第本戦Fブロック 7回戦
畠山成幸七段 vs 菅井竜也四段
対局日: 2011年1月18日
解説:藤井 猛九段
聞き手:室谷由紀女流1級
記録:伊藤明日香女流初段

ナルゴンは予選で森信雄に勝ち本戦進出 
菅井は本戦で清水女流、村田智弘、村中、日浦、中座、塚田に勝ち6連勝中
22年度の成績は、ナルゴン8勝9敗 菅井23勝8敗 2人は初手合い

聞き手の女流は、誰だ? 見たことがないなー、と思っていたら、TV初登場の室谷(むろや)さんとのこと
年齢は、菅井と同じまだ18才だそうだ 解説は藤井、おお~豪勢だ 

藤井「ナルゴンは居飛車が多いが振り飛車も器用に指す 鋭い攻めの棋風
 菅井は新人、流行の振り飛車が得意 最新の振り飛車が見れるんじゃないか」

先手ナルゴンで、相振りになった ▲向かい飛車+金無双vs△三間+美濃だ
室谷「相振りになってよかったです」
藤井「室谷さんはこの戦型は経験がある? 僕もあるんですよ~(^^)」
この一局、終始なごやかな藤井トークが聞けた

藤井「相振りはプロ全体としては少ないが、進歩がいちじるしい戦型」
で、局面、さっそくナルゴンがそれを指しているそうだ
藤井「ファンの方にはそれほど知られていないと思うが、菅井は相振りで『菅井流矢倉崩し』という
 指し方を考案した それがすっかり定着している だから、ナルゴンは矢倉にしなかった」
へえ~ そうなのか

藤井「後手の陣形、3三は最近は、桂じゃなくて角が上がるんです 
 桂を跳ねるとおじさん扱いされちゃう(笑)」

さて、菅井が6筋から早速仕掛けてきた 自陣の歩を突く、びっくりする仕掛けだ
が、ナルゴンもすぐに対応、お互いに研究済みか!
ここから、菅井も藤井に「この一手」と言わせる飛車浮きを見せ、
ナルゴンも藤井に「これは味がいい」と言わせる受けを見せる 一進一退だ

藤井「菅井の研究に、ナルゴンが自分の見解をぶつけている」
局面難しく、藤井「先手を持って指してみたいが、具体的にどうやるか・・・」

藤井は候補手に困っていたが、ナルゴンはうまく手をつないだ
先手の飛車と角、両方が取られる当たりになっているとき、放置で利かしの▲9二歩~▲9三歩!
この歩の叩きが、メチャクチャに効いた

藤井「先手の攻めはギリギリ」と言っていたが、ナルゴンは端から挟撃の体勢を築くことに成功、
見事に美濃を攻略、後手玉を寄せきった 105手でナルゴンの勝ち
あ~、ナルゴン、うまかった プロの寄せだった 
「寄せの手筋200」とか「美濃崩し200」とかの本に出てくるような寄せだったね 

菅井の連勝は6連勝で止まった まあ、本局はナルゴンにうまく指されたから、仕方ないか
しかし、ナルゴン、目立たないと思っていたけど、強いわ
研究もしっかりしてきているしね 相振りの菅井の研究手をちゃんと調べて、
事前に対抗策を用意しているわけだからね

感想戦でも、寄せの部分を面白そうに3人であれこれやっていた
プロ3人集まっての寄せとしのぎ、レベルが高いね 室谷さん、口だしする余地がないね(笑)

いつも思うんですけど、私には相振りはやっぱり難しいです
すぐ力戦になるため、知識があんまり生きないんですよね 
相手が居飛車、と決まっていたら、振り飛車もやってみたいんですけど、相振りがね~

この将棋、▲7六歩△3四歩▲9六歩△9四歩という出だしでの相振りだった
そして、最後は9筋の端攻めが決め手で先手が勝ちになったことを思えば、
もうここまでさかのぼって、どうやるか考えておかなければいけない、ということか
最近の将棋は、序盤から駆け引きがある、と思わされる一局だった