2011.06.05
永瀬拓矢四段vs佐藤康光九段 NHK杯 1回戦
永瀬拓矢四段vs佐藤康光九段 NHK杯 1回戦
解説 鈴木大介
きれいな矢内が今週も見れた よしよし
さて、今日は天下の康光が登場だ 新人の永瀬っていうのは全然知らない 見るのも初めてだ
永瀬は予選で宮田敦史、大平、神谷に勝ちNHK杯初出場 康光は予選シードで23回目の出場
永瀬は1992年生まれの18才、デビューして2年目か どんな人だろう
事前のインタビュー
永瀬「NHK杯に出れて光栄、佐藤先生と指せる機会はそうないと思うので、
結果につながる良い将棋を指せれば」
康光「永瀬は若手の振り飛車党で力強い受けの棋風、昨年のvs羽生戦は反響が大きかったので、
そのときのようなハラハラドキドキの内容の将棋を指したい」
大介「永瀬は、受け8割の棋風 若手の中では一番勉強量が多いんじゃないか
序盤、独創的で毎回違う手を指してくるので、指していて楽しい
研究で勝とうと言うよりも、自分の力を発揮できるように考えているのが好感がもてる
康光は、パッと見、無理くらいの攻めを平気で通してくる剛腕
格で言ったら一番下と一番上の対戦」
先手永瀬で、▲早石田vs△居飛車になった
おお~さすが康光、3手目▲7五歩を、△8四歩~△8五歩で正面から受けてたったか
永瀬の作戦はどんなかな?と思っていると、なんと▲6八金~▲7七金~▲7六金の棒金作戦!
そして向かい飛車にして8筋を逆襲、康光に△8三歩と打たせることに成功した
これはしてやったり!? どう考えても居飛車側を持ちたい人はいないだろう
大介「先手、不敗の体勢」とまで言っている こ、これはいけそう?
しかし、大介が「永瀬は実は千日手名人」と言っている
永瀬に言わせれば、「千日手になれば序盤が2回指せるから、序盤で有利になるチャンスが2回あるから
いいんだ、序盤は自分のほうが研究しているから」とのことだそうだ
そして、なんと、その言葉どおりに千日手になってしまった!
え~、永瀬はこれを千日手にしちゃうのか 双方、飛車の反復運動で56手までで千日手だ
康光のほうとしてはこれは仕方ないだろう 永瀬はどう思ってるのか
戦いが起こらず千日手っていうのは、見ている私としてはつまらない・・・
まあ、でも、永瀬の独創的な作戦は見れたね
さて、指し直し局 先後入れ替えて、康光が先手だ
▲超速3七銀vs△ゴキゲン中飛車に進む これも両者ムチャクチャ手が早い
カットして編集しているのだろう、終盤が長くなったのだろうかと思って見ていた(^^;
大介「力の入った攻防ですね やっぱり康光が先にリードすると面白くないですから(笑)」
康光が果敢に1筋から仕掛けたのだが、永瀬が手持ちにした歩で9筋から反撃、
これが厳しかったようで、康光は▲8八角と苦しい受けの角を打たされることになった
大介「後手の永瀬が良くなった 康光は苦しい」
と、ところが! なんと、ここから、康光が銀を角取りと当て、永瀬が角を逃げる、また銀で角取り、
永瀬は角を逃げる、また康光は銀で角取り、この繰り返しになってしまったではないか
ええ~ ま、まさか・・・ 結果、85手で千日手が成立!! な、なんじゃそりゃ~
2局連続で千日手だ 矢内いわく、NHK杯史上初、とのこと ええ~
