PM6時、阿部八段登場 拍手が起こる
その時点で、お客の数は16人しかいなくて、おーい、すくねー、と思っていたけど、
最終的には35人くらいになった

阿部「ひさびさに藤井がタイトル戦の挑戦者になって、いかに羽生を止められるか、ということだったんですけど、藤井が2連敗して、一気に注目度が下がった感じですね」
これにはお客が笑っていた ははは

阿部「タイトル戦は、まわりの空気の影響が大きいです 今回の連敗スタートはかなり厳しいと思います」

そうだよねえ その2局の負け方が、内容的に、かなり大差をつけられての負けだから、本局もそうなるのかなー、と思って見にきましたよ どうなりますかね

阿部「羽生は好、不調がない、藤井は一時期に比べると復調した感じ、藤井システムを使っていると、藤井の研究vs他の全員の棋士の研究という形になったので、藤井は戦法を変えたのだと思います 今は、みんなで研究していい手をを共有する時代で、藤井のように1人で研究するタイプの孤高の棋士はつらくなってきてます」

阿部「プロや奨励会では、4手目△4四歩と突く振り飛車は絶滅危惧種になってきている、先手なら早石田、後手ならゴキゲンが全盛ですね」

将棋のほうは、先手羽生で、後手の藤井が4手目に△3三角とし、角交換の力戦模様だ
この△3三角を見ても、自分はもうあんまり驚かなくなった
そして、阿部いわく、「藤井がおそらくやってみたかった手」というのが出る

阿部「本局の藤井の△5二飛はものすごくめずらしいです 羽生はたぶん、△5二飛を相手にするのは初めてでしょう、それが藤井の狙いでしょうね 藤井はとにかく、戦いが起こりにくいようにしようという狙いでしょう」

だが、羽生の▲1六歩と突いた手が波紋を呼んだ
阿部「この羽生の▲1六歩は独特の感覚、意味がわかりません 説明不能ですね 藤井はこういう手を許さないタイプです ここから、▲1六歩を緩手(かんしゅ)にしようという藤井の思想が出ました 次の一手は、この一局の命運を賭けた手でしたね アマ10級か、藤井にしか指せない手です」

はは、阿部さんらしい解説だ その一手とは、△6四角だった

阿部「打った瞬間、いきなり死んでる角ですよ 考慮時間は39分で指しました ギャンブル手ですね~」

おお、かなりヤケクソっぽい気がする手だが、これで強引に4筋を突破しようというのだ
どう羽生がしのぐのか、見ものだ

阿部「藤井は、終局後、『こんな手はなかったな~』と言うかもしれない(笑) そういう茶目っ気のある人です」

さあ、藤井の△6四角が、吉と出るか凶と出るか (つづく)