第19期 銀河戦
本戦Fブロック 6回戦
塚田泰明九段 vs 菅井竜也四段
対局日: 2010年11月11日
解説:安用寺孝功六段
聞き手:山田久美女流三段
記録:井道千尋女流初段

3月10日に放送があった銀河戦 見るのが今日になってしまった
もう対局日からずいぶん経ってるね(^^;

塚田は予選で石田九段に勝ち 菅井は清水女流、村田智、村中、中座、日浦に勝って5連勝中
22年度の成績は、塚田4勝11敗 菅井19勝6敗 2人は初手合い

解説の安用寺「塚田は攻め100パーセント 鋭い攻め将棋だが、最近は受けに立つことも増えてきた
 菅井は今年デビューの18才、コンスタントに勝っている印象」

安用寺「塚田は若い頃、王座も獲った、棋戦も3つほど優勝した、22連勝もした、
 塚田スペシャルも編み出し、流行した A級にも7年いた」 
・・・今、塚田は46才、まだ老け込む年でもないのに、今年もC1で降級点を取ってしまっている
いったい、何でこんなに弱くなったのだろう、不思議だ

が、今日の塚田は積極的だ 先手塚田で、後手菅井のゴキゲンに対し、5筋の位を奪い返し、
2枚銀で押さえ込みを図る展開 塚田は7五と6五に銀を繰り出し、いい感じだ
安用寺「塚田、意欲的ですね 一気にひと潰しにしてやろう、という指し方ですね」
「かまいたち」のような作戦だ 位を取って、厚みで、という指し方は個人的に好きだ
菅井は△5三歩と誤り、すごい手損している これは塚田が作戦勝ちか?

安用寺「塚田ペースの気がする 後手から7六と6六の2枚の銀を追う手がない」
菅井の棋風として、久保に似たさばきが持ち味だが、
この将棋は、先手のほうが金銀4枚が玉に寄っていて、
固さでも上をいっているぞ さばきを発揮しようにも、どうにもならないのでは?
 
菅井、どうするか、と思って見ていると、△3三角で次に△5五角を狙った、のだが、
△5五角をあきらめて、じっと△2二角!
うーわ!? なんだこれは、一手パスだ いや、二手パスと言えるかもしれない
安用寺「これが18才の手ですか(笑)」 
すごい辛抱!「先手から動いてきてくれ」という意味なのはわかるが、△3三角~△2二角って・・・
18才が指す手とは思えん! 

で、塚田が「じゃあこっちも、のんびりと桂を取りに行きますよ」とした瞬間に、
△9三桂の勝負手が来た!

で、後はお互いに30秒将棋に突入した
それまでが両者ともに時間を使ってじっくり指していただけに、
ここから一気に手のスピードが上がり、私はついて行けなかった(^^;
わけのわからないうちに、菅井はしっかりと一手勝ちを読みきり、勝ちを手にしていたではないか! 
104手で菅井の勝ち!

安用寺「菅井はしっかり耐えて、最後のワンチャンスをモノにした」

な、なんでぇぇぇー? 菅井、勝ち方が強すぎるで・・・
一般的には、 
作戦負け→暴発→ベテランに的確にとがめられて負け これが本来の若手のパターンだろう
菅井の場合、
作戦負け→じっと辛抱、とにかく辛抱→秒読みになるまで耐える→30秒将棋が続き、
だんだんわけがわからなくなる→ベテラン塚田が暴発→的確にとがめて勝ち こういう流れになってる!

「勝ち方知ってます」という菅井のお手本、講座みたいな番組になってしまった
ええー・・・? 知ってても、できるものではないで・・・ 
塚田、全然弱くなかった むしろ、指し手には勢いがあったけど・・・ 

感想戦では、
塚田「全体的に押していたんですけどね」
菅井「ずっと苦しいと思っていた」

菅井、これで18才か! なんでこんなに、将棋が「もう出来上がってる」の??
マジで?? これが18才の手?? と思える一局、もう老練というような指しまわしだった

ヒカルの碁の緒方九段が「その練達さは 長久の歳月を思わせる!」
それくらい言ってもおかしくない一局だった  お、恐るべし菅井・・・