初段になるための将棋勉強法
浦野真彦著 白夜書房 1200円+税 2011年2月1日初版
評価 一口でランク付けするのは不可能と思いました

今、何かと話題のこの本です 私も読みました
いいと思った所、逆に、それはどうかと思った所、両面ありましたので、2回にわけてレビューします
今回はいいと思った所です

・まず、「初段」の概念をきっちり整理してあるところがいいです
「初段」には大きく4つある、と書いてあります 
将棋の初段と言っても、色々あるんだな、というのがわかりますね

・詰将棋の目安が書いてあります 

・勉強方法として、8種類の方法が整理されて書いてあるのはすばらしいです
今まで、キッチリ整理して書いた本があまりありませんでしたからね
例えば、将棋はルールを知っているだけなのに中学の将棋部の顧問を任されたような人が、本書を手に取った場合、上達法にはどんなやり方があるのか、とても参考になると思います

・他の詰将棋本や戦法書の本の良書の紹介がしてあります 出版社の垣根を越えてます、これは画期的ですね (ただし、中には、内容が難しすぎると思える本もあるんですけど(^^;)

・著者の考え方だけでなく、他の指導者の人に取材して意見を求めています これはすばらしいです
中でもこれは至言、と思えたのは、「初段になりたいなら、千回負けるといい」という言葉です
ちゃんと一手一手考えて指して、千回負ければ、(並みの町道場の)初段になれると私も思います
ただし、負けてばっかりで、将棋がキライにならなければ、の話ですけど(^^;

・将棋ソフトに意見を訊くのもいい、ということが書いてあります

・駒落ち対局で、定跡どおりに指さなくても失礼にはあたらない、と明記してあります
ここは、本書の最大のグッドなポイントだと思います 
私は囲碁将棋チャンネルで、駒落ちの対局もよく見てます
(下手がどんな駒組みをするのか、早回しで見ることが多いです)
下手の人は、だいたい7~8割方、定跡に沿った指し方ですね
でも、個人的には、定跡をはずした作戦でいくほうが面白いのになあ、といつも思ってます
漫画ハチワンダイバーの作者、柴田ヨクサルさんは、飛車落ちで佐藤康光を相手に、独自の戦法で指して、勝ってました あんな風なのが、一番気持ちいいし、対局の意義もあると思いますね 駒落ちの序盤の戦法も、オリジナルの物を持っているって、最高です (棋譜がこのブログにあります、柴田ヨクサル 佐藤康光 で、ヤフーでもグーグルでもいいですので検索してみてください)

・個人個人に合った上達法があるはず、と書かれています
「序盤力」「中盤力」「終盤力」の三角形のグラフを当てはめてみて、どれを伸ばしたら効率がいいか考える、というのはとても自然な発想と思います 
 
・初段になるまでどれくらいかかったか、のアンケートがあります これは興味深いです
1年以下の人、これはもう才能でしょう(^^; 10年以上の人、これは努力してなった人たちでしょう
将棋というゲームは、生まれつきの才能が大きく関与するのは、私はもう仕方がないと思ってます

・24で指しまくったという菅井四段にインタビューがあります

・森信雄七段にインタビューがあり、興味深い発言がいくつもあります 
駒落ちの効用についてと、棋譜並べについてもアドバイスがあります
これは読んでいて、なるほどな~、と思いました 
ちなみに、私は棋譜並べは全然してません これからもするつもりはありません(^^;
長時間の将棋のやりすぎも、上達に良くない、と森七段は言ってるのも面白いです

次回は逆に、これはどうなのか、と思った所についてレビューしてみたいと思います