第19期 銀河戦
本戦Bブロック 9回戦
豊川孝弘七段 vs 戸辺 誠六段
対局日: 2011年3月8日
解説:勝又清和六段
聞き手:山口恵梨子女流初段
記録:渡辺弥生女流1級

豊川は予選で飯野に勝ち 戸辺は真田、安用寺に勝ち2連勝中
22年度の成績は、豊川8勝16敗 戸辺26勝13敗 2人の対戦成績は戸辺の1-0
前局の安用寺戦で、すばらしい指しまわしを見せた戸辺、今回はどうか?

解説の勝又「豊川は居飛車党で、金銀がぐいぐい前進してくる力強い将棋、ファイター
 戸辺は現代振り飛車の使い手の代表格、先手では早石田、後手ではゴキゲンの力戦振り飛車
 豊川が押さえ込むか、戸辺がさばくかの勝負になると思う」

先手豊川で、▲居飛車vs△ゴキゲン中飛車になった
勝又「ゴキゲンは流行ってますねえ 前期のA級順位戦では、ラス前の8回戦と最終戦の9回戦の
 計10局中、5局がゴキゲンだった しかし同じ形ではなく、新しい形がどんどん出てくる」

豊川が変わった趣向を見せた 糸谷流右玉のようにしようとしたのだ
そこで、いきなり戸辺の技が出た △1五角!
聞き手の山口「幽霊角ですね」
勝又「▲1六歩とわざと突かせて、1筋を争点にしようという構想ですね! 目の付け所が違いますね~
 よくこういう手を思いつきますね~ ホントにまあ機敏だこと! 戸辺が一本取った」
この△1五角、糸谷流右玉殺しの一手だね 振り飛車党は覚えておいて損はないね

豊川が右玉をあきらめ、駒組みが進展がないのを見て、戸辺は悠々と穴熊にした
豊川、もう困ったかに見えたのだが、角筋を通して勝負にもっていった これはいい勝負手だ!
勝又「おー」 戸辺が完全に穴熊に囲う前に、勝負になった

戸辺、早指しでバンバン指していき、快調な攻めが続く 
豊川は受ける苦しい展開で、時間を使わされていく
勝又「戸辺は感覚がいいから、本筋しか見えないわけです
 それにしても冴えてますね~ めちゃめちゃ強いですね」

勝又の解説、理論的ですごくわかりやすい さすが、教授と呼ばれるだけある
それにしても、戸辺の指しまわしが絶品だ 勝又の理論的な予想をことごとく上回っていく

戸辺、間違えそうな気配がない 見ていて、ものすごい安定感を感じる
戸辺は角をぶった切り、最後は一気に豊川玉をしとめた 90手で戸辺の勝ち 
豊川が粘りを欠いたとはいえ、戸辺の圧勝だった 

勝又「戸辺の駒は、初期配置から不動駒が10枚もありますね」
これが本局の戸辺のさばきのうまさを物語っているね こういう勝ち方、気持ちいいだろうなー 

感想戦では色々変化をやっていて難しい変化もあったようだが、
指している最中は、もう戸辺の押せ押せムードが盤上を覆っていた
はっきり言って、豊川に何もさせなかった、という一局だった

前局の安用寺戦といい、本局の豊川戦と言い、戸辺、強い!! 
今よほど好調なのだろう これで普段どおりってことはない・・・よね?(笑)
順位戦ではB2にいる戸辺、B1から落ちてきた豊川に圧勝、戸辺がB1に昇級するのも時間の問題だろう
ブロガー戸辺の会心譜、またひとつ見させてもらいました!