鈴木大介八段vs大石直嗣四段   NHK杯  1回戦
解説 糸谷哲郎

大介はB1で予選免除、大石直嗣(ただし)は伊奈、神吉、南に勝っての出場

解説の糸谷「大介は豪快なさばきを得意とする振り飛車党、気分のいい将棋
 大石は力戦派で粘るタイプ、ポーカーフェイスで指す」
ちなみに大介は35歳、大石は21歳だ

事前のインタビュー
大介「大石と直接指したことはないが、勢いのある強い若手
 先手番なら石田流、後手番は考えていないが、攻め重視でいきたい」

大石「鈴木先生の棋譜を並べさせていただきました
 短い持ち時間で練習将棋をたくさん指してきました
 小さい頃からのあこがれのNHK杯なので自分らしい将棋を指したい」
インタビューでの大石のしゃべりかた、なんだか小学生みたいだった(^^;

今回から、棋譜の読み上げが甲斐女王から藤田女流初段にかわっていた
さすがに、女王に読み上げをさせておくのはどうかということだろう

先手大介で、宣言どおり3手目▲7五歩で、石田流だ
超急戦を期待したが、ここから本局は持久戦に進んだ
互いにじっくり囲いあい、大介は4枚美濃、いわゆるダイヤモンド美濃、大石は銀冠穴熊だ

序盤、駒組みが長かったので、雑談の時間があった
糸谷「大介には序盤のセンスがある 天性の才能を感じる」
矢内「大石は王位リーグ入りしているんですよね」
糸谷「王位リーグではふるわないが、いい経験になっていると思います
 僕も去年、NHK杯で経験させていただいたんですけど、小さい頃にあこがれていた棋士の方と
 指せるというのは、モチベーションを上げることもありますし、自分の実力が見えてきて
 もっと上を目指さないといけないことがわかる、非常にいい場所と思います」
こんな風にスラスラしゃべる糸谷、さすが大物の21歳だ

組み合ってみたものの、大介のほうにはまだ指したい手がいっぱいあるのに対し、
大石のほうには有効な手待ちがない
感想戦で、大石「ちょっと作戦負けだった」

突如、盤面が動いた なんと大石のほうから△9五歩と仕掛け、攻めていった!
これには糸谷も矢内もびっくりだ
感想戦で、大介も「自陣には隙がないと思っていたのでびっくり」

いっぱい歩を突き捨てていく大石、これで果たして手が作れるのか?
もし歩損だけが残ったら、穴熊の姿焼きの出来上がりで、見るも無残な将棋になってしまうが・・・

大石、最後の一歩を垂らしの歩に使い、なんとか手を作ることに成功! ここから寄せ合いになった
ふえー、どうなることかと思ったが、さすが王位リーグ入りしただけあって、手を作ったね
糸谷「完封負けの心配もあったが、それはなくなった」
ここで、大石、先手の飛車を成らせないためだけの、飛車先に桂を打つ△6五桂打ち!
うわー、これは見たことがない手だ よく指せるもんだ(^^;

まだまだ大介の楽勝と思って見ていたんだけど、6五の桂もさばけ、なんとこれが難しい将棋に?
ま、まさか逆転? 穴熊はそのまま残っていて遠いし・・・ 
糸谷「正確に指せば大介が勝ちそうだが、相手は穴熊なので、一手間違えれば危ない
 大石がうまく粘っている」

事前の紹介どおり、ポーカーフェイスで淡々と指し続ける大石
が、大石が二段目から飛車を打って直接王手したのがどうだったのか、
大介の玉を上に逃がしてしまった
感想戦で、大介「三段目に飛車を打たれたら、どうなったかわからなかった」
▲5五角と攻防の角を打つ大介の手が、バチッとしなっていた この手で勝ちを確信したのだろう

互いに30秒将棋だったが、以下、大介が確実に寄せ切った
糸谷「大石は序盤の作戦負けが響いた よく粘ったが届かなかった」

局後、大介「負けにしたかと思った」
あー、やっぱ穴熊は怖いね 相当作戦勝ちだったはずなのに、難しくなった終盤、
また「穴熊の暴力」を見ることになるのか、とハラハラしたよ
自分はずっと大介有利と思って見ていたのだが、糸谷の形勢判断が慎重だったのが印象的だった
穴熊に対しては油断できないということだね

負けたものの、大石はさすがに王位リーグ入りしているだけあって、力を見せたと思う
・・・ところで、矢内、今週はまた一段とかわいかった(^^;

さあ、来週は高橋vs有吉、いよいよ有吉さん登場、引退試合となるのか? 注目の一戦だ