第20期 銀河戦
本戦Bブロック 9回戦
橋本崇載八段 vs 北浜健介七段
対局日: 2012年4月4日
解説:佐藤紳哉六段
聞き手:早水千紗女流二段
記録:井道千尋女流初段

土曜に放送された銀河戦 ハッシーの登場だ A級棋士ハッシー、どんな将棋を指すか
ハッシー、普通の黒のスーツに、金髪で、タテガミのように盛り上げた髪型だ

平成23年度の成績は、ハッシー29勝10敗 北浜20勝10敗
ハッシーは予選で武市に勝ち 北浜は前局で土佐に勝ち

解説の紳哉「ハッシーは見た目は奇抜だが、将棋は本格的 跳んだりはねたりという将棋ではない
 受けに回るのも苦にしない じっくり駒組みする将棋が好き

 北浜は物腰は柔らかいが、将棋は強気 スキあらば攻める、スキがなくても攻める棋風
 詰将棋作家で、解くのも強い 終盤が強い 奨励会の幹事をやっている」

先手ハッシーで、▲7六歩△3四歩▲6六歩△6二銀という出だし
紳哉「ハッシーは先手なら、この指し方を得意としている 今回は△6二銀だったので、
 石田流の浮き飛車にするだろう もし4手目△8四歩なら、▲6八銀から矢倉にする」
へ~、そんな指し方があったんだね なるほど~

駒組みが長く続き、▲石田流+ダイヤモンド4枚美濃vs△居飛車+銀冠穴熊になった
ただし、後手の北浜は△3二金+△4二金型の銀冠穴熊だ

紳哉の解説、すごくわかりやすい そして、この一局通してずっと、
予想が高い確率でビシビシ当たって、聞いていて気持ちよかった さすが、竜王戦2組だけあるなあ

バシバシと早指しするハッシー、小考を重ねる北浜
紳哉「今、ハッシーは好調なので、形勢は先手が良いように見える 
 たとえ同じ局面でも、好調な人が指していると、良く見える(笑)」
よし、行け、ハッシー!

ハッシーから仕掛け、▲4五桂、▲6五桂と左右の桂をポンポン跳ねた
これはどうなんだろう、形勢は?
紳哉「これは、ハッシーが無理攻めした可能性が・・・」
ええ、そうなのか やばい? 
紳哉「桂を渡すと、先手陣は端攻めに弱いので危ない」

北浜のほうに、金損になるが、と金を取ってしまう、という好手も出て、
ハッシー、ホントにピンチっぽい 考慮時間も差がつまっていく 
ハッシー「う~ん、×××」(聞き取れず)
聞き手の早水「ハッシーのうなり声が聞こえますね」

ところが! ここからハッシーの本領発揮がキター
タダで取られるところに、桂の成り捨て! 5三を攻めていたはずの6五の桂を、
▲7三桂成、とタダ捨てする、実に気がつきにくい妙手!
さらに、後手の馬を一時的にだが、歩で封じ込める妙手! これまた並みの発想ではない
紳哉「この辺が、A級棋士ですね 逆転しました」
おおー、えーぞえーぞ、ハッシー!

しかし、北浜も悪い手は指していないようで、
紳哉「流れが変わったので、逆転したと言ってしまったのですけど、形勢はわからない 熱戦の様相」

ジリジリとハッシーが良くしていっているように見える ハッシーがこのままゴールか、と思われたが、
今度は北浜が魅せた
なんと、飛車をタダのところに回る、という奇手! これには紳哉も早水もびっくりだ
ええ~、そんな手があるのか、そうか、取ったら王手竜取りがかかるのか! すごいー
さらに、香をタダ捨ての成りこみ! これも取れないのか? そうか、取ったら一気の寄せがあるのか
北浜、駒一枚、丸得した勘定だ 北浜もすごいー
紳哉「いやあ、終盤、魅せますね~!」

どっちが勝つんだ、ドキドキだ 見てて思ったことは、1勝するのって、こんなに大変なんだね
お互い、神経をすり減らしているのがよくわかる 
そして、このハラハラの熱戦を制したのは、持ち駒をフル活用した、ハッシーだった!
109手で、ハッシーの勝ち やったー、ハッシー、快勝だ
いや、けっこう危なかったんで、辛勝、かな(^^;
駒全部を使った、合理的な勝ち方だ 一連の駒運びにムダがないね
北浜の勝負手連発にも、間違えずに的確に応じていたね

紳哉「ハッシーが無理気味の攻めをつないで、勢いのあるところを見せた さすがA級棋士」
うんうん、ハッシーの堂々たる指しっぷりだったね ハッシー、強い! 北浜も良かったよ

感想戦で、紳哉「色々派手な手が出て、ちょっとついていけなかったですけど」
ハッシー「僕もついていけなかったです」
ギャグも出て、ハッシー、これはこの後のお酒が美味しかったんじゃないだろうか

タダ捨ての妙手が3回も出た本局、見ごたえがあった 面白かった 紳哉の解説も良かった
ハッシー、振り飛車でも強さが出ていた 振り飛車でもこれだけ指せれば、強力な武器になるね
ますますハッシーに期待だ 先日の大和証券杯の豊島戦では後手ゴキゲンを採用して
負けたようだけど、まあ、豊島は別格だから(^^;