2012.07.22
橋本崇載 八段vs宮田敦史 六段 NHK杯 1回戦
橋本崇載 八段vs宮田敦史 六段 NHK杯 1回戦
解説 渡辺明
今日は、勝ったほうが2回戦で羽生と対戦できる、という大事な一局だ
私はハッシーが好きなんで、ハッシーの応援だ おおっ、ハッシーが和服でキター 気合い充分!
羽生への挑戦者は、やはりハッシーであってほしい さあ、いけ、ハッシー!
ハッシーは2001年四段、竜王戦1組、順位戦A級 予選はシード NHK杯の本戦は8回目の出場
宮田敦史は2001年四段、竜王戦5組、順位戦C1 予選で、武者野、遠山、飯島に勝ち
NHK杯の本戦は4回目の出場 所司門下で、渡辺の兄弟子(あにでし)
解説の渡辺「ハッシーは今期からA級ということで、和服で気合いが入っている
宮田は昔からああいう感じで、まじめ 2人とも、居、振り問わず指すので、相振りもありうる」
ハッシーは和服だけど、宮田のほうもスーツで黄色いネクタイが似合っていて、いいと思った
矢内は今日も、頭の後ろにでっかいカタマリをのせている ホントにでっかい(^^;
事前のインタビュー
ハッシー「宮田は詰めの名手で、切れ味鋭い将棋 ひさびさのNHK杯出場なので、気合いが入ってます
一局でも多く勝ち進めるように、がんばります!」(左手でガッツポーズ)
宮田「ハッシーは流行よりも、自分のスタイルを貫く将棋だと思います
できれば一局でも多く指したいですね」
渡辺は「ハッシーは、おとなしめのコメントだった」と言っていたけど、
ガッツポーズしただけで、もうそれでいいんじゃないだろうか
ハッシーはもう、奇をてらって自分を売り込むことはしないでいいのだ 何しろA級棋士なのだから!
先手ハッシーで、3手目に角道を止めた これが最近のハッシー流だね
4手目が△8四歩以外なら、ハッシーはここから石田流に組むのだ
本局は宮田が△8四歩だったので、矢倉になった
両者、スラスラーと進めていき、がっぷり4つの、相矢倉だ
渡辺「矢倉では今、一番多い形 ▲6五歩は10年くらい前に宮田が指した新手で、最有力とされている、
先手の攻勢、後手はしばらく受けて、カウンターを狙う将棋」
駒がぶつかって銀交換になったが、まだ定跡が続く
矢内「長い定跡ですね」
渡辺「相矢倉の定跡は長いです 相矢倉と角換わり腰掛け銀の定跡は、100手近くまである
他の戦型だと、そんなに長いのはない」
100手か~ 将棋の知らない人に、「定跡って、何手くらいまであるんですか?」
と訊かれたら、「プロの将棋で長い定跡だと、100手近くまであります」と答えればいいね
ハッシーが、桂、香を捨ててかかる攻め、宮田が受けきれるかどうかだ
渡辺「私はまったく同一の将棋を指して、先手を持って、負けた記憶がある
▲3二銀と打ち込んだのだけど、その後が一手も思い出せない(^^;」
だが、そこは竜王8連覇の実力者だ
渡辺「先手が一番うまく指すとこうなる」という順をスラスラ~と並べてくれた 渡辺、さすが!
宮田は時間を使っていないなあ まだ考慮時間を全部残しているぞ
ところが、▲6三金と、角取りに打った局面で、宮田の手が止まった
雑談になり、矢内「宮田は控え室でもずっと詰将棋を解いていました」
渡辺「私が10才とかで、宮田は13才とかだったのかな、初めて教室に言ったときも、
宮田はすんごい難しそうな詰将棋を解いていた、30何手詰めとか(笑)」
さあー、勝負どころだ どうなるんだ ハッシーは勝てるのか ドキドキ 見ているこっちが緊張する
渡辺「後手だと、この先の展開によほど精算が持てないと、選ばない局面」
宮田、なかなか指さない まだ考える、まだ考えるのか
なんと、一気に7回も考慮時間を使った! う~ん?? 困ってるのか??
宮田は結局、角を逃げる手だった おおっ、渡辺が「こうなると先手良し」と言った変化ではないか
渡辺「形勢は先手ペース 先手番の得がまだ残っているくらいの形勢」
いけるぞ~、ハッシー、勝って、羽生へ挑戦権をゲットするんだ!
そして、▲2四歩、の取り込みが無条件で入った! おおお、これは先手のペースだろう!
勝てよ~、ハッシー、これは勝てる! いけいけ、ハッシー!
渡辺「普通にいけば、先手が良さそう 飛車の応援も効く」
渡辺「いや~、これ、受けがないんですよね と金の攻めなんでね 先手は駒損なしで攻めてるんでね
もっと悪い攻めの感じになっても、やれる感じなんでね
△2二歩に対して、うまい攻めがあれば、もう終わり なければもうちょっと粘れる」
何か攻めの決め手があるのか・・・!? 私にはわかんない・・・
したらば、ハッシー、▲2三銀の打ち込み! 見ていて思わず「おおっ」と声が出てしまった
大盤で検討を始める渡辺、この▲2三銀に対して、うまい受けは・・・ 見当たらない!
