第19期 銀河戦
決勝トーナメント 準決勝 第2局
渡辺 明竜王vs稲葉 陽五段
対局日: 2011年8月16日
解説:森下 卓九段
聞き手:山口恵梨子女流初段
記録:野田澤彩乃女流1級

準決勝のもう一組 決勝での糸谷の相手はどちらになるか
渡辺は野田、丸山に勝ち 稲葉は三浦、杉本に勝ってベスト4進出

23年度の成績は、渡辺10勝1敗 稲葉11勝3敗 2人の対戦成績は渡辺の1-0
今期絶好調どうしの対戦だ

解説の森下「渡辺は居飛車一本、戦いじょうず、勝負強い、うまく局面をまとめていく
 稲葉は基本は居飛車党、早石田もやっていた、現代的な若手棋士」

先手渡辺で、横歩取り△8五飛になった 例によって、後手は△5二玉型だ
序盤、猛烈なスピードで進んだ
渡辺の陣形が、私は見たことがない囲い方だった 4枚で囲うやり方だ こんなのがあるのか へー
森下「先手も後手に固さ負けしない作戦です」

話はそれるけど、渡辺はときどき自身のブログで、太らないようにダイエットを云々、と書いているが、
全然太っていないように見える 去年の年鑑によれば、167cmで60㎏だそうだ
私はと言えば、渡辺と身長が全く同じで、68㎏だから・・・ ぐあー やべー(笑)
ちなみに稲葉はすごく痩せていて、去年の年鑑には175cmで48㎏と書いてある
すっ、すげー モデル並の体型だ

森下と聞き手の山口で雑談が弾んでいる
森下「私は奨励会の頃、詰将棋の中編、25~35手くらいのものはずいぶん解いた
 しかし、50手以上の長編は全然やらなかった 50~100手くらいの長編もやっておけば良かった
 考えるときの基礎になるのでね
 (長編をやらなかった理由は)もっと率のいい上達法があると思った」
へ~、そうだったのか しかし50手以上ってねえ プロはやはりすごいね 
私は未だに7手詰ハンドブックをほったらかしてる(^^; 
山口さんは普段どんな勉強をしているか、聞きたかったところだ

さて、4枚で囲った先手陣に、稲葉が攻撃を仕掛けた 後手は歩損しているから、
攻めを続けたいところだ が? 攻めの主役だった飛車を引くハメに、後手の攻撃が止まってしまった
稲葉は△4四角と打ったが、これは変調とのこと
森下「ほお~ △4四角は迫力のある手ですね~ しかしこれはいくらなんでも、先手に
 と金を作らせて大丈夫なんでしょうか 無条件のと金ですね」
稲葉、まだ7回も考慮時間を残していたのに、なぜ使わなかったのか・・・
番組開始からまだ50分経っていないのに、すごい差がついてしまったようだ

ここから渡辺の独壇場、そして森下の毒舌の独演会になった
森下「先手は歩得で、と金を作って、玉もはるかに固い、いいところばかり 後手困りました」
山口「これ、後手はどうしましょ」
森下「困りました 先手陣はスキが全くない 後手はいいところが一つもない」
 先手は淡々と進めていけば、自然に勝ちが見込める」
山口「後手が逆転するには?」
森下「う~~~ん、アヤがないですからねえ 竜王があまりにもうまくいっている展開」
山口「笑いが止まらない?」
森下「(笑) 先手は笑いが止まらない、後手は涙が止まらない」

手が進むが、大優勢の先手側は何といっても竜王7連覇の渡辺、盤上には逆転する気配が全くない
森下「稲葉としては不出来で残念な将棋 野球で言うと20対0くらい
 後手が一人だけ終盤 あまりにも大差 もうどうやってもいいので逆に困る」
もう森下、言いたい放題(笑) 森下、解説者として毒舌なときがあるからなあ
でもねえ、本局ではそれも仕方ないね 大差なのに、稲葉は投了せず、延々指し続けるんだもん

127手、番組開始から1時間30分でようやく稲葉が投げ、渡辺の勝ちとなった
渡辺陣は全く手付かず、稲葉は駒台に桂が4枚乗っている投了図だった

渡辺が優勢になった岐路が60手目あたり、番組開始から50分頃だったから、
稲葉は望みのない局面を40分も延々指し続けたわけだ もっと早く投了すべきだっただろう
まあ、私は森下の毒舌が好きだから、聞けて楽しかったけどね
野球で言うと20対0って(笑) 確かにここまで大差はプロどうしではめずらしい 
NHK杯でこんな将棋だったら見てる人は怒るだろうけど、銀河戦ではこういうのもありと思う

局後のインタビュー
渡辺「序盤は大変かと思ったけど、と金ができて指せそうと思った
 銀河戦では過去2回優勝している、ひさびさのチャンス、糸谷は早指しが非常に強いので、
 自分のペースで戦いたい」
<お知らせ>・今週の土曜は銀河戦の放送は休みで、決勝は来週の木曜に放送とのこと 
 ・明日の日曜、午後3時半からEテレで子供将棋名人戦が放送されます!