第18期 銀河戦
本戦Bブロック 最終戦
郷田真隆九段 vs 橋本崇載七段
対局日: 2010年4月22日
解説:山崎隆之七段
聞き手:久津知子女流初段
記録:渡辺弥生女流2級

21年度の成績は、郷田16勝23敗 ハッシー19勝22敗 2人の対戦成績はハッシーの3-2

ハッシーは頭のソース焼きそばに、ストレートパーマを当てたようだ
青のりがかかっていないのが少しさびしい

解説の山崎「郷田は居飛車党で、前に指した手を活かそうとする意思の強い将棋
 相手の変な手をとがめに行く、妥協しない棋風
 ハッシーは居飛車、振り飛車、両方指す 序、中盤で積極的に動いていく
 両者とも『前に出る』という棋風なので、中盤で激しくお互いの意思がぶつかるだろう」

この山崎の解説と事前予想、ドンピシャリだった
先手郷田で、後手ハッシーは角交換四間飛車にした
そこから、ハッシーは向かい飛車に振り、△2四歩と伸ばした
先日の▲高橋vs△長沼は、同じ戦型だったが、この△2四歩が通ってしまい、
後手が2筋方面でいい形を作ることに成功、長沼の作戦勝ちになった
なんで高橋はとがめに行かなかったのだろう、と自分は不思議に思っていたのだ

山崎「△2二飛から△2四歩ですか、積極的ですね~ ハッシー、強気ですね」と言っている
本局では、郷田がとがめに行った 右桂を跳ねた後、▲7七角の自陣角!
山崎「後手の飛車を狙った手、もう収まらない ハッシーが積極的すぎた可能性も」

あらら、これ、ハッシー、大丈夫なのか? まだ番組開始から20分しか経ってないのに、
もういきなり敗勢ってことはないだろうか?
感想戦で、ハッシー「▲7七角を打たれて、もう困った」
やっぱりそうだったか・・・(^^;

山崎「後手、模様は苦しいですが、耐えていれば、
 いつのまにかけっこう優勢になってたりとかするんでね
 意外に差がなかったりとか」
山崎、いつもそんな風に思って指しているんだね
序盤で差がついたらもう取り返しがつかない、と思っている棋士も多いであろう中、
この考え方はまさに山崎流だね(笑)

本譜は郷田がうまい攻めを見せる 後手の歩頭に桂をポンと跳ねる、▲4五桂!
これが取れないではないか もう銀桂交換は確定だ ぐ、ぐあ これは痛い
山崎「なるほどぉ~ これは次の一手ですね!」
あ~、ハッシー、ボコボコにされるのか 

ところが? 郷田が優勢だったはずが、手が進んで見ると、互角の駒の取り合いになった
ハッシー、郷田の端に逃げた飛車を、うまく捕獲することに成功した
山崎「あ、いや、これは先手の攻めをうまく逆用しましたね 郷田はこんなはずでは、と思ってるかも」
この中盤での駒の取り合い、アクロバティックだった
山崎「どちらかの一方的に展開になってもおかしくなかったんですけどね」

しかし、やはりハッシーが苦しそう、先手の成駒で着実に攻められて、もう風前の灯かと思われた 
受けも攻めも、どうやっていいかわからない・・・
そこで奥義が出た 美濃の8二の玉を一つ端に寄る、△9二玉!
秒をギリギリまで読まれて、「うわー、もう指す手がないです、わからないので一手パス」という風に指す、
これがこの奥義のコツだね(笑) この手が郷田の油断を生んだ これだから勝負は面白い

直後の郷田の飛車の打ち場所が甘く、ハッシーに付け入られてしまった
ハッシーの2枚の角での攻め、これが思いの他、厳しかった この追い込みは見ていてびっくりだ
聞き手の久津「すごいスピードでハッシーが追い上げてますね」
山崎「わからなくなりましたね」

ハッシーがどう寄せるかだ 終盤は金銀が入り組んで「必至問題」さながらの局面が続いた
ハッシー、一度は決め手を逃したものの、その後は正解手を指し続け、先手玉を寄せた
△9二玉が、この最終盤になってモロに効いているのだから面白い
結果、ハッシーの逆転勝ち!

山崎「序、中盤は郷田がハッシーの構想を積極的にとがめて優勢になったが、
 ハッシーの反撃の勝負術が見事だった」

感想戦で、郷田「序盤、自陣角を打ったあと優勢になり、良くなる手順がありすぎて、迷ってしまった」
とにかく、この将棋は出入りが激しかった
感想戦では、出るわ出るわ、「こうやっとけばよかった」というお互いの反省点の指摘の連発
変則的な序盤から、お互いに妙手あり、疑問手ありで、両者とも冷静になれなかった印象だった 

Bブロックはこれが最終戦なんだよね やっぱり、もうちょっとレベルが高くないといけないよね(^^;

これでBブロックは、ハッシーが4連勝で最終勝ち抜き者、
中田功が2連勝ながら最多勝ち抜き者の権利を得た コーヤン、ラッキーだね