藤井の△6四角に対し、羽生のほうにも、自分には全く思いもつかない手が出る
▲8六角、という手だ 何これ? 意味が全然わからない・・・
こんな手は、自分には何時間考えても思いつかないだろう

阿部「羽生の角は一方通行の角、決断の一手です その前の手と合わせて、45分の考慮ですね
9筋の端も突き捨てましたか これは最終盤まで読んだと思いますよ
で、▲7七角ですか また意味がわからない手です(笑)」

阿部「もう、お互いに指し手が決まっている局面なんで、切った張ったになると思います
さて、形勢ですが、控え室の検討陣は先手持ちが多かったです 
なぜかというと、先手が羽生だからです」
お客、爆笑(^^;

阿部「どうせ羽生が勝つんだろう、とみんな思っているんでしょうね 
なぜかというと、羽生のほうが強いから」
お客、また笑っていた でも実際、羽生、王座戦はここまで18連勝中ですもんね 
控え室のプロと言えど、そう思うのも、無理もないですよね

阿部「一日制での羽生の強さはすごいですね 二日制はそうでもない、
渡辺竜王は二日制に向いているんだと思います 一日目でモチベーションを上げて、二日目で戦う、という方式がね」

さて、次の一手の問題を出す時間になり、
阿部いわく「羽生が▲3三角成と突っ込む一手、この局面はそれ以外はない 
ここで次の一手クイズを出したら全員正解してしまいますねえ
まだ棋譜が来てませんが、▲3三角成以降を検討しておきましょう」
と言っていたのだが、これが大ハズレ!

阿部「え? ▲3三角成じゃなかった!?」 
・・・あのー、もう20分くらいも、▲3三角成以降をずーっと検討していたんですけどね(^^;

結局、ここで次の一手クイズを出すことになり、阿部さん、謝ってました(笑)
クイズの正解は▲5九香で、私は正解して、抽選にも当たり、藤井さんの扇子をもらいました
書いてあった揮毫(きごう)は、「無我」でした
藤井さんはどちらかというと、「我」があるほうで、「我流」のほうが似合ってると思いますが(^^;

阿部「なるほど~、▲5九香ですか さすが羽生さん、すぐに▲3三角成より、こっちのほうがいい気がします 羽生は長手数になるのを厭(いと)わないですね」
おお~、阿部の思惑をはずし、認めさせたか さすが羽生だ

実戦的には、ここの▲5九香で、羽生の有利が確定したのだろうか、と思わざるを得ない
この後、ずっと羽生ペースが続くことになる 

阿部「いよいよ▲3三角成で、これを藤井は取りましたか いやな予感がします、『負け方』というのがあって、藤井はその流れになっている感じ 長引けば、駒の損得はないのでまだ藤井もやれるんですけど・・・」 (つづく)