阿部健治郎四段vs有森浩三七段   NHK杯 1回戦
解説 藤井猛

矢内、すっかり長髪がおなじみで、今からAKB48のメンバーに選ばれても不思議ではないだろう
今週の解説は藤井か 

有森は予選で、脇、坂口、桐山に勝ち、3回目の本戦進出
アベケンは新人王獲得のため予選免除、本戦は初出場

藤井「有森は居、振り、両方指し、型にはまらない棋風
 アベケンは西村九段門下の弟弟子 有望な新人」

事前のインタビュー
有森「誰も(私が本戦に)出れるとは思わなかったでしょうね ベテランらしい指しまわしができれば」
インタビューに答える有森、チューブが鼻に通っていて、ものものしかった

アベケン「NHK杯は初めてなので、記憶に残る将棋を指したい、居飛車で基本通り指したい」

先手有森で、▲三間飛車+高美濃vs△居飛車+銀冠になった
で、この一局、駒組みが終わって、さあ戦いが始まったと思ったら、お互い銀が出て引っ込んで、の
繰り返しで、なんと千日手に! どわ~ また千日手か! 52手で千日手が成立

藤井「千日手は連鎖反応が起きるんです」とのこと 
番組開始から38分が経過していた、この38分はいったい何だったんだ・・・

先後入れ替えで、先手がアベケン 指し直し局は、相矢倉になった
ただし、後手が飛車先突かずなので、先手アベケンは左美濃だ

角交換で、有森の陣形がまだ固まっていなかったところ、アベケンが▲5五歩から実にうまく手を作った
ここで5筋に目が行くのは、さすが新人王、目のつけどころが違う!
藤井「左美濃が固いので、荒っぽい指し方が通っちゃう 有森は銀2枚が遊んでいてつらい」

有森に銀を打たせて味良く飛車角交換して、続く▲8五角っていうのも、考えにくい手だ
▲6三角成の一点狙いだが、こう指すものなのか・・・
有森が闘志を失い、75手で投了した
アベケンは、有森の手をことごとく逆手にとって、優勢を築いて中押し勝ち、という磐石の勝ちだった

一方的な展開なったこの一局、藤井いわく「指し直し局に名局なし」
でも、昨年度の名局賞特別賞は、千日手指し直しで200手を越えた森内vs藤井の一局でしたよね(^^;

戦いが起きずに千日手、っていうのは、やっぱり見ていてつまらない! 
なんとか先手番のプロには打開してほしいものだ そういう不文律があってほしい

千日手について思うのだけど、
「将棋は先手が得なはずだから、千日手は先手が損」

「先手から手を変えるので、千日手が発生しにくい」
こういう図式が、今のところ常識として成り立っていると思う
ということは、一般的に先手の勝率が後手よりも高いのも、それほど悪いことではない、と思えるのだ
もし先手、後手の勝率がちょうど5割ずつになるのだったら、もっと千日手が増えるかもしれない
それはいやだなあ、と思う 

今回はアベケンが全く危なげなく、ベテラン有森を吹っ飛ばした、という一局(二局?)だった