大介「仕方ない千日手と思います」 後手の永瀬にも打開は無理だったのか
しかし、永瀬は2局とも康光を追いつめたわけだ それは確かだ
2局目は康光の先手番だったのに、康光は千日手にしちゃったわけだからね
再び指し直し局、3局目だ もう番組開始から40分が経過している
私はいったん休憩タイムで、昼寝してしまいました(^^;
先手永瀬で、またもや3手目▲7五歩で早石田 康光は今度も△8四歩~△8五歩で対抗
角交換から、永瀬が8筋から逆襲、という展開になった
永瀬は9筋も受け、その9筋から積極的に攻めかかった
なんか、この攻め、モロにパンチが入ってると思うんだけど、どう? 端が破れてるよね
大介「永瀬がよろしいんじゃないでしょうか! たぶん康光は苦しんでいる」
やっぱりそうか! おお~いけいけ、永瀬 盤上、着実に駒得を図る永瀬
大介「未だかつて康光の攻めを切らせた人はいないが、永瀬はそれをやろうとしている」
矢内「永瀬は『大山15世名人のような棋士になりたい』とのこと」
大介「駒得で、さばけて、玉が美濃で固い、振り飛車絶好の展開」
永瀬、実に堂々としている 手が早いのだ
・・・しかし、編集で考慮タイムがカットされているからそう思えたのかもしれないが(^^;
大介「カナ駒の数が違う 7枚対1枚で断然先手が多い 逆転は難しい」
と、言っていたのだが、ここから永瀬、試練のときを迎えた
どうも大介の解説と違う手を指し始めたのだ それも、何回も間違っているらしい
どうにも振り飛車が楽勝だったはずなのに、どんどん差が詰まっていく
康光に△3一角とがんばられ、大介「逆転か」
え~、これが逆転するのか~ これがプレッシャーか でも、康光にもそう簡単に負けてほしくないしね
大介「康光の必死の抵抗ですね 永瀬の試練 逆転負けはクセになるんでね」
永瀬、震えまくっているのが指し手から伝わってくる 明快な勝ちを何回も逃しているらしい
しかし、元が悪すぎた康光、逆転できるか それとも新人の金星か・・・!
最後は、永瀬はあやうく悪手を指しそうになったのを、盤上からあわてて手を戻し、
保険をかけて詰めろ、どうにかこうにか着地した 131手で永瀬、康光から金星!
うわ~、これは危なかったな~ 飛行機に例えれば、もうソフトランディングで万全だったはずが、
滑走路からはみ出しまくりの胴体着陸で間一髪、という感じだった
大介「一時は危なくなったが、2枚腰で勝ちきったのは永瀬の自信になったと思う」
まあ、かなりブレたけど、よく勝ちきったね これが3局目ということを考慮にいれないといけないね
私は昼寝して体力を回復してから、3局目を見たから(笑)
永瀬、序盤巧者で受け将棋、という面白い棋風ということがわかった それもなかなか強い
けっこう注目の新人なのかもしれない 1局目と3局目、両方有力な作戦と思った
が、一方、康光のほうは、どうしたのか・・・ 3局通して、いいところがあまりなかった
3局目も、終盤でチャンスがあったようなのだが、活かしきれなかった うーん? そこは残念だ
個人的に、自分が居飛車党ということもあるのだが、康光の早石田に対する対策はどうだったのか
あまりに無策ではないのか? こんなんでいいのかな?
