第19期 銀河戦
本戦Hブロック 最終戦
深浦康市九段 vs 郷田真隆九段
対局日: 2011年5月10日
解説:加藤一二三九段
聞き手:久津知子女流初段
記録:野田澤彩乃女流1級

本戦ブロック最後の一戦 郷田は前局で窪田に勝ち 深浦は予選シード
22年度の成績は、郷田25勝15敗 深浦24勝26敗 2人の対戦成績は、深浦の12-10
解説のヒフミン「2人とも居飛車党の本格派」

先手郷田で居飛車、後手深浦のゴキゲン中飛車になった 超速▲3七銀というやつだ
郷田は早くに角交換をし、力戦模様に持ち込んだ
ヒフミン「これは手が広い力戦、手将棋ですね」

郷田が積極的に仕掛け、35手目▲7七角と自陣角を打った局面↓

後手の持駒:角 歩二 
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂v銀v金v飛 ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v玉 ・ ・ ・v金v銀 ・|二
|v歩v歩v歩v歩 ・v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ ・ 銀 ・ 飛 ・|六
| 歩 歩 角 歩 ・ 歩 ・ ・ 歩|七
| ・ ・ 玉 銀 ・ ・ ・ ・ ・|八
| 香 桂 ・ 金 ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 

ここで、後手の深浦は約2分の考慮で、△3六歩とした
一見、取られる歩を伸ばす手筋の手で普通の様だが、なんとこれが敗着!! 36手目でもう敗着!
局後、深浦「そうとうひどい手でした」
先手は▲3八金~▲5五銀~▲3六飛~▲3七桂~▲5四歩と、難なく理想形を作ることに成功した
郷田「4六の銀は放っておいても(3五ではなく)5五に出るつもりだった」

郷田、中央を抑えて万全の体制になり、本格的な戦いが始まる前に圧倒的有利になった
格闘技に例えると、ゴングが鳴って、まだ様子見の時間帯でマウントポジションになった感じだ

ヒフミン「局面は郷田の調子がいい 中央が手厚い」
ヒフミン「深浦、若干不本意な形」
ヒフミン「深浦の将棋は、こんないとも簡単に苦しくなる将棋じゃないんですけどね」
そうだよね どう考えても、もう局面、郷田が支配してしまっている 深浦らしからぬ展開だ

深浦、まだ中盤の入り口なのに、なんと連続して6回、考慮時間を使うという有様 もう明らかに困ってる
ヒフミン「ここは大差 郷田がどう攻めても良くなる」
ヒフミン「深浦としては最近にない苦しい将棋」

郷田も最短の勝ちは逃したとのことだが、105手までで、郷田の中押し勝ちとなった
あら~ 深浦といえば、「安定感」という言葉がピッタリの棋士なのになあ 
こんな作戦負けで、一方的にボロボロに負けてしまうことがあるんだね
36手目の△3六歩の一手で将棋が終わってしまった、という一局だった 

これでHブロックは郷田が最終勝ち抜き者、稲葉が4連勝で最多連勝者で決勝トーナメント進出となった