<第106話>
(鳥山香が落ち込んでいたその頃・・・
 鷹洋の一柳の対局を、そばで見ている馬島の姿があった)

鷹洋(おうよう)高校、やはり全国大会まで出てきていましたね
大将の一柳君は、相変わらずの美形です

(馬島に気づいた一柳)
一柳「・・・」
馬島“強い・・・ 鷹洋 3人とも強い! 強いが・・・ 追いつける!!
 コイツらの将棋は 強いが怖くない 浅利さんのような怖さや 得体の知れなさはない
 追いつける・・・ はず!!”

『西風女子チーム 予選2回戦』
鳥山香“角素抜き 角素抜き・・・”
角野“よし! よし! 今回はよく指せてる この調子なら・・・”

鳥山さん、さすがに慎重になってますね(笑)

(武藤先生が違うチームの方へ行っているのに気づいた飛鳥田)
飛鳥田“? 武藤先生・・・ どうしてほかの学校を? しかもメモまで?
 あ そうか! 同じリーグで対戦しそうな学校を 先回りして チェックしてるんだ!!
 さすが全国大会 経験者!! た・・・たしかに・・・ 
 今指している将棋を 見守ることより 大事なことかも・・・”

カリカリ カリ・・・
(ふと、武藤先生のペンが止まった 会場全体を見回す武藤先生)
武藤「・・・・・・」

(そのとき、武藤先生に声をかけてきた老人がいた)
老人「武藤くん」
武藤「?」
老人「あ 今は武藤先生か・・・ 私 高知土佐丸の内高校の 将棋部顧問 四谷です
 実は懐かしうて お声お掛けしましてね
 10年ほど前の 山形・天童大会で 選手として出場しとる 君を見かけとるんですわ」
武藤「!」
四谷「当時 常勝不敗と思われた大仏学院を 東京大会で倒し 
 そのまま全国の頂点へ・・・ 印象的でした」

武藤先生は、高校生だった時、団体戦の全国大会で優勝しているんですよね

(会場の選手たちを見つめる、武藤先生と四谷老人)
ビシッ パシッ パシ

四谷「時代は変わっても 変わっちゃーせんでしょう この熱気は」
武藤「・・・」
四谷「騒ぎやー せんですか? 私なんか もぉ 枯れちゅうですが・・・
 武藤先生は まだお若い 騒ぎやー せんですか? 血が・・・
 戦っちゅう 若いもん 見ちゅうと はやいっさん 戦ってみたいって
 騒ぎやー せんですか? 血が・・・!」

まだ26歳の武藤先生、今は西風高校で指導者として指していますが、この先、
再び選手として指すことがあるんでしょうか?
そのデッカイ顔からは、何も読み取れませんが・・・ (つづく)