松尾 歩七段vs杉本昌隆七段   NHK杯 2回戦
解説 豊島将之

今日は松尾と杉本かあ えーっと、見所は・・・ えーっと、地味な感じの2人・・・(^^;

松尾は竜王戦1組、順位戦B1 1回戦で中村太地に勝ち NHK杯は8回目の出場
杉本は竜王戦1組、順位戦B2 1回戦で伊奈に勝ち NHK杯は11回目の出場
両者、竜王戦1組なんだね それはすごい あら、でも2人とも来期から2組に落ちるんだね(^^;

解説の豊島「松尾はまじめという印象 将棋も序盤から終盤までスキがない、 
 序盤で松尾流と呼ばれる斬新な手を指している
 杉本はやさしい先輩という印象 弱点がない2人
 松尾は鋭い攻め将棋に対し、杉本は粘り強い受け将棋」

事前のインタビュー
松尾「杉本は粘り強い振り飛車党 最近は居飛車も指しているので、戦型の予測がつかず困っている
 よけいなことを考えずに一生懸命やるだけ」

杉本「松尾は居飛車の本格派で手ごわい相手 私、松尾、豊島と愛知県出身なので、東海地方ならびに
 ファンに喜んでいただけるような将棋を指したい」

先手松尾で、▲居飛車船囲い急戦vs△ゴキゲン中飛車+美濃になった
松尾が盤面右側から攻めるが、杉本が△3三歩と手堅く打って受けて、じっくりした戦いになった

△3三歩は杉本らしい手だ なんか、杉本って長引く順を選ぶよね(^^;
松尾は▲9七角と端角で活用、杉本、この角を追うために△9六銀と打って追いかけたが、
これがどうもまずい構想だったようだ この銀が質駒になってしまった
豊島「先手が有利になるか、いい勝負になるか、というところ
 後手は玉頭にキズを作りながら攻めているので、あまり自信がない」

後手は金銀がどうにもバラバラ、先手は角、銀を手持ちにし、かつ9六の銀を質駒でいつでも取れる
どう考えても松尾が良さそう 杉本、打った筋違い角を振り回してがんばるが、苦しい形勢だ
後手ダメだ・・・これは松尾の快勝譜だ 

あ、でも杉本、3二の遊び金を△4三金と捨て駒にしてがんばったか!
しかし、いかんせん、後手玉は薄すぎる 先手に角金銀銀と持たれて、風前の灯だ
あとはもう松尾の寄せを見るばかり、寄せに行く松尾、実力者の松尾だから、これは間違えないだろう

捨て駒をして迫る松尾 さて、終局間近・・・
豊島「▲8二金と打てば必至ですね」
あ~、そんな手があるか! やっぱりプロは強いねえ ▲8二金で終わりだね

と、ところが!! 松尾、▲8二金を逃した!! ええーー!? 松尾の玉が露出 ええー??
矢内「▲8二金は見えづらい・・・」
豊島「僕が対局者だったら見えてないでしょう(^^; これは杉本にチャンスがきたかも」

ここから一気に泥仕合に!! でえー ええー この将棋がわからなくなるか ええー?? 
秒読み将棋で、俄然、局面がヒートアップ、面白くなった 

杉本の死んでいたような飛車がドカンと中央に、松尾は歩を突き捨ててまた同じところに打つ、という
時間稼ぎのやり直し(笑)、▲5六桂というわけのわからない合駒、さらに玉の早逃げ、
ど、どうなってるんだ 豊島「いや~ これは全然どうやっていいかわからないです」

松尾~ ▲8二金と、まだ打つチャンスがあるぞ~
▲8二金、▲8二金だよ~ 見えてないのか~ ドリフで言うところの、「志村、後ろ、後ろ~」状態だ 
すると、松尾、やっと▲8二金を発見!!
矢内「今、▲8二金を打ちましたね~ 危険な道を通りましたけど」
最後は9九まで後手玉を追って、ようやく松尾、勝ちきった 
137手、松尾の勝ち ふう~ 危なかったな~(^^;

豊島「最後まで面白かったですね」 
うーん、そう言われればそうなんだけど、松尾には▲8二金を逃さずスッキリ勝ちきって欲しかった
終盤で、角金銀銀を持った局面から寄せられないトッププロ・・・
杉本の金銀がバラバラになった中盤の構想もどうにも・・・

先週の糸谷vs北島の名局があっただけに、見劣りしてしまった一局だった   
来週はタニーvsハタチンか タニー、いい将棋を見せてよ!