第19期 銀河戦
本戦Bブロック 最終戦
高橋道雄九段 vs 戸辺 誠六段
対局日: 2011年4月21日
解説:先崎 学八段
聞き手:長沢千和子女流四段
記録:井道千尋女流初段

また戸辺の登場だ 戸辺の将棋は期待できる 今回はどうかな
高橋は予選シード、戸辺は真田、安用寺、豊川、康光に勝ち4連勝中
22年度の成績は、高橋12勝14敗 戸辺30勝13敗 2人は初手合い

解説の先崎「高橋は矢倉、横歩取りを得意とする居飛車党
 戸辺は攻めっけが強い振り飛車党の新鋭」

先手高橋で居飛車、後手戸辺の2手目△3二飛戦法だ 2手目からもう解説が必要だ、と思っていたら、
ちゃんと2手目から画面が切り替わって、大盤で先ちゃんが解説してくれた いいねいいね
これ、NHK杯でもし△3二飛戦法が出たら、どうなるんだろう?
NHK杯は序盤、なかなか解説が始まらないからね その点、銀河戦はいいわ

▲居飛車+天守閣美濃vs△石田流+美濃だ
先崎「高橋は一番穏やかな順を選んだ」 先ちゃんの解説、すごくわかりやすいわー  
まだ戦いが始まっていないのに、全然退屈しない 

さて、高橋が大長考に沈んだ 先手はこれ以上、待つ手がない 
先崎「動かす駒がなく、軽く困ってる 天守閣美濃を米長玉銀冠に組み替えても、さほど固くはならない」
そうなんだよね~ 私もこの天守閣美濃というの、指していたのだけど、もう今ではほとんど指さない
上部からの攻めにすごく弱いのと、進展性がないのだ 何か、中途半端なんだよね

熟慮の末、高橋、1筋から攻めを敢行! 3筋と4筋をからめ、成立していそうな仕掛けだ 
先崎「さすが、いっぱい考えただけのことはある」
先ちゃんも感心だ うまい、やるなー高橋、なにせ、A級の3位だもんね

戸辺もこれに対応、一手指したほうが良く見える中盤戦、わー、これは見ごたえある!
高橋はもう考慮時間を使いきり、30秒将棋 こ、これは厳しい
戸辺は△1三角と出たのを、また△2二角と戻す、という考えづらい手を着手、振り飛車党らしい発想だ
先崎「柔軟ですね 振り飛車を指しなれてますね~」 うむ、見てて面白い!

互いに魅せあった中盤戦の結果、きれいなさばき合いになった 
で、戸辺、馬取り銀取りの、両取りの自陣飛車を放つ あ、そんな手があるのか 戸辺良し?

ところがところが、戸辺が2枚換えの得をしたのもつかの間、
高橋の歩の使い方が巧妙で、と金攻めでなんと戸辺の飛車が自陣で詰まされてしまう、という事態に!
あ、あれ~? 歩で飛車を取られてしまうぞ 先崎「高橋がなんとかなりそう」
うーわ、戸辺、大ピンチだ 戸辺の連勝もここまでか・・・

長引けば負け確定の戸辺は、寄せに出たが、
先崎「こういう攻めは玉の早逃げで受かる たいしたことがない」と解説 
が、しかし! ずっと30秒将棋だった高橋、玉の早逃げをせずに、違う受け方をしてしまった!!
あ、あらああ これ、大丈夫?? 致命的なミスでは??
戸辺がこのスキを見逃すはずもなく、高橋玉をがっちり縛った
8七の玉を下段に逃がさない、△7九銀の放り込み!
この一発で、高橋、参ってしまった 以下、万全の寄せで、戸辺が勝ちを決めた 94手で戸辺の勝ち!

戸辺、勢いの勝利、という感じがした 高橋、玉の早逃げをしていればどうだったのだろう?
感想戦では中盤戦しかやってくれなかったので、激指定跡道場2に訊いて見ることにした
すると・・・ ずっと-1000点くらいで、後手が優勢だった、とのこと 
あらー、戸辺、飛車を詰まされても、ピンチではなかったのね(^^;
終盤の形勢判断の精度では、先ちゃんよりも激指のほうが、信頼性が高(以下略)

戸辺がまた強いところを見せてくれた一局だった やはり戸辺は強い!
先ちゃんの2手目△3二飛戦法の解説も聞けて、良かったよ

これでこのBブロック、戸辺が最終勝ち抜き者になり、野田敬三が3連勝で最多勝ち抜き者で
決勝トーナメント進出となった 野田はラッキーだね