深浦康市九段vs藤井猛九段 NHK杯 3回戦
解説 鈴木大介

正面から見た矢内、髪の毛が前髪しかない! 頭がペッタンコだ ははは 今週も笑顔が素敵だね
解説の大介、ほんの少しだけどやせたかな? 

大介「深浦は安定感のある居飛車党 
 藤井は意欲的な手を好んで指す振り飛車党 しかし最近では居飛車も積極的に取り入れている」

事前のインタビュー
深浦「藤井は対戦成績で厳しい目にあっている、しっかり指して勝てればいい
 戦型は藤井次第、藤井の攻めには気をつけたい」

藤井「深浦は世代が近いので数多く指している、研究熱心で緻密な作戦を立ててくる相手
 3回戦は自分にとって鬼門なのでぜひとも突破したい」

先手深浦で居飛車 藤井の作戦が注目されたが、藤井は後手番の藤井システムを採用!
うわ、藤井システムを見るのはひさしぶりだ 楽しみだ ワクワク
大介「一時期、藤井システムは振り飛車党ならみんなやってるくらいだったが、
 先手が急戦を見せながら戦う、(今深浦がやってる)この形が出てきてから、
 後手藤井システムを見る機会が減った」

深浦と藤井の対戦成績が出された 深浦7勝、藤井18勝か たしかに、差があるね
大介「藤井システム全盛時に藤井がずいぶん勝ち星をかせいだ 深浦はその犠牲者」
そうだったのか、ここは面白かった(^^; 

序盤、一手一手、お互いに相手の出方をうかがいながら指しているのがよくわかる
昔と比べて、序盤が進歩したなあ、と思いながら見ていた
大介「藤井は序盤から工夫してくるので、指していて楽しい相手」
序盤と言えば、藤井だもんねえ 今日も作戦勝ちするのだろうか

したらば、藤井がなんと、▲1五角の角ぶっつけを許したではないか? 
うん? これはどうなってるんだ?? 
常識的に、振り飛車はこの角のぶつけを食らってはいけない、としたものだが?
まさか藤井ともあろう者が、初歩的なミスをするわけはないし・・・
と思っていたら、藤井は3回も考慮時間を使って考えてる
大介「失敗したんじゃないですかね ちょっと意外ですね」

ええ~?? 序盤のスペシャリスト、藤井をして▲1五角を許すミス?? あ、ありえない・・・
しかし目の前で起こっていることは現実だ 
深浦は着々と4枚美濃に固めている 藤井は金を寄って手待ちしてるだけ
大介「先手はいい構想ですね 玉が固いですね 固すぎます」
どうなってんのこれ、藤井の将棋とは思えない・・・

大介「後手は10手くらい手損してますね 先手の作戦勝ちですね」
1筋と2筋と7筋と8筋の位を取られて、後手陣はもうペッチャンコ! 矢内の胸よりペッチャンコ!

大介「模様は先手がいいですけど、駒得はしてないから、まだまだこれからですね」
ええ~、でも、ここから後手が勝てるようでは、将棋の序盤の研究とか細かい作戦なんて、
意味がないってことになるんじゃないの? ましてや先手を持っているのは一流プロの深浦だ
これは深浦がリードしたまま、押し切って勝たなくてはいけない将棋だろう

で、藤井はとにかく飛車を5筋に転回させて、△4九角の勝負手を指して来た!
大介が言うには、1筋から端攻めが有力とのことだったが、深浦は飛車を引いて自重 
藤井の△3五歩に、大介「含みの多いいい手ですね」
あらら、なんだか複雑な戦いになってきた

大介「先手にいい手があるはずなんですけどね」
そうだよね 深浦はハッキリ勝ちにしなければいけない将棋だったはずが、混戦模様に! な、なぜだ

藤井は飛車を3筋に回して、△3九飛成~△7九金と張り付いて、一気に勝負をかけてきた
対して深浦は▲9八角! こんな受けがあるのか!
大介「これからはこういう勝ち方が増えるんでしょうか 私はできないですけど(笑)」 

両者秒読み、どちらの玉も危ない 寄るや寄らざるや、ドッキドキだ どうなるんだ
あの作戦負けから、こんな接戦になるものなのか? もうどっちがいいかわからないぞ
藤井としては望外な展開! 大介「クライマックスですね」

藤井の△8三桂が攻防一致の好手、△5二香で挟撃になり、大逆転で後手勝ちか、と思われた
しかし、ここで深浦の底力が出た! 中空に桂を打つ▲5五桂!! うおっ、なんだこれは??
そして、その桂を拠点にして、馬切りから一気に後手玉を即詰みにしとめた! 
おおお、深浦、お見事! ▲5五桂は次の一手ばりの絶妙手だったのか!
おお、これぞ、プロの芸! パチパチパチ

いや~、なんとか深浦が勝ちきったか でも危なかったな~(^^;
矢内「スリリングでしたね」
大介「鋭い馬切りで一気に詰め上げましたね」 

感想戦では、終盤を中心にやっていたが、藤井は竜で王手してしまった手をさかんに悔いていた
そうかあ、竜は元の位置のままが良かったのか

・・・この一局、終盤が熱戦で面白かった、とも言える それは確かだ
しかし、藤井の序盤、▲1五角を許したのは何だったんだろう?
そして、深浦レベルの棋士が、大作戦勝ちからキッチリ勝ちきれないというのもなんとも・・・
これが、C級クラスプロの内容だったら、これでもいい
だけど、両者ともトップ15人に入る一流プロなのだ
この内容では、清水女流でなくとも、コンピュータに負けてしまうのでは、と不安になってしまった
正直、藤井のこんな作戦負けはもう見たくない 10手くらいの手損って(^^;

ここ最近、NHK杯ではトッププロの不可解な手が続いている
羽生のまさかの寄せ逃し、久保の金寄りの悪手、そして今日の藤井の序盤
トッププロには期待も大きいので、がんばっていい将棋を見せてほしい!