<第93話~第94話>
(総譜がないので、30手目から40手目までは、私が考えて局面をつなぎあわせました
どうにも不可解な手順なんですが、私にはこれしか思いつきませんでした)

棋戦:馬島vsトップアマ
戦型:角頭歩戦法
場所:街の将棋道場
先手:馬島
後手:浅利(トップアマ)

*浅利「平手でいいかい? じゃ先手でどうぞ」
▲7六歩
*馬島「ハイ お願いします!!」
△3四歩 ▲8六歩
*浅利“ホォ?”
△8四歩
*馬島“鷹洋と比べて普通の対応だ この人この戦法知らないな?”
▲9六歩
*馬島“トップアマ? 遠慮なくいかせてもらうよ!!“
△8五歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲2二角成 △同 銀 ▲7七桂
△8九飛成 ▲8八飛
*浅利「少年 本当に度胸あるな」
△同 龍 ▲同 銀 △8七歩 ▲同 銀 △8九飛 ▲7八銀
△9九飛成
*馬島“香損 損はすぐ取り返す”
▲8六飛 △8二香 ▲8三歩 △同 香 ▲同飛成
*馬島“取り返した 読み通り!”
△9二角
*浅利「ネット将棋をやり込んできたな 少年」
*馬島「!」
▲8六龍
*浅利「あー 驚くこたぁない・・・ 
*やたら早い指し手 損をしない序盤 ぎこちない手つき 乱雑な駒 意外と分かるもんだ」
△4七角成
*浅利「ああいいうのは便利だけど 便利ってのは大雑把なものでさ 
*将棋の面白さを どっかで取りこぼしちまうんだよね」
▲6五角
*馬島「これで俺が優勢ですよね? 言ってる意味がよく分からないですけど?
*世界アマ5連覇つっても 羽生や渡辺よりは弱いんでしょ? 結局」
△5七馬
*席主「あのなぁ 君」
*浅利「いいから いいから」
▲8一龍
*浅利「将棋をある定規で見ると 確かにそうだ だがそれが将棋の強みで弱みなんだ」
*馬島「??」
△8八歩
*浅利「今はわかんないだろうが・・・ 気にするな少年」
▲4三角成
*(馬島、カーッと熱くなる)
*馬島“少年・・・ 少年って・・・”
△7二銀 ▲9一龍 △8九歩成 ▲5八金左 △8八と ▲6九銀
△7九馬 ▲8四桂
*パン!
*馬島“勝った!!”
*席主“うっわ こりゃ▲7二桂成が受からない? どーなってんだよ浅利?”
*馬島“トップアマに勝った!! オレはいける!! 見てろ鷹洋!!”
△4六歩
*コトッ
*馬島“な・・・ なんだよこれ? 銀取って4七から打ち込むつもりか・・・?
*仮にそうでも全部応接して上に逃げれば 捕まらないはず・・・
*最悪・・・馬を捨てれば こちらは逃げ切れる だとしたら この手は・・・?”
▲7二桂成
*浅利「おもしれぇだろ 生の将棋は
*相手の心の震えが伝わってくる 
*心を読み取り 思考を読み取り 意想外の罠を考え出し 仕掛ける 
*相手がハマる ハマった相手の驚きが伝わってくる 
*生の将棋の醍醐味だぜ」
△6九馬
*(馬島、背筋に寒いものが走る)
*馬島“ぞわっ”
▲4八玉
*馬島“だ 大丈夫 切り抜けられる!!”
△4七銀 ▲5七玉 △5八馬 ▲6六玉 △5七馬 ▲5五玉
△5四金
*パシッ
*馬島“こ・・・ここだ ▲同馬△同歩▲同玉で逃げ切れる”
▲同 馬
*馬島“今度こそ! トップアマに!”
△5六馬
*ギュッ!
*馬島“えっ!! 取らない? 取らずに馬を引いて・・・!
*こ・・・これは? 自分の馬が邪魔して・・・!”
▲4四玉 △3三銀 ▲5三玉 △5二金左
*馬島“・・・・・・・ 詰まされた・・・ 
*いったい・・・ いったいいつから こんな罠を・・・
*ずっとオレが いいはずだったのに・・・!”

(つづく)