第18期 銀河戦
本戦Hブロック 7回戦
宮田敦史五段 vs 福崎文吾九段
対局日: 2010年1月8日
解説:中座 真七段
聞き手:村田智穂女流初段
記録:井道千尋女流初段

土曜に放送された一戦 解説会に行った関係で、
福崎さんの将棋が見たくなり、先にこちらを見ることにした
木曜に放送された糸谷戦は、後回しにすることにした

21年度の成績は、福崎9勝10敗 宮田17勝9敗 2人の対戦成績は宮田の1-0

解説の中座「福崎は非常に力強い将棋、独特の駒さばきに定評がある
 戦法のレパートリーの多さでは、おそらく全棋士中でもナンバーワン
 宮田は20年度の勝率1位賞者、終盤力が優れている攻め将棋
 詰将棋八段(最高段位)の免状を持っている
 2人とも居飛車、振り飛車、両方指す」

中座「宮田君は奨励会の頃から知っていますけど、変わらないですね~今とね
 勉強熱心で、詰めパラをいつも解いていましたね
 1日で詰めパラを解き終わったこともあるらしいです
 宮田君との感想戦はやりにくいんです、いいかげんなことを言うと、
 すぐ『その先は読んでいるんですか』とツッコまれる(笑)」

先手福崎で、相振りになった ▲三間飛車+美濃vs△向かい飛車+穴熊だ
中座「宮田は力戦を好むんです 最近の定跡にも精通しているが、実戦ではあまり指さない
 自分で将棋を作っていくのが好き」

穴熊に組んだ宮田に対し、福崎が面白い構想を見せた 
9筋を突きこしてから、7六の飛車を9筋に転回する▲9六飛!
中座「これは面白い手ですね!(笑) いや、厳しいですよ これで攻めが続けば先手良しですね
 先手玉のほうは堅いですからね~」
この手、面白くてマネできるので、相振りの穴熊囲いに悩まされている人は
ぜひ参考にしてみてはどうだろうか

宮田は8筋の歩を突いて先手の角を近づけ、自陣から角道を通してなんとか凌ごうとした
中座「よい子はマネしないで下さいという受けです(笑)」
中座さん、真面目な顔をして、けっこうギャグが好きですね(^^;

福崎は桂を2回跳ねて、怒涛の端攻めを開始した 
ここからずーっと終局まで、ほぼ福崎が攻める展開になる
宮田がどうやって受けるかと思ったが、角のつなぎ打ちで受けた
中座「これはうまい手ですね」 この角打ちはさすが、と思わせた
しかしそれでも、宮田のほうは攻められっぱなしの展開になり、福崎の陣形は堅い
宮田は実戦的に勝ちにくい将棋にしてしまったようだ

ずっと福崎が押し、宮田がなんとか耐えているという展開
中座「寄り切られそうな局面から、宮田ががんばってる」

福崎が宮田玉に腹銀を打って迫った、その瞬間、宮田がなんと手抜きで攻めの桂打ち!
腹銀を打たれているのに攻めの手を指すのか! これはものすごい発想だ(^^; 
中座も「ここで手抜きですか! これは危険な手ですねー」とびっくりしていた

押し引きがあったが、福崎の攻めが続き、とうとう詰めろをかけた福崎、
終局だ、やっと福崎の勝ちだ、と思われた瞬間だった
なんと、宮田が銀を取って詰めろを解消した手が、絵に描いたような詰めろ逃れの詰めろ!
福崎、この手が全く見えてなかったらしく、秒を9まで読まれて、
盤上で手をフラフラっとさせた うわ、どうするんだ?!
が、福崎、ギリギリでどうにか受けの手を指した!
いや~、ここは危なかった、あとちょっとで時間切れ(笑)

中座「これはおかしいですよ、逆転したかも 宮田は死んだふりだったのかも」
しかし、実戦はどうにかこうにか福崎が勝ちきった 
ふう~、福崎さん、あぶなかった~(^^;

この一局、福崎さんの勝因になったのは、やはり序盤に攻めの主導権を握れたことにあったと思う
相振りの穴熊に対し、▲7六飛~▲9六飛、この福崎流は有力ではないだろうか
福崎さん、辛勝とはいえ、宮田君に勝ち、これで銀河戦2連勝、まだまだいけそうですね
決勝トーナメントに行けたらいいですね