羽生善治三冠vs勝又清和六段 NHK杯 3回戦
解説 藤井猛

矢内、今週は髪型も服装もすっきりしていて、めちゃかわいい! いいねー
さて、羽生の登場だ 羽生はNHK杯を8回も優勝していて、今期は3連覇がかかっているとのこと
勝又は序盤の研究の記事をうまく書くことで有名だ

事前のインタビュー
羽生「勝又は最新の序盤に詳しいので、最初から緊張感をもって臨みたい 迫力のある将棋を指したい」

勝又「2回戦の近藤戦はうまく指せた 今日は相手がすごい人なので、ただぶつかっていくだけ」

先手羽生で、一手損角換わり 羽生の棒銀に対し、勝又が四間に振って受ける展開だ
藤井「後手が△4二飛~△3三金と受ける、特殊な定跡 先手は矢倉、後手は完全な力戦形」

勝又の狙いは△3五銀からの4筋突破だが、羽生がどう受けるのか、と思っていると、
羽生はなんと▲1六歩の手待ち! 勝又が仕掛けていき、銀が交換になり、後手は飛車が走ってきた
すると羽生は悠然と▲4八歩と受けたではないか この受けは実に考えにくいな~
藤井「これで先手がいいなら、新しい定跡になる」

雑談になり、藤井「私は昨年、王座戦の挑戦者になったが、羽生に1つも勝てなかった
 棋譜を見てるだけではわからない、対局者だけが感じるプレッシャーがあった
 相手はただの強いおっさん、と思って指すのがいいんだけど、そうはいかないじゃないですか(笑)」

手が進み、局面は勝又が馬を自陣に引きつけ、いい勝負のようだ
というか、藤井の形勢判断が揺れまくりだ(^^;
藤井「さっきから、いい悪いが適当ですけど(笑) 一手指したほうが良く見える」
勝又、羽生を相手に、臆することなく、なかなか善戦している

羽生が2枚の竜をどう使うか、だったが、羽生の会心の構想が出る
使えていなかった竜を、後手の急所の馬に当てる、▲2五竜! 
これはさすがだった 自分は見ていて「おお!」と声を上げてしまった
藤井も「ほお?!」と感心していた これで流れが羽生に傾いた

羽生は持ち駒が歩と桂2枚だけだったが、桂をうまく使い、あとは寄せるだけ、という勝勢を築いた
後はもう手続きだけ、投了間近という空気が流れた だが、ここから事件が起きた
なんと、羽生が寄せを誤ってしまう、大変な事態に!
金を打って王手のところで、銀を成らずで引いていればハッキリ羽生の勝ちだったと自分は思うが・・・

勝又の玉が手順に上部に脱出してきてしまったではないか ええーこんなのがあるのか 
藤井「明らかに変ですね 逆転かも」 

さらに、勝又に△5六飛という好手も出て、藤井が「これは逆転」と断言!
ぐええー 羽生ともあろう者が、こんな負け方をするのか なんてことだ
羽生、こんな負け方で負けるな!と、いつの間にか羽生を応援していた(^^;

入玉確定で勝又の勝ちか、と思われたそのときだった
勝又が色気を出してしまい、先手玉を詰ましにいく、という、痛恨の一手!
ああー 今度は勝又にミスが出たか! 後手玉が捕まってしまった!
結果、155手で羽生の勝ち ふいいー、羽生、あっぶなかったー

箱根駅伝で、ゴール直前でコースを間違えたが、ギリギリ10位に入った国学院の選手の、
「あっぶねー あっぶねー」という言葉が、今回の羽生にピッタリだね

藤井「激戦でしたね」 終局直後の羽生「いやー ひどい」

羽生をして、こんなミスがあるんだなー
本局は、羽生の強さも見れたが、人間らしいミスも出た
羽生には、神の一手に一番近い棋士であってほしいので、こういうミスはしてほしくない(^^;

勝又にしてみれば、惜しい一局だった 力は出していたもんね 
最後、入玉だけを考えていれば・・・ あー、千載一遇のチャンスだったかもしれない

好手あり、悪手ありで、人間同士らしい戦いだった 内容が色々あった一局だった