自分の見解では、初手から▲7六歩△3四歩▲7五歩△8四歩▲7八飛△8五歩、
この時点で、もうすでに先手が有利なのでは、と思っている
先手が全く無駄な手を指していないのに対し、後手は飛車先を伸ばした2手が、無駄になる可能性がある
今回は、1局目も3局目も、実際に逆襲された
△8四歩~△8五歩としたからには、どこかで△8六歩、と攻める権利を持たないといけないはずだ
しかし、逆に先手から▲8六歩、とされているようでは、どうにも理にかなっていないと思う
解説の大介、とても良かったと思う 永瀬のことをよく知っていたし、手がよく見えていた
今回、大介を解説にもってきたのは、ナイスな人選だった
(・・・が、最後、永瀬が▲3三角成としようとして手を戻し、▲3一飛で詰めろをかけたところ、
▲3三角成でも即詰みがあったことが激指により判明しました
ただし、歩以外の駒が余らないピッタリの13手詰めで、難しい詰み)
永瀬という面白い人材が現れたのは良かったが、一方で康光に元気が感じられなかったのが残念だった
うーん、康光が早々に消えてしまい、少しショックを受けている
私は康光のファンだったのか 初めて気がついた(^^;
解説 鈴木大介
きれいな矢内が今週も見れた よしよし
さて、今日は天下の康光が登場だ 新人の永瀬っていうのは全然知らない 見るのも初めてだ
永瀬は予選で宮田敦史、大平、神谷に勝ちNHK杯初出場 康光は予選シードで23回目の出場
永瀬は1992年生まれの18才、デビューして2年目か どんな人だろう
事前のインタビュー
永瀬「NHK杯に出れて光栄、佐藤先生と指せる機会はそうないと思うので、
結果につながる良い将棋を指せれば」
康光「永瀬は若手の振り飛車党で力強い受けの棋風、昨年のvs羽生戦は反響が大きかったので、
そのときのようなハラハラドキドキの内容の将棋を指したい」
大介「永瀬は、受け8割の棋風 若手の中では一番勉強量が多いんじゃないか
序盤、独創的で毎回違う手を指してくるので、指していて楽しい
研究で勝とうと言うよりも、自分の力を発揮できるように考えているのが好感がもてる
康光は、パッと見、無理くらいの攻めを平気で通してくる剛腕
格で言ったら一番下と一番上の対戦」
先手永瀬で、▲早石田vs△居飛車になった
おお~さすが康光、3手目▲7五歩を、△8四歩~△8五歩で正面から受けてたったか
永瀬の作戦はどんなかな?と思っていると、なんと▲6八金~▲7七金~▲7六金の棒金作戦!
そして向かい飛車にして8筋を逆襲、康光に△8三歩と打たせることに成功した
これはしてやったり!? どう考えても居飛車側を持ちたい人はいないだろう
大介「先手、不敗の体勢」とまで言っている こ、これはいけそう?
しかし、大介が「永瀬は実は千日手名人」と言っている
永瀬に言わせれば、「千日手になれば序盤が2回指せるから、序盤で有利になるチャンスが2回あるから
いいんだ、序盤は自分のほうが研究しているから」とのことだそうだ
そして、なんと、その言葉どおりに千日手になってしまった!
え~、永瀬はこれを千日手にしちゃうのか 双方、飛車の反復運動で56手までで千日手だ
康光のほうとしてはこれは仕方ないだろう 永瀬はどう思ってるのか
戦いが起こらず千日手っていうのは、見ている私としてはつまらない・・・
まあ、でも、永瀬の独創的な作戦は見れたね
さて、指し直し局 先後入れ替えて、康光が先手だ
▲超速3七銀vs△ゴキゲン中飛車に進む これも両者ムチャクチャ手が早い
カットして編集しているのだろう、終盤が長くなったのだろうかと思って見ていた(^^;
大介「力の入った攻防ですね やっぱり康光が先にリードすると面白くないですから(笑)」
康光が果敢に1筋から仕掛けたのだが、永瀬が手持ちにした歩で9筋から反撃、
これが厳しかったようで、康光は▲8八角と苦しい受けの角を打たされることになった
大介「後手の永瀬が良くなった 康光は苦しい」
と、ところが! なんと、ここから、康光が銀を角取りと当て、永瀬が角を逃げる、また銀で角取り、
永瀬は角を逃げる、また康光は銀で角取り、この繰り返しになってしまったではないか
ええ~ ま、まさか・・・ 結果、85手で千日手が成立!! な、なんじゃそりゃ~
2局連続で千日手だ 矢内いわく、NHK杯史上初、とのこと ええ~
大介「仕方ない千日手と思います」 後手の永瀬にも打開は無理だったのか
