第19期 銀河戦
本戦Eブロック 7回戦
神谷広志七段 vs 阿部健治郎四段
対局日: 2011年1月7日
解説:佐藤紳哉六段
聞き手:中村桃子女流1級
記録:野田澤彩乃女流1級

土曜に放送された銀河戦
アベケンは里見女流、坂口、小林宏、佐藤紳哉、コーヤン、デカコバに勝ち6連勝中
神谷は予選で松本に勝ち本戦進出
22年度の成績は、アベケン28勝7敗 神谷7勝10敗 2人は初手合い

解説の紳哉「アベケンは居飛車党、研究熱心で、深く広く研究している
 攻めっ気が強く、終盤も手が見える
 神谷はオールラウンダー、序盤から一工夫ある将棋、相手の攻めをひっぱりこんで受けて見せる
 アベケンの攻めvs神谷の受けになるだろう」

先手アベケンで、神谷が矢倉模様の力戦に誘導した ▲居玉vs△4一玉型で、早くも開戦だ
アベケンは左の金を▲5八金とし、豊かな発想力を見せた
紳哉「あー なるほど! これは柔軟ですね」

お互いの金が前線に出て、盤面、5筋中央に金が3枚縦に並ぶ、めずらしい局面が出現
紳哉「今日はいいものを見ました(笑)」

金銀の交換が何回もあり、紳哉「これだけ金が前線に出て交換になる将棋もめずらしいですね」
終局まで、数えたら6回も金銀交換があった(^^;

アベケンが位を取って有利になったかと思いきや、決め手がない
じっくりお互いに陣形を整える、という将棋だ それがもう、長いー うーわ、これは疲れるわ(^^;
アベケン、実に落ち着いているのだ 無理な攻めはしない
紳哉「この将棋は金銀ばっかり動いてますね 平安将棋はこんな感じだったんですかね(笑)」
平安将棋は、飛車と角がまだ無いんだよね 

アベケン、色々技を駆使したが、一番驚いたのが次の局面の手だ 
今、後手の神谷が△8五桂として、先手のアベケンの手番↓ 

後手:神谷
後手の持駒:金二 歩 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・ ・ ・ ・v玉v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・v歩v角v金 ・ ・|二
| ・ ・v歩 ・ ・v歩v銀v歩 ・|三
|v歩v歩 ・v歩 歩 ・ ・ ・v歩|四
| ・v桂 ・ ・ ・ 桂 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 ・ ・ ・ ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 銀 ・ ・ ・ ・ ・|七
| ・ 玉 ・ 角 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手:アベケン
先手の持駒:金 銀 歩三 


ここで、なんとアベケンの手は▲2二歩!! な、なんだそれは??
取れる銀を取らずに、こんな手がある!?
本譜は、以下△同玉▲3三桂成以下、アベケンの攻めがつながった

▲2二歩がいい手かどうかはわからないんだけど、発想としてすごい
△2二同銀なら、2筋が壁になるから▲5三銀と攻めるつもりだったのだろうか
とにかく、結果的にこの▲2二歩が効いたのだ いやはや、アベケン、強い・・・

結果、133手でアベケンの勝ち 
アベケンがずーっと攻めていて、神谷がずーっと受けていた、という将棋だった
紳哉「アベケンが丁寧に指して、アベケンの良さが随所に出た」 

この将棋、正直、見ていて疲れたわ(^^; 開始早々、すぐに戦いが起こってから、
中盤の駒組み合戦が、延々続いたからね
将棋って、一局勝つのは大変だ、と思わされた内容だった 

それにしても、アベケン、将棋のテクニックを実にいっぱい知っている、と思わされた
22才の新人っていう感じじゃない、将棋が完成しているね

このEブロック、この後、島、中村修、タニー、渡辺という顔ぶれだが、
アベケンはどこまで勝ち進むのか? まさか、一番下から全員抜きってことがあるんじゃなかろうか