やったーー ハッシー、決め手が出たー
攻めのお手本のような、教科書に載りそうな会心の攻めが決まった!
飛車がドカーンと成りこみ、もう、もらったぜ! ここからの逆転はさすがにないだろう
と、思ってたら? なんだか、宮田の玉が反対側にどんどん逃げていく
あらららら、まだ続くのか? そして、なんだかちょっと、怪しい雰囲気に・・・
渡辺「後手が最後に反撃できそうな気配がある」
え、怖いな 何しろ、宮田は終盤の詰めの名手 ま、でも、先手は矢倉囲いが丸々残ってるから、
大丈夫だろう ・・・って、△9六桂の王手がいきなりキターー! や、やばい??
渡辺「そこから来ますかあ ちょっとイヤな感じですね~ 1回は見せ場が来ましたね
さっきまでの楽勝ムードでは、もうない」
そして、さらに△8六桂!! 矢内と渡辺、同時に「おお~」
矢内「再び、歩の頭に桂が飛んで来ましたね」
やばい! マジやべえ! 踏ん張れ、ハッシー・・・!!
宮田、強い、ぐぐうう、と思ったそのときだった
ハッシー、もらった桂で、後手の角道遮断の▲7五桂! うわ、なんだこれは いい手?
宮田も返すカタナで△同角と捨ててきたが、角の利きがなくなって、先手玉が安泰になった
宮田の攻めが尽き、133手、ハッシーの勝ち!
やったああーーーー っふうううううーー、危なかったーー
矢内「▲7五桂が」 渡辺「決め手でしたね」
総括で、渡辺「ハッシーがうまく攻めて、最後は一瞬、ヒヤッとしたものの、おおむね大丈夫だった、
という一局」
ハッシー、結果的には快勝だった でも、見せ場をつくらせてしまったのは問題だったと思うけどね
でも、この将棋は結果が大事! これで羽生への挑戦権をゲーーーット!
ふう~、普段は特に、どちら側の応援をして観戦する、ということは私はないのだけど、
今日はかなり力を入れてハッシーの応援をしていたので、肩に力が入って、肩が凝った~
文中に、「!」がかなり多くなってしまったのも、そのためだ(^^;
よーーし、これで2回戦は羽生戦だ 羽生の5連覇を阻止する刺客、まずはハッシーに決定だ
2回戦が断然、楽しみなカードになった
今日は対局前にガッツポーズをしたハッシー、2回戦では、対局後にガッツポーズを見せてほしい!
解説 渡辺明
今日は、勝ったほうが2回戦で羽生と対戦できる、という大事な一局だ
私はハッシーが好きなんで、ハッシーの応援だ おおっ、ハッシーが和服でキター 気合い充分!
羽生への挑戦者は、やはりハッシーであってほしい さあ、いけ、ハッシー!
ハッシーは2001年四段、竜王戦1組、順位戦A級 予選はシード NHK杯の本戦は8回目の出場
宮田敦史は2001年四段、竜王戦5組、順位戦C1 予選で、武者野、遠山、飯島に勝ち
NHK杯の本戦は4回目の出場 所司門下で、渡辺の兄弟子(あにでし)
解説の渡辺「ハッシーは今期からA級ということで、和服で気合いが入っている
宮田は昔からああいう感じで、まじめ 2人とも、居、振り問わず指すので、相振りもありうる」
ハッシーは和服だけど、宮田のほうもスーツで黄色いネクタイが似合っていて、いいと思った
矢内は今日も、頭の後ろにでっかいカタマリをのせている ホントにでっかい(^^;
事前のインタビュー
ハッシー「宮田は詰めの名手で、切れ味鋭い将棋 ひさびさのNHK杯出場なので、気合いが入ってます
一局でも多く勝ち進めるように、がんばります!」(左手でガッツポーズ)
宮田「ハッシーは流行よりも、自分のスタイルを貫く将棋だと思います
できれば一局でも多く指したいですね」
渡辺は「ハッシーは、おとなしめのコメントだった」と言っていたけど、
ガッツポーズしただけで、もうそれでいいんじゃないだろうか
ハッシーはもう、奇をてらって自分を売り込むことはしないでいいのだ 何しろA級棋士なのだから!
先手ハッシーで、3手目に角道を止めた これが最近のハッシー流だね
4手目が△8四歩以外なら、ハッシーはここから石田流に組むのだ
本局は宮田が△8四歩だったので、矢倉になった
両者、スラスラーと進めていき、がっぷり4つの、相矢倉だ
渡辺「矢倉では今、一番多い形 ▲6五歩は10年くらい前に宮田が指した新手で、最有力とされている、
先手の攻勢、後手はしばらく受けて、カウンターを狙う将棋」
駒がぶつかって銀交換になったが、まだ定跡が続く
矢内「長い定跡ですね」
渡辺「相矢倉の定跡は長いです 相矢倉と角換わり腰掛け銀の定跡は、100手近くまである
他の戦型だと、そんなに長いのはない」
100手か~ 将棋の知らない人に、「定跡って、何手くらいまであるんですか?」
と訊かれたら、「プロの将棋で長い定跡だと、100手近くまであります」と答えればいいね
ハッシーが、桂、香を捨ててかかる攻め、宮田が受けきれるかどうかだ
渡辺「私はまったく同一の将棋を指して、先手を持って、負けた記憶がある
▲3二銀と打ち込んだのだけど、その後が一手も思い出せない(^^;」
だが、そこは竜王8連覇の実力者だ
渡辺「先手が一番うまく指すとこうなる」という順をスラスラ~と並べてくれた 渡辺、さすが!
