第20期 銀河戦
本戦Gブロック 8回戦
野月浩貴七段 vs 豊島将之六段
対局日: 2012年3月23日
解説:橋本崇載八段
聞き手:山田久美女流三段
記録:野田澤彩乃女流1級

世間では名人戦が盛り上がってるようだけど、私はいつもどおり銀河戦(^^;
楽しみなカードだ 将来の名人候補の豊島vs棋界屈指の攻め将棋の野月
って、解説者、これは誰だ、ハッシーだ、ふっとい~(^^; 体重がかなりありそう
なんでこんなに太っちゃったんだろう お酒の飲みすぎかな~

平成23年度の成績は、豊島42勝14敗 すごい勝ってる、勝率7割5分! 対局数もすごいね
 野月21勝12敗 うん、対局数、これくらいだろう、普通はね
 豊島は本戦で佐々木勇気、森下に勝ち 野月は予選で櫛田に勝ち

解説のハッシー「豊島は今一番脂(あぶら)がのっている若手のホープ
 トップクラスと言っていい実力の持ち主、戦型は何でも指す
 ソツのない指し手で、もし悪くなっても粘り強い 弱点が見当たらない、とにかく強い
 
 野月は中堅だけど、若く見える 早見え早指し、決断よくビシビシ指してくる
 迷わないときのほうがリズムがよく調子よく指している 攻め将棋」

ハッシーは豊島をベタ褒めだ しかし、脂がのっているのは、ハッシーのほうだと思う
どう見てもハッシーのほうが、お腹に脂が(^^;
本人もそれを認めていて、ハッシー「豊島君は体が私の半分くらいですね(笑)」
豊島、ほっそいもんね 一方、野月はいつもの金髪と、赤いふちの目がねで、オシャレだね 

ハッシー「(戦型予想は)最先端の横歩取りになるんじゃないか」
予想がピタリと当たり、先手豊島の横歩取り▲中住まいvs後手野月の△8五飛になった
ハッシー「もともと、△8五飛を使って広めたのは野月」
そういえばそうだったね あと、大舞台で使ったのが丸山だったね
△8五飛のスペシャリスト野月に、豊島はどう戦うのか

ハッシー「解説するのに苦しい戦型になってしまいました 個人的に、あまり勉強していないので」
と言っていたが、この一局通して、ハッシーの解説はすごく良かったと思った 
一手一手、手の意味を言ってくれるし、形勢判断もビシビシしてくれるので、わかりやすかった

局面、いきなり大きく動き、野月が飛車を見捨てて、2枚換えの順に踏み込んだ
ハッシー「野月はそんなに研究家ではない、野月は最新形だからこの戦法をやっているわけではなく、
 自分の棋風に合っているからやっている」 

この将棋、発想と発想の勝負になった 私は見ていて、全く手が見えない 
私の将棋は、駒を前に出して、コツコツと駒得を重ねて・・・といった感じで進めるのだが、
それとは全っ然違う! こんな将棋があるのか、ふえ~ 横歩取りって色んな変化があるんだなあ
現状が序盤なのか、中盤なのか、終盤なのか、それすらわからない 
私は横歩取りは絶対やらないでおこう(^^;

野月は角も打ち込んで取らせ、大駒4枚が先手側にきた
ハッシー「常識もへったくれもない将棋ですね(笑)」
私が思うに、ハッシーの将棋は、小さな得を積み重ねる常識型だもんね

豊島、一度▲4八銀と上がった銀を、▲3九銀と引いて、野月に手を渡した局面、
それまでポンポンと早指ししていた野月の手が、ピタッと止まった
ハッシー「野月は、いい手が見えればすぐ指しますから」
と言っていたとおりになった 手が止まっている、ということは、困ってる、ということだ
ハッシー「正確に状況を把握する豊島将棋の強さが出た」
▲3九銀は、勝因となった妙手だった この手を境に、形勢は豊島に傾いた
銀を一段目に引くという手はめったにないし、自玉から離れるので盲点だったね

手数が進むが、豊島の指し手は正確を極め、どんどん先手のリードが広がっていく一方
野月は「う~ん」とうなってみたが、いい手は浮かばず 
ハッシー「正直、持ち時間の短い将棋という以外は、逆転の要素がない」 
豊島の手がず~っと完璧なもんだから、こう言っても全然大げさじゃない 盤上、そういう空気だ

このまま続けたら全駒になろうか、というところで、野月は投げた 
65手、1時間ちょうどで豊島の勝ち 豊島は考慮時間を4回余しての完勝だった
と、豊島、つええー ため息が出るくらいに強いわ 
野月、ショックだろうなあ この一局、何もさせてもらえずだ・・・

ハッシーも絶賛で「全くと言っていいほど、豊島はスキを見せなかった 完璧な内容」
野月、感想戦をよくやってくれたと思う 私がネットでこんな負け方したら、即去りだね(笑)
ハッシーは豊島に向かって「相変わらず強いねぇ」
いや~、今回のこの内容、豊島はその強さを見せ付けた一局だった
先日のNHK杯の佐藤紳哉戦でも、文句なしの内容だった もう将来のA級は間違いない!
さすがに野月も、がっくりしているように見えた 局後は背中が丸まっていた

豊島はこの4月から、七段になったのか もう七段か
並み居る若手強豪の中でも、ナンバーワンはやはりこの人だ
「豊島世代」という言葉すら生まれそうだ 今22才の豊島、どこまで強くなるのだろうか?