しかし、永瀬は2局とも康光を追いつめたわけだ それは確かだ
2局目は康光の先手番だったのに、康光は千日手にしちゃったわけだからね
再び指し直し局、3局目だ もう番組開始から40分が経過している
私はいったん休憩タイムで、昼寝してしまいました(^^;
先手永瀬で、またもや3手目▲7五歩で早石田 康光は今度も△8四歩~△8五歩で対抗
角交換から、永瀬が8筋から逆襲、という展開になった
永瀬は9筋も受け、その9筋から積極的に攻めかかった
なんか、この攻め、モロにパンチが入ってると思うんだけど、どう? 端が破れてるよね
大介「永瀬がよろしいんじゃないでしょうか! たぶん康光は苦しんでいる」
やっぱりそうか! おお~いけいけ、永瀬 盤上、着実に駒得を図る永瀬
大介「未だかつて康光の攻めを切らせた人はいないが、永瀬はそれをやろうとしている」
矢内「永瀬は『大山15世名人のような棋士になりたい』とのこと」
大介「駒得で、さばけて、玉が美濃で固い、振り飛車絶好の展開」
永瀬、実に堂々としている 手が早いのだ
・・・しかし、編集で考慮タイムがカットされているからそう思えたのかもしれないが(^^;
大介「カナ駒の数が違う 7枚対1枚で断然先手が多い 逆転は難しい」
と、言っていたのだが、ここから永瀬、試練のときを迎えた
どうも大介の解説と違う手を指し始めたのだ それも、何回も間違っているらしい
どうにも振り飛車が楽勝だったはずなのに、どんどん差が詰まっていく
康光に△3一角とがんばられ、大介「逆転か」
え~、これが逆転するのか~ これがプレッシャーか でも、康光にもそう簡単に負けてほしくないしね
大介「康光の必死の抵抗ですね 永瀬の試練 逆転負けはクセになるんでね」
永瀬、震えまくっているのが指し手から伝わってくる 明快な勝ちを何回も逃しているらしい
しかし、元が悪すぎた康光、逆転できるか それとも新人の金星か・・・!
最後は、永瀬はあやうく悪手を指しそうになったのを、盤上からあわてて手を戻し、
保険をかけて詰めろ、どうにかこうにか着地した 131手で永瀬、康光から金星!
うわ~、これは危なかったな~ 飛行機に例えれば、もうソフトランディングで万全だったはずが、
滑走路からはみ出しまくりの胴体着陸で間一髪、という感じだった
大介「一時は危なくなったが、2枚腰で勝ちきったのは永瀬の自信になったと思う」
まあ、かなりブレたけど、よく勝ちきったね これが3局目ということを考慮にいれないといけないね
私は昼寝して体力を回復してから、3局目を見たから(笑)
永瀬、序盤巧者で受け将棋、という面白い棋風ということがわかった それもなかなか強い
けっこう注目の新人なのかもしれない 1局目と3局目、両方有力な作戦と思った
が、一方、康光のほうは、どうしたのか・・・ 3局通して、いいところがあまりなかった
3局目も、終盤でチャンスがあったようなのだが、活かしきれなかった うーん? そこは残念だ
個人的に、自分が居飛車党ということもあるのだが、康光の早石田に対する対策はどうだったのか
あまりに無策ではないのか? こんなんでいいのかな?
自分の見解では、初手から▲7六歩△3四歩▲7五歩△8四歩▲7八飛△8五歩、
この時点で、もうすでに先手が有利なのでは、と思っている
先手が全く無駄な手を指していないのに対し、後手は飛車先を伸ばした2手が、無駄になる可能性がある
今回は、1局目も3局目も、実際に逆襲された
△8四歩~△8五歩としたからには、どこかで△8六歩、と攻める権利を持たないといけないはずだ
しかし、逆に先手から▲8六歩、とされているようでは、どうにも理にかなっていないと思う
解説の大介、とても良かったと思う 永瀬のことをよく知っていたし、手がよく見えていた
今回、大介を解説にもってきたのは、ナイスな人選だった
(・・・が、最後、永瀬が▲3三角成としようとして手を戻し、▲3一飛で詰めろをかけたところ、
▲3三角成でも即詰みがあったことが激指により判明しました
ただし、歩以外の駒が余らないピッタリの13手詰めで、難しい詰み)
永瀬という面白い人材が現れたのは良かったが、一方で康光に元気が感じられなかったのが残念だった
うーん、康光が早々に消えてしまい、少しショックを受けている
私は康光のファンだったのか 初めて気がついた(^^;
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