宮田は時間を使っていないなあ まだ考慮時間を全部残しているぞ
ところが、▲6三金と、角取りに打った局面で、宮田の手が止まった
雑談になり、矢内「宮田は控え室でもずっと詰将棋を解いていました」
渡辺「私が10才とかで、宮田は13才とかだったのかな、初めて教室に言ったときも、
宮田はすんごい難しそうな詰将棋を解いていた、30何手詰めとか(笑)」
さあー、勝負どころだ どうなるんだ ハッシーは勝てるのか ドキドキ 見ているこっちが緊張する
渡辺「後手だと、この先の展開によほど精算が持てないと、選ばない局面」
宮田、なかなか指さない まだ考える、まだ考えるのか
なんと、一気に7回も考慮時間を使った! う~ん?? 困ってるのか??
宮田は結局、角を逃げる手だった おおっ、渡辺が「こうなると先手良し」と言った変化ではないか
渡辺「形勢は先手ペース 先手番の得がまだ残っているくらいの形勢」
いけるぞ~、ハッシー、勝って、羽生へ挑戦権をゲットするんだ!
そして、▲2四歩、の取り込みが無条件で入った! おおお、これは先手のペースだろう!
勝てよ~、ハッシー、これは勝てる! いけいけ、ハッシー!
渡辺「普通にいけば、先手が良さそう 飛車の応援も効く」
渡辺「いや~、これ、受けがないんですよね と金の攻めなんでね 先手は駒損なしで攻めてるんでね
もっと悪い攻めの感じになっても、やれる感じなんでね
△2二歩に対して、うまい攻めがあれば、もう終わり なければもうちょっと粘れる」
何か攻めの決め手があるのか・・・!? 私にはわかんない・・・
したらば、ハッシー、▲2三銀の打ち込み! 見ていて思わず「おおっ」と声が出てしまった
大盤で検討を始める渡辺、この▲2三銀に対して、うまい受けは・・・ 見当たらない!
やったーー ハッシー、決め手が出たー
攻めのお手本のような、教科書に載りそうな会心の攻めが決まった!
飛車がドカーンと成りこみ、もう、もらったぜ! ここからの逆転はさすがにないだろう
と、思ってたら? なんだか、宮田の玉が反対側にどんどん逃げていく
あらららら、まだ続くのか? そして、なんだかちょっと、怪しい雰囲気に・・・
渡辺「後手が最後に反撃できそうな気配がある」
え、怖いな 何しろ、宮田は終盤の詰めの名手 ま、でも、先手は矢倉囲いが丸々残ってるから、
大丈夫だろう ・・・って、△9六桂の王手がいきなりキターー! や、やばい??
渡辺「そこから来ますかあ ちょっとイヤな感じですね~ 1回は見せ場が来ましたね
さっきまでの楽勝ムードでは、もうない」
そして、さらに△8六桂!! 矢内と渡辺、同時に「おお~」
矢内「再び、歩の頭に桂が飛んで来ましたね」
やばい! マジやべえ! 踏ん張れ、ハッシー・・・!!
宮田、強い、ぐぐうう、と思ったそのときだった
ハッシー、もらった桂で、後手の角道遮断の▲7五桂! うわ、なんだこれは いい手?
宮田も返すカタナで△同角と捨ててきたが、角の利きがなくなって、先手玉が安泰になった
宮田の攻めが尽き、133手、ハッシーの勝ち!
やったああーーーー っふうううううーー、危なかったーー
矢内「▲7五桂が」 渡辺「決め手でしたね」
総括で、渡辺「ハッシーがうまく攻めて、最後は一瞬、ヒヤッとしたものの、おおむね大丈夫だった、
という一局」
ハッシー、結果的には快勝だった でも、見せ場をつくらせてしまったのは問題だったと思うけどね
でも、この将棋は結果が大事! これで羽生への挑戦権をゲーーーット!
ふう~、普段は特に、どちら側の応援をして観戦する、ということは私はないのだけど、
今日はかなり力を入れてハッシーの応援をしていたので、肩に力が入って、肩が凝った~
文中に、「!」がかなり多くなってしまったのも、そのためだ(^^;
よーーし、これで2回戦は羽生戦だ 羽生の5連覇を阻止する刺客、まずはハッシーに決定だ
2回戦が断然、楽しみなカードになった
今日は対局前にガッツポーズをしたハッシー、2回戦では、対局後にガッツポーズを見せてほしい!
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