ 武藤先生 みんな 部活始めていい?」
鳥山香「あ ハイ!」
飛鳥田「えっと 馬島くん以外 全員います」
角野「あ ホントだ ウマいねぇや」

飛鳥田「鳥山さんは? プロの実戦譜を? そりゃいいや じゃ続けて
 内村さんもやろうか」
内村「えー あたしは群馬の研究を──」
飛鳥田「それは部活のあとに 成田さんも 棋譜並べやる?」
(成田、さっきまでとは表情が一転して)
成田「私は実戦を・・・」
飛鳥田「そうだね」
(鳥山香、機嫌よくしている飛鳥田と成田を見て)
鳥山香“ムカムカーッ”

飛鳥田「武藤先生 角野くんと成田さんの 2面指しをお願いします
 ボクは 鳥山さんと 内村さんを見ますね」
(うなずいた武藤先生)
角野「ウマはいいのか? 捜してこようか?」
飛鳥田「うーん 県大会以来 会ってないんだよね」
角野「オレ 会ったけど 目も合わせられなかったよ
 アレがアレだったからねぇ・・・」
飛鳥田「アレが アレだったね・・・」
(2人の脳裏には、鷹洋に負けた馬島が蹴りを炸裂させた事件がよぎっていた)

馬島君、めちゃくちゃでしたもんね・・・

飛鳥田「まぁ 今は考えても 仕方ないし」
角野「おっ 問題先送り?」
飛鳥田「とにかくやろうよ」
角野「おぅ」

将棋以外の問題が色々ありつつも、地道な練習を繰り返す西風将棋部です (つづく)